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嫁に来ないか(2/2)

2018.01.20.Sat.
<前話はこちら>

 いつの間にか中田さんの手に小さなチューブ。それを浣腸するみたいに俺の尻にぶっ指すと中身を押しだした。冷たいものが俺の尻の中に入ってくる。

「なんだよこれ!!」
「ローションです。こっちも媚薬入り」
「そんな変なもん俺に使うなよ!! 仮にも俺のファンだろ!?」
「ファンなんて軽いもんじゃないです。僕の愛は」

 もはや絶句するしかなかった。その隙をつくように中田さんの指が入って来た。

「わあっ!! やだっ、抜いて! 抜けってば!!」
「僕の指、嫌ですか?」
「嫌に決まってんだろ!」
「ここは?」

 ぐりっと中を押された。

「気持ち悪い!! 抜け、この変態野郎!」
「じゃあここだ」
「あっ、う」

 そこを押されて思わず腰が引けた。

「ここ、熱くなってきましたね。媚薬の効果です」

 言わると確かに中がじんわりと熱くなってきた。意識するとかゆいようなピリピリとした刺激もある。

「なにこれ怖い……副作用、大丈夫?」
「安全なものですよ」

 中でグチュグチュと音を立てて指が動いた。俺のちんこをおっ立たせる場所。それが何かは噂程度に知っている。前立腺というやつだ。前立腺オナニーにハマると普通のオナニーじゃイケなくなるとのことだ。

 そんなところを今、媚薬入りローションでグッチョグチョに掻きまわされているのだ。声が出るのは仕方がない。

「あっ、あっ、やだっ、それやだ! グリグリすんな……ッ……ああぁっ!!」
「気持ちよくなってきたみたいですね。また立ってきた。さっきより硬いですよ」

 シュッシュとちんこを扱かれる。

「ああぁっ、出るっ、そんなしたら、出る!!」
「僕に遠慮は不要です」
「やだぁっ、ああぁっ、あんっ、あっ、や、イクッ、イクッ」

 泡立つほどの勢いで前立腺をグチョグチョ掻きまわされながらちんこを扱かれてまさかの三度目の射精。勢いは衰えを知らず俺の胸に飛んできた。

 体を伸ばした中田さんが、その飛沫を舐めとった。

「……変態じゃん」

 俺の素直な罵倒にも中田さんはにこりと微笑むだけ。中田さんは変態の上に鬼畜でもあったようだ。まだ穴を弄り続ける。

「もう、無理……出ないって……」

 と言っているのにまだ中で指を動かし続ける。違和感に気付いた。さっきはイカせる目的で前立腺責めだった。いまはやたら中で指がグネグネと動く。関節を曲げて……、そう押し広げるように。

「まさか、あんた……!!」

 慌てて体を起こそうとしたが、膝を持ち上げられて簡単に仰向けに戻された。

「大澤さん、さっきの話なんですけど」
「な、なに」
「ほんとに僕のところに嫁に来ませんか?」
「来るわけないだろ!!」
「僕、いつまでも待てるタイプなんで」

 さんざん弄り倒された穴にぴたりと肉の感触。

「や、やめ──ッ!!」

 叫んで止めたが無駄だった。ブリュリッと太い肉の塊が押し込まれた。指で広げたのとローションの滑りで意外にすんなり入った中田さんの亀頭。ついに処女喪失。まさかこんな場所、初めて会った素人相手だなんて!

 今まで仕事やプライベートでもゲイやオカマには会ったことはあった。割とまじで口説かれたこともある。既婚のくせに酔うと男にキスしてくる業界人もいた。その時俺は笑って耐えてきた。仕事がなくなるよりはマシだと思って!

 なのに、芸能界でなんの権力も地位もないド素人相手にまさか強/姦されるとは。こんなことなら俺に仕事をくれるプロデューサーあたりに犯られたほうが百倍マシだった!!

