Tedious story(15/15)
2018.11.27.Tue.
<1→2→3→4→5→6→7→8→9→10→11→12→13→14>
※リバ注意
純に手を取られるまま、素直にソファから立ちあがりトイレへ向かう。純に使おうと買っていた浣腸が棚に置いてあった。純がそれを手に取る。
「俺にやったんだから、俺も今井さんにしていいよね?」
「え、あ……?」
ズボンと下着をずり下ろされた。尻たぶの奥に、異質な感触。
「純っ」
「浣腸は初めて? 慣れちゃえばどうってことないよ」
尻の奥に何か入りこむ感覚があった。浣腸のグリセリン液。
「俺がいいって言うまで、出さないでね」
俺を一人トイレに残して純はどこかへ消えた。少しして、上半身裸になった純が戻ってきた。
「まだ大丈夫?」
「なにが?」
「もう少ししたらお腹痛くなると思うけど、まだ我慢してね」
俺の服に手をかけ、脱がしていく。パンツを足から抜く頃、腹がグルグルと痛みだした。
「純、腹が痛い」
「もうちょっと我慢」
全裸になった俺にキスしてくる。手は乳首を抓っている。痛こそばゆい。
「純、もう無理だ……!」
「まだだよ、今井さん、頑張って」
細く長い純の指が勃起したペニスを撫でる。腹のなかはグルグル暴れまわっている。限界だ。純を押しのけトイレに座った。
「外に出てろよっ」
「今井さんのかっこ悪いとこ見たい。俺も興奮する」
俺が腹の中身を出している間、純は楽しげに何度もキスしてきた。口だけじゃなく、頭や額、こめかみ、頬、顎。口の届くところはほぼキスされた。
「じゃあ、次はシャワーだね」
また純に手を引かれて風呂場へ移動する。慣れた手つきでシャワーヘッドを外すと、純は俺の尻にホースの先をあてがった。
「感覚でなんとなくわかるけど、入れ過ぎちゃうとお腹破れるから、きつくなったらすぐ言ってね」
ぐい、と先端がなかに押し込まれた。ノズルを回す音のあと、生温かいお湯が直腸に注ぎ込まれた。
「ああ、純っ……!」
未知の感覚が怖くて純に縋りついた。俺を抱きとめる細い体が変に頼もしい。
「俺もさ、今井さんのこと最初から好きだったのかな。好奇心だけでここまでできないよね、普通」
ホースのお湯が止まった。そっと引き抜かれる。
「お腹、ぽっこりしてる。かわいい」
満面の笑みで純が俺の腹を撫でた。ああ、こいつも俺と同類の変態だ。
「じゃ、力んで」
腹に力を込めたら溜まっていたお湯が勢いよく出た。掻き出すように純が指を入れる。俺の顔を近くで凝視しながら、「俺以外にこんなのさせちゃ駄目だよ」と言う。させるわけねえだろ。
またお湯を入れられた。さっきより長く。多く。
「純、ストップ! これ以上は……!」
腹が破裂する! 焦る俺を面白がっているのだろう。純はゆっくりとした動作でお湯を止めた。
「最初に駅で俺に声かけてきた時、今井さん、俺を見てがっかりした顔したでしょ。あんな顔されたことないからなんか腹立ってさ。いつもだったら相手にしないんだけど、気になるから今井さんのこと追いかけたんだ。あの時、俺を見てがっかりしたのって須賀さんに似てないって気付いたからだったんだよね」
「だめだ、出る……!!」
膝の震えが止まらない。立っていられなくなって床にしゃがみ込んだ。尻から大量のお湯が放流される。ただ腹のものを出しているだけなのにこんなにも疲れるものなのか。疲弊して動けない俺の下半身に純はシャワーをかけた。
「頭んなかに俺以外の奴がいるのが許せなくてさ、絶対落としてやろうって思った。俺に夢中にさせて、人生破滅させてから捨ててやろうって。なのに俺のほうが今井さんに落とされちゃったよ」
脇の下に手を差し込んで純が俺を立たせる。足腰に力が入らない。
「今井さん、膝ガクガクじゃん」
俺を笑う純に体を拭かれ、ベッドに移った。ぐったりする俺に、ご褒美みたいなキスをくれる。
「腕、痛くない?」
「ああ」
彩加に切られた傷は正直ジンジンと痛んだが、浣腸の疲労が強くてそれほど気にならない。
