君が笑った、明日は晴れ(33/89)
2020.05.05.Tue.
<1話、前話>
なんか、変な展開になってるな。
隣に座る浦野が赤く染めた顔を俺に向け、目を閉じている。睫毛が細かく震えていた。
まずはキスの仕方から教えて欲しい、と浦野が言い出したのだ。……おかしくない? 河中が好きなら、河中相手に練習すればいいんじゃないか?
頭が混乱する。ここは教えてやるべきか、断るべきか。
「は、早くしてください。俺も恥ずかしいです」
目を閉じたまま浦野が言った。うーん、ま、いっか、キスくらい。なんて思ったことを俺はのちのち後悔するはめになるのだが、今はそんなこと知らずに、浦野を引き寄せてキスをした。
舌入れるのかな? 柔らかな唇の感触を確かめながら思っていると、浦野がうっすら口を開いてきた。入れろってことか? こいつ、けっこう大胆だな。
舌を入れながら薄目をあけた。浦野は固く目を閉じている。ふっと笑うとびっくりしたように浦野が目を開いた。
「息しろよ、窒息するぞ」
「あ、忘れてた」
かすかに笑った浦野にまたキスした。
「んっ」
浦野の体が強張った。舌を入れ口腔内をまさぐる。奥で怯える舌を絡めると浦野の吐息が乱れた。
こんなもんかと顔をはなした。浦野は放心状態でぼうっとしている。
「浦野?」
「あ、はい」
我に返ったように俺を見た。その途端、真っ赤になって俯く。初心な反応が微笑ましい。律子とキスしたってこんな反応返ってこない。
「こ、今度は俺からしてもいいですか?」
ずいぶん勉強熱心だ。
「まあいいけど」
顔をあげた浦野が俺の口元をじっと見つめる。そんなに真剣に見られると恥ずかしい。ゆっくり近づいてきた唇が俺の唇に触れる。こいつ、震えてる。ほんとに今までしたことなかったんだろう。
ぎこちない舌の動き。そんなんじゃあの河中は満足させられないぞ。浦野を押し倒し、深く舌を絡めてやった。
「ふぅ、んっ」
浦野の鼻腔をくすぐった声が漏れた。
「ん、あっ」
俺の胸を押す浦野の腕を掴み、音を立てて更に濃厚なキスをした。
「あっ、や、山口さんっ」
「ん? こんぐらいしないと練習になんないだろ」
浦野は恥ずかしがって両手で顔を覆った。
「山口さん、俺……」
震える浦野の声。
「どうした?」
泣いてないよな? こんなことぐらいで泣くなよ。
「俺、俺……、恥ずかしいです」
「お前が教えてくれって言ったんだろ」
「そうじゃなくて」
浦野が俺を見る。目は潤んでいるが泣いてはいなくてほっとした。
「どうしたんだ?」
「俺……、勃っちゃった」
言ってまた両手で顔を覆う。なるほど、それは恥ずかしいな。浦野の股間を見ると確かにそこは膨らんでいた。
「まぁ、よくあることだ。気にするな」
キスだけで勃起させるなんて俺には嬉しい反応だ。
「山口さん、キスうまいんですね」
「そんなこと言われたのは初めてだけど」
やっぱり上手いのかな。悪い気はしない。
浦野は起き上がってソファの上に座りなおした。正面から俺を見つめてくる。
「も、もう1回、いいですか」
「いいよ」
浦野が俺の肩に手をおいて顔を近づけてくる。俺も目を閉じ、首を傾けて顔を寄せた。浦野のぎこちなさは相変わらずだが、必死な様子が伝わってきて胸の底に温かいものが灯る。
ずいぶん長い時間キスしていたが、唐突に浦野が離れていった。
「い、痛い……」
とパンパンに盛り上がった股間を触って言う。思わず吹き出してしまった。
「出してみ。俺がやってやる」
「でも……」
前かがみになる浦野の股間に手を伸ばし、ファスナーをおろして中から猛ったものを取り出した。すでに先走りでぬるぬるになっている。ずいぶん我慢していたようだ。
「河中としたいんだろ。これぐらいでうろたえんなよ」
柔らかな先を揉みしだくように扱いた。
「ふあぁっ」
浦野はびくっと体を震わた。手を動かしているとだんだん息遣いが荒くなっていく。
「あっ、んっ、ん」
耐えるような表情を浮かべて、浦野が俺を見つめる。可愛い、単純にそう思ってキスした。浦野もそれに応え、舌を絡ませた。
「山口さん、俺、変……」
「何が?」
「すっげえ、気持ちいい……」
俺の首に抱きついて夢見るように言う。
「変じゃないだろ。しごかれて気持ちいいのは男なら当然の反応だよ」
「でも俺……おかしくなりそう」
「そんなにいいのか」
「うん、人にしてもらうの、初めて、だから……あっ」
素直な反応を見せる。
「あぁ、山口さん、俺、もうイク……」
首に巻きつく腕に力がこもる。
「イッちゃえよ」
「あぁっ、あっ」
ドクンと大きく脈打ったあと、浦野の精子君たちが勢い良く外に飛び出した。咄嗟に手をかざしたが、わずかに手から零れて浦野のTシャツを汚した。
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なんか、変な展開になってるな。
隣に座る浦野が赤く染めた顔を俺に向け、目を閉じている。睫毛が細かく震えていた。
まずはキスの仕方から教えて欲しい、と浦野が言い出したのだ。……おかしくない? 河中が好きなら、河中相手に練習すればいいんじゃないか?
