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夏祭り(前編)

2020.12.12.Sat.
<「君と僕」→「初めての温度」→「嫌がる本当のワケ」→「知らない世界」→「初めての右手」→「デジカメを探せ」>

※中2。

 今年の夏祭りは兄貴が18になる年で、我が家は朝からバタバタしていた。夏祭りに参加するはじめての年は、色々準備に忙しく、俺もそれを手伝わされていた。

 早朝から叩き起こされて、兄貴のハッピ姿を見せられ、何度も「カッコいい! 似合ってる!」と褒めさせられた。親父も張りきって、家の前で家族の集合写真なんか撮って。もう勘弁してくれって感じ。

 御供えを持って兄貴と一緒に神社に行き、神主に御供えを渡し、兄貴を残して家に戻ってから、おはぎを作る手伝いをする。初年度の差し入れはおはぎと決まっているのだ。

 そのあと、親父と酒屋に行って酒を買い、仏壇におはぎと酒をお供えして、家族3人で手を合わせる。

 そのあと、兄貴に命令されていたので、彼女を迎えにバス停に行った。兄貴はわざわざ、隣町から彼女を呼び寄せていた。茶髪でバッチリ化粧をして、露出の多い服装の、派手めな人。兄貴と同じクラスの人らしい。

 夏美と名乗った彼女は意外にも礼儀正しくて、はじめは夏美を見て微妙な顔をしたオカンだったが、次第に打ち解け、「夏美ちゃん、祐介のアルバム見る?」と、夏美を可愛がった。もともとオカンは息子より娘が欲しかったそうで、「嫁においでな、いつでも歓迎するで」と冗談だか本気だかわからない口調で言う。(実際、夏美は兄貴の嫁になるのだが、それが決まるのは、夏祭りの三ヵ月後、夏美の妊娠がわかった時だ。今日の夏祭りで仕込んだようだ)

「そろそろや、そろそろ来るど」

 親父がカメラを持って外に出たので、俺とおかんもおはぎを持って外に出た。遠くから掛け声が聞こえてくる。

「あれ? あれがそうなん? 祐くん、あそこにおんの?」

 夏美が俺に聞いてくる。俺は(祐くんて……)と思いながら「そうや」と答えた。

 兄貴たちが家の前にやってきた。おかんが、神輿を下ろした男衆に、おはぎを差し出す。親父は酒を配っていた。

「夏美、よう来たな。貴志はちゃんと迎えに来たか?」

 と兄貴が夏美に話しかけた。兄貴は女を相手にする時は優しい表情と優しい口調になる。普段見慣れない俺は「オエッ」って感じになる。そんな顔をしていたら、兄貴に頭をしばかれた。

「新しいタオル持って来い、もうこれ、汗でビショビショや」

 と、首に巻いていたタオルを俺の顔に押し付けてくる。湿って汗臭いタオル。兄貴が目を細めて睨んでいるので、俺は文句を言わず、そそくさと家から新しいタオルを持って戻った。

「まだ時間あるし、夏美は家で待っとるか。それとも一緒に来るか?」

 俺が持ってきたタオルを首に巻いて兄貴が言う。夏美は「行く!」と一つ返事で、次の家に移動する兄貴たちについて行った。

 後片付けのあと、次は宴会の準備。近所の大人を呼んで、今日は遅くまで飲み明かすのだ。張りきるおかんと親父にこき使われ、落ちつかない夕食のあと、神社へ。兄貴がお神酒を飲む。吐き出す振りをして舌を出す。おとんはそれを写真におさめる。

 酒が村人に振舞われる頃、和也の姿を見つけた。永一兄ちゃんと妹の舞子も一緒だ。そばによって、肩を叩いた。驚いた顔をして、和也が俺に気付く。

「疲れた、和也、朝から働きっぱなしや」

 俺の弱音を聞いて和也が微笑む。

「貴志んとこは、祭り好きやからなぁ」

 そうなのだ。もっとサラッと祝えばいいのに、兄貴が成人の儀で参加するからと、やたら盛り上がっている。それを手伝わされるので、俺はクタクタだ。

「なぁ、夜、会われんし、ちょっといける?」

 くいと腕を引っ張る。察知して、和也が恥じらいの笑みを浮かべる。永一に何か囁き、「行こう」と和也に手を引かれ、神社を出た。

 神社に向かう人の流れに逆らって、和也と歩く。

「朝からで、朝から兄貴にしょーもない用事押し付けられて、おかんの手伝いさせられて、親父は親父でカメラ持ってあーでもないこーでもない言うてるしな」
「あははっ、大変やったな」
「笑い事ちゃうわ、俺は、和也と一緒におりたかったのに」

 真面目な顔つきで言うと、和也も笑みを引っ込め、「俺も、会いたかってんで」と言ってくれた。

 誰もいない俺の家に連れこむ。

「今日、うち、泊まる?」
「うーん……今日はやめとく」

 まぁ、そりゃそうか。今日の兄貴はきっと上機嫌だろう。調子に乗った時、兄貴の意地の悪さは磨きがかかる。俺と和也に絡んでくるに違いない。和也の身の安全を思うと、お泊まりはやめておくのが懸命だ。

