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久しく為さば須らく(2/2)

2014.07.20.Sun.
<前話はこちら>

 車をおりた場所は、自然を利用したアトラクションが売りの地域密着型テーマパークの駐車場だった。看板には第四駐車場と書いてあり、舗装されず砂利のまま。ロープで区切る線がなければただの空き地にしか見えない。
 ここからはアトラクションが何一つ見えない。パークから相当遠いようで、日曜の昼下がりなのに車が2、3台しかとまっていない。

 ほとんど貸切の駐車場で守とキャッチボールを始める。ネルシャツのボタンは留めてはならない。腕を振る動作で胸がはだける。ぴったり肌にはりついたタンクトップ。乳首が透けている。意識すると余計にそこはしこった。
 格好はともかくキャッチボールという健全な遊びをしているのに、俺はずっと勃起させていた。ショートパンツが窮屈で仕方ない。物の形がくっきり浮かび上がっている。

 守の視線はそこへ集中した。ボールを投げながらにやついていた。わざと取れないボールを投げて俺に屈ませるようにした。ショーパンがどんどん食い込む。ボールを取るため守に背を向けて腰を折ったとき、半ケツ状態になった。俺は守の視線を意識していた……

「兄ちゃん、やばい」

 守の声に振り返ると、守は車の陰に隠れて手招きしていた。駐車場の外で犬の散歩をしている人が歩いている。
 俺も急いで車の影へ逃げ込んだ。車越しにその人が通り過ぎるのを待つ。一瞬こちらを見たようだが、俺たちに気付いてはいないのか顔を前に向けて歩き続ける。

「わっ!」

 突然尻を撫でられて思わず声をあげた。

「しーっ!」

 耳元で守が注意する。

「どこ触ってるんだよ」
「お尻。すっごいはみ出てる」

 外へはみ出た部分を守の手が触りまくる。むりやり生地と尻のあいだに指をこじ入れてくる。

「きついな。よくこんなの履けてるね」
「お前が履けって言ったんだろ」
「こっちもすごく窮屈そう」

 守の手が前へまわり、俺の股間に触れた。そこを触られるのは今日初めてだ。体が震えた。

「ねぇ、またここの毛、剃らせてよ」
「ばかっ…駄目に決まってるだろ、せっかく伸びてきたのに…」
「やっぱ毛がないほうが興奮すんだよね」

 円を描くように守は手を動かした。ズボンのなかでペニスがこねくり回される。逃げ場がないほど勃起して前がきつい。

「なぁ、兄ちゃん、また剃っていいだろ?この前みたいに、俺がちんぽ入れてるときにさ。兄ちゃんも剃られるの興奮してたじゃん」

 肩に顎を乗せてねちっこく囁きながら、先の潰れた勃起ちんぽの形をなぞるように触る。焦れったい。早く解放されたい。息子に外の空気を吸わせてやりたい。思う存分手足を伸ばさせてやりたい。もじもじと俺は腰を揺らしていた。

「剃るの、だけは…本当にもう勘弁してくれ」
「ちぇ、つまんねえの」

 守の手が股間から離れてしまった。機嫌を損ねたか、と慌てる俺の胸に手を当てて、タンクトップを尖らせる突起を探り当てるとそこを指で弄りだした。

「んんっ…」

 ビリビリッと神経が逆立つような快感に声が出た。

「すごいね」

 後ろで守が笑う。

「兄ちゃん、ここモロ感だよね。コリコリにしこってるよ」

 タンクトップの上から指で弾いたり引っ掻いたりする。

「んっ、ハァ……ぁ…あっ…」
「女みたいに声出しちゃってさ。いまもまだ彼女と続いてんの?」
「いっ…あっ…あぁ…っ!」
「返事もできない?さっきからずっと腰振っちゃって。ここ、剃ってもいいなら触ってあげてもいいよ」

 乳首は弄りながら、別の手で軽く股間をタッチする。それだけで先端から我慢汁が滲むのがわかった。触って欲しい。服の上からじゃなく、直接。

「あ…あぁ…守……っ」
「なに?剃ってもいい?」

 子供のように無邪気に聞いてくる。剃ればいいのか。剃れば触ってくれるのか。どうせ一回剃ってるんだ。彼女とは会う回数を減らして、セックスする前に帰れば……

「どうなんだよ、兄ちゃん」

 トントン、とノックするみたいに先を指で叩かれた。
 ――あっ、うそ、やば…!

「…ッ…!あっ!…あぁ…ああぁ……!!」
「えっ、なに、まじ?!」

 車のドアに手をついて、俺は体をビクビクと震わせた。
 守が確かめるためにショートパンツのチャックを下ろして中に手を入れる。

「うわぁ、イッちゃってるじゃん、兄ちゃん。そんなに溜まってたの?彼女とヤッてんじゃないの?」

 精液まみれのちんぽを守が外へ引っ張り出してくれた。やっと外気に触れたと喜ぶ余裕もなく、俺は無言でショックを受けていた。どうしてこんなに簡単にイッてしまったのか。絵美とのときは立たせるだけで精一杯だったのに。今日はコスプレの衣装を着たときから半立ちだった。運転中、守に太ももを触られているだけで完全に勃起した。触っていないのに乳首も勃起していた。
 その乳首を弄られながら、ズボン越しにちんぽをノックされただけであっけなく果てた。
 それはもう、なんの努力も必要とせずに、だ。
 なぜだ。なぜ絵美としてるときにそうならなかった。

「兄ちゃんさ、実は俺とヤルの、癖になってんじゃないの?」

 守の二ヤついた声。

「車のなかからずっと勃起させてさ、物欲しそうに俺のこと見ちゃってさ、女じゃ満足できなくなってんじゃないの?」
「違う、そんなこと…!」
「ないって言いきれる?」

 ずるっとズボンが下げられた。尻を撫でる手が秘孔へ達すると、俺はそれだけで膝が崩れそうになった。肛門の周囲を焦らすように守の指がくるくる弧を描く。

「言ってみなよ、ここに守の勃起おちんぽ欲しいって」
「なっ、馬鹿なこと、を」
「ここは待ちわびてるみたいだよ、ヒクヒクしてる」

 爪先がクイと中に入れられた。ゆっくりゆっくり、弧を描く動きを続けながら中に入ってくる。

「ん…はぁ……ぁん…」
「そんなエロい声出しておきながら、まだ強情張るの?兄ちゃん」

 中ほどまで入った指が引き返していく。抜かれてしまう、と思ったら咄嗟に尻を締め付けていた。

「ほら。はやく中に入れてもらいたがってる」

 クスクスと守が笑う。出しかけた指を再び奥へ向かって入れてくる。中で指を曲げ、出っ張った関節の部分で俺のある場所を押し込む。打たれたように俺の体が跳ねた。

「あぁっ!……ん、あぁ!」
「守の勃起おちんぽちょうだいって言って。兄ちゃんのケツマンコに、守の極太おちんぽ注射してって」

 言うたび言葉かわってんじゃねえか!誰がそんなくっそ恥ずかしい台詞言うか。

「ほら、ほら……指だけでまたイッとく?」

 ぐっぐっと前立腺を刺激され続ける。まだ乾いていない俺のちんぽがゆらりと頭をもたげた。ばか、立つな!

