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赤い爪(1/1)

2017.11.02.Thu.
(前話「スカートめくり」)

「今日母ちゃん送別会とかで帰り遅いんだってー」

 って生田に言ったら「遊びにいっていい?」ときかれたのでOKした。

 帰る途中、生田が買い物があるというのでドラッグストアへ寄った。俺がヘアワックスやらを見ている間に生田は買い物を終えていた。

 家の前で近所のおばさんに呼び止められた。たくさんもらったからと梨をくれる。それに礼を言ってから中に入った。

「翔ちゃんって呼ばれてんの?」

 生田がからかうように言う。

「小さい頃はそう呼ばれてたんだよ」
「翔ちゃん」
「うるせえ。それよか、なんか飲む?」
「お茶ほしい」

 リビングのソファに鞄を投げ捨て、冷蔵庫のお茶をコップに注ぐ。対面キッチンなのでソファを背もたれにして床に座った生田が見える。

 俺の部屋でスカート穿いて素股したのはつい十日ほど前。今日もいやらしいことをする気なのかなとちょっと期待してしまう。

 お茶の入ったコップをテーブルに置いて、俺も生田の隣に座った。

「この前のスカートで思ったんだけど」

 座るのを待っていたように生田が口を開いた。しかも、いきなりスカートでした素股の話題。以心伝心かよ。生田もやらしいこと期待してたのかよ。

「お、おお。なに?」

 またしようって? ドキドキしつつ、先を促す。

「スカート穿いたらお前相手でも興奮できたじゃん。俺思ったんだけど、他にも道具使えば村上でも女だと思いこめるんじゃないかなって」
「ほおほお? 例えば?」

 期待通りの展開で俺は思わず前のめりだ。

 生田はドラッグストアの袋をガサガサやると、中から赤いマニキュアを取り出した。

「これを爪に塗れば女の手に見えなくないか?」

 そんなもの買ってたのかよ! という突っ込みは心に仕舞って「見える見える!」と俺は大きく頷いた。

「じゃ、手、出して」

 差し出された生田の手に手を重ねる。生田は小さな刷毛を使って俺の爪一枚ずつ赤く塗っていった。大きな図体をして細かい作業が得意らしく器用に爪を赤くしていく。

「うわー、女の爪って感じ」

 別人のようになっていく自分の手に感心する。

「この手で引っぱたかれたい」
「引っぱたいてやろうか?」
「ゆみりんがいい」
「あの子のビンタめちゃ強そう」
「中学まで空手やってたんだって」
「詳しすぎキモ」

 とか言ってたら全部塗り終わってた。まだ乾いていない爪にフーフー息を吹きかける。

「で、これ塗ってどうすんの? まじでビンタ?」

 生田は膝で立つとズボンのチャックを下げた。

「俺のちんこ扱いて」
「ちょっ、お前……! なんでもう勃起してんだよ!!」

 社会の窓から出されたちんこは立派に育って天を睨んでいた。

「塗りながら想像してた」
「童貞の想像力怖え」
「お前だって半立ちのくせに」

 むぎゅっと押された股間は生田のご指摘通りの状態。今からエロいことするぞって時に他人に指とか手を触られるのってそういう気分が倍増になる。それだけで気持ちよくなっちまう。

「ほら、しごいて」

 生田は俺の手を自分の股間に押し当てた。熱くて、硬くて、よく見ると脈動までわかりそうなくらいビキビキになった勃起ちんこ。やっぱこいつの俺よりでかいわ。

「次は生田がやれよ」
「わかってるって」

 頷いたのを見届けてから生田のちんこを握ってみた。赤い爪の手。そこだけ見たら本当に女が生田のちんこを握っているように見える。

「しごいて」

 生田は床に腰を戻すと足を広げた。空いた場所へ膝を進めて生田と向かい合った。自分の手元に集中して上下に動かしてみる。男同士だからどうされたら気持ちいいかわかっている。生田から喘ぎみたいな息遣いが聞こえて来た。

「どう?」
「やばい」

 細い目をさらに細くして、生田は自分の股間を凝視している。俺の顔を視界に入れないようにしているんだろう。女の手だと思いこむことに集中している様子だ。

 俺の手の中でムクムクと生田が大きくなる。鈴口からじわりとカウパーが滲み出した。

「イキそ?」
「もうちょい」

 シュッシュと扱く作業に集中してたら、カシャツとカメラのシャッター音がした。後ろに手をついて上体を逸らした生田がまたスマホで撮影してた。

「自分のちんこ撮ってどうすんだよ」
「ゆみりんがしてくれてるって想像しながら家帰ってやる」

 なにをやるんだよ。わかってるから聞かないけど。生田は何枚か写真を撮った。

「これ、見て」

 スマホを俺に見せる。生田のちんこを夢中でしごいている俺の姿が写っている。ちんこ大好きみたいじゃん。

「消せやまじで」
「この前のもまだ残ってる」
「消せっつーの」
「たまに見返してる」
「意味わかんね」
「また素股してえな」
「俺ばっかやらされてんじゃん。今日はちゃんと交代だかんな」
「イキそ」

 生田は目を伏せると吐息を漏らした。太ももがピクピクと痙攣している。ちんこは鋼鉄かってくらい硬い。

 話すのをやめて手を動かした。生田の腹が呼吸に合わせて上下している。たまに苦しそうに顔をしかめる。唾を飲む動作を見せる咽喉仏につられて俺も生唾を飲みこんだ。俺もちんこ触りてえ。

