君が笑った、明日は晴れ(53/89)
2020.05.25.Mon.
<1話、前話>
「あれ、もうなくなったな」
10本近く買った酒がもうなくなってしまった。森下さんは冷蔵庫を開け、
「これが最後」
と、ワイン一本とビール三本を持って戻ってきた。その足がふらついて危なっかしい。グラリと倒れて俺にしなだれかかってきた。
「大丈夫? 飲みすぎだろ」
「ごめんごめん。そんなことより君、今晩どうするの? もうすぐ終電の時間だけど」
え、と時計を確認したら零時前。
「車で送る?」
「そんなに酒飲んでちゃ無理でしょ」
「うちに泊まる?」
視線をあげて俺を見る森下さんの目が一瞬光って見えた。
「俺を警戒してる?」
「いや、べつに」
ほんとは警戒してます。
「男子校で経験あるんだろ。触り合いしたんだろ」
俺の首に腕をまわし、森下さんが顔を寄せてきた。
「男同士で触り合いしてどうだった? 気持ちよかった?」
「普通、かな」
「下手だったんだ、相手の奴」
いや、ほんとはかなり気持ち良かったし、何度もイカされた。一応そいつらの名誉のために心の中で言い訳する。
「俺にさせてみない?」
「酔いすぎだよ、森下さん」
「いいじゃない」
森下さんが口づけしてくる。酒臭いキス。俺も酒を飲んで相当酔っていた。森下さんに押し倒されてもおとなしくキスを受け、舌を絡ませた。
森下さんの手が俺の服を脱がせる。俺も森下さんの服を脱がせた。
「いいの、ほんとに」
耳元で森下さんが囁く。夏休み。海。酒を飲んだ夜。理性が弱まり、本能が暴走するには充分な条件が揃っていた。
「俺も酔ってるみたい」
すでに反応を見せていた俺のものを森下さんが握る。
「一緒にシャワー浴びよう。潮で体がベタついて気持ち悪いだろ」
森下さんに引っ張り起こされた。
狭い浴室でシャワーを浴びた。俺も森下さんも興奮して股間のものはマックス状態。森下さんが床に跪く。なにをするのかと思ったら俺のものを口に咥えた。音をたててうまそうにしゃぶる。
「あっ、まっ……タンマ、出る」
恥ずかしいことに俺はあっという間に果ててしまった。森下さんは口を拭って立ち上がり、俺の首に舌を這わせながら、
「まだ出したりないだろ。男同士がどうするか、俺がじっくり教えてあげるよ」
と囁く。知ってる。どうするのか、俺は知ってる。だから余計に期待して興奮した。
ボディソープを泡立てた森下さんは、それで俺の体を泡まみれにした。行ったことないけど、ソープに来た気分。全身くまなく綺麗にされる。股間のものはしごくように洗われ、また硬くなった。
森下さんは今度は違うものを手のひらに出した。透明でトロトロとしたモノ。ローションなんてものを浴室に常備している森下さんの用意周到さに驚くやら呆れるやら。
「男同士はね」
と俺の尻に手を滑らせその中心にローションを塗りたくる。
「ここを使うんだ。噂程度では聞いたことあるだろう」
ぬめりを利用して長い指が中に入ってきた。あ、この感触久し振り。俺はぎゅっと目を瞑った。
「後ろ向いて、壁に手をついて」
「えっ」
「いいから、ホラ」
体を反転させられた。言われた通り壁に手をつく。中に入れた指を動かしながら、森下さんは同時に俺の前も触ってきた。二点同時責めですか。やばい、俺また簡単にイクかも。
「あっ、そ……っ」
体がビクッと反応する。河中に開花させられた前立腺という急所を森下さんの指が探し当てたのだ。
「ここは男が感じるポイントなんだ。だから気持ちいいだろ?」
遠慮なく、俺の反応を見ながらそこをいじってくる。
「あっ、やめ」
「感度いいね、山口君。ほんとにここは経験ないのか?」
肩に顎をのせて顔を覗きこんでくる。返事をする余裕もない俺は、壁についた手の間に顔を埋め、勝手に出てくる声をかみ殺すことに必死だった。
「はぁ、あぁ、もう、出る……」
「まだ出すなよ。うしろも充分ほぐしたし、続きは部屋でやろう」
森下さんの言う続きが何を意味しているのか充分理解した上で俺は頷いた。
森下さんは微笑み、シャワーで泡を洗い流していく。後ろは特に丹念に。恥ずかしくて死ねる。
