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君が笑った、明日は晴れ(26/89)

2020.04.28.Tue.
1話前話

 ドクドクと河中の体液が俺の中に注がれる。さっきのも入ったままだから2回分。やばいって、タップンタップンだって。すげえ圧迫感。

 河中は俯いて呼吸を整えている。顔をあげ、満足げに微笑んだ。

「先輩、好きです」

 てめえが好きなのは俺じゃなくてセックスだろうが。

 言ってやろうと思ったが、河中が俺の中からズルリと抜け出す感覚に別の声が出た。

「ああぁ、ん」

 なんだいまの! 女みたいな声だった。河中の亀頭が出て行く感触がなんだかたまんなくて反射的に声が出ていた。河中は気に止めていない様子で、両手で前髪をかきあげ、後ろに撫でつけた。

「先輩のミルク飲んでシメとしますか」

 こいつって意外にタフだ。

 河中は俺の股間に屈みこんで遠慮も躊躇もなくパクッとそれを口に咥えこんだ。温かな粘膜に包まれ、俺の分身は喜びに体を震わせた。

 無理だと思っていたのに予想をはるかに上回る早さで果てた。

 もう流石にムリ。ジンジンして痛いほどだ。俺を丁寧に舐める舌の感触もない。

 疲れた。マットの上に四肢を投げ出した。

 口を拭いながら河中が俺の横に座り、

「ご馳走様でした」

 悪戯っぽく笑う。

「飲むなよ」

 俺は一度も誰かに飲んで欲しいと思ったことはない。あんなのAVの世界だけの話だ。俺はそう思っている。だからいままで彼女に飲ませたことは一度もない。 それなのに、どうしてこいつもカンサイも平気で飲めるんだ。

「もう味が薄くなってましたよ」

 知るかそんなこと。黙っていたら河中がふっと笑った。

「いまキスしたら嫌ですか?」

 今頃……。

「当たり前だろ」

 俺のザーメン味のキスなんてごめんだ。

 ん、なにキスありきで判断してんだ俺。フェラがなかったらキスしてもいいみたいじゃないか。 男同士でキスなんておかしいだろ。いや、それ以上のこともしちゃったんだけど。

「先輩、さっきの人、なんて名前なんですか」

 さっきの人? カンサイのことか?

「相田だけど」
「相田さんか……」

 呟く河中の目が一瞬鋭く吊りあがったが、すぐいつもの表情に戻った。

「先輩、今日いっしょに帰りましょうね」

 可愛い顔をして河中が笑う。

 また教室に会いに来てもいいと言ってしまったんだ、仕方ない。戸田が河中河中とうるさかったから、あいつに任せればいいだろう。

 後片付けをし、制服を着て立ち上がった。腰が痛い。ほんと俺、2時間も授業サボってなにやってんだろ。

 体育倉庫を出た。眩しい日差しに目を細める。

「明日休みですね」

 戸締りをして河中が言う。鍵を受け取り、レンガの下に隠した。

「二人でどっか行きませんか?」
「なんで俺がお前と。お前誘う前に彼女を誘うよ」
「先輩冷たい」

 ボソッと河中が呟く。あ、こいつ、また泣くか? 少し焦ったが河中は泣いていなかった。唇を尖らせ俺を睨んでくる。明るい日の下で見ると本当に可愛い女の子にしか見えない。

「先輩ってオラネコ系なのかな」

 また何か俺の知らない言葉を呟いてすたすた歩く。そのあとをのんびり歩いていたらチャイムが鳴った。




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