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お隣さん(1/2)

2014.04.01.Tue.
 布団に寝転がってスマホでアダルトサイトめぐりをする。今日のズリネタはなににしようかな…と。

「……っ……ぁ……っ……ぅ……ンン……っ」

 かすかに聞こえてきた声。体を起こし壁に耳をくっつける。先々月、それまで空き室だった隣に30代くらいの男が引っ越してきた。このご時世に珍しく引っ越しの挨拶をしにきてくれたので名前も知っている。柳瀬という人だ。爽やかでデキるサラリーマンといった感じの人だった。

 あの人が女連れ込んでんのか? 壁が薄いから声がダダ漏れだ。

「んっ……アッ……アァッ……いいっ……和臣のちんぽっ……イイッ……もっと突いて!」
「尚樹はちんぽ咥えこんだらマジ淫乱だな」

 耳に心地よいバリトンボイスが揶揄して笑う。

「アッ、アッ……ンンッ……淫乱にして…ッ…和臣のちんぽで……俺を、淫乱にしてっ!」
「もう充分淫乱だよ」

 男の笑い声。あれ。この声、二人とも男だよな? 出てくる名前も男っぽい。もしかして男二人でセックスしてるのか?! ホモ? あの人ホモなの?! どっちなの?!

「あぁ……あぁんっ、アァ、いいっ、もうイクッ……あぁッ、イクゥ!」
「まだイカせないよ」
「やぁ、ンッ、意地悪しないでぇ……和臣ぃ……」

 壁越しにもパンパンという激しい肉を打つ音が聞こえてくる。やべえ。エロい。勃起しちゃった。

 壁にもたれてズボンからちんぽを出して握った。目を閉じ耳をすます。男に入れられるってどんな感じなんだろう? ケツの穴ってそんなに気持ちいいのかな? 俺も入れられちゃったらあんないやらしい声、出ちゃうのかな?

「ハッ……アッ、アンッ、アッ、アァッ! やっ、もうっ……だめ、出ちゃうぅ! ンンッ、出ちゃう、和臣っ!」
「そんなにイキたいのか? ちんぽから涎がでまくってるぜ」
「イキたい……イカせて……和臣ぃ……アァッ、お願い……!」
「しょうがねえな。イッていいぞ」
「アァァンッ、もうダメッ……イク……イクゥ……!」

 最後は切れ切れのかすれた喘ぎ声をあげながら、男はイッたようだった。俺も扱く手つきを早くする。

「ふっ……あぁ……アッ……やべ、気持ちいい……」

 ティッシュで先端を包みこみ、その中へ射精した。



 翌日、バイトが終わってマンションへ戻ると、ちょうど仕事終わりの柳瀬さんに出くわした。今日もスーツがビシッと決まっている。この人がホモか……。そういう目で見てみると、なんかやらしい人に見えてくる不思議。

「こんばんは」

 柳瀬さんがにこりと微笑む。その声を聞いて柳瀬さんが「和臣」」のほうだと気付いた。

「あ、どうも」
「いま帰り?」
「はい」
「バイト?」
「そうっす」
「大変だね。困ったことがあったらいつでも言って」
「あ、ありがとうございます」

 ホモだけどいい人だ。顔もかっこいいし。タッパもあるし。女にも男にもモテるんだろうな。柳瀬さんはドアノブを掴んだ。

「あっ、あの」
「ん?」

 どうして呼び止めた俺。別に話なんかないのに。

「えと……昨日、部屋にいたの、恋人ですか?」

 なんでこんなこと言っちゃうんだ俺! なに考えてんだよ俺!

 柳瀬さんは「聞こえちゃった?」と苦笑いを浮かべた。

「思ってるより壁が薄いんだなぁ」

 と壁をコンコンと叩く。

「あいつはただの友人」
「友人とあんなことしちゃうんですか?」

 なに言い出すんだよぉ俺えぇ!!