「寝ちゃだめだよ。まだやることあるんだから」
「寝てない。ちょっと疲れただけだ」
「何回かやれば要領わかって平気になるから」
俺はこれをこの先何回もやるということか。純とセックスするために。
「なあ、純」
「うん?」
「最初にお前を見た時、がっかりなんかしなかったぞ」
「嘘だ。今井さんあの時、あ、違うって顔した」
「してない。確かに須賀とは似てないって思ったけど、お前があんまりきれいだったから驚いたんだ」
「きれいって言われるの嫌いなんだけど、今井さんに言われると嬉しい」
「お前は俺に惚れてるからな」
「そうだよ。だから今井さんを抱きたいの。今井さんの全部を俺のものにしたい」
俺を四つん這いにさせると純はローションを手に出した。ぬめる手が肛門のまわりを撫でる。以前純にそこを触られた時、なんとなく嫌な予感の芽は出ていた。もしかして狙われているんじゃないか、と。まさか現実になるとは。
「指入れるよ」
「いちいち言わなくていい」
ぬる、と指が入ってきた。純の細い指だから抵抗はない。ただ腹の奥を弄られるような異物感がすごい。
「今井さんの、すごくきつい。俺の入るかな?」
「だったらやめとけ」
「俺は最初はイケなかったけど、今井さんはイカせてあげるからね」
指を何度も出し入れする。ローションのせいで粘ついた音がする。自分の尻から聞こえるのかと思うと恥ずかしい。
純は指を増やした。なかでグリグリ回したり押したりする。排泄したいような感覚がじわじわこみあげてくる。
「わかる? ここ、前立腺」
グイ、となかを擦られた。陰嚢の奥を直接刺激されたような感覚にビクンと腰が跳ねた。
「男はここでイクんだよ。慣れたら女の子みたいに射精しないでイケるようになるんだって。あ、今井さんも調べたから知ってるんだっけ? いつかメスイキさせたいなあ」
旅行いきたいなぁみたいな口調で言いながら純は前立腺をマッサージするように指を動かした。ペニスがピクピク反応する。
「今井さん、気持ちいい? ここ、ヒクついてる」
「う、あ、っかんねえ」
「だいぶトロトロになってきた。そろそろ入れても大丈夫じゃないかな」
グチュッ、ジュボッと激しく指を出し入れする。これが純のペニスにかわったら。想像したら胸が潰れそうになった。
「もう入れろよ、俺がもたない」
「オーケイ」
楽しげな純の声。指が抜かれると体をひっくり返された。頬を上気させた純と目があった。雄の目をしていた。そして俺は雌として見られている。それを自覚した途端、体中の毛穴が開いた。
「やっぱ無理! やめ!」
「いまさらなに言ってんの」
足を押し広げられた。なんて屈辱的な格好だろう。体重を乗せながら純が俺のなかに入ってくる。指よりずっと太くて熱い。
「純……、やめろっ……!!」
「ここまできてやめらんないよ」
純のものがズブズブなかに押し込まれてくる。それを受け入れている自分を客観視したら死にたくなるほど恥ずかしくなった。
「もうすぐ……、ほら、入った。わかる? 俺の、全部今井さんの中だよ」
ズンズンと俺の一番奥に当ててくる。言われなくても腹への圧迫感が尋常じゃない。胃がせりあがっているような、のど元がつかえるような感じもする。
「純、痛え……」
「痛い? だいぶ解したと思ったんだけど。やっぱり初めては痛いものなんだね。そりゃそうだよね、こんなの、普通出し入れしないもん」
腹のなかで純が動いた。
「ううっ、やめ、動くな、あ、ああっ」
「つらいよね? わかるよ。でも想像してみてよ、今井さんのなかに俺がいるんだって。お腹あったかいでしょ? もっとあったかくなるよ」
ぐぬぅと引かれる男根。排便に似た気持ち良さ。ピリピリと裂ける痛み。それがまた押し戻される。腸が押し上げられているような感覚。嘔気に似た気持ち悪さ。
「純……! 頼む、抜いてくれ……! 俺にはやっぱり無理だ、あ、ああっ」
「無理じゃないよ。ほんとはこうされるの好きでしょ? 俺にされて嬉しいでしょ?」
「好きじゃな……はあッ、はっ、あ、むり、むりだ、純……!!」
