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第二ボタン(1/2)

2017.07.05.Wed.
<前話「兄弟愛」はこちら>

 父さんはまだ仕事中で、母さんは最近始めたヨガをやりだしたから最低30分はそっちに集中してくれるはずだ。

 抜き足差し足で航士の部屋の前に立ち、コンコンとノックしたら見とれるようなイケメンが出てきた。

「お風呂だったら兄さんが先に入って」
「じゃなくてっ」

 航士の部屋に入り、足で戸を閉めながら航士に抱きついた。つま先立って航士にキスする。背中と腰に手が回されるのを感じて、それだけでもう体がゾクゾクと興奮した。

「下に母さんがいるのに」
「ヨガ始めたから……っ」
「それで発情してるの?」

 発情なんて言われて恥ずかしいがその通りなので無言で航士を睨んだ。言わなくたってわかるだろう。航士はクスリと笑って俺の股間に太ももを押しつけて来た。

「もう、こんなにしてるの?」
「……ッ……だって……ずっと、してない……っ!」

 太ももでグリグリされて勝手に息が跳ねあがる。

 航士は受験生で今まさに追いこみ中の超多忙な時期。せっかく親が出かけた貴重なチャンスでさえ、勉強を理由に最後までしてくれないことが続いていた。俺の我慢も限界。

「この前手と口でしてあげたでしょ?」
「違う……航士の……入れて欲しいんだよ……!」

 こんなこと言わせんな! きっと航士はわかってて言わせてるんだ。恥ずかしがって顔真っ赤にしながら口にする俺を見て楽しんでいる。

 その証拠に満足げに微笑んでご褒美だと言わんばかりに俺のおでこにキスした。

「前も言ったけど、受験が終わるまでは我慢してもらわないと。志望校変えてギリギリなんだ」
「でも、一回くらい……ッ」
「最後まですると僕も夢中になって兄さんを責めちゃうから、疲れて勉強どころじゃなくなっちゃうんだよ」

 それはわかるけど。わかるけど!

 こんなに俺が誘って、しかもお願いまでしてるのに駄目なのか?! お前、昔から俺のこと好きなんじゃなかったのかよ!

「受験が終わったら毎日兄さんを抱いてあげる。何度もイカせて、何度も中出ししてあげるから。ね。今はこれで我慢して。かわいい僕の兄さん」

 俺の体を放すと航士はその場へ膝をつき、ズボンのベルトを緩めだした。いきり立ったものを引っ張り出して、それをペロリと舐める。

「今度、ディルドを買ってあげる。ローターで一人でやっちゃう兄さんなら、きっと気に入ると思うよ」
「ばっ、馬鹿にすんな……あっ!」

 パクッと先端が航士の口に消えたと思ったら、根本まで咥えこまれていた。熱くてヌルヌルと湿っていて気持ちがいい。

 ジュルッジュボッと音を立てながら航士が顔を前後に動かす。端正な顔が俺のちんぽを咥えて形を歪ませている。

「ああっ、あっ、あん……やっ、航士ぃ……!!」

 ジュルルルルッと強く吸い上げられて腰が抜けそうになり航士の頭にしがみついた。手で一回、口で一回出してもらったのはつい三日前のこと。昨日の夜は自分でもヌイた。それなのにもう膝がガクガクの快感に襲われて立ってられなくなる。

「イクッ……イッちゃ……!! やだっ、あぁんっ、やだってば! 航士の欲しい……!! 航士のちんぽ入れて……ッ!!」

 こんなに頼んでも航士の意思は固いようで、フェラをやめない。それどころかより強烈にフェラチオされて目の前がグニャグニャと歪んだ。

「ああっ、あっ! あっ! や……あ──イクッ──出る──っ!!」

 頭が真っ白になった瞬間。航士の頭を押さえつけながら俺はあっけなく射精していたのだった。



 大学の友達と少し遊んでから家に帰ったら玄関に見慣れない女物の靴が並んでいた。リビングから女の笑い声も聞こえる。

 また航士の知り合いか?! 邪魔してやろうと険しくなる顔のままリビングに入って行くと「おかえり!」と出迎えてくれたのは、近所に住む幼馴染みの奈緒子だった。

 家が近くて通う幼稚園も同じだったから、小さい頃はほとんど毎日のように遊んでいた。思春期に入った中学あたりから、すれ違っても目礼する程度だったが、高校生になった頃から顔を合わせれば挨拶するし、たまに立ち話をするくらいには戻っていた。