 時間もないし、俺の部屋に入るなり、和也をベッドに押し倒した。

「あ、俺、汗かいた……」

 和也が慌てたように言って、首筋に吸い付く俺の頭を押す。

「構へん、俺も朝から動いて汗かいとるし、和也の汗はうまいしな」
「アホか、変態」

 最近、こんな台詞がよく出てくる。確かに俺、ちょっと変態なのかもしれない。本気で、和也の体液なら、なんでも俺の興奮材料になる。

 お互いのベルトを緩め、中から出したチンポをしごきあう。西日が入る俺の部屋は日が沈んだあとも蒸し暑さが残っていて、あっという間に二人共、汗だくになった。

「暑いな……エアコン、つける?」
「あっ、い、いなんっ、離れんといて!」

 どっかに消えるわけでもないのに、和也が俺の背中に手をまわして引き寄せる。お互いの勃起がこすれ合う。その瞬間、イクような、眩暈に似た感覚。

「なぁ、舐めてええか?」

 春休みに睦雄のフェラを見てから、俺は何度もそれに挑戦していた。うまくなって、最近では、すぐにイキそうになるから、和也がフェラされることを嫌がるほどだ。今日も嫌がって首を横に振る。

「舐めたい、和也のん、舐めたいんよ。口でしてやりたいんよ。なぁ、頼むわ、一回、俺の口に出してや」
「いっ、嫌や! そんなん! 絶対でけん!」
「なんでな? 俺がこんなに頼んでもか?」
「そないな恥ずかしいこと嫌や! 飲むもんちゃう!」
「飲むもんで?」

 兄貴は睦雄に飲ませていたぞ?って、あれを基準にしていいのかはわからないけど。

「嫌や!」

 和也はかたくなに拒む。

「ほしたら、飲まんから、口でしてええやろ?」
「…………」

 和也は口をモゴモゴさせた。何を言っても無駄と諦めたのか、「ちょっとだけな」とやっと言ってくれた。

 俺は和也の股間に顔を埋め、先走りでヌメるチンポを咥える。舌を細めて、尿道をつつくと、和也は足をびくつかせた。汁を吸い上げ、口に咥え、舌で愛撫し、余すところなく舐め上げる。

「んっ……はぁっ……あ、貴志……あかん……」

 和也の手が、俺の頭をかきまわす。少し、腰を浮かせている。気持ちいいんだと思うと、嬉しくなる。

 まだ和也は俺の口でイッたことはない。口の中に出すのが恥ずかしいみたいで、遠慮している。今日こそ、俺はそれを受けるつもりでいた。

「あぁぁっ……貴志、はなして! はなして、や! もう、アカン!」

 と布団をタップする。気にせず続ける。

「あぁっ! あっ! やめてや! 貴志! 俺……ほんま、あっ、あっ、あかんて、貴志……!」

 音を立てて口を動かす。イッてええのんえ?。

「あぁ……あ、あ、貴志……あかん、あかん! もう、やめて、あ、あっ、貴志!」

 ビクンと脈打って、勢い良く飛び出た液体が俺の口の奥にあたった。和也のチンポからはまだドクドクと熱い精が吐き出される。はじめて受けた精液の感触に戸惑いつつ、飲み込むタイミングがわからなくてそのままでいたら、口から溢れてきた。射精が止まり、縮んでいく性器から口を離し、決意して飲み込む。

 ……マズッ。いや、でもこれは和也のものなんだ。和也が俺のフェラで気持ちよくてイッたもの。和也の体から出てきたものなんだ。そう考えると、満足感がわきあがってきた。ニヤけ顔で体を起こす。和也は両手で顔を覆って無言。

「和也? どないした?」

 上に覆いかぶさる。

「……なんで、飲むんな?」

 声が震えていた。まさか、と思って和也の腕をどかせると、泣き顔が出てきた。

「なに泣いとんのや、そないに嫌やったんか? なあ? ごめんやで、どうしても、俺、お前の飲みたかってん、ごめんやで」
「ちゃう……嫌やったんとちゃう……、良すぎて俺……」

 和也が抱きついてくる。良すぎたから、泣けてきたってことか? こんな嬉しい言葉、あるかね。嗚咽がおさまるまで、しばらくそのままでいた。

「気、落ち着いたか?」
「うん……」

 和也の横に寝転んで、手で涙を拭いてやる。その手に自分の手を重ね、和也が目を閉じる。

「なぁ……そないに良かった?」
「なっ、なにが」
「俺の口でイッたん、そないに気持ちよかったんか?」
「そっ、さ、さっき、言うたやんか」
「もっと詳しく聞きたい。どんなふうに良かった? 他にこうして欲しいとか、あるか? 俺、もっとお前を気持ちようさしてやりたい」

 和也は横になって俺に背を向けた。その肩に手をかけ、顔を覗きこむ。

「なぁ? 和也?」
「……ない。今で、充分。それ以上うまならんで。俺が、おかしなってまう……」

 ってね、嬉しいことを言ってくれちゃうだな、和也は。すっかり自信をつけた俺……だったんだけど、口の中には和也の精液の味がすんごい残ってて、何か別の味が欲しくて、

「暑くて、のど、かわいたな、和也もなんか飲むか?」

 って、誤魔化しながら、下におりて、麦茶を飲んだ。

「やばいな、もうこんな時間か」

 壁の時計を見ると20時過ぎ。そろそろ祭りもお開きになる頃だ。

「一緒に神社、戻ろか」

 俺が差し出した手を、和也が握って、笑顔で頷いた。



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