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尾行(1/2)

2016.01.19.Tue.
<前話「大小」→「昼夜」>

※エロなし

 クラスの女子からいきなりカラオケ行こうと誘われて、多和田と一緒に参加したら、隣のクラスの女の子もなぜかいた。名前は美春ちゃん。カラオケ終わり、美春ちゃんから付き合って欲しいと言われてしまった。

「これが前回までのあらすじ」

 と海外ドラマ風に伝えたら、前の席の白河は「ふーん」と反応が薄い。

「それで、どうするんだ?」
「もちろんOKしたよ。だって女の子が勇気出して告白してきたんだから、断ったらかわいそうだろ」

 いいよと俺が答えたら、美春ちゃんは嬉しいと顔をほころばせた。連絡先を交換してその日は別れたが、夜になって、美春ちゃんから「今日は嬉しかった。夢見たい! また明日ね。おやすみ」とかわいいスタンプとともにLINEでメッセージが送られてきた。

 夢みたいとかかわいいことを言う。初彼女だ。これで俺も一人前の男子高校生。無意識に胸を張ってしまっている。

「よかったな。おめでとう」

 と白河は眼鏡をくいっとあげた。

「そういえば、お前って付き合ったことあるの?」
「あるよ」
「嘘!!」

 驚いて大声をあげたら軽く白河に睨まれた。

「こう見えて一応あるんだよ、悪かったな」
「えっ、いつ? 誰と? どんな子?」
「中学の時。誰って岡本に言っても知らないだろ。普通の子だったよ」
「……へぇー……」

 意外。なんだ。軽く、ショックだ。地味目だし、もっさりしてるし、背は高いかもしんないけど、オクテそうで、そういうのと縁が遠そうだと思ってたのに。

「なんか見た目に騙された気分。どこまでいった? ヤルことヤッたのか?」
「中/学生だったし、短い期間だったから、ちょっと……手握ったくらい」

 あ、なんだ。握られたのは手だけか。先越されたんじゃないかと思って焦ったじゃないか。

「だってあんなでかいのじゃ……彼女、大変そうだしな」
「条件は岡本も同じだろ。彼女出来たって喜んでるけどこの先どうする気なんだ?」

 この先?! そういえば考えてなかった。生まれて初めての告白と彼女に浮かれて、自分が短小早漏だってことすっかり忘れていた!

「やばい、どうしよう! 先生、今日も特訓お願いしていいっすか!」

 俺と白河のマスのかきあいを、最近「特訓」と呼んでいる。俺の短小と早漏を鍛えて人並みにするために、白河のやり方を真似させてもらっているからだ。

「俺はいいけど。彼女と帰らないのか?」
「昨日初めて名前を知ったような子だから何しゃべっていいかわかんねえんだよな」
「よく付き合う気になったな」

 正直言うと、いきなりの告白にテンパッて深く考えずに「うん」って返事しちゃっただけなのだが。

 美春ちゃんと会わないなら、放課後俺の家に集まることで話が決まった。



 俺の体はすっかり白河との特訓を期待してウズウズしていたのだが、昼休みに美春ちゃんから「今日一緒に帰ろうね」とLINEがきていた。付き合ってるんだし、彼女を優先するのは当然だ。

 多和田と一緒に昼飯を食べながら、白河には今日はキャンセル、ごめんとメールしておいた。いつもなら割と早めに返事がくるのに、今日は遅い。もしかして怒ってる? でも美春ちゃん次第で予定は変わると話てたのにどうして今更怒るんだ? まさか、嫉妬? 彼女が出来た俺を妬んで……? それとも、美春ちゃんに俺を取られたと思って……?

 ちんこ扱きあうし、雰囲気でキスもする仲になってしまった俺たちだ。白河が俺のことを好きになってもおかしくない。むしろ、そんなことしてるのに好きじゃないほうがおかしい!

 思えばあいつ、俺のことやたらかわいいとか言うんだよな。触りあってるときも、熱っぽい目で俺のことじっと見てきて、「気持ちいい?」って掠れた声で聞いてきて……

 あ、やばい、勃ってきた。多和田に「トイレ!」と言って食堂を出た。渡り廊下を行った先のトイレに駆け込み、個室に籠る。ちょこんと屹立したちんこを握った。

 地味眼鏡でもさいくせに、あいつ、言うことやること、全部エロいんだよ! キスするときも、俺のこと物欲しそうな目で見てくるし、特訓とか言ってやたらと焦らすし!

