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君が笑った、明日は晴れ(73/89)

2020.06.14.Sun.
1話前話

「カンサイ、頼むからマジで一回抜いてくれって!」

 俺の腰を抱え上げたカンサイがガンガン腰を打ちつけてくる。密閉された中でカンサイの肉棒が自身の吐き出した精液を攪乱する。俺はその圧迫感に顔を顰めた。

 カンサイは俺の言葉が聞こえないのか、荒い息を吐き出しながら前後運動をやめない。

「カンサイっ、ストップ!」

 カンサイの手が俺の股間でぶらさがるものを握ってきた。いや、まじ無理だから。

「カンサイって! おいこら、相田!!」
「えっ……!」

 本名を呼ばれて我に返ったのか、カンサイが腰を振るのをやめた。

「あ、山口……俺……」
「馬鹿、やっと正気に戻ったのかよ」
「あ……俺、ごめん、なんか夢中で……」
「いいから、一回抜け。きついんだよ」
「ご、ごめんっ」

 声は慌てていたが、ゆっくり腰を引き、最後にジュポッと音を立て、カンサイが俺の中から出ていった。

 それなのにそこはまだすっぽり穴が開いているような感覚が続いている。いや、もしかしたらほんとにガバガバになってるのかも。怖くて触れない。

「俺を失神させんじゃなかったのか? おまえがイッてどうする」
「ごめん……おまえな、具合良すぎんねん。なんやもう、頭真っ白になってもうて……。ほんま、悪かった、謝る」

 大きな体を小さくさせてカンサイは項垂れた。河中にも森下さんにも同じようなことを言われた。俺ってそんなに良いんだ?

「まぁ、いいけど。おまえの瞳孔開いてるから焦ったよ」
「こんなふうにトリップしたんは初めてや。俺、抜かずに2発出したから、おまえの中に溜まってんちゃうか」
「まったくだよ……あっ!」
「なんや?」
「制服!」

 体の下には俺たちの制服。俺のものかカンサイのものかわからない体液で染みが出来ている。俺とカンサイのシャツ2枚とも、だ。

「あー……、体育着に着替えなあかんな」
「屋上なんかでやるもんじゃねえな」
「休憩時間になったら俺が着替え持って来たるわ。おまえはここで待っとき」
「いいのか」
「俺のほうがまだそんなに汚れてないから、教室行って戻ってくる間は誤魔化せるやろ」

 とカンサイは制服を手に持って広げた。確かに俺の制服のほうが誤魔化しようのないほど濡れている。

「山口、あとちょっと時間あるで」
「だから?」
「その間、おまえのんしゃぶりたい」
「何言ってんの、おまえ。俺もういいよ」
「いや、さっきはちょっとひどいことしてもうたし、気絶させたるなんて大口叩いたのに、俺のほうが真っ白にさせられたし。お詫びや」
「いいって、詫びなんか」

 ええから黙っとき、とカンサイはしゃがんで口に咥えた。ツボを押さえた舌の動きに血液が集まって硬くなっていく。

「はぁ……んっ」

 意識がそこに集中すると、俺の中からカンサイの淫液が零れ出してくる。カンサイの太い指が中に入ってきた。さっきまで入っていた太い肉塊を思うと指なんて小枝みたいなものだ。

 しかしそれが意思を持ってある場所を触ってくると油断ならなくなる。内襞を拡張していた圧迫感がない分、刺激はダイレクトに俺の頭に伝わってきて、正直さっきより感じる。

「ぁあっ、カンサイ、は、あ……」
「ほんまにおまえ、ごっつ感じやすいな」

 含み笑いの声で言う。

 チャイムが鳴った。誰か屋上へやってくるかもしれない。

「カンサイ、もう、いいっ……」
「あかんて、最後まで」

 音を立ててしゃぶられる。すぼめた口が上下する。

「あっ、はぁ……ンッ……」

 カンサイの太い指が音を立てながら出入りして中の精液を掻き出す。見上げる青空が遠く白くなっていく。キュウッと下腹部が引っ張られたような感覚のあと、俺はカンサイの口の中に白濁を噴き上げた。

 ※ ※ ※

「ほんなら俺、ちょっと行って来るわ」

 染みの出来た制服をきてカンサイが屋上を出て行った。残された俺は壁にもたれ煙草を吸った。

 なんだろう。ざらりとして、後味が悪い。河中とした時も、森下さんとした時も、こんなふうに後悔したことはなかった。カンサイとやるんじゃなかった。

 なぜかムシャクシャしていた。自暴自棄に似た苛立ちを感じてカンサイを誘った。苛立ち……何にだっけ。

 カンサイから河中が宮本とやってた、と聞いたから。

 もしかして俺、嫉妬してるのか? あいつが俺以外の誰かと寝たから? あいつが宮本に抱かれたからか?

 いや、それはないだろ。俺は河中を好きじゃない。ただの先輩後輩という関係、それだけだ。恋愛感情なんて面倒なもん持ったらヤバイだろ。

 俺がイラついたのはきっと、あいつが「バリタチ」だと自称していたくせに、あんなに嫌がっていた宮本相手にウケになったことにムカついたんだ。

 ああ見えて根性があると思っていたのに、それを裏切られたような気がしたから。うん、きっとそういうことだ。

 小さくなった煙草を壁でもみ消した時、カンサイが俺の体育着を持って戻ってきた。それに着替え、教室に戻った。



愛を刻む(1)


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