出し入れの速度が増す。年下の高校生に体を揺さぶられている。純のものが俺のなかを出たり入ったりして擦っている。羞恥から頭がクラクラする。
「つまんないこと気にしてないで、身も心も俺に預けなよ。頭ばかにしてさ、思いっきりよがってみなよ」
「嫌だ、いや、はっ、あ、そんな、動かすな……!」
タンタンとリズムをつけて純が腰を打つ。途中でローションを足したのか、ぐちゅぐちゅと濡れた音が響く。
「だんだん、俺の形に慣れてきたころじゃない?」
「まだ、むり、そんな、あッ、はあっ!」
「でももう、痛いだけじゃないみたいだね」
純が俺のペニスを握る。一度萎れる気配を見せたが、また完全勃起していた。先端をグリグリと弄られる。ローションだか先走りだかわからない水音。
「あ、くう、先……、そんな、するな……」
「気持ちいいでしょ? 中、締まったよ」
ピストンを続けながら純がしつこく亀頭を弄る。カウパーがダラダラ出ているのがわかる。
「待ぁ……! ああっ、うう、うっ」
呻きながら純の腕を掴んだ。逆に掴み返されて、引きよせられた。
「このへんかな?」
純の亀頭が浅い場所を突く。何を探しているのかすぐわかった。膀胱の裏側をゴリゴリやられて、そのたびにペニスの根本がジンジンした。
「うあっ、あぁ、純、純……!」
純が言う通り、さっきより腹が熱くなってきた。異物感は薄れ、かわりに別の何かがこみあげてくる。太ももが痙攣し始め、純の腰に巻きつけた。
「中うねってるよ。やばい、気持ちいい」
いきなり深く挿入された。痛みはわずか。苦痛じゃないものを感じ始めていた。
俺の奥で少し休憩したあと、純はまた腰を振った。浅く、深く。たまに角度を変えたりする。不規則な動き。純のペニスが内壁に擦れる。カリの段差、亀頭の形を感じる。
自分のケツがじんわり熱くなる。女みたいに濡れてんじゃないだろうかという錯覚を抱くくらい、そこはグチョグチョに熟んでいた。
「あ、あっ、やめ、ああっ」
「今井さんも、よさげだね」
いつもより少し低い純の声。前髪が乱れて目にかかっている。口は薄く開かれ、時々唇を舐めた。未成年の幼さはそこにはない。男が放つ精気を全身から発散させて、俺を組みしき、男の証を穿ちこんでいる。
また、胸が潰れそうな感覚に襲われた。
純になら、全部許そう。何もかも差し出そう。この苦痛も純といられるなら些細な代償だ。
「純、純……ッ!」
「どうしたの」
「俺をお前の好きにしてくれ。お前にならどうされてもいい。お前が好きなんだ」
言い終わる前にボロリと涙が零れた。何も悲しくない。どこも痛くないのに、なぜか溢れた涙だった。
純はそんな俺を蕩けそうな顔で見ていた。
「もっと、思いっきり、泣かせてあげる」
激しく陰茎を扱かれた。嘘みたいにすぐ果てた。射精してもまだ扱かれる。
「いっ、いあっ、ん! んああっ!!」
「イッたばっかで、痛い? やめる?」
「痛ッ、あっ、やめな……ひっ、い、ああっ、あ!」
「出てきた。トロトロの、透明なの。イケそう?」
「むり……! まだ……イケない、純、ああっ……!」
涙だけじゃなく鼻水も止まらない。駄々っ子みたいに頭を振って純の腕を握りしめる。純の手は止まらない。情け容赦なく動かし続ける。
「今度、潮吹く練習もしようよ、今井さん」
「わかった、わかったから……!! なんでも言うこときくから、もう、それは、やめてくれ……頼む、う、はぁあっ」
強制的な二度目の射精。量もわずか。やっと純の手が離れていったと思ったら、緩やかだった腰のピストン運動が再開した。痛みがないわけじゃないが、そこはもうはっきりと、快感を感じるようになっていた。
純に擦られるたびに、ペニスに刺激が走る。
「は、あ、純、もっと、奥まで」
「奥がいいの?」
「もっとお前を感じたい」
腕を伸ばせば純が体を傾けてくれる。首に抱きついたら純の匂いが近くなった。
「これで今井さんは俺のもんだね」
囁く声を聞くと同時に、俺の中で純が脈打つのを感じた。
♢ ♢ ♢
純の鼻歌で目が覚めた。
