お触り禁止(2/2)
2019.05.26.Sun.
<前話>
翌日登校した藤園は一皮むけた良い感じになっていた。
俺を見る目に殺意が帯びている。俺に殴られたところは痣になり、表情も仄暗くて、ただのチャラかったイケメンに陰が加わった。
とり巻きCが「藤くん、昨日のデートどうだった?」と不用意な発言をして「うるせえ!」とキレられていた。リーダーのご機嫌が悪いとわかり、取り巻きたちは静かになった。
休み時間になるといつものようにトイレに連れこまれた。来るやいなやBに飛び蹴りされて、トイレの壁までぶっ飛んだ。いいよ、いいよ。もっと来い。
とりあえず今日の有り金を全部取られた。少ない、という理由で殴られた。ABCのサンドバック。殴るしか脳がないのか。江田島は「うん/こ」と個室へ。藤園は少し離れたところで見ている。
「おら、なんか言えよ!」
跪いた俺の顔にBの蹴りが入った。脳が揺れる衝撃に頭がクラクラとした。
「おい馬鹿! やめろ!」
揺れる視界に、Bたちを止める藤園が見えた。とり巻きたちは「どうしたんだよ、藤くん」と不思議そうだ。そりゃ先週まで率先していじめてた藤園が急に穏便派になったら面食らうよな。
「馬鹿……、顔蹴るとか……やりすぎだろ……」
モゴモゴ言いながら素早く俺を見る藤園の目。怯えてやがる。ああ、こいつまだわかってないんだ。俺を怒らせたらまたレイ/プされるとでも思ってるんだろう。
「藤園くん、お願いだからもう酷いことしないでくれよ」
藤園の足にしがみついた。足から伝わる藤園の怯え。汚物でも見るような目が俺を見下ろす。俺を恐れながらも咄嗟に人を見下すことができる、藤園はそういう人間だ。
しがみつきながら、藤園にしかわからないよう小さく笑いかけた。
──昨日言ったこと、もう忘れたのか?
「なんでもするから、動画拡散だけは許して」
脈略があるようなないような俺の発言。頭のいい藤園には、ちゃんと通じたようだ。
「……なんでもするんだな」
暗い声で俺に問う。とり巻きは藤園の言動に注視してる。
「お前の望み通り、楽しませてやるよ」
ぎこちなく笑う。いまはそれでいい。誰だって最初は怖いし、足がすくむものだ。
「A、この変態野郎にちんこしゃぶらせてやれよ」
いきなり指名されたAはびっくりして変な声をあげた。本人はすごく嫌そう。でも今日は藤園の機嫌が悪いことはわかっているから、躊躇いながらも俺の前にちんこを出した。
舐めるために便所の床を這って近寄った。口を開き、顔をひきつらせているAのちんこを迎えに行く。BCが、俺と藤園の顔をチラチラ見比べている。未知の領域に足を踏み入れたばかりの三人はドン引きだ。
Aのちんこは蒸れていて汗と精液の匂いがした。味は想像通り、少し苦くてしょっぱい。鈴口をチュッチュと吸って亀頭全体に舌を這わせ、潤ってから全部を口に入れた。根本まで咥えこんだとき、Aは気持ち良さそうに吐息を漏らした。
「うわ、こいつちんこ勃ってる」
Bが面白いものを見つけたという口調で俺の股間を指さす。Cが覗きこんでそれを確かめると、ゲラゲラと笑った。
「きめえ。ちんこしゃぶって普通勃つか?」
「おまえホモなのかよ」
気の弱いいじめられっこの俺は泣きそうな顔で目を伏せる。もっと罵れ。もっと酷い目に遭わせてくれ。
「これで少しは満足したかよ」
BCを押しのけ、藤園が言った。藤園にだけわかるアイコンタクト。
──満足だ。だがもっとしてくれ。
本当に通じたのかどうか、藤園は顔を顰め、舌打ちした。
「気持ち悪いんだよ、ド変態。今日は俺ら全員のちんこしゃぶれ」
いいね。まだまだ王道の初歩だけど、確実に成長してる。その努力はかってやる。
「俺は嫌だよ」
水を流す音とともに個室から出てきた江田島が言った。
「だったらお前は見とけ。気が向いたら咥えさせてやれよ。こいつは酷くされるのが好きなクソ変態野郎だから、どんなことも涎垂らしてやるぜ」
藤園の靴のつま先が俺の股間を踏みにじる。痛くて気持ちよくて射精しそうだ。
「ああ、やめて、そんな…、踏まないで、藤園くん…っ」
「名前呼ぶんじゃねえよ」
さらに力を入れてくる。そのつま先を触りながらパンツのなかに射精した。その気配を察した藤園の顔が嫌悪に歪む。その顔もたまらない。
