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君が笑った、明日は晴れ(13/89)

2020.04.15.Wed.
1話前話

 僕の指に蹂躙され、先輩のしなやかな体は反射の動きを示し、半開きの口からはもう止めることが出来ない声が飛び出す。

 そんな先輩を見ていると、僕自身自覚のなかった嗜虐心がムクリと頭をもたげた。

「見てください、先輩。先走りがすごい溢れてきて下に水溜りを作ってますよ」

 下から上へ舐め上げた。こんなこと言える僕って変態だったのかな? 素面だったら絶対言えない台詞なのに、乱れる先輩を前にするとすらすら口から出てくるから不思議だ。

 先輩の柔らかな亀頭を口に含み、カリ首に唇をひっかけるようにして上下しながら、指先で先輩の中の感じる場所を責める。

「あっ、あっ、もう、やめ……」

 ぎゅっと目を瞑って先輩が歯を食いしばる。全身に力が入ったのを見て、僕は口を離して手に握りかえた。先輩に飲むなと言われたこともあるけど、射精の瞬間を見てみたいという思いもあった。

「出したいですか?」

 先輩は無言で何度も頷く。

「イカせてくれって、言って、先輩」
「馬鹿言うなっ」
「言って、先輩」

 手の動きを止めた。咎めるような、訴えかけるような目が僕を見る。口元がもごもご動いている。言いたくないけど、言わないとイケないとわかっている。そんな先輩を見ているのは楽しかった。

「い、」
「い?」
「イカせてくれ……」

 語尾は消え入るような小さな声だったが、先輩ははっきり口にした。かわいくて仕方がない。顔がにやけるのを止めることが出来ない僕は、先輩にはきっと好色な変態に見えているに違いない。

「じゃ、ご褒美」

 また手と指を動かした。ほどなくして先輩が爆ぜた。着たままの服と下半身が汚れてしまった。

 胸を大きく上下させ、先輩は呼吸を整える。

 汗をかいた額にかかる前髪をかきあげ、唇にキスした。抵抗はなかったが、応えてくれることもなかった。

「どうでした? 初めてやった感想は」
「終わったんだ、ロープ解きやがれ」
「実はね、先輩、僕、また大きくなっちゃったんです」

 驚いた顔で僕の股間を見る。大きくなったそれを見て、次に僕が何を言い出すかを察知し、不安を隠せない目が僕を見た。

「な、なぁ、もういいだろ。さんざんやっただろ」
「最初に言ったでしょ、1回くらいじゃ足りないって。最低2回はしたいって」

 言いながら狼狽する先輩の首筋に舌を這わせた。汗の匂いが心地よくて、肺一杯にそれを吸い込む。

「それとも先輩、口でしてくれますか?」
「ばっ……、そんなこと出来るか!」
「だったらもう1回、いいでしょ? もう我慢出来ないんです。先輩も男ならわかるでしょ」
「……これが終わったら、さっき撮った画像と動画、消去するか?」
「します。もう一台の携帯の方も、ちゃんと消します」

 しばらく考えたあと、先輩は「これで最後だからな」と念を押してきた。OKってことだ。すごい諦めのよさ、切り替えの早さ。

「河中、手のロープ解け」

 返事をしない僕に、

「逃げねえよ、抵抗もしない。肩凝ったんだよ」

 ひとつの賭けではあったけれど、両足を自由にした時も先輩は抵抗しなかったし、もう観念して開き直っているようだから手首のロープを解いた。

 くっきり痕が残り赤くなった両手首をさすりながら先輩は舌を鳴らした。

「すみません、先輩」
「あとで肩揉めよ、河中」

 えっ、なに言ってんの。このあとマッサージなんて時間作る気? 僕と二人きりでいていいの? 平気なの? 開き直るにもほどがある。本当にこの人は何を考えてるかわからない。

「はい、いくらでも揉ませて頂きます」

 と、さげた頭を先輩がパシンと平手で叩いた。

「早く終わらせようぜ。俺、疲れたし眠くなってきた」

 自由になった両手を頭の後ろに組んで先輩が言った。肝の据わり方がハンパじゃない。僕より先輩のほうが優位に立っているような錯覚さえした。



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