聞き覚えがない。最近流行りの曲なのか、純の自作か。
「おはよう、今井さん」
俺の腕に包帯を巻きながら純が言う。
「血が滲んでたから新しいのに取り替えといたよ」
「ああ、悪い」
頭が鈍く痛い。腰も体も怠い。今が何時かもわからない。
「カッターの傷って痕が残るんだよね」
「お前も切ったことがあるのか?」
「俺じゃないけど、近所に住んでた女の人。顔をざっくり切ってやったんだけど、傷が治っても痕残っててさ」
軽い口調に比例しない内容。眠気が一気に吹き飛んだ。目を見張る俺に気付いて純が吹きだした。
「昔の話。それに正当防衛だよ。その人やたら俺の体に触ってくるからさ、護身用にカッター持ち歩いてたんだ。その日も、お菓子あげるって俺を家に呼んで股間触ってきたからカッターで切ってやった。ショタコンの変態のくせに自分が悪いことしてるって自覚はあったんだろうね、俺に切られたなんて誰にも言わなかったよ」
いつだったか、この見た目のせいでさんざん嫌な目に遭ったと純の言葉を思い出した。
「引いた? 俺の人格形成ってこの見た目にずいぶん影響されたと思うよ。小学校に入るまで女の子の格好させられてたし、誘拐されそうになったことも何回かあるし、満員電車に乗れば痴/漢にあうし、俺をレイ/プしようとした女もいたしね。やられる前にやんなきゃ身がもたないよ」
「……俺のことも、憎いか?」
俺も純の見た目に釣られ、声をかけた変態の一人。
「違う違う、今井さんはイレギュラーだったから、それがおもしろくて好きになったんだよ。予想以上の変態で屑野郎。突き抜けると清々しいよね。そういうとこに俺も興奮すんの。今井さんの言う通り。俺の相手できんのって今井さんしかいないと思う」
純が俺の頭を撫でる。本性はそれとは真逆なのに、聖母みたいな優しく慈愛に満ちた顔で。
俺と付き合うのは大学卒業までと宣言したくせに、また俺を期待させるような言葉を吐く。どこまでも人を翻弄するのがうまい。もうこの泥沼から抜け出せる気がしない。抜け出したいとも思わない。
※リバ注意
純に手を取られるまま、素直にソファから立ちあがりトイレへ向かう。純に使おうと買っていた浣腸が棚に置いてあった。純がそれを手に取る。
「俺にやったんだから、俺も今井さんにしていいよね?」
「え、あ……?」
ズボンと下着をずり下ろされた。尻たぶの奥に、異質な感触。
「純っ」
「浣腸は初めて? 慣れちゃえばどうってことないよ」
尻の奥に何か入りこむ感覚があった。浣腸のグリセリン液。
「俺がいいって言うまで、出さないでね」
俺を一人トイレに残して純はどこかへ消えた。少しして、上半身裸になった純が戻ってきた。
「まだ大丈夫?」
「なにが?」
「もう少ししたらお腹痛くなると思うけど、まだ我慢してね」
俺の服に手をかけ、脱がしていく。パンツを足から抜く頃、腹がグルグルと痛みだした。
「純、腹が痛い」
「もうちょっと我慢」
全裸になった俺にキスしてくる。手は乳首を抓っている。痛こそばゆい。
「純、もう無理だ……!」
「まだだよ、今井さん、頑張って」
細く長い純の指が勃起したペニスを撫でる。腹のなかはグルグル暴れまわっている。限界だ。純を押しのけトイレに座った。
「外に出てろよっ」
「今井さんのかっこ悪いとこ見たい。俺も興奮する」
俺が腹の中身を出している間、純は楽しげに何度もキスしてきた。口だけじゃなく、頭や額、こめかみ、頬、顎。口の届くところはほぼキスされた。
「じゃあ、次はシャワーだね」
また純に手を引かれて風呂場へ移動する。慣れた手つきでシャワーヘッドを外すと、純は俺の尻にホースの先をあてがった。
「感覚でなんとなくわかるけど、入れ過ぎちゃうとお腹破れるから、きつくなったらすぐ言ってね」
ぐい、と先端がなかに押し込まれた。ノズルを回す音のあと、生温かいお湯が直腸に注ぎ込まれた。
「ああ、純っ……!」
未知の感覚が怖くて純に縋りついた。俺を抱きとめる細い体が変に頼もしい。
「俺もさ、今井さんのこと最初から好きだったのかな。好奇心だけでここまでできないよね、普通」
