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耽溺(2/2)

2014.07.08.Tue.
<前話はこちら>

「先生の研究とやらはその後どうですか?新しい被験者を見つけて、今もまだ続けておられるのですか?」
「していない!私は、きみを愛していたんだ、だからあんなことを…!きみ以外の誰ともあんなことはしていない!」
「そのわりに慣れておいででしたね。あなたの口から愛と言う言葉を聞くとは思いませんでした。便利な言葉ですね。偶然ですが、僕も大地くんを愛しているのですよ。彼が愛しい。だから彼のトラウマを取り払ってやりたいのです」
「深見くん……、あの時のことは謝罪する。私はてっきりきみも私を愛してくれているのだと思っていたんだ。だがいま思い返してみれば少々強引なところがあったようだ。きみの怒りはもっともだ。私に出来ることならなんだってする。きみは高潔だ。下世話なことは聞きたくないだろうが、少しでも君の怒りをおさめられるなら、慰謝料というものを払わせてくれないか。ビデオの映像代込みで」
「お金ですか。大好きですよ」

 金で懐柔できそうな気配に、伊勢谷の頬が痙攣した。

「では出来る限りの金額を払わせてもらおう」
「一億」
「いっ…!」

 伊勢谷が目を見張る。

「大事な息子さんのためなら払えるでしょう」
「……深見くん、きみという奴は…」

 歯ぎしりしながら深見を睨み付ける。深見は微笑みを返した。

「払えないなら、僕の条件を飲むしかなさそうですね、先生」
「条件だと?」
「僕の研究に付き合って下さい」
「研究…?」
「父子で性的嗜好は遺伝するのか、また共有は可能なのか」
「何を言っている……」
「ではまず、その体を縛らせてもらいますね。入ってきなさい」

 深見が声をかけると、書斎の扉が開き、大地が中へ入ってきた。驚いて椅子から転げ落ちそうになる伊勢谷を、深見が押し戻した。

「だ、大地……」

 ひび割れた声。大きく見開かれた目が愕然と息子を見つめる。
 伊勢谷には、大地は母親と芝居を見に行ったと嘘を伝えておいた。滑稽なほど驚くので、深見は伊勢谷を押さえながらほくそ笑んだ。

「先生から聞いたよ。父さんが先生に酷いことをしてきたって。俺が学校の奴らにされてたようなことも、先生にしていたって」
「なっ、違うんだ、大地、こいつに何を吹き込まれたか知らないが、こいつはそれを悦んでいたんだ!」

 大地が引き攣った笑い声をあげたのを見て、伊勢谷は息を飲んだ。

「本当だ。先生も俺と同じだったんだね」
「そうだよ。僕も大地くんと同じ。酷いことをされながら喜んでしまっていたんだ。そんな自分が心底嫌だった。僕は本来淫らな人間なのかと何度も死にたくなった。こうして自分を律することが出来るようになるまで、大変な時間と努力が必要だったんだ」
「だから先生はあんなに親身になってくれたんですね」

 父親の見ている前で大地は深見にぴたりと体を密着させ、うっとりと深見を見上げた。
 深見は大地の頭を撫でながら頷いた。

「さぁ、きみのお父さんを縛ろう」
「はい」

 大地の手にロープが握られていた。逃げようと椅子の上で体をずり上げる伊勢谷を深見が押さえつける。大地は手際よく父親の腕を肘掛に括り付けた。

「大地……大地……っ!やめなさい、こんな…こんな狂った男の言うことを聞くんじゃない!」
「先生が狂っているならそれは父さんのせいだよ。それに俺も狂ってるってことになるね」
「狂気は伝染する。僕は先生の狂気にあてられたんだ」

 深見はポケットから取り出したハンカチで伊勢谷の口を縛った。歯をむき出した状態の伊勢谷が憎悪に血走った眼で睨んでくる。
 深見は微笑んだ。

「研究を始めましょうか、先生」



 録画ボタンを押したあと、深見は腕時計を見た。

「お母さんが帰って来るまであと三時間もないから、少し急ごうか、大地くん」

 母親が芝居を見に行ったことは本当だった。

「はい、先生」

 返事をすると大地は服を脱ぎ捨てた。
 伊勢谷は息子の裸体から出来るだけ顔を背けた。

「見てよ、父さん。この赤いの。先生が吸ってくれたところ。ほら、見て、たくさん」

 伊勢谷の膝の上に跨り、大地は自分の肌を父親に見せつけた。伊勢谷は千切れそうなほど首をねじって避けている。

「見てよ、父さん、俺の乳首、真っ赤でしょ」
「んぐぅっ、んんっ、んぐっ」

 尖った乳首を父親の頬に擦りつける。

「父さんは人を辱めていじめるのが好きなんでしょ?俺の初体験も聞きたい?」
「んんーっ!んっ!んんー!!」

 ぎょろりと怯えた目をしながら必死に首を振っている。

「俺の初体験は、学校のやつ。好きな子じゃないよ、俺をいじめてた嫌なやつ。ゲラゲラ笑いながら、他の奴らが見てる前で、犯されたんだ」
「ふぅん!んんっ!!んぐっ、んぐぅぅっ!!!」

