君が笑った、明日は晴れ(60/89)
2020.06.01.Mon.
<1話、前話>
「認めるんですね」
感情を押し殺した静かな声で河中が言う。
「さあな」
俺は笑って答えた。河中の無表情がはじめて崩れた。目許がひきつり、一瞬微笑するように顔の筋肉が動いた。どういう心境の顔なんだろう、考える俺の股間に激痛。河中が俺のを強く握りしめた。
「いっ……、てめ……」
痛みに声も出せず、河中の肩に掴まり睨んだ。力はすぐ弱まったが、まだそこには痛みが残ったままだ。
「潰す気か……!」
「無意識です。でも潰したほうが良かったかも。そうすれば先輩も遊べないし、女も抱けない」
河中の目、完全に据わってる。。少しからかうだけのつもりだったのに、どうやら相当追い詰めていたようだ。やりすぎたか。いや、今の状況でやり過ぎたのは完璧河中のほうだ。まだ痛む。不能になったらどうしてくれるんだよ。
「そいつとは何回くらい? まさか夏休みの間中、やりまくってたんじゃないでしょうね。そんなにしたいんなら、どうして僕に言わないんですか。僕ならいつでもいくらでもしてあげるのに」
「河中、落ち着け」
「落ち着いてます。これ以上ないくらい。もう後悔しないって決めたのに、なに遠慮しちゃってたんだろ。僕がこんなだから先輩を他の男に取られちゃうんですよね」
河中がクッと笑った。なまじ顔が整っているから、俺でもぞっとするほど不気味な笑みだった。
河中はその場にしゃがみこみ、すっかり小さくなってしまった俺のものを咥えた。痛みが残るまま咥えられても全然気持ちよくない。
「無理だ、はなせ」
わざと卑猥に音を立てながら河中は俺のものにしゃぶりつく。その間に俺のズボンを下着ごと膝まで脱がした。こんな場所で本気でやるつもりか?
「冗談だろ」
「冗談じゃない、本気」
立ち上がった河中は自分のものも引っ張り出して、俺のと一緒に扱いた。手の摩擦と河中の勃起に擦られ、妙に興奮する。
首に吸いつかれた。
「馬鹿、残るだろ」
「残してる。先輩は僕のだって印」
シャツのボタンを外された。河中は裸の胸にも音を立ててキスし、そこかしこに印を残していく。
「あっ」
乳首を吸われた。そこからむず痒い感覚が全身に走る。口と舌で俺の胸、手は俺の下半身に刺激を与え続ける。否応無しに気持ちが高まっていく。
「や、めろ……っ」
「止まりません。最後までしなきゃおさまんない」
「はっ」
不意に俺の後ろに河中の指が触れてきた。明確な意思を持って中に入ってくる。
「中まで届かないな……、後ろ向いてください」
乱暴な手つきで後ろ向きにされた。耳元に河中の荒い息遣いを聞いた。まったく余裕がないようだ。
「先輩、すみません、我慢できないから入れてもいい?」
と早口で言う。
「それが目的でこんなとこ連れ込んだんだろ」
「ふっ、そうだった」
そのあと河中のものが入ってきた。目を瞑っていると、中を押し広げる感覚がリアルに伝わってくる。
「あぁ、僕、いっちゃいそう」
全部いれたところで河中が溜息交じりに言う。その息が首筋にかかり、俺はくすぐったくて首をすくめた。
「あっ、キツ……少し緩めて下さい」
「知るかっ」
「食いちぎられそう」
笑いを含んだ河中の声に顔が赤くなる。そこに意識を集中し、力を緩めようとしてみたがこれがなかなか難しい。
「先輩、勃ちっぱなし」
河中の手が前に伸び性器を握った。先走りでぬるぬるになっている。それをしごきながら、
「やったのは1人? それとも2人?」
と耳に口を押し当てて囁くように言う。
「ひ、1人……っ」
「それはそれでムカつくな。 そんなに良かったの、そいつ」
「馬鹿か」
「ちゃんと答えて」
先端を刺激され、俺は仰け反って反応した。
「ゲイって奴がいて、たまたま……それ以上の理由はないっ」
なんで俺、こんな言い訳してんだろ。俺の中の河中がまた一回り大きくなった。なに興奮してんだ、こいつ。
「僕には理由はある?」
「は?」
「気持ちいいってだけじゃなく、好きって気持ちが少しはある?」
「あるわけねえだろ」
「でしょうね。だったらこれから僕を好きになってもらいます。僕を好きになるまで何度でも抱きます。好きになるまで離しません。他の誰にもやらない、先輩は僕のものです」
「ふ、あぁ、あっ」
いつになく乱暴な手つきなのに、河中の告白を聞きながら手でイカされた。壁に白い液体が飛び散り、下に垂れ落ちる。
「はぁ、はぁ……」
「静かに」
急に手で口を塞がれた。何するんだと思った時、トイレに誰かが入って来る音が聞こえた。鼻歌を歌いながら靴を踏み鳴らし、小便器の前で立ち止まって用を足している。俺は息を殺して身を固くした。