ホースのお湯が止まった。そっと引き抜かれる。
「お腹、ぽっこりしてる。かわいい」
満面の笑みで純が俺の腹を撫でた。ああ、こいつも俺と同類の変態だ。
「じゃ、力んで」
腹に力を込めたら溜まっていたお湯が勢いよく出た。掻き出すように純が指を入れる。俺の顔を近くで凝視しながら、「俺以外にこんなのさせちゃ駄目だよ」と言う。させるわけねえだろ。
またお湯を入れられた。さっきより長く。多く。
「純、ストップ! これ以上は……!」
腹が破裂する! 焦る俺を面白がっているのだろう。純はゆっくりとした動作でお湯を止めた。
「最初に駅で俺に声かけてきた時、今井さん、俺を見てがっかりした顔したでしょ。あんな顔されたことないからなんか腹立ってさ。いつもだったら相手にしないんだけど、気になるから今井さんのこと追いかけたんだ。あの時、俺を見てがっかりしたのって須賀さんに似てないって気付いたからだったんだよね」
「だめだ、出る……!!」
膝の震えが止まらない。立っていられなくなって床にしゃがみ込んだ。尻から大量のお湯が放流される。ただ腹のものを出しているだけなのにこんなにも疲れるものなのか。疲弊して動けない俺の下半身に純はシャワーをかけた。
「頭んなかに俺以外の奴がいるのが許せなくてさ、絶対落としてやろうって思った。俺に夢中にさせて、人生破滅させてから捨ててやろうって。なのに俺のほうが今井さんに落とされちゃったよ」
脇の下に手を差し込んで純が俺を立たせる。足腰に力が入らない。
「今井さん、膝ガクガクじゃん」
俺を笑う純に体を拭かれ、ベッドに移った。ぐったりする俺に、ご褒美みたいなキスをくれる。
「腕、痛くない?」
「ああ」
彩加に切られた傷は正直ジンジンと痛んだが、浣腸の疲労が強くてそれほど気にならない。
「寝ちゃだめだよ。まだやることあるんだから」
「寝てない。ちょっと疲れただけだ」
「何回かやれば要領わかって平気になるから」
俺はこれをこの先何回もやるということか。純とセックスするために。
「なあ、純」
「うん?」
「最初にお前を見た時、がっかりなんかしなかったぞ」
「嘘だ。今井さんあの時、あ、違うって顔した」
「してない。確かに須賀とは似てないって思ったけど、お前があんまりきれいだったから驚いたんだ」
「きれいって言われるの嫌いなんだけど、今井さんに言われると嬉しい」
「お前は俺に惚れてるからな」
「そうだよ。だから今井さんを抱きたいの。今井さんの全部を俺のものにしたい」
俺を四つん這いにさせると純はローションを手に出した。ぬめる手が肛門のまわりを撫でる。以前純にそこを触られた時、なんとなく嫌な予感の芽は出ていた。もしかして狙われているんじゃないか、と。まさか現実になるとは。
「指入れるよ」
「いちいち言わなくていい」
ぬる、と指が入ってきた。純の細い指だから抵抗はない。ただ腹の奥を弄られるような異物感がすごい。
「今井さんの、すごくきつい。俺の入るかな?」
「だったらやめとけ」
「俺は最初はイケなかったけど、今井さんはイカせてあげるからね」
指を何度も出し入れする。ローションのせいで粘ついた音がする。自分の尻から聞こえるのかと思うと恥ずかしい。
純は指を増やした。なかでグリグリ回したり押したりする。排泄したいような感覚がじわじわこみあげてくる。
「わかる? ここ、前立腺」
グイ、となかを擦られた。陰嚢の奥を直接刺激されたような感覚にビクンと腰が跳ねた。
「男はここでイクんだよ。慣れたら女の子みたいに射精しないでイケるようになるんだって。あ、今井さんも調べたから知ってるんだっけ? いつかメスイキさせたいなあ」
旅行いきたいなぁみたいな口調で言いながら純は前立腺をマッサージするように指を動かした。ペニスがピクピク反応する。
「今井さん、気持ちいい? ここ、ヒクついてる」
「う、あ、っかんねえ」
「だいぶトロトロになってきた。そろそろ入れても大丈夫じゃないかな」