「な…んで、今日は……俺なんだよ…っ…!これ、なんのキャラなんだよ…!」

 そうだ。兄ちゃんなんて呼ぶな。キャラの名前で俺を呼べよ。

「これね、アメリカの農場の息子でアンソニー君だよ。兄ちゃんって金髪でも青い目でもないから、アンソニー君にぜんぜん見えないんだよね」

 当たり前だ!お前も毎朝鏡で東洋人丸出しの顔見てんだろうが!

「それに最近、キャラに乗っけなくても興奮できるようになってきたんだよね。俺も兄ちゃんに慣らされちゃったのかなぁ。おっさんの体なのに、勃起する」

 ぐっとケツに熱くて太いものが押し当てられた。勃起した守のちんぽ。キャラ関係なく、俺に興奮して立たせた守の。
 指で弄られている場所がキュンキュンしている。

「ゆ、指、もう、抜け…っ」
「んー?」
「早く、入れろ…!」
「なにを~?」

 間延びした声で意地悪く訊ねる。

「ま、守の……ぼ……き、おちんぽ……」
「俺の勃起おちんぽ?」

 とても繰り返すことはできずに、コクコクと何度も頷く。

「兄ちゃんのケツマンに俺の極太お注射して欲しいの?」
「し、して欲しい……」
「恥ずかしくて死にそうって顔してる兄ちゃん、かわいいと思うよ」

 嬉しそうに言うと、守は指を抜いて熱くて太い注射針を突き刺した。

「ひぅっ……!ん、はぁっ、あ、ん……!」
「もうトロットロだ」
「んぅ…んっ、あぁ……んっ、あぁ……っ!!」

 窓ガラスに映る淫らな自分の顔つき。守のちんぽをぐっぽり咥えこんで喜んでいる。とても直視できない。
 尻に深く穿たれる。守が激しく腰を振る。

「はぁっ、あっ…あぁ……、ま…て……あっ、あぁっ、ゆっくり……ッ!」

 リズムに乗ったピストン運動が繰り返される。
 車にしがみついた。引けた腰を守が引き寄せる。昼間の屋外で俺は弟とセックスしている。

「気持ちいいね、兄ちゃん」
「あっあぁ…んっ……いいっ、あっ、いいっ……あぁん……ッ!」
「イキそう…イクよ…ッ、なかに出すよ…!」
「あっ、なか…っ!」

 絞るように守を締め付ける。奥に熱い迸りを感じて体がゾクゾク震えた。

「えっ、わ、きつ……っ」

 守の焦った声を聞きながら俺もまた射精していた。飛び出したものが黒い車を白く汚す。

「兄ちゃんもイッたの?触ってないのにすごいじゃん。もうこっちでなきゃイケないんじゃないの?」

 無邪気に指摘されるまでもなく、俺はその可能性に気付いて戦慄していた。もし次、絵美と会ったとき、微塵も興奮することなく、一ミリも立たせることが出来なかったら。
 とても自信がない。絵美に会うのが怖い。
 もしかして俺はもう、男とでないと――。

「兄ちゃん、やっぱこの毛邪魔だから剃ろうよ」

 さわさわと守が陰毛を触る。俺は守に翻弄されている。心が揺れている。口蓋に張り付く舌を引きはがした。

「い…っ…いえに、帰ったら……」
「兄ちゃんならそう言ってくれると思ってた」

 そんな手軽な言葉に満足を得る。守の毒が俺の体に行き渡るのも時間の問題だ。


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久しく為さば須らく(1/2)

2014.07.19.Sat.
<前話「長男としての責務」はこちら>

※男女性描写あり

 通勤するために乗った電車の窓から外を眺めていたら、ビルに掛けられた大きな看板が目に飛び込んできた。昨日までは猫耳の女の子だったのに、今朝は超ミニのセーラー服姿の少年にかわっている。知らない人はあれを見てすぐ男の子だとは気付くまい。俺だって数か月前まではその存在すら知らなかったのだから。
 ちょうど先週末、守に求められてしたコスプレがあれだった。魔法少年の翔太くん。名前まで知っている。

 いい年の大人がパンツ丸見えのミニスカートをはいて、似合いもしないパッツパツのセーラー服を着て、触手怪人に襲われるという設定で、実弟にバイブで犯される。こんな非日常を経験した俺が、何食わぬ顔をして朝の通勤電車に揺られているのだ。どうだ参ったか隣のおっさん!お前がいやらしい目で見てるあの看板の子が実は男の子で、隣に立ってる男がそのコスプレしながら実の弟とセックスしたなんて思いもしないだろう!俺だって泣けてくるぜ!

 翔太くんは今日も短いスカートの下から白いブリーフがチラりと見えていた。なぜ男なのにセーラー服なのか。なぜ短いスカートなのか。なぜ敵に犯されたあとじゃないと必殺技を使わないのか。本当は犯されるのを待っているのか。だからそんな扇情的な格好をしているのか。コスプレさせられる俺の身にもなってくれよ!