 声にならない絶望の絶叫を頭に響かせている間に、中田さんのちんこがグリュッと中で動いた。さらに奥へと押し進められている。太い陰茎部分はさすがに痛みが走った。

「やっ、あああっ……やだっ、抜いてっ」
「すみません、止められない」

 初めて聞いた余裕のない中田さんの声だった。ゆっくり、しかし着実に奥へと入ってくると、中田さんは最後に大きな息を吐いた。どうやら全部収まったらしい。その大きな存在感に俺のほうがびびる。ほんとに全部入ったのかよ。中田さんのちんこだぞ?!

「中、大丈夫そうですね。トロトロに出来上がってる」

 満足げな呟きのあと、恋人に見せるような笑みを浮かべる。その額から汗が滴り落ちた。俺もそうだが、中田さんの体も熱かった。何に催淫剤を入れたのか知らないが、もしかしたら中田さんも飲んでいるのかもしれない。だってちんこがめちゃくちゃ熱いし硬いし太い。

「動きますよ」

 中でその熱くて硬くて太いものが動いた。ようやく落ち着いてきた前立腺をご丁寧にゴリッと擦っていく。そこをやられると半強制的にちんこが立ちあがってしまう。勃起のスイッチがあるとしか思えない。

 ゆっくり引いて、またゆっくり戻って来る。

「はあぁ……はあぁっ……あ、ああぁぁ……ぁ……」

 中田さんのちんこに擦られたところから、じわじわとした熱が体中に広がっていく感じがする。いきなり振り切れるような快感じゃなくて、じりじりと焦らされるような快感だ。これを気持ちいと認めている俺はもう普通のオナニーじゃ満足できない体になっているのかもしれない。いや、催淫剤と媚薬のせいだ。そうに決まってる。

「ああっ、あっ……ああぁ、ん……」
「もっと早く動いて大丈夫ですか?」
「だい……だいじょう、ぶ……」

 なに普通に返事してるんだ俺。でもこんなロースピードな刺激じゃ物足りないのも事実。時間は巻き戻せない。失ってしまった処女も戻らない。先輩アイドルの紹介で一晩寝たことのある女の子たちと同じことをしているだけ。今回は俺が入れられる側だったというだけで、芸能人ならこの程度のお遊びも嗜めてなんぼのもんじゃいと開き直ればいいのだ。

 グチュグチュと音を立てて中田さんが出し入れする。その速度があがる。快感という熱が結合部を中心に波紋上に広がっていく。俺の勃起したちんこは動きに合わせて涎を撒き散らす。

「はぁぁん、あ、あんっ、あはあっ、あああん!」

 信じられないくらい気持ち良かった。催淫剤すごい。素直にそう思う。もう自分が自分じゃないみたいだ。

「やあっ、あっ、あ、中田さんっ、そこ、やだっ、ああぁんっ」
「大澤さんのその顔、ずっと見たかったんです。謝罪会見を見た日から、ずっと好きでした」

 謝罪会見は渡された原稿を丸暗記して、ただそれを言うだけだった。俺は当時18歳。頭が真っ白になって自分がなにを喋っているかもわからなかった。記者からの質問にもしどろもどろだった。逃げだしたい。アイドルなんかやめて普通の高校生に戻りたい。何度も泣きそうになりながら終えた記者会見だった。

 その時の俺を見て惚れるなんて中田さんは相当歪んでる。人に催淫剤飲ませる時点で悪人だとわかっているのに、人の良さそうな笑顔と優しい物言いに本当はいい人なんじゃないかと騙されかけた。

「……中田さ……ぁん……また、出る……俺……ッ……うっ……ああ……またイクッ……」
「いっぱい出しましょう。夜はまだ長いですから」
「ああっ、あ──ッ!! イク──ッ、イッ……ぁ、あ! はあぁああっ……ッ!!!」

 中田さんの腕に指を食いこませながら俺は達した。

 ※ ※ ※

「おはようございます、大澤さん」

 聞き覚えのある声に目が覚めた。いきなりカメラと目が合い、現状の理解に数秒、昨夜の出来事を思い出して一気に覚醒した。
 布団を首元まで引き上げてから自分の体を触った。ちゃんと服を着ていた。パンツもズボンも穿いている。

「お、おはようございます」

 掠れた声は寝起きのせいだと思われただろうか。ゆうべ、一晩中喘いでいたせいだとはバレていないだろうか。こっそり部屋の匂いを嗅いだ。精液の匂いはしていないだろうか。俺自身、臭ってはいないだろうか。麻痺しているのか俺にはわからない。