グチュッ、ジュボッと激しく指を出し入れする。これが純のペニスにかわったら。想像したら胸が潰れそうになった。
「もう入れろよ、俺がもたない」
「オーケイ」
楽しげな純の声。指が抜かれると体をひっくり返された。頬を上気させた純と目があった。雄の目をしていた。そして俺は雌として見られている。それを自覚した途端、体中の毛穴が開いた。
「やっぱ無理! やめ!」
「いまさらなに言ってんの」
足を押し広げられた。なんて屈辱的な格好だろう。体重を乗せながら純が俺のなかに入ってくる。指よりずっと太くて熱い。
「純……、やめろっ……!!」
「ここまできてやめらんないよ」
純のものがズブズブなかに押し込まれてくる。それを受け入れている自分を客観視したら死にたくなるほど恥ずかしくなった。
「もうすぐ……、ほら、入った。わかる? 俺の、全部今井さんの中だよ」
ズンズンと俺の一番奥に当ててくる。言われなくても腹への圧迫感が尋常じゃない。胃がせりあがっているような、のど元がつかえるような感じもする。
「純、痛え……」
「痛い? だいぶ解したと思ったんだけど。やっぱり初めては痛いものなんだね。そりゃそうだよね、こんなの、普通出し入れしないもん」
腹のなかで純が動いた。
「ううっ、やめ、動くな、あ、ああっ」
「つらいよね? わかるよ。でも想像してみてよ、今井さんのなかに俺がいるんだって。お腹あったかいでしょ? もっとあったかくなるよ」
ぐぬぅと引かれる男根。排便に似た気持ち良さ。ピリピリと裂ける痛み。それがまた押し戻される。腸が押し上げられているような感覚。嘔気に似た気持ち悪さ。
「純……! 頼む、抜いてくれ……! 俺にはやっぱり無理だ、あ、ああっ」
「無理じゃないよ。ほんとはこうされるの好きでしょ? 俺にされて嬉しいでしょ?」
「好きじゃな……はあッ、はっ、あ、むり、むりだ、純……!!」
出し入れの速度が増す。年下の高校生に体を揺さぶられている。純のものが俺のなかを出たり入ったりして擦っている。羞恥から頭がクラクラする。
「つまんないこと気にしてないで、身も心も俺に預けなよ。頭ばかにしてさ、思いっきりよがってみなよ」
「嫌だ、いや、はっ、あ、そんな、動かすな……!」
タンタンとリズムをつけて純が腰を打つ。途中でローションを足したのか、ぐちゅぐちゅと濡れた音が響く。
「だんだん、俺の形に慣れてきたころじゃない?」
「まだ、むり、そんな、あッ、はあっ!」
「でももう、痛いだけじゃないみたいだね」
純が俺のペニスを握る。一度萎れる気配を見せたが、また完全勃起していた。先端をグリグリと弄られる。ローションだか先走りだかわからない水音。
「あ、くう、先……、そんな、するな……」
「気持ちいいでしょ? 中、締まったよ」
ピストンを続けながら純がしつこく亀頭を弄る。カウパーがダラダラ出ているのがわかる。
「待ぁ……! ああっ、うう、うっ」
呻きながら純の腕を掴んだ。逆に掴み返されて、引きよせられた。
「このへんかな?」
純の亀頭が浅い場所を突く。何を探しているのかすぐわかった。膀胱の裏側をゴリゴリやられて、そのたびにペニスの根本がジンジンした。
「うあっ、あぁ、純、純……!」
純が言う通り、さっきより腹が熱くなってきた。異物感は薄れ、かわりに別の何かがこみあげてくる。太ももが痙攣し始め、純の腰に巻きつけた。
「中うねってるよ。やばい、気持ちいい」
いきなり深く挿入された。痛みはわずか。苦痛じゃないものを感じ始めていた。
俺の奥で少し休憩したあと、純はまた腰を振った。浅く、深く。たまに角度を変えたりする。不規則な動き。純のペニスが内壁に擦れる。カリの段差、亀頭の形を感じる。
自分のケツがじんわり熱くなる。女みたいに濡れてんじゃないだろうかという錯覚を抱くくらい、そこはグチョグチョに熟んでいた。
「あ、あっ、やめ、ああっ」
「今井さんも、よさげだね」
いつもより少し低い純の声。前髪が乱れて目にかかっている。口は薄く開かれ、時々唇を舐めた。未成年の幼さはそこにはない。男が放つ精気を全身から発散させて、俺を組みしき、男の証を穿ちこんでいる。