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「認めるんですね」
感情を押し殺した静かな声で河中が言う。
「さあな」
俺は笑って答えた。河中の無表情がはじめて崩れた。目許がひきつり、一瞬微笑するように顔の筋肉が動いた。どういう心境の顔なんだろう、考える俺の股間に激痛。河中が俺のを強く握りしめた。
「いっ……、てめ……」
痛みに声も出せず、河中の肩に掴まり睨んだ。力はすぐ弱まったが、まだそこには痛みが残ったままだ。
「潰す気か……!」
「無意識です。でも潰したほうが良かったかも。そうすれば先輩も遊べないし、女も抱けない」
河中の目、完全に据わってる。。少しからかうだけのつもりだったのに、どうやら相当追い詰めていたようだ。やりすぎたか。いや、今の状況でやり過ぎたのは完璧河中のほうだ。まだ痛む。不能になったらどうしてくれるんだよ。
「そいつとは何回くらい? まさか夏休みの間中、やりまくってたんじゃないでしょうね。そんなにしたいんなら、どうして僕に言わないんですか。僕ならいつでもいくらでもしてあげるのに」
「河中、落ち着け」
「落ち着いてます。これ以上ないくらい。もう後悔しないって決めたのに、なに遠慮しちゃってたんだろ。僕がこんなだから先輩を他の男に取られちゃうんですよね」
河中がクッと笑った。なまじ顔が整っているから、俺でもぞっとするほど不気味な笑みだった。
河中はその場にしゃがみこみ、すっかり小さくなってしまった俺のものを咥えた。痛みが残るまま咥えられても全然気持ちよくない。
「無理だ、はなせ」
わざと卑猥に音を立てながら河中は俺のものにしゃぶりつく。その間に俺のズボンを下着ごと膝まで脱がした。こんな場所で本気でやるつもりか?
「冗談だろ」
「冗談じゃない、本気」
立ち上がった河中は自分のものも引っ張り出して、俺のと一緒に扱いた。手の摩擦と河中の勃起に擦られ、妙に興奮する。
首に吸いつかれた。
「馬鹿、残るだろ」
「残してる。先輩は僕のだって印」
シャツのボタンを外された。河中は裸の胸にも音を立ててキスし、そこかしこに印を残していく。
「あっ」
乳首を吸われた。そこからむず痒い感覚が全身に走る。口と舌で俺の胸、手は俺の下半身に刺激を与え続ける。否応無しに気持ちが高まっていく。
「や、めろ……っ」
「止まりません。最後までしなきゃおさまんない」
「はっ」
不意に俺の後ろに河中の指が触れてきた。明確な意思を持って中に入ってくる。
「中まで届かないな……、後ろ向いてください」
乱暴な手つきで後ろ向きにされた。耳元に河中の荒い息遣いを聞いた。まったく余裕がないようだ。
「先輩、すみません、我慢できないから入れてもいい?」
と早口で言う。
「それが目的でこんなとこ連れ込んだんだろ」
「ふっ、そうだった」
そのあと河中のものが入ってきた。目を瞑っていると、中を押し広げる感覚がリアルに伝わってくる。
「あぁ、僕、いっちゃいそう」
全部いれたところで河中が溜息交じりに言う。その息が首筋にかかり、俺はくすぐったくて首をすくめた。
「あっ、キツ……少し緩めて下さい」
「知るかっ」
「食いちぎられそう」
笑いを含んだ河中の声に顔が赤くなる。そこに意識を集中し、力を緩めようとしてみたがこれがなかなか難しい。
「先輩、勃ちっぱなし」
河中の手が前に伸び性器を握った。先走りでぬるぬるになっている。それをしごきながら、
「やったのは1人? それとも2人?」
と耳に口を押し当てて囁くように言う。
「ひ、1人……っ」
「それはそれでムカつくな。 そんなに良かったの、そいつ」
「馬鹿か」
「ちゃんと答えて」
先端を刺激され、俺は仰け反って反応した。
「ゲイって奴がいて、たまたま……それ以上の理由はないっ」
なんで俺、こんな言い訳してんだろ。俺の中の河中がまた一回り大きくなった。なに興奮してんだ、こいつ。
「僕には理由はある?」
「は?」
「気持ちいいってだけじゃなく、好きって気持ちが少しはある?」
「あるわけねえだろ」
「でしょうね。だったらこれから僕を好きになってもらいます。僕を好きになるまで何度でも抱きます。好きになるまで離しません。他の誰にもやらない、先輩は僕のものです」
「ふ、あぁ、あっ」
いつになく乱暴な手つきなのに、河中の告白を聞きながら手でイカされた。壁に白い液体が飛び散り、下に垂れ落ちる。
「はぁ、はぁ……」
「静かに」
急に手で口を塞がれた。何するんだと思った時、トイレに誰かが入って来る音が聞こえた。鼻歌を歌いながら靴を踏み鳴らし、小便器の前で立ち止まって用を足している。俺は息を殺して身を固くした。
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