 憎さ百倍で翔太くんを睨んでいたせいだろう。先週末のことが次々頭のなかに蘇ってきた。
 結束バンドで両の親指を拘束され、にやついた顔で迫ってくる守の手にはバイブ。白のブリーフを履かされたまま、ずらした隙間からグロテスクな形のバイブがオイルでヌルヌルになった俺の肛門に突き立てられ、出し入れされた。脱ぐことを許されないので下着のなかに射精した。守にいやらしい言葉で辱められた。汚れた下着越しにちんぽを舐められた。俺はまた勃起させた。

 女装としてもコスプレとしても完成度の低い馬鹿げた格好で守に犯された。最初は「翔太くん」と呼んでいた守も、後半になってくると設定を忘れてしまうのか「兄ちゃん」と呼びながら腰を振っていた。そっちのほうがプレイの域を出てリアルセックスのような感じになってくるので俺は苦手だった。何かの役名で呼ばれていたほうが俺じゃない別人が守の相手をしているのだと、多少なり自己催眠をかけられるので救いがあるというのに。

「兄ちゃん、どう?ねぇ、気持ちいい?」

 そんな確認をされた日にはたまったものじゃない。
 勃起し、ケツ穴だけで射精できるようになってしまった俺が答えられる言葉は一つしかないのだ。

「……気持ちいい」

 ふとんに顔を擦りつけ、涎をしみこませながら恥を忍んで言うと、守はそれが嬉しいのか腰使いを激しくして俺のなかに精液を放った。
 まともな大人の振りをするというから守のショタホモ趣味に付き合ってやっているのに、事が終わったあと、結束バンドをハサミで切った守に「赤くなっちゃった。ごめんね、兄ちゃん」と擦れて血のにじむ指にチュッとキスされると、なんだか妙な気分になって俺も「別にいいけど」と責めもしないでおとなしく消毒されて絆創膏を貼られながら、これもショタプレイの一環なのかな、とか考えてしまう。そのあと守に乞われるまま朝まで一緒に寝たりして。

 どこからどこまでが守のプレイなのか、最近その境が曖昧だ。マズイな、と思う。
 はぁ、と口から出たため息が熱かった。股間が硬くなり始めていた。本当にマズイ。


 絵美と会うのは一週間ぶりだ。
 外で食事でも、と思ったが、絵美は部屋でのんびりしたいと言うので仕事終わり、マンションへ向かった。通された部屋。ローテーブルの上に結婚雑誌。

「あぁ、それ、今度結婚する友達が置いてったやつなの」

 ギクリとしてしまった俺を見て取り繕うように言いながら絵美は雑誌を片付けた。
 違う違う。俺は結婚したくないわけじゃない。むしろ結婚願望は強いほうだと自負しているほどで。絵美と築く幸せな家庭像を何度も思い描いて…いたはずなのに、なぜ俺は雑誌を見た瞬間、あんなにも焦ってしまったのか。

「どんなの。見せて」

 片付けた雑誌をテーブルに広げた。俺の反応を窺う視線を感じる。それを意識してると悟られないよう、俺は表情筋を自然な位置に保ちながら、焦った気持ちがページを繰る速度にあらわれないように最善の注意を払い、興味のない特集を熱心すぎない程度にまじまじ眺めた。情報は一切頭に残らない。

「お茶入れるね。コーヒーがいい?」

 合格だったのか、絵美の声は明るい。俺も笑顔で「あー、お茶」と答えることが出来た。
 お茶を飲みながら絵美が「今度結婚する友達」の話をする。何回お色直しをするだとか、料理は有名シェフが手掛けるだとか、新婚旅行はどこどこの海外だとか。
 まだ結婚を焦る年齢ではないと思っていたが、絵美は今年27歳。そろそろ周りが結婚しだす時期で後れを取りたくないのかもしれない。

 空気の密度が濃くなっていく感じがした。見えない壁が迫ってくる。壁は絵美の声だった。絵美のしゃべる言葉が大きな塊となって俺に押し寄せてくる。雑誌の情報と同じく、絵美のしゃべる言葉の内容がまったく頭に入ってこない。呆然と絵美の顔を見ていたせいか、遠近の感覚がおかしくなってきて、俺は確かめるように絵美の腕を掴んだ。声がぱたりと止む。奥行きが生まれる。絵美を押し倒した。


 絵美が服を脱ぐときに部屋の明かりを消した。守に剃られた陰毛はだいぶ生えそろってきていたが、鋭い女の勘が怖くて見られたくなかった。
 キスしながら胸を揉みしだく。弾力の強い風船を掴んでいるようだ。乳首に吸い付く。なぜこれで興奮できていたのか、わからない。
 いきなり味覚を失い、料理の味がわからなくなった者のように、俺は興奮を感じなくなった絵美の体を前に愕然としていた。焦った。恐怖もあった。必死に絵美にむしゃぶりついた。絵美の声は悲鳴のようで耳をふさぎたくなった。
 指で絵美を責めながら根性で立たせた。久しぶりのセックスに余裕がない男を装いながら、急いで絵美に突き立てた。ぶるっと体が震えた。みるみる萎えていく。摩擦でなんとか立たせようと慌てて腰を振った。
 血液が引いていく。海綿体が萎んでいく。現場監督が「今日は撤収~」と言っているイメージが頭に浮かぶ。もうどんなに頑張っても無理だった。

 なぜだ。なぜ立たない。体の異変に頭が真っ白になった。きっと疲れているせいだ。たまたま今日は疲れたが溜まって絶不調なだけだ。
 バレる前に引き抜いた。え、と絵美が俺を見上げる。

「ごめん、もう出ちゃった」

 早漏だと思われた方がマシだ。

「嘘でしょ」

 絵美に笑われてもいい。

「ごめん」

 笑いながら、絵美から隠れてゴムを外し、さも使ったかのように口をしばってティッシュで包んだあとゴミ箱へ放り込んだ。

「久し振りだったから?」
「そうかも」
「かわいい」

 布団で胸を隠しながら絵美が体を起こして俺にキスする。

『かわいい』

 そのフレーズが守の声で再生され、俺はギュッと固く目をつぶった。



 親がいなくなることがあまりないので、実家に呼び出されるより守が俺の一人暮らしの部屋に来ることが多くなっていた。今日もコスプレ衣装を持参して守が部屋にやってきた。
 渡されたのはネルシャツとタンクトップに短パン。どぎつくないなと安堵していたら、「行くよ」と守はグローブを放って寄こした。

「え?」
「キャッチボール。兄ちゃんとするの久しぶりだなぁ」
「ちょっ、こんな格好で外に行くのか?!」
「そーだよ」

 当然という顔で言う。

「ばかなこと言うな、無理に決まってるだろ」
「大丈夫。ひと気のない場所リサーチ済みだから。そこまでは車で行くし」

 それなら大丈夫か、なんて思いかけていやいやと頭を振る。

「だ、誰かに見られたら…」
「まー、ちょっと変わった格好だなって白い目で見られるだろうけど、俺と一緒だし、変質者だとは思われないんじゃない?少なくとも通報はされないと思うよ」
「されたら一大事だ馬鹿」