 航士と同い年だから今年受験で大変なはずなのに、油売ってて大丈夫なのか。

「奈緒子ちゃんがお裾分けのみかん持ってきてくれたのよ」

 母さんの言うとおり、テーブルにはビニール袋に入ったみかんが置いてあった。

「まだおじいちゃんちに大量にあるらしくて、送ってきたんだよねー」

 奈緒子のお母さんの実家でみかんの栽培をしているらしい。毎年たくさん送ってくるからうちもお裾分けでもらっていた。我が家の風物詩の一つだ。

「あ、奈緒子ちゃん、シュークリームあるの。一緒に食べない? 和希も食べるでしょ?」
「え、ああ、うん」

 受験生を引き止めて大丈夫かと奈緒子を見れば「やったー」と手を叩いて喜んでいた。意識したことなかったけど、やっぱりこいつも女の子なんだなぁ。

「用意してくるね。お飲み物は紅茶でいい?」
「私も手伝いまーす」
「いいのよ。座って待ってて」

 母さんがキッチンへ消えたので、俺と奈緒子二人になった。鞄をソファにおろして、奈緒子の向かいに座ってみかんに手を伸ばす。奈緒子にもらうみかんは毎年甘くておいしい。

「そういえば航士くん、受験勉強頑張ってる?」

 同じくみかんの皮を剥きながら奈緒子が言った。

「机にかじりついてやってるよ」
「さっき和希くんのお母さんに聞いたけど、志望校変えたんだって?」
「そ。ランクあげたからいま必死」
「そうなんだ……」

 黙々とみかんの皮を剥く。白いとこも綺麗に取り除く。

「うちの学校、もう午前授業だけになったんだよね」

 先にみかんを食べ始めていた奈緒子が言った。

「航士のとこは自由登校だって」

 俺も1つを口に放り込んだ。うん。甘い。

「受験受験で忘れがちだけど、もうすぐ卒業でしょ。なんだか早いなーって」
「そんなもんだよ。高3の三学期なんて」
「卒業って言えばさー、中学の卒業シーズンの頃に、航士くんから制服のボタンもらったことあるんだよね」
「はっ?!」

 ボタンがどうしたと一瞬意味がわからなかったが、卒業シーズンにもらうボタンと言えばあれだ。制服の第二ボタンのことだ。

「航士が? 奈緒子に?!」
「うん。私が欲しいって頼んだわけじゃなくて、航士くんから自主的に自分の制服のボタンくれたの。あれってどういう意味だったんだろう?」

 首を傾げて奈緒子は「ウフフッ」と笑った。なんだその満更でもない感じ。

「ちゅ、中学の頃の話だろ」

 残りのみかんを口に詰め込んだ。中/学生の頃はすでに航士は俺のことが好きだったはずだ。本人がそう言っていた。あれは嘘だったのか?

「私も忘れてたんだけどね。あまり意味のない思い付きの行為だったのかなーって。でも、航士くんが志望校変えたってさっきおばさんに聞いた時、なんか繋がったっていうか、思い出しちゃったんだよね。私の志望校と同じだったから」

 あやうくみかんを吹きだすところだった。航士の志望校が奈緒子と同じ?!

「奈緒子も、××大なのか?」
「うん。ねえ、航士くんっていま、彼女いるの? もしかして私のこと好きなんだと思う?」

 そんな赤い顔して聞かれたって返答に困る。航士と付き合ってるのは俺のはずだし。航士が好きなのも、俺のはずなんだ。奈緒子の話が出た記憶は最近ないし、奈緒子を意識しているような素振りも見せたことがない。

 でもなんとも思ってない女の子に自分の制服のボタンを渡すだろうか。もとの大学なら推薦余裕って話も聞いていたのに、急きょ志望校を変えたのだって思えばおかしな話だ。

 例えば母さん経由で奈緒子の志望校を知り、同じ大学に通うために変更したのかもしれない。俺と同じ大学じゃないのも、ランクが違うからと割り切っていたが、奈緒子のためならランクをあげて必死に勉強したくなるのか。

 本命と遊びの違い? 男と女の違い? やっぱり兄弟でなんて御法度すぎて最初から本気じゃなかったってことか?

「それとなく、航士くんに訊いてみてくれない?」

 手を合わせた奈緒子に頼まれて頷くしかなかった。




 夕飯だと呼ばれて下におりてきた航士が、テーブルのみかんを見るなり「奈緒子が来てたの?」とひとつを手に取った。奈緒子のことだと勘が鋭いじゃねえか。

「奈緒子もお前と同じ大学を受験するんだって」
「へえ、知らなかったな」

 平然と嘘つきやがって。揃って合格した暁には交際申し込んでバラ色のキャンパスライフを送る計画なんじゃないのか?

「一緒に勉強でもすれば? 情報交換できていいんじゃね?」
「僕は一人でやるほうが性に合ってるから」

 そりゃ俺の目の前で堂々とイチャつけるはずないもんな。俺にあんなことして、あんなこと言っておいてさ。

 母さんが皿をテーブルに並べだしたので会話は終わった。航士に「彼女」がいるかどうか訊くのを忘れていた。夕飯のあとできいてやろう。



 俺より先に食べ終わると航士は勉強のためにさっさと自分の部屋へ戻った。テレビのバラエティ番組を見て笑い声をあげる母さんにさりげなく奈緒子の志望校を訊いてみると、奈緒子のん言う通り、航士と同じ大学だった。

 やっぱり母さん経由で知ったに違いない。

「航士の中学の制服ってまだとってる?」
「中学の? たぶんあると思うけど。どうして?」
「あいつの制服のボタンってなくなってた?」
「どうだったかなぁ。あっ、そういえば、一個ボタンがなくなったから和希の制服のボタンを付け替えたことがあったわね」

 言われて思い出した。航士が制服のボタンを一個なくしたからと言って、俺の制服から航士の制服へボタンを付け替えたことがあった。その現場を俺は確かに見た。

 奈緒子の言ったことは本当だったんだ。

 あの大ウソつき野郎。




よなよなもしもし

いつの間にか前回更新から一ヶ月が経過していました。
ちまちま書き続けていたのでそんなに時間が経った自覚がなく、広告を見てびっくりしました。申し訳ないです。
やっと!できました!リクエスト1つ消化!!残りあと4つ!!
何度も書き直したので途中わけがわからなくなって必要な説明すっぽかしているような気がして仕方ないです。
そういえばこの一ヶ月の間にスマホが壊れました!メモしてたホモネタも消えました\(^o^)/
今日思い浮かんだネタでも膨らませて、次こそ早めに更新したいです。



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