「あ、イク、出る」
Aが俺の頭を押さえ込み腰を振った。咽喉の奥までぶちこんでくる。童貞の腰使い。おそらく昨夜も抜いただろうに、俺の口に濃い精液をたっぷりと吐きだした。
「飲めよ」
藤園に命令され、ごくんと飲みこむ。のどに絡みつく精液。鼻から抜ける空気がカルキ臭い。最初は嫌々だったAは放心状態だ。
「B、次はお前の番だ」
藤園に言われたら逆らえない。それにBは少し興味が湧いたようだ。ズボンを下げたBのちんこは半立ちだった。またそれを咥えてしゃぶった。
隣でCもちんこを出した。俺の口元を見ながら一心不乱に扱く。早く俺にフェラされたくて待ちきれないようだ。
顔にぶっかけて欲しくて、BをしゃぶりながらCのちんこにも手を伸ばした。ガチガチに硬い。Bより少し太くて、先走りがすごい。
Cのちんこの先を啜った。次から次に溢れてくる。亀頭を咥え舌全体で舐めとった。
「こいつ、ちんこ大好きって感じだな」
Bが同意を求めて藤園を見る。藤園は嫌そうに目を細めるだけで何も言わない。
二本のちんこを交互にしゃぶった。江田島が「オエーッ」と吐く真似をする。まったく興味がないどころか、嫌悪すらある感じ。江田島は密かに藤園に特別な感情を抱いていると思っていたから意外だ。藤園の手前、ホモフォビアの振りをしているだけかもしれないけど。
俺が藤園をむりやり犯したと知ったら、きっと我を忘れるくらい怒り狂うだろう。五人のなかで一番体格がいい江田島が俺を叩きのめしてくれたら。想像するだけで震える。
フェラの途中でチャイムが鳴った。BとCをイカせられなかった。続きは次の休み時間に。
うがいをしようと水道の前に立ったら藤園に腰を蹴られた。
「なにしてんのお前。そのまま教室に戻れよ」
正解。そう言ってくれなきゃ、わざわざ教育しにいった甲斐がない。
そんなことを知らないCが「藤くん、鬼畜~」とはやしたてて、藤園にふくらはぎを蹴られていた。
江田島を先頭に俺たちはトイレを出た。Cが「次の休み時間が楽しみ」だと言い、Aは「俺もまたやらせよう」とノリノリだ。
最後尾の藤園を振り返った。暗い表情で廊下を歩いている。まるで死刑囚みたいじゃないか。
「藤園くん、顔色悪いけど、大丈夫?」
ハッと顔をあげ、慌てて俺を睨みつける。虚勢の仮面。また犯されたくないから必死だ。健気だね。
「うるせえ、話しかけんな」
「さっきの、良かったよ」
前の4人に聞こえないよう囁く。
「狂ってんな、お前。ぜんぜん理解できねえよ。理解したくもないけど」
「そういえば、お尻は大丈夫? 昨日はひどことしてごめんね」
パッと藤園の顔つきがかわる。頬をひきつらせ、羞恥に目元を赤くした。
「なんのことだよ」
なかったことにするつもりなんだ?
「あの時の藤園くん、すごく可愛かったよ。怯えて、泣いて、許してって。Sに目覚めそうだったもん。動画見る?」
ポケットを探ったら藤園に胸倉を掴まれ、壁に押しつけられた。
「何のことだっつってんだよ! 黙んねえとぶっ殺すぞ!」
藤園の剣幕に前を歩いていた4人が立ち止まりこちらを見ていた。
「ご、ごめん。許して、もう二度と言わないから」
いじめられっ子らしく、背中を丸めて許しを請う。藤園に突き飛ばされた。
「こんなんまだ序の口だ。絶対後悔させてやる。泣いて謝っても許さねえからな」
そう吐き捨てるとズンズン先へと進んでいった。その背中に心のなかで声をかける。
──期待してるよ。
後悔するほど楽しませてくれるのなら、それが叶うなら俺はすべてを失ってもいい。
俺みたいな変態に目をつけられた藤園には同情する。でも最初に関わって来たのは藤園たちだ。奴らが迂闊にも蜘蛛の巣に飛び込んできた。あるいは蟻地獄に。
偶然とは言え、やっと見つけた性癖の伴侶。心中相手。せいぜい大事にしてあげなくちゃ。
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翌日登校した藤園は一皮むけた良い感じになっていた。
俺を見る目に殺意が帯びている。俺に殴られたところは痣になり、表情も仄暗くて、ただのチャラかったイケメンに陰が加わった。