 守の趣味なのに、俺の方が変態だと思われるじゃないか。

「そうなったら結婚どころじゃなくなるね」

 守はケタケタと笑った。


 俺の車で守が指示する場所まで移動する。尻に食い込むデニムのショーパン。下着を履いていないのでごわつく生地が気持ち悪い。素肌に座席のシートが擦れて気になって仕方なかった。それ以上に太ももを触る守の手が気になって運転どころではなかった。
 事故るから、と注意してもニタニタ笑っていうことを聞かない。
 俺の息遣いが荒くなる。股間が膨らみ始める。俺が勃起しているとわかっているくせに、守はそこには一切触れず、ただ三十手前のおっさんの太ももを、目的地につくまで撫で続けた。


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リクエスト

2014.07.15.Tue.
リクエストメモと予告用。

↓ 今後書く予定 ↓

裏の顔(薔薇色の日々)
シンデレラアイドル
西浦
旦那さん(その後の二人)
うすらひ(周防視点)
誠意の見せ方
はじまる(クドウとたくみ)
One Way
ちょろい
利害の一致
嫁に来ないか
Phantom
スカートめくり
ひとでなし
ほんとにあったら怖い話
終わらない夜
いおや
電話が鳴る
視線の先
待田くんに春はこない
Aからのメール
亀の恩返し
待っててね
兄弟愛
吉原と拓海
盲目の狼

コンビ愛


リクエストしたのにぬけてる!
というのがありましたら教えてくださいm(_ _)m


↓ リクエスト完了 ↓

宙ぶらりん→「苦い珈琲 1 2
惚れ薬→「好きと言って 1 2 3 4 」途中で視点交代
吉原と拓海→「吉原と拓海 その後 1
元旦那さん→「元上司 1 2 」「隣人 1 2 3」「支配人 1 2 3」「伴侶 1 2
長男としての責務→「久しく為さば須らく 1 2」※男女性描写あり
家庭教師→「耽溺 1 2※胸糞注意
純粋とは程遠い何か→「純粋に近付いた何か 1
クラスの地味男→「アガルタ 1 2」※シリアス。身内不幸あり。
目は口ほどに→「嫉妬せいでか 1 2」※リバあり
先生→「覗き 1 2 」※先生の同僚視点
兄弟愛→「第二ボタン1 2」
大迷惑@一角獣→できました「素晴らしい日々 1 2 3
ノビ「再会 1 2」→「その後 1
ニコニコドッグ→「ニコニコドッグⅡ1 2
支配人 →「往事渺茫としてすべて夢に似たり
◆痴/漢もの→「朝のお楽しみ 1 2
楽しい合宿!→「楽しいお泊り! 1 2



【続きを読む】

嫉妬せいでか(2/2)

2014.07.13.Sun.
<前話はこちら>

 昼休みに大野さんからメールが入っていた。

『昼一緒に食えるか?』
『すいません、先に三影さんと約束してるんです』

 送信っと。実は大野さんと三影さんは同じクラスだ。俺はダッシュで二人の教室へ向かった。
 三年棟の2組。戸口で俺を見つけた大野さんはてっきり自分に会いにきたと思ったのだろう、パッと顔を明るくしたが、俺が「三影さん!」と言った瞬間、その笑顔を固まらせていた。

「なんだ優介、おまえほんとに来たのか?」
「約束っすからね~。ジュース奢ってくださいよ。ついでにメシも奢らせてあげてもいいすよ」
「調子に乗るな」

 ゴツンと拳骨を頭に落とされる。でもぜんぜん痛くない。その拳骨をつかんで「さっ、行きましょ」と三影さんと教室を出た。チラッと見えた大野さんの顔は無表情だった。
 そのあとなんだかんだ三影さんを引き留めてから教室へ帰した。帰りの遅い三影さんに、少しでも大野さんがヤキモキすればいい。いろいろ想像してたまらない気持ちになればいい。



 部活の練習が始まっても、俺は大野さんではなく三影さんに絡みに行った。大野さんは明らかに俺たちを意識していた。俺が三影さんの名前を呼ぶだけでぴくりと反応して顔をこちらへ向けた。じゃれあっている俺たちを無表情に見つめていた。少しは俺の気持ちがわかったか!

 キャプテンと話をしているときも浮かない笑顔で、どこか上の空って感じ。「どうした?」ってキャプテンが大野さんのおでこにおでこを当てる。ムカッときた俺は三影さんのストレッチを手伝うふりをしながらその大きな体に乗っかったり、膝に座ったりして密着する姿を見せつけた。大野さんの端正な顔が歪む。

 練習中、俺はできるだけ三影さんにじゃれにいった。後輩に慕われるのが嫌いでない三影さんはそのつど俺の相手をしてくれた。「仲いいなぁ、お前ら」と人から言われるほどに。

 精彩を欠いた大野さんは普段しないようなミスを犯して監督に叱られていた。キャプテンが自分の役割といいたげにすかさずフォローに入る。大野さんの背中に手を当て、監督に向かってなにか言っている。大野さんは両腕をだらんと垂らしたまま、俯いていた。
 少し、かわいそうになってきた。

 練習のあと、大野さんは監督に呼びつけられた。呼ばれてもいないのにキャプテンが一緒についていこうとする。大野さんはキャプテンを両手で押しとめ、首を左右に振って断っていた。
 部員のほとんどが着替えて部室を出る頃になっても大野さんは戻ってこなかった。心配そうにぐずぐず着替えるキャプテンを「俺が戸締りしときますんで。おつかれしたー!」と追い出し、俺一人で大野さんの帰りを待った。
 帰って来た大野さんは、部室にぽつんといる俺を見て相好を崩し、はにかむように微笑んだ。

