FC2ブログ

君が笑った、明日は晴れ(10/89)

2020.04.12.Sun.
1話前話

 コンドームを指にはめ、そこにローションを垂らした。先輩は不安そうにチラチラとそれを見てくるが、虚勢を張って出来るだけ冷静に努めようとしているのがよくわかる。かわいい。

「痛くしないようにしますから」

 先輩に囁いてローションで光る指を尻の穴に入れた。びくっと筋肉が収縮して侵入を拒むのをむりやり押し進め、人差し指を中に入れる。

「んん、ぐっ」

 食いしばった歯の隙間から先輩の呻き声が漏れる。僕の指は細いからそんなに痛くはないはずだ。

 ゴム越しに先輩の中を指先で堪能し、ゆっくり出し入れした。先輩は緊張してぎゅうぎゅう僕の指を締め付けてくる。

「もう少し力抜いた方がいいですよ」
「そんなこと出来るか! 勝手に力が入んだよ!」
「先輩、ヒーヒーフーです」
「うるせ、誰が妊婦だ」

 こんな時にも突っ込める先輩ってある意味すごいな。

 感心しつつ、中指も中に入れた。濡れた音を立て、僕の指が先輩の中におさめられる。あったかい。

 2本の指を中で広げるように動かした。このあと僕のものを入れるのだから、出来るだけほぐしておかないと。

 そして僕は見つけてしまった。噂に聞いていたクルミ大の性感帯。そこを指で刺激すると、萎えていた先輩のものが少しピクンと動いたのだ。

 思わず先輩を見ると目元を赤くして唇を噛んでいる。自分でも今の場所で感じてしまったと気付いているみたいだ。

「ここ、どうですか」

 指の腹で撫でさすると、先輩は「はっ」と息を吐いた。やっぱり感じてるんだ。

「いいですか、ここ」
「あっ、やめっ、ろっ」

 ビクビクと腹が脈打つ。なんとも艶めかしい姿に安全運転を心がけていた僕の理性が本能にシフトチェンジし、グンとアクセルを踏みこんだ。

「気持ちいいんでしょ、ここ」

 執拗にそこを責め立てると、陸にあげられた魚みたいに先輩の体がベッドの上で跳ねた。

「はっ、あっ、あっ、河中っ」
「なんですか、先輩」
「や、やめて、くれっ」
「やめられませんよ。先輩があんまりエロいから、僕のブレーキが壊れちゃいました」
「何言ってんんっ、はあぁっ、あぁっ」
「先輩、けっこう感じやすいんですね。先輩がこんなにイヤラシイ体だったなんて、予想外です」

 さっき出したばかりの先輩のペニスは寝起きの頭をゆっくり持ち上げ、ゆらゆら揺れていた。

「触ってないのにもう勃ってきましたよ」

 指先でピンと弾くと 「あ、うっ」と先輩の腹に力が入った。

 中学二年でバスケ部をやめてから何も運動をしていないと言ってたのに先輩の腹には無駄な肉がなく、うっすら腹筋が割れて筋肉が浮き上がっている。ずるいな、と思う。

 背は僕より少し高くて180手前くらい。痩せすぎず、適度に筋肉がついていて、野生の動物を連想させるしなやかさを持っている。全身舐めまわしたいくらい、僕には生唾ものの肉体だ。

 運動神経も抜群に良くて、同じ男として先輩を見ると羨ましいような妬ましいような、そんな贅沢な体をしていながら先輩はまったくその自覚がない。

 やっぱりずるいな、と思ってしまう。

 そろそろ頃合と見てゴムと一緒に指を抜いた。

 先輩は目を閉じて呼吸を整えている。その間にズボンのファスナーをおろし、僕は自分のものを出して扱いた。すでに大きくなっていたものをマックスの状態に仕立て上げゴムをつけた。そこにもたっぷりローションを垂らしながら、ずっと夢見てきたことがもうすぐ現実になる悦びを噛み締めていた。

 3年間の片思い。先輩が彼女を連れているのを見て嫉妬で気が狂いそうになったこともあった。眠れない夜もあった。あんまり苦しくて自分の手首にカッターをあてがったこともあった。手首に冷たい刃先が食い込んだ時、僕は先輩と同じ高校を受験して、今度こそちゃんと気持ちを伝えるんだと決めた。

 もう後悔しないために、たとえ先輩に嫌われても、僕が次へ進むためにこの想いを成就させるんだ。




関連記事
スポンサーサイト
[PR]

コメント

管理者にだけ表示を許可する