 生田は「ウッ」と呻ると射精した。俺の目の前まで白い液体が噴きあがる。ドクッドクッと飛び出してくる精液に目が釘付けだ。他人の射精の瞬間を初めて見た。しかも俺の手でイカせた。

 一瞬、冷静な部分が戻ってきた。生田のちんこ握りしめて俺なにやってんだろって。生田相手にエロい気分になるとかヤバイって。爪に塗られた強烈な赤が、俺の罪悪感みたいなものをものすごく刺激してきたんだけど、

「次、お前の番な」

 って生田の一言でそんなのすぐに消えてしまった。現金なものだが俺だって気持ちよくなりたい。年頃の男子高校生の頭の中は九割そのことで占められているのだ。

 身なりを整えた生田にマニキュアを塗ろうと構えたら「俺はいい」と断られた。

「約束が違え!」
「いやいや、もっといいこと思いついたんだって」

 ニヤリと笑うと生田は自分の前の床をパンパンと叩いた。

「後ろ向きに座って」
「えっ……ちょ……何する気だよ……」

 なんとなく察した俺は唇を尖らせながらも素直にその通りにした。座ると生田が後ろから覆いかぶさってくる。両手で俺の膝を広げ、ズボンのチャックを下ろした。隙間から膨らんだ股間が押しだされる。パンツにはもう染みが出来てる。生田の手が俺のちんこを外へ解放してくれた。

「自分でしごいて」
「ずりいぞ」
「女にしてもらってるって思いこめば大丈夫だって」

 生田に手を掴まれ、股間へと導かれた。視覚だけは騙せても、触覚までは騙せない。自分で自分のちんこ触ってるだけだし。こんなの普段のオナニーと変わんない。

「いつもやるようにさ」

 耳元で生田がしゃべるからくすぐったい。肩から生田がじっと俺の手元というか股間を覗きこんでいる。こいつに見られながらオナニーやれって?

「生田ばっかずるい」
「村上のオナニー見せて」

 コソリと生田の髪が耳に当たった瞬間、ゾクゾクッと変な震えが走った。くすぐったいのと、気持ちいいの、半分半分みたいな感じのやつだ。

 俺は生田に見られながらちんこを握って上下にしごいた。人にじっくり見られながらオナるのも初めての経験だ。妙な解放感にいつもより早くイキそうな気配。

「ン、はあっ……はあ……ッ……」
「いつもそうやってんの?」

 だから耳元で喋んなって。イキそうになるだろ。

「黙って見てろよ……、集中、できね……だろ……」

 喋りながら生田の頬に顔を寄せてみた。どういうつもりか、生田も頬を擦りつけてくる。猫みたいにスリスリと。ちょこっと唇が頬に当たってんだけど。

「はああっ、あ……イクかも」
「早くね?」
「だって……生田、見てるから……ぁあっ……」
「見られてると早くなんの?」

 顔の横で生田がクスクス笑う。ああ畜生。キスしたい気分。誰ともしたことねえけど。

「サービスな」

 そう言って生田は俺の手に手を重ねて、力強く扱いた。

「あっ、あっ、生田っ、ダメッ、やめろって!」

 俺の制止を無視して生田の手が動き続ける。もうほとんど生田に扱かれてるようなもん。めちゃくちゃ気持ちよくて、俺はすっかり生田にもたれかかって、それどころか生田の耳に口を押し当てていた。

「イクッ、あ、ああぁ、イクッ!」

 大股を開きながら豪快に射精してやった。



 手を洗い、興奮も冷めるとやっぱり多少気まずくなる。生田は無言でスマホをいじってる。終わった途端誰かとLINEでもやってんのかよ。最低なヤリチン男かお前は。

「写真送ったから」

 スマホから顔をあげて生田が言ったのと同時に俺のスマホが音を立てた。なにかは想像がつく。開いてみると生田のちんこを扱く俺の画像があらわれた。

「こんなのいらねえよ。つか消せって」
「消す消す」

 って言いながらポケットにスマホを仕舞いこむ。こんなの送られて俺どうすりゃいいんだよ。そんな画像残して生田に何の得があるんだよ。

「結論としてあれだな。マニキュアもありだったな」

 生田が俺の手を取った。自分で塗った赤い爪を満足げに見つめている。

「俺はただマスかいただけなんだけど」
「また次なんか考える」
「まだやんの」
「いや?」
「やじゃないけど」

 何も考えず即答してしまった。

「村上もちゃんと気持ちよくなること考える」
「それな」

 なんだか当たり前のように次もある話になっている。俺は気持ちいこと大好きだからいいけど、生田は男同士とかそういうの、気にしないんだろうか。これ以上はやっぱおかしいなーとか。我に返ったりしないのだろうか。

「スカート、マニキュア、次はなにがいいかなぁ」

 独り言みたいな生田の呟き。生田も気持ちいいことが大好きみたいだ。だからもうしばらく、なんにも気付いていないふりをしていよう。





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コメント
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お返事
葵さま

好意に無自覚っていいですよね~。その設定聞いただけで萌えることができる!お堅いのもいいけど特定人物にだけ緩いっていうのも涎が出ます。愛だなって。
頭からっぽにしてエロ目的で書き始めたこのシリーズ第一話でしたがw今は完結編(?)を書いています!一応の辻褄は合わせつつ、最初のノリも大事に、軽く緩く仕上げたいと!そんな気持ちで!エロ目前のところまで進みました。今月中には更新したいです。
コメントありがとうございます!励みになりました。頑張ります!!

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