「待っててくれたのか、優介」

 今日一日意地悪だった俺はつい、

「戸締りは一年の役割なんで」

 大野さんの反応を見る。

「そうか」

 悲しそうに肩を落とす。

「嘘っすよ。大野さんを待ってたに決まってるじゃないすか」
「ほんとうに?」

 いつだって自信たっぷりな大野さんが自信なさげに呟く。

「恋人の帰りを待ってちゃいけませんか」
「…優介…ありがとう」

 近づいてきて俺をぎゅっと抱きしめた。俺の体を抱きながら安堵したような溜息をもらす。

「ごめんな、優介…」
「なにがすか」
「お前が京也に嫉妬する気持ち、痛いほどよくわかった」
「…………」
「好きな奴が他の男とイチャついてたら、そりゃ腹立つよな。昨日は怒ってごめん」
「俺の方こそごめんなさい。ちょっとやりすぎだったかも」
「いや、あれくらいやってくれなきゃ、俺はわからなかった」
「大野さんはモテるから、嫉妬したことなんてなさそうですもんね」
「京也にもそれ言われたな」
「キャプテンにも?」
「好きな子が出来たから、関係終わらせようって言われたときに。応援するぜって言ったら、おまえは嫉妬したことがないだろって」
「それ…キャプテンは本気で大野さんのこと好きだったんじゃないすか?」
「どうしてそうなるんだ?」

 きょとんと聞き返してくる。本気でわかっていないんだ。きっとキャプテンは大野さんに嫉妬してもらいたくて、もしかしたら嘘をついたのかもしれない。ところが逆に応援されてさぞ落胆したことだろう。少しだけキャプテンが気の毒になった。でも恋敵には違いないので同情は禁物だ。

「とにかく俺が嫉妬する気持ち、わかってくれてよかったっす」
「うん、ちょっと京也とベタベタしすぎてたかもしれない」
「かもじゃなくて、ベタベタしてたっすよ」
「それを言うなら今日の優介だって三影とイチャつきすぎだぞ。あいつが勘違いしたらどうするんだ」
「そんなにたくさんホモはいないっすよ~」
「おまえの可愛さに気付いて目覚めるかもしれないだろ」

 冗談じゃなく真顔で言うもんだから返す言葉が見つからなくてアタフタしてたら、大野さんのキスが降って来た。



 昨日と同じ体位で俺たちは繋がった。違うのはベンチにしがみつて腰を掲げているのが俺のほうだってこと。

「んあぁっ…アァ…っ!」

 大野さんのちんぽが動くたび、俺は喘ぎ声を漏らした。いつもよりでかいっすよ、大野さん。興奮してるんすか!

「あんまり大きな声を出すなよ、優介。近くに誰かいたらバレる」
「だって…大野さんのちんぽ、気持ちよすぎっす…!」
「優介のちんこも良かったぞ」
「また、俺にヤラせてくださいよ…」
「いつでもいいぜ。お前専用なんだから」

 体位をかえた。対面座位で大野さんがキスしながらゆっくり俺を突き上げる。俺もベンチに足を乗せて腰を回しながら上げ下げした。

「優介、本当に三影のこと、なんとも思ってないよな?」
「俺面食いっすから。三影さんはタイプじゃないっす、俺がカッコイイと思うのは大野さんだけ」
「顔だけか?」
「ちんこも好きっす」
「エロいもんな、優介は」

 大野さんは後ろでベンチに手を突くと、ガクガクと腰を振った。

「んっ…あっ、あぁっ…!!気持ちい……っ!!」
「可愛いぜ、優介、俺の優介…!」
「はぁっ、んっ、アッ、アアッ…好きっす、大野さん…好きっ!」

 ガンガンに突かれながら自分でちんぽを扱いた。
 大野さんに終わりの気配。俺も手つきを速めた。

「はぁんっ、ああぁ…中に下さい…っ、大野さんのザーメン、中に…」
「っとに優介は中出しされるの好きだな…!!」

 激しい腰使い。ベンチがガタガタと音を立てる。ギシギシ軋む。ぶっ壊れっるんじゃないかと心配するくらい。

「いくぞ、優介」
「はぁ、いっ、あっ、俺もいくっす…!」

 体の奥に大野さんの精液が吐き出される。自分以外の人間の体温。それを感じながら俺も手を動かして射精した。射精しながら、大野さんとキスした。



 嫉妬する苦しさ醜さに気付いてくれたのは良かったが。

「おーい、優介!俺のスポドリ頼む!」

 誰かがコートの中から俺に声をかけるだけで、大野さんから鋭い視線が飛んでくるようになった。誰かと話していると間に割って入ってきたり。

「近づきすぎじゃないか?あいつ、おまえに気があるのかも」

 なんてちょっと思い込みが激しすぎたり。

「お前は可愛いから襲われないように注意しろよ」

 とか本気でくだらない心配したり。いくらなんでも贔屓目過ぎる。
 ちょっとお灸が効きすぎたみたいで、俺としてはこれ以上大野さんの心配性が進まないことを祈るばかりだ。


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嫉妬せいでか(1/2)

2014.07.12.Sat.
<前話「目は口ほどに」はこちら>

※リバ注意

 誰もいなくなった放課後の部室に大野さんと閉じ込もる。

「優介、なに怒ってるんだよ」
「今日、キャプテンとイチャついてたじゃないすか」
「京也と?いちゃついてなんかないよ」

 練習のあと、監督とキャプテンが話し合っているところへ大野さんも呼ばれて行った。監督の言葉にキャプテンと大野さんが同時に頷いたり、身振り手振りでお互いの足りない部分を補足しあいながら何かを伝えて二人の息はぴったり。
 突然三人が笑い声をあげた。もういいって感じで監督がシッシッと手を振る。キャプテンは笑いながら大野さんの肩に腕をまわし、大野さんはキャプテンの腰に腕をまわしていた。

 たぶん、今までなら仲のいい二人にはよくあるスキンシップだと何とも思わずにいられただろうに、大野さんとデキちゃった俺の目には、キャプテンが大野さんに未練を持っていて、大野さんも満更ではないって感じに見えてジェラシーを燃やしてしまったのだ。恋人なら普通だろう。
 それを言えば大野さんは「そんなこと」と笑い飛ばした。

「ほんとにもう、あいつとは終わってるんだって。いまはなんにもない」

 付き合いだしてすぐ、俺はキャプテンとのことを聞いた。
 キャプテンと関係を持ったのはほんの短い期間だった、と大野さんは教えてくれた。好きとか嫌いとかの恋愛関係じゃなく、ただ性欲の捌け口としてお互いの利害関係が一致した結果だったと。

「じゃー、大野さんはヤリたくなったときに、ヤラせてくれる奴がいたら、誰とでもヤッちゃうってことっすか。そういや俺ともある意味そうですもんね」
「ばか、そんなわけないだろ。優介のこと、本気で好きなんだから」
「さー、どうすかねー」