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「あれ、もうなくなったな」
10本近く買った酒がもうなくなってしまった。森下さんは冷蔵庫を開け、
「これが最後」
と、ワイン一本とビール三本を持って戻ってきた。その足がふらついて危なっかしい。グラリと倒れて俺にしなだれかかってきた。
「大丈夫? 飲みすぎだろ」
「ごめんごめん。そんなことより君、今晩どうするの? もうすぐ終電の時間だけど」
え、と時計を確認したら零時前。
「車で送る?」
「そんなに酒飲んでちゃ無理でしょ」
「うちに泊まる?」
視線をあげて俺を見る森下さんの目が一瞬光って見えた。
「俺を警戒してる?」
「いや、べつに」
ほんとは警戒してます。
「男子校で経験あるんだろ。触り合いしたんだろ」
俺の首に腕をまわし、森下さんが顔を寄せてきた。
「男同士で触り合いしてどうだった? 気持ちよかった?」
「普通、かな」
「下手だったんだ、相手の奴」
いや、ほんとはかなり気持ち良かったし、何度もイカされた。一応そいつらの名誉のために心の中で言い訳する。
「俺にさせてみない?」
「酔いすぎだよ、森下さん」
「いいじゃない」
森下さんが口づけしてくる。酒臭いキス。俺も酒を飲んで相当酔っていた。森下さんに押し倒されてもおとなしくキスを受け、舌を絡ませた。
森下さんの手が俺の服を脱がせる。俺も森下さんの服を脱がせた。
「いいの、ほんとに」
耳元で森下さんが囁く。夏休み。海。酒を飲んだ夜。理性が弱まり、本能が暴走するには充分な条件が揃っていた。
「俺も酔ってるみたい」
すでに反応を見せていた俺のものを森下さんが握る。
「一緒にシャワー浴びよう。潮で体がベタついて気持ち悪いだろ」
森下さんに引っ張り起こされた。
狭い浴室でシャワーを浴びた。俺も森下さんも興奮して股間のものはマックス状態。森下さんが床に跪く。なにをするのかと思ったら俺のものを口に咥えた。音をたててうまそうにしゃぶる。
「あっ、まっ……タンマ、出る」
恥ずかしいことに俺はあっという間に果ててしまった。森下さんは口を拭って立ち上がり、俺の首に舌を這わせながら、
「まだ出したりないだろ。男同士がどうするか、俺がじっくり教えてあげるよ」
と囁く。知ってる。どうするのか、俺は知ってる。だから余計に期待して興奮した。
ボディソープを泡立てた森下さんは、それで俺の体を泡まみれにした。行ったことないけど、ソープに来た気分。全身くまなく綺麗にされる。股間のものはしごくように洗われ、また硬くなった。
森下さんは今度は違うものを手のひらに出した。透明でトロトロとしたモノ。ローションなんてものを浴室に常備している森下さんの用意周到さに驚くやら呆れるやら。
「男同士はね」
と俺の尻に手を滑らせその中心にローションを塗りたくる。
「ここを使うんだ。噂程度では聞いたことあるだろう」
ぬめりを利用して長い指が中に入ってきた。あ、この感触久し振り。俺はぎゅっと目を瞑った。
「後ろ向いて、壁に手をついて」
「えっ」
「いいから、ホラ」
体を反転させられた。言われた通り壁に手をつく。中に入れた指を動かしながら、森下さんは同時に俺の前も触ってきた。二点同時責めですか。やばい、俺また簡単にイクかも。
「あっ、そ……っ」
体がビクッと反応する。河中に開花させられた前立腺という急所を森下さんの指が探し当てたのだ。
「ここは男が感じるポイントなんだ。だから気持ちいいだろ?」
遠慮なく、俺の反応を見ながらそこをいじってくる。
「あっ、やめ」
「感度いいね、山口君。ほんとにここは経験ないのか?」
肩に顎をのせて顔を覗きこんでくる。返事をする余裕もない俺は、壁についた手の間に顔を埋め、勝手に出てくる声をかみ殺すことに必死だった。
「はぁ、あぁ、もう、出る……」
「まだ出すなよ。うしろも充分ほぐしたし、続きは部屋でやろう」
森下さんの言う続きが何を意味しているのか充分理解した上で俺は頷いた。
森下さんは微笑み、シャワーで泡を洗い流していく。後ろは特に丹念に。恥ずかしくて死ねる。
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