とり巻きCが「藤くん、昨日のデートどうだった?」と不用意な発言をして「うるせえ!」とキレられていた。リーダーのご機嫌が悪いとわかり、取り巻きたちは静かになった。
休み時間になるといつものようにトイレに連れこまれた。来るやいなやBに飛び蹴りされて、トイレの壁までぶっ飛んだ。いいよ、いいよ。もっと来い。
とりあえず今日の有り金を全部取られた。少ない、という理由で殴られた。ABCのサンドバック。殴るしか脳がないのか。江田島は「うん/こ」と個室へ。藤園は少し離れたところで見ている。
「おら、なんか言えよ!」
跪いた俺の顔にBの蹴りが入った。脳が揺れる衝撃に頭がクラクラとした。
「おい馬鹿! やめろ!」
揺れる視界に、Bたちを止める藤園が見えた。とり巻きたちは「どうしたんだよ、藤くん」と不思議そうだ。そりゃ先週まで率先していじめてた藤園が急に穏便派になったら面食らうよな。
「馬鹿……、顔蹴るとか……やりすぎだろ……」
モゴモゴ言いながら素早く俺を見る藤園の目。怯えてやがる。ああ、こいつまだわかってないんだ。俺を怒らせたらまたレイ/プされるとでも思ってるんだろう。
「藤園くん、お願いだからもう酷いことしないでくれよ」
藤園の足にしがみついた。足から伝わる藤園の怯え。汚物でも見るような目が俺を見下ろす。俺を恐れながらも咄嗟に人を見下すことができる、藤園はそういう人間だ。
しがみつきながら、藤園にしかわからないよう小さく笑いかけた。
──昨日言ったこと、もう忘れたのか?
「なんでもするから、動画拡散だけは許して」
脈略があるようなないような俺の発言。頭のいい藤園には、ちゃんと通じたようだ。
「……なんでもするんだな」
暗い声で俺に問う。とり巻きは藤園の言動に注視してる。
「お前の望み通り、楽しませてやるよ」
ぎこちなく笑う。いまはそれでいい。誰だって最初は怖いし、足がすくむものだ。
「A、この変態野郎にちんこしゃぶらせてやれよ」
いきなり指名されたAはびっくりして変な声をあげた。本人はすごく嫌そう。でも今日は藤園の機嫌が悪いことはわかっているから、躊躇いながらも俺の前にちんこを出した。
舐めるために便所の床を這って近寄った。口を開き、顔をひきつらせているAのちんこを迎えに行く。BCが、俺と藤園の顔をチラチラ見比べている。未知の領域に足を踏み入れたばかりの三人はドン引きだ。
Aのちんこは蒸れていて汗と精液の匂いがした。味は想像通り、少し苦くてしょっぱい。鈴口をチュッチュと吸って亀頭全体に舌を這わせ、潤ってから全部を口に入れた。根本まで咥えこんだとき、Aは気持ち良さそうに吐息を漏らした。
「うわ、こいつちんこ勃ってる」
Bが面白いものを見つけたという口調で俺の股間を指さす。Cが覗きこんでそれを確かめると、ゲラゲラと笑った。
「きめえ。ちんこしゃぶって普通勃つか?」
「おまえホモなのかよ」
気の弱いいじめられっこの俺は泣きそうな顔で目を伏せる。もっと罵れ。もっと酷い目に遭わせてくれ。
「これで少しは満足したかよ」
BCを押しのけ、藤園が言った。藤園にだけわかるアイコンタクト。
──満足だ。だがもっとしてくれ。
本当に通じたのかどうか、藤園は顔を顰め、舌打ちした。
「気持ち悪いんだよ、ド変態。今日は俺ら全員のちんこしゃぶれ」
いいね。まだまだ王道の初歩だけど、確実に成長してる。その努力はかってやる。
「俺は嫌だよ」
水を流す音とともに個室から出てきた江田島が言った。
「だったらお前は見とけ。気が向いたら咥えさせてやれよ。こいつは酷くされるのが好きなクソ変態野郎だから、どんなことも涎垂らしてやるぜ」
藤園の靴のつま先が俺の股間を踏みにじる。痛くて気持ちよくて射精しそうだ。
「ああ、やめて、そんな…、踏まないで、藤園くん…っ」
「名前呼ぶんじゃねえよ」
さらに力を入れてくる。そのつま先を触りながらパンツのなかに射精した。その気配を察した藤園の顔が嫌悪に歪む。その顔もたまらない。
「あ、イク、出る」
Aが俺の頭を押さえ込み腰を振った。咽喉の奥までぶちこんでくる。童貞の腰使い。おそらく昨夜も抜いただろうに、俺の口に濃い精液をたっぷりと吐きだした。
「飲めよ」
藤園に命令され、ごくんと飲みこむ。のどに絡みつく精液。鼻から抜ける空気がカルキ臭い。最初は嫌々だったAは放心状態だ。