 と俺が口を尖らせれば「嫉妬してくれるのは嬉しい」とそのあとめちゃくちゃ激しいセックスをして、文字通り足腰立たなくさせられた。
 大野さんは俺が好き。そう実感できる瞬間はたくさんあれど、目の前で昔の男といちゃつかれると当然嫉妬するし、自信が揺らいでしまう。俺に心配させるようなことをしないで欲しいが、同じサッカー部なので近づかないでというわけにもいかない。
 俺が嫉妬しているのに、あっけらかんとする大野さんも大野さんだ。話すなとは言わない。でもベタベタはしないでほしい。もうちょっと俺の気持ちを考えてほしい。

「大野さん、俺のちんぽしゃぶってください」
「優介」
「俺が好きならできるっしょ」

 仕方ないなというふうにため息をついて、大野さんは俺の足もとへ膝をついた。
 ベルトを外してズボンをおろす。下着越しにそこの匂いを嗅いで「すごいにおい」とニッと笑った。
 パンツをずらすとちんぽが弾かれたように飛び出た。大野さんはムレて湿っているだろう俺の玉袋から舐め始めた。口に含み玉を転がす。根元を舐め、つぅーっと舌のさきで陰茎を舐めあげると亀頭を咥えた。俺の太ももを持ちながらジュポジュポと顔を前後に揺する。大野さんフェラ顔もかっこいい。

「キャプテンとしてるとき、大野さんは突っ込まれるほうだったんでしょ。今日は俺に入れさせてくださいよ」

 本気?と上目使いの目が俺を見る。本気です、と俺は頷いた。チュポッと音を立てて口をはなすと、大野さんは「いいぜ」と自分のワイシャツのボタンを外した。



 ベンチに跨るように大野さんをうつ伏せに寝かせ、尻を持ち上げる。俺はベンチを跨いで立ち、突き出された大野さんの尻を左右に広げた。キュッと固く口を閉じているそこへジェルの代用品としてワセリンを塗り込む。大野さんがいつも俺にやることを思い出しながら指を出し入れした。

「キャプテンのちんこってでかかったすか?でかそうっすよね」
「もう…忘れたよ」
「俺のじゃ大野さんを満足させてあげられないかも」
「しつこいと怒るぞ」

 怒っているのは俺のほうなんだけど。でもこれ以上言うのは確かにみっともないので俺は口をつぐんで指を動かすことに集中した。
 セックスの最中、大野さんに教えてもらった前立腺をマッサージするように指でこする。ここを押されると強制的に勃起させられる。大野さんも気持ちいいみたいで、ピクピク体を震わせながら小さな声を漏らした。

「いい具合にトロトロになってきましたよ」
「入れてくれ、優介…!」

 と俺に尻を突き出す。ワセリンでベトつく手でちんぽを扱き、大野さんの肛門に押し込んだ。ブチュウ、とワセリンをはみ出させながら、俺の亀頭が大野さんのなかへ埋められていく。幅の太いゴムで絞られているような感じだ。
 大野さんの括約筋が俺の形のまま広げられている光景はすごくエロかった。腰を前後に揺すってみる。大野さんの中を俺のちんぽが出たり入ったりする。物理的にも視覚的にも最高にエロくて気持ちいい。

「どうすか、大野さん」
「んっあぁ…気持ちいいぜ、優介」
「ほんとすか?俺も超気持ちいいっす」
「あぁっ…あぁ…優介のちんぽ…気持ち、いい…っ…!」

 下の口で俺のちんぽをおしゃぶりしながら、必死にベンチにしがみついている。キャプテンとは何回ヤッたんだろう。この部室でもヤッたことがあるんだろうか。
 キャプテンに組み敷かれる大野さんを想像したら頭に血がのぼった。

「あぁぁっ!あっ!優介…っ…そんな、強く…っ!」

 奥を突きあげた。大野さんは俺のものだ。キャプテンには絶対やらない。優しくて強くてかっこいい大野さんが、男のちんぽでこんなによがって悦ぶなんて俺だけが知っていればいい。なのに。
 大野さんの最初の男が俺じゃないなんて…!
 腰をつかんで激しく叩きこむ。奥を穿つ。嫉妬に目が眩んで怒りをコントロールできない。

「あぁっ、あっ、やめ…ん……っ!優介…!ゆっくり…頼む、あっ、あぁっ…!苦しい、から……っ!!」
「どうせ俺はキャプテンとは違いますよ!」

 ギュウッときつく締め付けられた拍子に俺は達した。

「抜け…っ!この馬鹿野郎!」

 ベンチの上で大野さんがバタバタ暴れる。体を起こしてベンチから立ち上がると、大野さんは怒りの形相で俺を殴りつけた。手加減の感じられるパンチだったが、バランスを崩した俺はベンチに足をひっかけて床に尻もちをついた。

「いつまで京也のことを言ってるんだよ!いま俺が好きなのはお前だって言っただろ!」
「だって!…大野さんとキャプテン、イチャイチャしすぎっすよ!」
「まだ言うのかよ。イチャイチャなんかしてないだろ」
「してるっす!」
「じゃあ俺は京也と話もしちゃいけないのか?友達なのに?!チームメイトなのに?!そんなの無理に決まってるだろ!いい加減にしろ!お前が気にしすぎなんだ!」

 俺が気にしすぎなのか?腰を抱くのも友達なら普通なのか?キスするのかってくらい顔を近づけて話をするのも友達なら当たり前なのか?仲が良かったらセックスするのも普通だって言うのか?