 思い出したら手つきが早くなる。

「はぁ……はっ……あ、はぁっ……あッ……!」

 早漏はこういう時便利。ものの数十秒で終わるのだ。トイペで拭いて、ついでに小便してからトイレを出た。

「どう……白河……わけ?」

 白河の名前を耳にして、食堂に戻る足が止まった。なんとなく柱のでっぱりに身を隠して聞き耳を立てる。

「あんたのタイプ、白河とぜんぜん正反対じゃない」

 女の声だ。女子トイレから聞こえて来る。

「ちょっと確かめたいことがあったのよ」
「えー、なになに?」
「私の元彼がさ、白河のアレ、見たことがあるらしくて、すっごく大きかったって言うの」
「えーっ、やだもう、なに言ってんのよ!」

 女子トイレの女共は白河の一物のことでキャッキャと笑い合っているようだ。俺も噂で知ったくらいなのだから、他の奴が知っていてもおかしくない。俺だってそれで最初さんざん白河をからかったんだから。

「でも私、背の高い人は短いって聞いたよ」
「白河が大きいなんて、なんか意外」
「ちょっと確かめたくなるでしょ? だから付き合ってみないって言ったんだけど、私のことよく知らないからって断られちゃったの。白河のくせに生意気だと思わない?」

 生意気もクソもあるか! なんて女だ!

「そんなの私のプライドが許さないから、じゃあ今日一緒に帰って、私のことよく知ってからもう一度考え直して? ってチャンスあげたの」

 しかもしつこい! 振られたんだから諦めろ!

「ってことは今日、白河と一緒に帰るの?」
「そうだよ」
「まじうける!」

 女共の笑い声に背を向け、食堂へは戻らず教室に帰った。いつも弁当の白河はちょうど食べ終わったところで、弁当箱を片付けているところだった。

「白河、ちょっと」

 廊下の隅に呼び出した。

「お前、誰かに告白された?」
「されてないけど」
「嘘つくなよ! 今日一緒に帰るんだろ?!」
「なんだ、知ってるのか」

 謝りもしないで、平然と嘘を認める態度に腹が立った。

「なんで一緒に帰るんだよ」
「断ってるのに、比良さんしつこいから」

 相手は比良か! 派手め女子で、あのしつこさと下品さも納得だ。

「あいつ、別にお前のこと好きで告ったんじゃねえぞ」
「知ってるよ」
「知ってんのかよ!」
「どう考えても比良さんが俺なんか相手にするわけないだろ。何か裏があるんだろうけど、教室の中でしつこくされても迷惑だから」
「教室で告られたのか?」
「うん、ついさっき」

 俺への返信が遅かったのはこのせいかもしれない。

「あいつただ、お前の……あれ、見たいだけだぞ」
「あれ?」
「あれ」

 視線を股間に落としたら、白河は「あぁ」とうんざりしたように納得した。

「元彼が、お前のちんこ見たことあるらしい。それで、確かめてみたいって」
「くっだらない」

 吐き捨てるように白河は言った。

「だから一緒に帰るのやめたほうがいいぞ」
「遅いよ。もう約束したし。どうせ見るまで諦めないだろ。だったら一回見せれば満足するだろ」
「本気かよ。あいつ、ただ面白半分で言ってるだけだぞ?!」
「岡本だって、そうだったじゃないか」
「うっ……!!」

 それを言われたら俺はもうぐうの音も出ない。黙り込んだ俺を残して白河は教室へ戻って行った。




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コメント
広告出るくらいかなりお久しぶりになってしまいました。申し訳ないです。

なかなか書けずに結構時間がかかって年が明けてしまいました。今年もまた頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願い致します!^^

少し前にブログが誤凍結された騒ぎがあったわけなんですが。fc2の児童ポルノ排除のために規約が厳し目になったようで、関連ワード一斉検知の凍結だったようです。

それ以降、ワードの縛りがきつくなりまして、クソを漢字で書くとNG。チカンも漢字だとNG。中/学生もNG。
なので処置として「/」を入れました。

これからも「/」の入る単語や漢字を崩す場合が出て来ると思います。ちょっとお見苦しくなりますが、こうしないと更新できないので、ご理解くださいますようお願い致します。

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