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惚れ薬(2/2)

2014.04.09.Wed.
<前話はこちら>

 沖田のペニスを一旦解放してやった。自分のずぼんをずりおろす。潤んだ目が俺の動作を見つめ、出てきた屹立に目を見開く。

「な…なに、してだよ…なんでそんなもん、出してやがる…」
「俺だって、出したい」

 使い込まれた沖田のペニスと俺の新品ペニスを二本まとめて握って扱く。精液まみれですでにベトベトしている沖田のペニスに擦れ、扱くたびにネチョネチョと音が立つ。俺の下で喘ぐ沖田に呼応するようにペニスの先から涙が零れる。それを伸ばし、全体になすりつけて擦り上げる。

「はぁっ…んっ…やめっ…アッ、あっ…たの…むっ…もう、苦し…触んなっ…!」
「でも、イカなきゃもっと苦しいと思うよ」
「ひっ、やっ、あぁっ…やめっ…あっ…あぅっ…う、うっ…あっ!」

 四度目の射精をする。でも俺はまだイッてないから手を休めず動かす。

「もっう…出ないっ…出ない、か、らっ…やめ、ろっ…ううっ、やめっ…やっ、あっ…」

 嫌々をするように顔を左右に振る。上気した頬、幾筋も涙を零す濡れた目、切なげに苦しげに自分をかき抱く腕、衝動を持て余して揺れる腰。あの沖田がこんな姿を俺に晒すなんて。

「もう、手で触らないほうがいい?」

 期待する返事を待ってごくりと唾を飲み込む。沖田はコクコクと何度も小さく頷いた。

「じゃあ…じゃあ、入れてもいい…?」

 え?と目で問うてくる。

「ここに、入れてもいい?」

 触った場所は沖田の精液が垂れおちて濡れていた。その中心へ指を押し入れる。

「はっ!あっ!やめっ…!てめぇ…どこ、触って…んんっ!」

 根本まで押し込むと沖田は顎を反らして射精した。五度目の射精で微々たる量。顔を戻した沖田は怯えた目で俺を見た。

「や、やだ…やめろ…やめて、くれ…」
「ここ、そんなに感じちゃうんだ?」

 中に入れた指をぐりぐりと回転させながら出し入れする。

「はぁぁっ!あぁっ!なかっ…擦んなっ…あっ、あぁっ…やめろっ…てっ…あっ、うあっ!」
「沖田くんのなか、すごく熱い…トロトロに蕩けて、俺の指に吸い付いてくる…」
「ばっ…ちげえっ…あっ、抜けっ…抜けよっ!もうっ、抜けよ!」
「全身で感じまくってるのに?」
「ひあぁっ…あっ、やっ…動かすなっ…も…やだっ…頼むっ…も、やめて、くれっ!」

 俺が指を抜くと沖田は強張っていた体から力を抜いてはぁはぁと息をついた。沖田の膝を持ち上げる。頭を持ち上げた沖田が、俺のしようとしていることに気付くと、ゆるゆると首を振った。

「やめ…やめろ…頼む…それだけは…」

沖田の懇願を無視して俺は自分の強直を突き立てた。

「ひぃぃっ…!」

 背を仰け反らせて沖田が悲鳴をあげる。鉤型に折り曲げた指が空を掴む。ペニスからわずかな精液が一塊飛び出して終わった。
 ずり上がるのを防止するため沖田の腰を持って抜き差しする。食いちぎられそうな狭窄感に腰が砕けそうになる。止められなくて何度も腰を打ち付けた。

「ひぃっ、あっ、あぁっ…!やめっ…ああぁっ…も…やっ…あ、あぁんっ…おかしく、なるっ…ううっ、アァ…あぁんっ!」
「あぁ…沖田、君のここ、すごく気持ちいいよ」
「いいっ…やっ…言う、なっ…!あっ!あんっ!もう、やめっ…!頼む、もう、やめてくれっ!あぁぁっ、あっ、あんっ、あんっ、また、いくぅ…っ!」

 いくと言われて目をやれば、沖田のペニスからは何も出てこず、俺の動作に合わせて揺れるだけ。もう出すものがなくなったのか、ドライでイッちゃったのか。

「あっ、あひっ…いいっ…いっ、あっ、アァッ…なんでっ、また…また、イクッ…!」

 どうやら後者だったようで、沖田は俺が突くたびイキまくった。ビクンビクンと体を震えさせながらイク沖田がさすがに可哀相になって、終わらせるために腰使いを激しくした。

「あっ!あっ!やっ…やめっ…そんなっ…激しっ…いっ、いいっ…あぁんっ、あんっ、やっ、やだっ…やぁっ…んんっ、んっ!」
「ごめんね、沖田、もう終わるから、中に出すね」
「なかっ…あっ、なか、だしっ…いいっ…なかっ、早くっ、終わってっ…!」