「…くそ…なんでこんなことに…お前とはもっと楽しい付き合いが出来ると思ってたのに。そんなに嫉妬深い奴だったなんてがっかりだ」

 制服を身に着けると、大野さんは「戸締りしとけよ」と怒った先輩口調で言うと先に帰ってしまった。どうせ駅で一緒になるんだから待っててくれてもいいのに。
 強制的に引き抜かれたペニスはクタッと萎えていたが、射精の途中だったので零れたものが内ももと床に垂れていた。イッた瞬間殴られるとか。
 床に座り込んだまま、俺はしばらく動けなかった。



 朝練が始まる前、大野さんがそっと近づいてきて「昨日はごめんな」と小声で言った。

「殴ってごめんな。痛かっただろ」
「痛くなかったすよ。だって加減してくれてたから」
「ケツやられてるときに京也のこと言われてカッとなったんだ。俺が本気で好きなのは優介だけなんだぜ」
「わかってるっす。俺も好きですから大野さんのこと」
「だったらもう嫉妬なんてくだらないことするなよ?」
「はい、もう嫉妬しないようにします」
「そうだよ、京也のせいで俺たちが喧嘩するなんて馬鹿げてる」
「おーい、大野」
「キャプテンが呼んでますよ」
「悪い。またあとでな」

 大野さんはキャプテンのもとへ駆けて行った。今日の練習メニューの相談だろうか。二人の顔から笑みが消えることはない。体が近づく。キャプテンの手が大野さんの背中に当てられる。大野さんは当然のようキャプテンの腰に手をまわし、頷いたり楽しそうに笑い声をあげたり。
 嫉妬深い恋人が見てるとわかってるこの状況で。
 男の嫉妬を舐めないでもらいたい。

「三影さーん、俺とダッシュの勝負しましょうよー!」

 大野さんにも聞こえる大きな声で言いながら、三年の三影さんのそばへ近よった。大野さんはキャプテンとの会話に夢中。

「おー、優介、俺に勝負を挑むとは百年早いぞ」
「勝ったほうが負けたほうにジュース奢るってことにしましょうよ」
「普通逆だろ」

 ツッコミ入れたあと、俺の頭をワシワシと撫でる。三影さんは身長が190㎝もあってか、自分より小さいやつを子ども扱いするところがある人で当然俺もその例外ではない。

「いいじゃないすか~」

 頭を撫でられながら三影さんの腰に抱き付く。横目に素早く見ると、大野さんがやっと気付いて俺たちのほうを見ていた。
 アルカイックスマイルの大野さん、初めて見た。

 本気でやったダッシュ十本勝負で俺は負け、三影さんにジュースを奢ってもらう約束を取り付けた。

「昼休みに三影さんとこ行くから、絶対奢ってくださいよ!」
「わーったって。三年に集る一年なんて見たことねえぞ」
「三影さんのこと慕ってるんすよ」
「調子いいこと言いやがって」

 とヘッドロックされる。俺は笑顔で腕をタップする。大野さんの視線を感じる。あの人も少しは嫉妬するほうの気持ちを知るべきだ。

「ギブギブ!」

 三影さんの腕の力が緩んだすきに抱き付いて脇腹をこしょばした。

「わあっ!この馬鹿!」
「あはははっ」

 他の男とイチャつく恋人の姿をよく見るがいい。


かえるの王子様


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お知らせ

2014.07.11.Fri.
トップページには常に最新話の記事があったほうがページを読み込まずに読める、とのご意見を頂戴いたしました。
仰る通りで、少しスクロールすれば更新分が読めるのがブログの良さ。それを生かすために拍手コメを閉じることにしました。
最新話の日付を操作する方法も考えたのですが後々ややこしくなりそうだったので、拍手コメを閉じるほうを選びました。

これからはそれぞれの記事コメントをご活用下さい。コメントの公開、非公開を選べますので、他の人に見られるのはちょっと、という方も安心してご利用いただけます!返信も記事コメントのほうでさせて頂きます。

拍手コメのほうがコメントを残しやすい、という方もおられるかもしれませんが、なにとぞご理解いただければと思います。

いつもたくさんの拍手とコメント、本当にありがとうございます。
コメ1つ、拍手1つに、とても励まされ、感謝しております。
これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

谷脇 【続きを読む】
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2014.07.11.Fri.
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2014.07.10.Thu.
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拍手お返事

2014.07.09.Wed.
続きを読むで拍手お返事させてもらっています
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耽溺(2/2)

2014.07.08.Tue.
<前話はこちら>

「先生の研究とやらはその後どうですか?新しい被験者を見つけて、今もまだ続けておられるのですか?」
「していない!私は、きみを愛していたんだ、だからあんなことを…!きみ以外の誰ともあんなことはしていない!」
「そのわりに慣れておいででしたね。あなたの口から愛と言う言葉を聞くとは思いませんでした。便利な言葉ですね。偶然ですが、僕も大地くんを愛しているのですよ。彼が愛しい。だから彼のトラウマを取り払ってやりたいのです」
「深見くん……、あの時のことは謝罪する。私はてっきりきみも私を愛してくれているのだと思っていたんだ。だがいま思い返してみれば少々強引なところがあったようだ。きみの怒りはもっともだ。私に出来ることならなんだってする。きみは高潔だ。下世話なことは聞きたくないだろうが、少しでも君の怒りをおさめられるなら、慰謝料というものを払わせてくれないか。ビデオの映像代込みで」
「お金ですか。大好きですよ」

 金で懐柔できそうな気配に、伊勢谷の頬が痙攣した。

「では出来る限りの金額を払わせてもらおう」
「一億」
「いっ…!」

 伊勢谷が目を見張る。

「大事な息子さんのためなら払えるでしょう」
「……深見くん、きみという奴は…」

 歯ぎしりしながら深見を睨み付ける。深見は微笑みを返した。

「払えないなら、僕の条件を飲むしかなさそうですね、先生」
「条件だと?」
「僕の研究に付き合って下さい」
「研究…?」
「父子で性的嗜好は遺伝するのか、また共有は可能なのか」
「何を言っている……」
「ではまず、その体を縛らせてもらいますね。入ってきなさい」

 深見が声をかけると、書斎の扉が開き、大地が中へ入ってきた。驚いて椅子から転げ落ちそうになる伊勢谷を、深見が押し戻した。

「だ、大地……」

 ひび割れた声。大きく見開かれた目が愕然と息子を見つめる。
 伊勢谷には、大地は母親と芝居を見に行ったと嘘を伝えておいた。滑稽なほど驚くので、深見は伊勢谷を押さえながらほくそ笑んだ。

「先生から聞いたよ。父さんが先生に酷いことをしてきたって。俺が学校の奴らにされてたようなことも、先生にしていたって」
「なっ、違うんだ、大地、こいつに何を吹き込まれたか知らないが、こいつはそれを悦んでいたんだ!」

 大地が引き攣った笑い声をあげたのを見て、伊勢谷は息を飲んだ。

「本当だ。先生も俺と同じだったんだね」
「そうだよ。僕も大地くんと同じ。酷いことをされながら喜んでしまっていたんだ。そんな自分が心底嫌だった。僕は本来淫らな人間なのかと何度も死にたくなった。こうして自分を律することが出来るようになるまで、大変な時間と努力が必要だったんだ」
「だから先生はあんなに親身になってくれたんですね」