頭が混乱する。ここは教えてやるべきか、断るべきか。
「は、早くしてください。俺も恥ずかしいです」
目を閉じたまま浦野が言った。うーん、ま、いっか、キスくらい。なんて思ったことを俺はのちのち後悔するはめになるのだが、今はそんなこと知らずに、浦野を引き寄せてキスをした。
舌入れるのかな? 柔らかな唇の感触を確かめながら思っていると、浦野がうっすら口を開いてきた。入れろってことか? こいつ、けっこう大胆だな。
舌を入れながら薄目をあけた。浦野は固く目を閉じている。ふっと笑うとびっくりしたように浦野が目を開いた。
「息しろよ、窒息するぞ」
「あ、忘れてた」
かすかに笑った浦野にまたキスした。
「んっ」
浦野の体が強張った。舌を入れ口腔内をまさぐる。奥で怯える舌を絡めると浦野の吐息が乱れた。
こんなもんかと顔をはなした。浦野は放心状態でぼうっとしている。
「浦野?」
「あ、はい」
我に返ったように俺を見た。その途端、真っ赤になって俯く。初心な反応が微笑ましい。律子とキスしたってこんな反応返ってこない。
「こ、今度は俺からしてもいいですか?」
ずいぶん勉強熱心だ。
「まあいいけど」
顔をあげた浦野が俺の口元をじっと見つめる。そんなに真剣に見られると恥ずかしい。ゆっくり近づいてきた唇が俺の唇に触れる。こいつ、震えてる。ほんとに今までしたことなかったんだろう。
ぎこちない舌の動き。そんなんじゃあの河中は満足させられないぞ。浦野を押し倒し、深く舌を絡めてやった。
「ふぅ、んっ」
浦野の鼻腔をくすぐった声が漏れた。
「ん、あっ」
俺の胸を押す浦野の腕を掴み、音を立てて更に濃厚なキスをした。
「あっ、や、山口さんっ」
「ん? こんぐらいしないと練習になんないだろ」
浦野は恥ずかしがって両手で顔を覆った。
「山口さん、俺……」
震える浦野の声。
「どうした?」
泣いてないよな? こんなことぐらいで泣くなよ。
「俺、俺……、恥ずかしいです」
「お前が教えてくれって言ったんだろ」
「そうじゃなくて」
浦野が俺を見る。目は潤んでいるが泣いてはいなくてほっとした。
「どうしたんだ?」
「俺……、勃っちゃった」
言ってまた両手で顔を覆う。なるほど、それは恥ずかしいな。浦野の股間を見ると確かにそこは膨らんでいた。
「まぁ、よくあることだ。気にするな」
キスだけで勃起させるなんて俺には嬉しい反応だ。
「山口さん、キスうまいんですね」
「そんなこと言われたのは初めてだけど」
やっぱり上手いのかな。悪い気はしない。
浦野は起き上がってソファの上に座りなおした。正面から俺を見つめてくる。
「も、もう1回、いいですか」
「いいよ」
浦野が俺の肩に手をおいて顔を近づけてくる。俺も目を閉じ、首を傾けて顔を寄せた。浦野のぎこちなさは相変わらずだが、必死な様子が伝わってきて胸の底に温かいものが灯る。
ずいぶん長い時間キスしていたが、唐突に浦野が離れていった。
「い、痛い……」
とパンパンに盛り上がった股間を触って言う。思わず吹き出してしまった。
「出してみ。俺がやってやる」
「でも……」
前かがみになる浦野の股間に手を伸ばし、ファスナーをおろして中から猛ったものを取り出した。すでに先走りでぬるぬるになっている。ずいぶん我慢していたようだ。
「河中としたいんだろ。これぐらいでうろたえんなよ」
柔らかな先を揉みしだくように扱いた。
「ふあぁっ」
浦野はびくっと体を震わた。手を動かしているとだんだん息遣いが荒くなっていく。
「あっ、んっ、ん」
耐えるような表情を浮かべて、浦野が俺を見つめる。可愛い、単純にそう思ってキスした。浦野もそれに応え、舌を絡ませた。
「山口さん、俺、変……」
「何が?」
「すっげえ、気持ちいい……」
俺の首に抱きついて夢見るように言う。
「変じゃないだろ。しごかれて気持ちいいのは男なら当然の反応だよ」
「でも俺……おかしくなりそう」
「そんなにいいのか」
「うん、人にしてもらうの、初めて、だから……あっ」
素直な反応を見せる。
「あぁ、山口さん、俺、もうイク……」
首に巻きつく腕に力がこもる。
「イッちゃえよ」
「あぁっ、あっ」
ドクンと大きく脈打ったあと、浦野の精子君たちが勢い良く外に飛び出した。咄嗟に手をかざしたが、わずかに手から零れて浦野のTシャツを汚した。
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