「ぐっすり眠れたみたいですね」

 スタッフのからかう声に笑い返す。何時に寝たか記憶にない。窓の外が明るくなってからだったのは確かだ。ほとんど気を失うように寝てしまった。居間から寝室にあてがわれた部屋に移っているのは、俺が寝てしまったあと中田さんが運んでくれたのだろう。

「中田さんは……?」
「もう起きてます。朝飯、作ってくれてますよ」

 カメラは俺を撮り続ける。よほどのことがない限り、これがいつかお茶の間に流される。夕方の情報番組のワンコーナーだから主に主婦が、そして学校から帰って来た子供たちも見るだろう。男とセックスした直後の俺の姿を。

 布団から出て居間に顔を出した。中田さんがせっせと朝食をテーブルに並べている。田舎のばあちゃんの朝食だ。腹が鳴った。

「おはようございます、大澤さん」
「お、おはよう」

 何事もなかったかのように中田さんが笑いかけて来る。直視できないのは俺だけかよ。

 顔を洗って歯を磨いた。その頃には朝食の準備が終わっていた。中田さんの向かいに座って手を合わせる。

「「いただきます」」

 俺と中田さんの声がかぶった。思わず中田さんを見る。目が合うと中田さんは笑った。恥ずかしさで顔が熱くなった。周りにスタッフがいる。カメラも回っている。なのに、昨夜の言葉を思い出してしまった。

 ──僕のところに嫁に来ませんか?

 中田さんと二人で暮らしたらこんな朝を迎えるのだろうと、思わず想像してしまったのだ。死にたい。

 食事のあと着替えをして、簡単に部屋を片付けたあと、中田さんとの別れのシーンを撮った。

「また遊びに来てください」

 差し出された右手を握り返すことに一瞬躊躇した。が、カメラの前なのですぐ手を取った。俺の体中を触った手だ。生々しい記憶が一気に溢れ出しそうですぐ手をはなした。

「お世話になりました」
「こちらこそ」

 お辞儀をして、中田さんの家から遠ざかる。いつまでも、いつまでも、熱い視線が体に付き纏っているのを感じた。




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コメント
確かに年年歳歳、月日の流れが速くなっていきます。新年も気が付けば3週間経過でびっくりです。
大好きな『旦那さん』シリーズと『Phantom』を再読し乍ら更新お待ちしてました。
『嫁に来ないか』……良かったです♡ 大澤のような 自分の意志とは関係無い経緯に流されて嘆く、こういういっぽう的に押されっぱなしな主人公が好みなんです。
田中はほんとうに大澤にサイインザイを使ったのか、少しの疑問が。

というのも、かつてのデュオの相手が日本では犯罪とされる大麻使用で芸能界を追われてるから、大澤にとって「薬」はトラウマだと思うんです。若しかしたら盛ったのは「嘘」ということもあるような。
成果を残せず三十路を迎えてしまったタレントの冗談まじり、の「お嫁うんぬん」が辛いです。

昨年うちの近所にデビューしたての演歌歌手が来たので見に行きました。場所は清潔だけど森閑とした神社。通行人さえいません。気の毒でCDを購入し後でプロフィールをみたら母親の故郷だったので応援してます。
大澤もこの先何かで当てて、サッと引退してからお嫁さんになっちゃえばいい、かなぁ♡
お返事
つきみさん

コメントありがとうございます!大変長らくお待たせいたしました!
コメント読んでどきっとしました。実は続きを書こうと思っていて、そこにお薬の真相が…!答え合わせしてもらえるように出きるだけ早く続きを書きあげたいです!

デビューしたての演歌歌手さんのお話、いやだw萌えますw
私も苦労人とか、流されっぱなしとか、振り回されっぱなしな人がたった一人にとことん好かれるって話が好きなもんで、通行人もいない神社でイベントされる演歌歌手さんには幸せになってもらいたいと思いましたw
勝手なイメージですけど、演歌の世界はねちっこい感じですね。湿度も高そう。

今月中に次回更新出来るように頑張ります!ありがとうございます!!

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