FC2ブログ

君が笑った、明日は晴れ(7/89)

2020.04.09.Thu.
1話前話

 先輩を映画に誘おうと映画のチケットを用意すると同時に、 僕はいざと言う時のために用意周到にそれを準備していた。まさかこんなにうまくいくなんて思いもしなかったけれど、ベッドに縛られた先輩を見て、ロープも用意しておいて良かったと改めて思う。

 DVDを見ながら先輩はいつしか寝息をたてはじめ、こくりこくりと船をこぎ出した。

 さっきキスしようとしたら思い切り突き飛ばして挙句僕を振ろうとしたくせに、なんとも神経が図太いことだと感心する。でもそこが先輩らしいと言えばらしくて、惚れなおしながら先輩の寝顔を見つめた。

 よく見れば男前だと言えないこともないのに、先輩はそれを自覚していなくて、自分を雑に扱うものだから周囲の評価はそんなに高くない。それが少し悔しいような、ほっとするような、複雑な心境。

 僕によりかかってきた先輩のわきのしたに手を入れ、ベッドの上に運んだ。

「先輩」

 呼んでも無反応。僕は静かにほくそ笑んで、ベッドの下に隠していたロープを取り出し、先輩の両手両足をベッドの足に結び付けた。

 身動きできなくなった先輩の上に乗っかって、飽きることなく先輩を堪能する。

 我慢出来なくなって、先輩の唇にキスをした。少し乾燥してかさつく唇。3年間ずっと好きだった先輩の唇に今僕はキスしているんだ。そう思うだけで頭がクラクラして、興奮は否応なしにどんどん上昇する。

 先輩が小さく呻く。起きる気配に慌てて体を起こした。

 寝ぼけた目が僕の顔を認め、何度か瞬く。かわいい寝起き顔。

 自分が縛られているとわかると先輩は声を荒げて身を捩った。きつく縛ったからそう簡単には解けないよ。

「僕ね、こう見えてバリタチなんですよ」
「はぁ? なんだ、それ」
「男同士のセックスで、挿れる方ってことです」
「お、お前、俺に何する気だ! 放せ馬鹿! てめえ何してんのかわかってんのか! 早くこのロープ解け!」
「先輩、宮本さんを簡単にやっつけちゃったでしょ。僕は先輩より背は低いし力だって弱い。喧嘩したら絶対僕が負けますからね。だから縛るしかなかったんです」
「ふざけんな! てめえ、まじでぶっ飛ばすぞ!」

 顔を真っ赤にして先輩が激怒する。 そんなに怒らないで下さい。僕だってこんなこと本当はしたくないのに。

「あんまり大きな声を出さないで下さい。家に誰もいないけど、近所の人に聞こえたらアレなんで」
「河中、自分が何してんのかわかってんのか!」
「ごめんなさい、先輩。でも僕の気持ちも少しは理解してください」
「できるかボケ!」
「本当にごめんなさい、先輩」

 先輩のジーンズのチャックをおろし前をはだけさせた。ボクサーパンツの中に手を入れ、じかにそれを触った。

 ずっと頭の中で想像してきた。それが今は僕の手の中にある。怯えて縮こまっているそれを手の中にすっぽり包みこんで、僕は思わず「ああ」と恍惚の溜息を漏らしてしまった。

「河中ぁあ! こんなことしてただで済むと思うなよ!!」
「先輩、少し静かにして下さい。ムードぶち壊しです」

 仕方なく抵抗する先輩の口をタオルで縛って塞いだ。口のタオルをぎりぎりと悔しそうに噛み締める先輩もなかなかそそるものがある。

「先に気持ちよくさせてあげますね」

 僕は先輩に笑いかけた。

 先輩の顔は恥ずかしさと怒りで赤くなっている。同じように怒りと憎悪を湛え充血した目が、僕を殺す勢いで睨み付けてくる。そんな目で見ないで下さい、先輩。

 なんとか暴れて抵抗しようとする先輩の太ももに膝を乗せて押さえつけ、下着から引っ張り出した先輩のかわいいものを手でゆっくり上下に扱いた。

 先輩は眉に皺を寄せて、鼻息荒く、僕を睨み付けたままだ。

 服の中に手を入れて胸を触った時、先輩は驚いて目を見開いた。脇腹を指先でなぞるとビクンと体が反応する。くすぐったいのか感じたのかそれはわからないけれど、そこを責めない手はない。

 右手は先輩のものを、左手は先輩の体を同時にかわいがってあげた。




関連記事
スポンサーサイト
[PR]

コメント

管理者にだけ表示を許可する