 父親の見ている前で大地は深見にぴたりと体を密着させ、うっとりと深見を見上げた。
 深見は大地の頭を撫でながら頷いた。

「さぁ、きみのお父さんを縛ろう」
「はい」

 大地の手にロープが握られていた。逃げようと椅子の上で体をずり上げる伊勢谷を深見が押さえつける。大地は手際よく父親の腕を肘掛に括り付けた。

「大地……大地……っ!やめなさい、こんな…こんな狂った男の言うことを聞くんじゃない!」
「先生が狂っているならそれは父さんのせいだよ。それに俺も狂ってるってことになるね」
「狂気は伝染する。僕は先生の狂気にあてられたんだ」

 深見はポケットから取り出したハンカチで伊勢谷の口を縛った。歯をむき出した状態の伊勢谷が憎悪に血走った眼で睨んでくる。
 深見は微笑んだ。

「研究を始めましょうか、先生」



 録画ボタンを押したあと、深見は腕時計を見た。

「お母さんが帰って来るまであと三時間もないから、少し急ごうか、大地くん」

 母親が芝居を見に行ったことは本当だった。

「はい、先生」

 返事をすると大地は服を脱ぎ捨てた。
 伊勢谷は息子の裸体から出来るだけ顔を背けた。

「見てよ、父さん。この赤いの。先生が吸ってくれたところ。ほら、見て、たくさん」

 伊勢谷の膝の上に跨り、大地は自分の肌を父親に見せつけた。伊勢谷は千切れそうなほど首をねじって避けている。

「見てよ、父さん、俺の乳首、真っ赤でしょ」
「んぐぅっ、んんっ、んぐっ」

 尖った乳首を父親の頬に擦りつける。

「父さんは人を辱めていじめるのが好きなんでしょ?俺の初体験も聞きたい?」
「んんーっ!んっ!んんー!!」

 ぎょろりと怯えた目をしながら必死に首を振っている。

「俺の初体験は、学校のやつ。好きな子じゃないよ、俺をいじめてた嫌なやつ。ゲラゲラ笑いながら、他の奴らが見てる前で、犯されたんだ」
「ふぅん!んんっ!!んぐっ、んぐぅぅっ!!!」

 伊勢谷が深見に向かって何かを必死に訴えかける。ビデオの横で腕を組んでみていた深見は、その訴えを黙殺した。

「すっごく痛いのに、笑われて恥ずかしいのに、俺はちんぽ立たせてたんだよ。痛いくらい勃起してた。変態だって罵られて、泣きながらちんぽ扱いて一杯精液出した。逝っちゃいそうなくらい気持ちよかったなぁ。思い出しただけでほら、立ってきた」

 大地は自分のペニスを握り、伊勢谷の膝の上で扱き始めた。

「父さん、見てよ…父さんに話しただけでもう、こんなだよ…?淫乱な俺のこと、恥ずかしい言葉でいじめてよ…」
「ふぐぅっ、ううっ!んぐっ!んっ、ぐうぅっ!!」

 獣のように呻きながら伊勢谷は体を前後に揺する。そうすることで息子を振り落とそうとしていた。
 バランスが悪くなり、大地は膝の上からおりた。

「父さんの勃起ちんぽ、すごく大きいらしいね」

 大地は伊勢谷のずぼんのチャックをおろした。零れ落ちそうなほど見開かれた伊勢谷の目から涙が溢れる。鼻水も垂らしながら、許しと救いを求める目を深見に向けたが、穏やかな笑みに弾きかえされた。

 大地の手が父親のペニスを取り出した。においを嗅ぎ、熱に浮かされたように何か呟いたあと、それを口に咥えた。
 伊勢谷は咆哮をあげた。涙と鼻水を周囲にまき散らしながら髪を振り乱す。
 大地は一心不乱に父親のペニスをしゃぶっている。
 傍観している深見は冷静に残り時間を確認した。

 大きくなると、大地は口をはなした。

「うわぁ…すごく大きい…知らなかったなぁ、父さんのちんぽがこんなにでかいなんて」
「僕はそれでずいぶん泣かされたよ」

 苦笑を浮かべながら深見が口を挟む。

 やめてくれと泣き叫んでも聞き入れてくれなかった。伊勢谷は焦らすのが好きで、イキそうになると動きをとめた。射精は伊勢谷にコントロールされ、最後の最後、一回だけイクことを許された。気だけを何度もやらされた。狂いそうな快楽のなか、気を失った経験は数えきれない。
 あの常軌を逸したセックスから立ち直るのに、どれほど大変な思いをしたか。

 年上の男が苦手になり、子供相手の仕事についたのもそのためだ。忘れようと努め、仕事に打ち込んでいたら、受け持つ生徒のなかに伊勢谷の息子の名前があった。雷に打たれたような衝撃を受けた。体の震えが止まらなかった。
 復讐など考えていなかった深見に、誰かがそれじゃ駄目だと言っているような運命的なものを感じた。大地の学校での話を聞いたのが決定打になった。ならば僕は悪魔になろうと決意した瞬間だった。

 情けなく涙と鼻水を垂れ流す伊勢谷の上に大地が跨り、自身のなかに父親のペニスを収めていく。赤黒い男根が実の息子のアナルを犯している。

「はあぁ……ぁあんっ…!あぁ……っ、父さん、気持ちいいよ…!父さんの勃起ちんぽ、気持ちいい!!俺のケツマンコ千切れちゃう!!んあっ、あぁ、すごい…!いっ、いいっ…!」

 伊勢谷の肩に手をおいて、大地が腰を振っている。伊勢谷の極太のペニスが出たり入ったりしているのが見える。

「ふぐぅっ、ううっ、うぐぅっ、ぐっ、んぐぅっ」
「やぁぁ、あぁんっ、あっ、父さんも、いいっ?……俺の淫乱ケツマンコ、気持ちいいっ?!ねぇ!俺は気持ちいいっ…父さんのちんぽ、大好きぃ…!」

 口を縛るハンカチはいろんな体液を吸って色を変えてしまっている。その汚らしい口元を大地が舐めまわし、顔中唾液まみれにしていた。

 実の父子によるおぞましい性交をビデオに映しながら、深見は口の端を歪ませて笑った。
 復讐は、始まったばかりだ。


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