 伊勢谷が深見に向かって何かを必死に訴えかける。ビデオの横で腕を組んでみていた深見は、その訴えを黙殺した。

「すっごく痛いのに、笑われて恥ずかしいのに、俺はちんぽ立たせてたんだよ。痛いくらい勃起してた。変態だって罵られて、泣きながらちんぽ扱いて一杯精液出した。逝っちゃいそうなくらい気持ちよかったなぁ。思い出しただけでほら、立ってきた」

 大地は自分のペニスを握り、伊勢谷の膝の上で扱き始めた。

「父さん、見てよ…父さんに話しただけでもう、こんなだよ…?淫乱な俺のこと、恥ずかしい言葉でいじめてよ…」
「ふぐぅっ、ううっ!んぐっ!んっ、ぐうぅっ!!」

 獣のように呻きながら伊勢谷は体を前後に揺する。そうすることで息子を振り落とそうとしていた。
 バランスが悪くなり、大地は膝の上からおりた。

「父さんの勃起ちんぽ、すごく大きいらしいね」

 大地は伊勢谷のずぼんのチャックをおろした。零れ落ちそうなほど見開かれた伊勢谷の目から涙が溢れる。鼻水も垂らしながら、許しと救いを求める目を深見に向けたが、穏やかな笑みに弾きかえされた。

 大地の手が父親のペニスを取り出した。においを嗅ぎ、熱に浮かされたように何か呟いたあと、それを口に咥えた。
 伊勢谷は咆哮をあげた。涙と鼻水を周囲にまき散らしながら髪を振り乱す。
 大地は一心不乱に父親のペニスをしゃぶっている。
 傍観している深見は冷静に残り時間を確認した。

 大きくなると、大地は口をはなした。

「うわぁ…すごく大きい…知らなかったなぁ、父さんのちんぽがこんなにでかいなんて」
「僕はそれでずいぶん泣かされたよ」

 苦笑を浮かべながら深見が口を挟む。

 やめてくれと泣き叫んでも聞き入れてくれなかった。伊勢谷は焦らすのが好きで、イキそうになると動きをとめた。射精は伊勢谷にコントロールされ、最後の最後、一回だけイクことを許された。気だけを何度もやらされた。狂いそうな快楽のなか、気を失った経験は数えきれない。
 あの常軌を逸したセックスから立ち直るのに、どれほど大変な思いをしたか。

 年上の男が苦手になり、子供相手の仕事についたのもそのためだ。忘れようと努め、仕事に打ち込んでいたら、受け持つ生徒のなかに伊勢谷の息子の名前があった。雷に打たれたような衝撃を受けた。体の震えが止まらなかった。
 復讐など考えていなかった深見に、誰かがそれじゃ駄目だと言っているような運命的なものを感じた。大地の学校での話を聞いたのが決定打になった。ならば僕は悪魔になろうと決意した瞬間だった。

 情けなく涙と鼻水を垂れ流す伊勢谷の上に大地が跨り、自身のなかに父親のペニスを収めていく。赤黒い男根が実の息子のアナルを犯している。

「はあぁ……ぁあんっ…!あぁ……っ、父さん、気持ちいいよ…!父さんの勃起ちんぽ、気持ちいい!!俺のケツマンコ千切れちゃう!!んあっ、あぁ、すごい…!いっ、いいっ…!」

 伊勢谷の肩に手をおいて、大地が腰を振っている。伊勢谷の極太のペニスが出たり入ったりしているのが見える。

「ふぐぅっ、ううっ、うぐぅっ、ぐっ、んぐぅっ」
「やぁぁ、あぁんっ、あっ、父さんも、いいっ?……俺の淫乱ケツマンコ、気持ちいいっ?!ねぇ!俺は気持ちいいっ…父さんのちんぽ、大好きぃ…!」

 口を縛るハンカチはいろんな体液を吸って色を変えてしまっている。その汚らしい口元を大地が舐めまわし、顔中唾液まみれにしていた。

 実の父子によるおぞましい性交をビデオに映しながら、深見は口の端を歪ませて笑った。
 復讐は、始まったばかりだ。


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コメント
父子ものの夢の時間も、息子の名前が大地だったってさっき気付いてもうなんかすごく恥ずかしいです。

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