また、胸が潰れそうな感覚に襲われた。
純になら、全部許そう。何もかも差し出そう。この苦痛も純といられるなら些細な代償だ。
「純、純……ッ!」
「どうしたの」
「俺をお前の好きにしてくれ。お前にならどうされてもいい。お前が好きなんだ」
言い終わる前にボロリと涙が零れた。何も悲しくない。どこも痛くないのに、なぜか溢れた涙だった。
純はそんな俺を蕩けそうな顔で見ていた。
「もっと、思いっきり、泣かせてあげる」
激しく陰茎を扱かれた。嘘みたいにすぐ果てた。射精してもまだ扱かれる。
「いっ、いあっ、ん! んああっ!!」
「イッたばっかで、痛い? やめる?」
「痛ッ、あっ、やめな……ひっ、い、ああっ、あ!」
「出てきた。トロトロの、透明なの。イケそう?」
「むり……! まだ……イケない、純、ああっ……!」
涙だけじゃなく鼻水も止まらない。駄々っ子みたいに頭を振って純の腕を握りしめる。純の手は止まらない。情け容赦なく動かし続ける。
「今度、潮吹く練習もしようよ、今井さん」
「わかった、わかったから……!! なんでも言うこときくから、もう、それは、やめてくれ……頼む、う、はぁあっ」
強制的な二度目の射精。量もわずか。やっと純の手が離れていったと思ったら、緩やかだった腰のピストン運動が再開した。痛みがないわけじゃないが、そこはもうはっきりと、快感を感じるようになっていた。
純に擦られるたびに、ペニスに刺激が走る。
「は、あ、純、もっと、奥まで」
「奥がいいの?」
「もっとお前を感じたい」
腕を伸ばせば純が体を傾けてくれる。首に抱きついたら純の匂いが近くなった。
「これで今井さんは俺のもんだね」
囁く声を聞くと同時に、俺の中で純が脈打つのを感じた。
♢ ♢ ♢
純の鼻歌で目が覚めた。
聞き覚えがない。最近流行りの曲なのか、純の自作か。
「おはよう、今井さん」
俺の腕に包帯を巻きながら純が言う。
「血が滲んでたから新しいのに取り替えといたよ」
「ああ、悪い」
頭が鈍く痛い。腰も体も怠い。今が何時かもわからない。
「カッターの傷って痕が残るんだよね」
「お前も切ったことがあるのか?」
「俺じゃないけど、近所に住んでた女の人。顔をざっくり切ってやったんだけど、傷が治っても痕残っててさ」
軽い口調に比例しない内容。眠気が一気に吹き飛んだ。目を見張る俺に気付いて純が吹きだした。
「昔の話。それに正当防衛だよ。その人やたら俺の体に触ってくるからさ、護身用にカッター持ち歩いてたんだ。その日も、お菓子あげるって俺を家に呼んで股間触ってきたからカッターで切ってやった。ショタコンの変態のくせに自分が悪いことしてるって自覚はあったんだろうね、俺に切られたなんて誰にも言わなかったよ」
いつだったか、この見た目のせいでさんざん嫌な目に遭ったと純の言葉を思い出した。
「引いた? 俺の人格形成ってこの見た目にずいぶん影響されたと思うよ。小学校に入るまで女の子の格好させられてたし、誘拐されそうになったことも何回かあるし、満員電車に乗れば痴/漢にあうし、俺をレイ/プしようとした女もいたしね。やられる前にやんなきゃ身がもたないよ」
「……俺のことも、憎いか?」
俺も純の見た目に釣られ、声をかけた変態の一人。
「違う違う、今井さんはイレギュラーだったから、それがおもしろくて好きになったんだよ。予想以上の変態で屑野郎。突き抜けると清々しいよね。そういうとこに俺も興奮すんの。今井さんの言う通り。俺の相手できんのって今井さんしかいないと思う」
純が俺の頭を撫でる。本性はそれとは真逆なのに、聖母みたいな優しく慈愛に満ちた顔で。
俺と付き合うのは大学卒業までと宣言したくせに、また俺を期待させるような言葉を吐く。どこまでも人を翻弄するのがうまい。もうこの泥沼から抜け出せる気がしない。抜け出したいとも思わない。
完結しました!長い話でしたがお付き合いくださった皆さま、ありがとうございます!
