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Tedious story(12/15)

2018.11.24.Sat.
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 純から連絡が途絶えた。俺から会いたいとメールを送っても無視される。電話をしても出てくれない。メールと電話攻撃を交互でしかけたらやっと『受験終わるまで会えない。連絡もしてこないでくれる?』と素っ気ないメールが返ってきた。

 忘れていたが純は受験生だった。いまは学校と予備校、勉強漬けでさすがの純も遊んでいる暇がないらしい。

 本当か? 俺以外の奴とは会っているんじゃないのか? 例えば若松とか。彩加とか。俺の知らない他の女とか。

 また後を尾けてやろうかと思ったが、さすがに受験の邪魔は悪いと思って我慢した。俺から一方的にメールは送った。会いたい。抱きたい。キスしたい。触りたい。男子高校生にこんなメールを送ってることがバレたら社会的に抹殺される。

 返事はないが既読はつく。一応見てはくれている。それだけでいまは充分だ。

 大晦日、除夜の鐘も鳴り終わり、そろそろ寝るかと寝支度をしていたら純から電話で呼び出された。今すぐ迎えに来いと言う。もちろん大急ぎで向かった。電車もない、タクシーも繋がらない。仕方なく自転車で現れた俺を見て純は笑った。

 さっきまで学校の友達と一緒だったと言う。俺に会うために、途中で抜けてきた、と。俺を喜ばせるための言葉。裏を読んだり疑ったり、もうそんな意味のないことはしない。馬鹿みたいに真に受けて浮かれたっていいじゃないか。

 学業成就のお守りを買えと純にせがまれ買ってやった。

「勉強の方はどうだ」
「大丈夫だと思うよ」
「お前のことだから、そのへんもぬかりないんだろうな」
「そんなことないけど。体調管理のほうが心配かな。欲求不満は体に毒だし」

 言わんとするところを察し、純を家に連れ帰った。凍えた体を一緒に風呂で温め、布団の中で抱き合った。

「すまん、ゴムを用意してない」
「今日は生でいいよ」

 純の穴をほぐし、なかに入った。どこがいいのか、どうすれば純が喜ぶか、もう全部わかっている。

「俺に会えなくて寂しかった?」

 素直に頷くと純はとびきりかわいらしい笑顔を見せた。

「今日は中に出していいよ」

 純をイカせてから俺も純のなかに放った。

 翌朝、始発の時間に合わせて純を駅まで見送った。別れ際、うちのスペアキーを渡した。

「いつでも来ていいぞ」
「あとで返せって言っても返さないよ」

 純にならなにをされてもいい。人生を壊されたっていいとさえ思える。

 またしばらく純に会えない日が続いた。俺の一方通行のメール。既読がつくことが返事。ドラッグストアに寄った時、コンドームとローションを買った。思い出して浣腸も買い足した。今度、純が腸内洗浄をするときは俺がやってやろう。どんな顔をするか。今から楽しみだ。

 二月末の仕事終わり、最寄り駅で電車をおりたら鼻を赤くした純がいた。

「遅いよ、今井さん」
「いつから待ってたんだ」
「夕方の六時過ぎ?」
「鍵を渡してあるだろう。先に入ってればいいのに」
「今井さんを待ちたかったんだ」

 かわいい顔でかわいいことを言う。人をたらしこむ天才。

「勉強はいいのか?」
「昨日、試験受けてきた。あとは結果次第」
「大丈夫そうか?」
「自己採点では合格」
「合格したら好きな物買ってやる」
「ほんと? 俺、腕時計欲しいな。いま使ってるの、子供っぽくない?」

 コートを袖をずらし、黒いベルトの時計を俺に見せる。別に大学生になって使っていてもおかしくないと思うが、純が欲しいのはブランド物の時計という意味なのだろう。

「そんなに高いのは無理だぞ」
「予算は?」
「5万で充分だろ」
「10万!」
「お前なあ」
「今日泊まってあげるよ?」
「……チッ、足元見やがって。卒業入学、全部込みのお祝いだからな」

 純が笑い声をあげる。俺を意のままに操ってさぞ気分がいいだろう。俺はもう、そんなくだらないことは気にならなくなった。はりあって、純の機嫌を損ねるほうが嫌だ。嫌われたくない。

 帰り道の定食屋で夕飯を食べ、一緒に家に帰った。先に風呂に入ろうとする純を止めてドラッグストアの袋を見せた。純に頼みこんで浣腸をさせてもらう。

「俺がここまでするの、今井さんしかいないからね」

 苦痛に顔を歪めて純が言う。直後、トイレに駆け込んだ。その間にさっきの純の顔を思い出しながら抜いた。二人で風呂に入った。シャワーヘッドを外したホースを純の尻に当てる。トイレに戻ろうとする純に、ここで出すように言った。

「今井さんってやっぱ変態だよ」

 俺の目の前で純は腹にたまったお湯を出した。またホースを当てる。また出す。きれいになった穴にローションを馴染ませた。

「最初はなにも知らなかったのに、かなり慣れてきたね」
「無知って怖いな」
「ほんとだよ」
「お前にはどんなに手間なことでもしてやりたいし、そのための時間も惜しくない」
「今井さん、ほんとはマゾだもんね」
「殴るぞ」
「そういえば俺の顔、もうとっくに元通りだよ。不細工になるまで殴ってくれるんじゃなかった?」
「殴って欲しいのか? お前こそマゾだろ」
「不細工になっても俺のこと抱きたい?」
「逆に興奮するな」
「ど変態」

 純を抱きあげ、風呂を出た。布団の上におろし、体中にキスする。純が体の向きをかえ、お互いのペニスをしゃぶりあった。さっき出したのに、もうイキそうになる。必死に堪える。純を先に。

 しゃぶりながら純の尻の中を弄る。前立腺も指でわかるようになった。そこを重点的に擦ると純の舌の動きが止まる。

「あっ、だめ、入れるまえに出ちゃうよ」

 焦った純の声。止めずに続ける。

「だめだって、あっ、あっ、出るっ」

 俺の勃起に顔を押しつけながら純が果てた。口に吐きだされものを飲みくだす。強烈な匂いと味だが、やはり純のものだと思うと平気だ。

「飲んだの? 今井さん」

 純の驚いた顔が俺のペニス越しに見える。その瞬間、体の奥深くから熱いものが湧きあがってきた。愛おしい。この世の誰より何より純が愛おしい。

 これが恋愛感情なのかわからない。俺が一方的に純を求めているだけで、純から欲しがられたいとは思わない。そんなものは端から純に期待していない。

 だからこれは恋愛感情ではなく、ただの執着かもしれない。説明がつかない本能のレベルで純に惹かれ、離れられなくなっている。純とひとつになれるなら、俺という個人は消えてなくなったっていいとさえ思う。

 純を抱いても、深く中に入っても、俺の一部分ですら、純のものにはなっていない。






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