 沖田の中へ盛大に吐き出した。


 ぐったりと横たわる沖田を見下ろしながら俺はこれからどうしようと青くなっていた。惚れ薬の効き目がどれくらいで切れるのか知らない。次目が覚めた時には切れているかもしれないし、まだ効いたままかもしれない。もし切れていたら俺の人生に終止符が打たれることになる。17年…短かった。童貞を捨てられたのは嬉しいが、相手が同性の沖田じゃ複雑な心境だ。いやそんなことより今は、なんとか半殺し程度に抑えてもらうよう何か考えねば。
 とりあえず視聴覚室を出てトイレからトイレットペーパーを持ち込み、ついでに水道で濡らしたハンカチも使って沖田の体の汚れを綺麗に拭き取ってやった。
 そのあと人目を避けつつ自動販売機でペットボトルの水を2本かった。一本を飲みながら沖田が目を覚ますのを待つ。顔には涙のあとが残っていた。腕で何度もこすったのか擦りむいたように赤くなっている箇所もある。罪悪感からそっと撫でた。すべすべと綺麗な肌をしていた。通った鼻筋がうらやましい。さっき散々喘いで泣き言をもらした唇は渇いてカサカサだ。顔を近づけてペロと舐める。何度も舐めていると潤って濡れた。半開きの唇にそっと舌を入れてみた。さっきは突然のことでファーストキスを味わう暇もなかった。意識を失っている沖田から当然反応は返ってこない。角度をかえて何度もキスの真似事をしていたらいきなり突き飛ばされて尻もちをついた。

「なにっ、てめぇっ…!」

 よろよろと手をついて体を起こし、沖田は混乱した状態のまま俺を睨み付けた。

「と、とりあえず、水飲んで」

 沖田の分を差し出す。警戒する沖田は俺を睨んだままペットボトルを受け取り、コクリと一口飲んだ。冷たい水を飲んで少し落ち着いたのか、深く息を吐いた。

「なんなんだよこれ…なんだって聞いてんだよ、おいこらてめぇ!」

 鼓膜をビリビリと揺るがす大声に体が固まる。

「なにって…俺のほうが知りたい…沖田くんがいきなり倒れて…」
「俺に変なもん飲ませたんだろうが!」
「飲ませてなんかないよ!あれは俺が飲むつもりのジュースだったし!それを沖田くんが勝手に飲んだんじゃないか!」
「なんだとてめぇ!」

 立ち上がろうとした沖田くんはよろめいて床に手をついた。体を支えようと近寄る俺を「触るな!」と突き飛ばす。

「くそっ…なにがどうなってんだよ…畜生、意味わかんねえよ…!」

 腰をおろし、三角座りで項垂れる。前髪をかき上げる動作とともに顔をおあげ、上目づかいに俺を睨む。その目元がほんのりと赤い。

「さっき…なんで俺にキスしてやがったんだよ…」
「えっ…えと…」
「なんでだよ!」
「わかんないよ!」

 そこに無防備な唇があったから、なんて答えたらぶっ飛ばされそうだ。

「なんの行き違いかしらねえけど…なんでお前なんかとあんなことヤッちまったのか全然わかんねえけど、このことは誰にも言うな。誰かに言ったらぶっ殺すからな」
「わっ、わかった。絶対誰にも言わない!」

 どうやら五体満足帰れそうだ。沖田の気がかわるまえに姿を消そう。立ちあがろうとしたら強い力で腕を掴まれた。やっぱり2、3発は殴られるのか?中腰のまま、固まった。

「どこ行く気だよ」
「ど、どこって…き、教室?」
「どうせ今授業中だろうが」

 時計をちらりと見やる。確かに昼休みは終わって授業の真っ最中だ。それでも戻ると言えば沖田を怒らせそうな気がして、俺は諦めて腰を下ろした。それなのに沖田は手をはなしてくれない。

「お前…新田が好きなのかよ?」

 いきなりの話題に面食らう。

「えっ、いや、べ、別に」
「ほんとかよ?ほんとに好きじゃねえのかよ」
「う、うん、別に」
「じゃあ俺…俺のことは、どう思ってんだよ」
「えっ」

 何を言い出すんだ沖田は。

「さっき俺にキスしてただろうが。人の寝込み襲いやがって。どういうつもりだよ」

 沖田の腕に力がこもる。手加減が知れる痛みのない強さは俺に何かを伝えたがっているようだった。

「最初に俺にキスしたのは、沖田君、だけど…」
「嫌がって逃げたじゃねえか」

 そりゃあの状況でいきなりやられたら誰だって逃げるよ。沖田は不満そうなふくれっ面で俺を睨み続ける。

「い、今だったら、逃げないよ」

 俺を睨む目が一瞬弱まり、動揺して泳ぐ。
 床に手をついて、体を乗り出した。逃げるように沖田が顎を引く。でも腕をつかむ手は離れない。もっと身を乗り出して顔を近づけたら、沖田も恐る恐る近づいてきた。伏せた睫毛がいじらしく震える。それを見ながら口づけた。唇が触れ合った瞬間、沖田が俺に抱き付いてきた。

「なんでっ…くそっ、なんでお前なんか…なんでだよっ!」

 俺の肩口で混乱する心情を吐露する。俺はペットボトルに一滴垂らした惚れ薬の効果に感心しながら、沖田の背中を撫でた。

童貞教室

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