なにを書きたかったかっていうと、純の「もっと、思いっきり、泣かせてあげる」って台詞だったんです!ワハー。これですね、メンタリストっていう海外ドラマに出てくるサマーって売春婦が堅物刑事に言った「思いっきり泣いてみたくない?(泣かせてあげようか?だったかも?)」って台詞がいいなー使いたいなーとずっと思っていて、今回話を考えているときにそれ思い出してよし使おう!と。堂々とパクリ宣言!w
でもあのドラマほど効果的に使えなくて、それをすごく後悔していて、だから余計、出来上がった話がつまんなく感じてしまっていました。面白いと言ってくださる方がいて、ほんと、救われました!ありがとうございます!
いまは別の話を書いています!今度は二ヶ月もお待たせすることがないように頑張ります!!
寒くなってきたので、風邪ひかないようにお気を付けくださいませ^^
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なにを書きたかったかっていうと、純の「もっと、思いっきり、泣かせてあげる」って台詞だったんです!ワハー。これですね、メンタリストっていう海外ドラマに出てくるサマーって売春婦が堅物刑事に言った「思いっきり泣いてみたくない?(泣かせてあげようか?だったかも?)」って台詞がいいなー使いたいなーとずっと思っていて、今回話を考えているときにそれ思い出してよし使おう!と。堂々とパクリ宣言!w
でもあのドラマほど効果的に使えなくて、それをすごく後悔していて、だから余計、出来上がった話がつまんなく感じてしまっていました。面白いと言ってくださる方がいて、ほんと、救われました!ありがとうございます!
いまは別の話を書いています!今度は二ヶ月もお待たせすることがないように頑張ります!!
寒くなってきたので、風邪ひかないようにお気を付けくださいませ^^
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須賀も今井も少し前の世代のせいか性行為をどこか不純で相手を屈服する為の手段だと思ってる。いっぽう純はSEXなぞ、排泄のひとつくらいにしか感じてないから何人と寝ようと綺麗なままなんです。おじさんの今井にはここが理解出来ないんですね。
「女の手垢が付いてしまった』新雪の君がなんの取り柄の無いただの男に見えた、の今井の言い草にアタタ、タ。痛い。凄〜く昔の女学生じゃあるまいに、と嗤えてしまいましたよぉ。
排泄の始末をさせる今井の幼児性…この精神的な未熟さを未成年に見抜かれちゃってる。
悪い人じゃぁ無いけど、成熟の来ない人だからこの先ずーっと純とくっついたり離れたりしていくんじゃ無いでしょうか。
おー!まさに!今井って成長しない男ですよね!そして古いタイプの男!私も気付いてなかったですが、まさにおっしゃる通りです!あいかわらず考察が書いた本人より深くて恐れ入ります汗 いつも良いように解釈してくださるので感動です。ありがとうございます!!
今井みたいに幼稚な男は書いてて楽しいです。自己愛強くて、翻弄されて、人のせいにするような弱い男って、大好物な受けの条件。それを描き切れる文才がないのが非常に悔しいです。それにこれはそれほど需要があるだろうか、という疑問がいつもあります。自分の萌えは他人の萎え。それをいつも心に。良いバランスで書けて行けたらいいなと。やっぱり読んでくださる人に楽しんでもらいたいですし!
次は!明るい話を書きたいなと思っています!テンション高めの、おバカエロを!!巨根ネタに逃げないように!w
本当にいつもありがとうございます!!
えりさん
ゲス好きなんですね!?同志!!わーい!ゲス男いいですよねー。他の属性やらジャンルもわりと幅広く好きですが、絶頂むかえたあと転落して地べた這いずり回ってあがいた末、すがる相手が攻めないし受けしかいないってところに最高に萌えます。スカッとに似たカタルシスというか。自分の萌えを書き殴ったものなので、好きだと言ってもらえると本当に嬉しいですし、救われます!またゲスい男の話書こう!!本当にありがとうございます!
次の話もできるだけ楽しんでもらえるように頑張りたいです!
えりさんこそ、お体お気を付けくださいませね。今年も残すところ一ヶ月!はやーい!