「B、次はお前の番だ」
藤園に言われたら逆らえない。それにBは少し興味が湧いたようだ。ズボンを下げたBのちんこは半立ちだった。またそれを咥えてしゃぶった。
隣でCもちんこを出した。俺の口元を見ながら一心不乱に扱く。早く俺にフェラされたくて待ちきれないようだ。
顔にぶっかけて欲しくて、BをしゃぶりながらCのちんこにも手を伸ばした。ガチガチに硬い。Bより少し太くて、先走りがすごい。
Cのちんこの先を啜った。次から次に溢れてくる。亀頭を咥え舌全体で舐めとった。
「こいつ、ちんこ大好きって感じだな」
Bが同意を求めて藤園を見る。藤園は嫌そうに目を細めるだけで何も言わない。
二本のちんこを交互にしゃぶった。江田島が「オエーッ」と吐く真似をする。まったく興味がないどころか、嫌悪すらある感じ。江田島は密かに藤園に特別な感情を抱いていると思っていたから意外だ。藤園の手前、ホモフォビアの振りをしているだけかもしれないけど。
俺が藤園をむりやり犯したと知ったら、きっと我を忘れるくらい怒り狂うだろう。五人のなかで一番体格がいい江田島が俺を叩きのめしてくれたら。想像するだけで震える。
フェラの途中でチャイムが鳴った。BとCをイカせられなかった。続きは次の休み時間に。
うがいをしようと水道の前に立ったら藤園に腰を蹴られた。
「なにしてんのお前。そのまま教室に戻れよ」
正解。そう言ってくれなきゃ、わざわざ教育しにいった甲斐がない。
そんなことを知らないCが「藤くん、鬼畜~」とはやしたてて、藤園にふくらはぎを蹴られていた。
江田島を先頭に俺たちはトイレを出た。Cが「次の休み時間が楽しみ」だと言い、Aは「俺もまたやらせよう」とノリノリだ。
最後尾の藤園を振り返った。暗い表情で廊下を歩いている。まるで死刑囚みたいじゃないか。
「藤園くん、顔色悪いけど、大丈夫?」
ハッと顔をあげ、慌てて俺を睨みつける。虚勢の仮面。また犯されたくないから必死だ。健気だね。
「うるせえ、話しかけんな」
「さっきの、良かったよ」
前の4人に聞こえないよう囁く。
「狂ってんな、お前。ぜんぜん理解できねえよ。理解したくもないけど」
「そういえば、お尻は大丈夫? 昨日はひどことしてごめんね」
パッと藤園の顔つきがかわる。頬をひきつらせ、羞恥に目元を赤くした。
「なんのことだよ」
なかったことにするつもりなんだ?
「あの時の藤園くん、すごく可愛かったよ。怯えて、泣いて、許してって。Sに目覚めそうだったもん。動画見る?」
ポケットを探ったら藤園に胸倉を掴まれ、壁に押しつけられた。
「何のことだっつってんだよ! 黙んねえとぶっ殺すぞ!」
藤園の剣幕に前を歩いていた4人が立ち止まりこちらを見ていた。
「ご、ごめん。許して、もう二度と言わないから」
いじめられっ子らしく、背中を丸めて許しを請う。藤園に突き飛ばされた。
「こんなんまだ序の口だ。絶対後悔させてやる。泣いて謝っても許さねえからな」
そう吐き捨てるとズンズン先へと進んでいった。その背中に心のなかで声をかける。
──期待してるよ。
後悔するほど楽しませてくれるのなら、それが叶うなら俺はすべてを失ってもいい。
俺みたいな変態に目をつけられた藤園には同情する。でも最初に関わって来たのは藤園たちだ。奴らが迂闊にも蜘蛛の巣に飛び込んできた。あるいは蟻地獄に。
偶然とは言え、やっと見つけた性癖の伴侶。心中相手。せいぜい大事にしてあげなくちゃ。
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コメントありがとうございます!
主導権握ってむしろ王様なドM。書いてて楽しかったです!続きも書けたら書きたいなーと思ってるんですが、真面目に書くかコメディぽくするか、悩むところです。いまのままの微妙な感じもありかなー。
サブで唯一名前を出した江田島。なんか一役かってくれよ、という思いで名付けたので、今後続編を書くなら活躍してほしいです。それはもう当て馬か、おせっかいな役でw
読みたいと言ってくださる方がいる!というのはすごく励みになって心強いです。頑張って書いてみようと思います!!完成したらまた読んでやってください^^