「大人になるといろんな種類の友人が出来るもんなのさ」

 一度ははなしたドアノブを柳瀬さんは再び掴んで捻った。

「あの!」

 また呼び止めちゃう俺。さすがにちょっと迷惑そうに柳瀬さんは少し眉を寄せた。

「まだなにか?」
「お、俺も、柳瀬さんの友人になれる可能性ってありますか?!」

 目を見張る柳瀬さん。それ以上に驚いてパニくってるのは俺のほう。

「……あるよ。部屋においで」

 妖しい微笑みを浮かべながら、柳瀬さんは部屋の扉をあけた。



 玄関に入るといきなり抱きしめられた。

「君もゲイ?」

 耳元に低いバリトンボイスがセクシーだと思う俺はそうとう影響受けちゃってる。

「やっ、あの、俺は別に違うんですけど……ハハ……」
「興味あるの?」

 柳瀬さんを引き留めたのも、あんなこと言っちゃったのも、つまりはそういうことなんだろう。自分にホモッけがあったなんて、20年生きてて知らなかった。俺は意を決して頷いた。

「怖くないよ」

 昔のトレンディドラマみたいに顎の先を掴んで持ち上げられた。柳瀬さんの口がおりてくる。唇に触れたそれは柔らかく、少し湿っている。女の子のキスとかわらないけど、やっぱりどこかが決定的に違う。

 ぬるっと舌が入って来た。咄嗟に顔をそむける。

「あっ、すいません……」
「俺のほうこそ。キスはやめておこう」

 無理強いしない物わかりのいい人でよかった。俺を解放した柳瀬さんはジャケットを脱ぎ、ネクタイを外してワイシャツ姿になった。振り返って「おいで」と言う。いつまでも玄関先で突っ立っていたも仕方がないので、俺も部屋にあがらせてもらった。

 奥にベッドが見えた。昨夜あそこで尚樹って人とセックスしてたんだ……今日は俺が柳瀬さんと……。

「帰るなら今のうちだよ」

 布団を凝視していると、柳瀬さんが俺の肩を抱いた。

 帰ったほうがいいんだろう。引き返すなら今しかない。いま帰らないと、昨日までとは違う俺になってしまう気がする。迷いが渦を巻いていた。

 柳瀬さんを見上げたら、優しく微笑んでくれた。俺がいま帰っても、この人は怒らないで受け入れてくれるんだろう。だったら、別人になってしまった俺のことも、受け入れてくれそうな気がした。だから俺ははっきりきっぱり言い切ることができた。

「帰りません」



 布団の上に座らされた。俺の服を脱がせながら、柳瀬さんが唇以外の場所にキスをしてくる。首筋、鎖骨、乳首、臍まわり……。くすぐったくて身をよじらせながら、俺も柳瀬さんの服を脱がせた。筋肉のついた羨ましい体がだんだん露になる。

「腰、浮かせて」

 手を突いて腰を浮かせたらズボンを下着ごと脱がされた。一糸まとわぬ姿になった俺の膝を柳瀬さんは容赦なく左右に割る。俺の半立ちちんこが白日の下に……!

「やめてほしくなったら言うんだよ。すぐ、やめるから」
「あ、ハイ……わっ」

 思わず声をあげてしまったのは、柳瀬さんが俺のちんこをパクッと咥えたからだ。手コキでもなくいきなりフェラですかっ! しかも舌ッ! ベロンベロン動いてるしっ!

「はぁんっ」

 気の抜けた声が出た。昨夜の情事を思い出す自分の声に胸の奥がくすぐったいようなむず痒いような感じになる。

 チュバッチュバッと唾液を絡めながら啜りあげ吸い上げして、柳瀬さんは超絶テクで俺のちんこをいとも簡単にフル勃起させた。やっぱゲイだけあって男の感じるポイントを熟知している。女とは比べものにならない。しかも……玉まで吸ってくれるとか!

「はぁ……アッ、柳瀬さんっ、すごい、気持ちいいですっ!」

 後ろについた手がプルプル震えて辛くなってきたので、そろりそろりとフェラに影響ないように体を倒した。柳瀬さんは俺のちんぽに吸い付いたまま頭を上下に振っている。俺のちんぽが柳瀬さんの口の中を出たり入ったり。直視するとたまらない恥ずかしさがあった。

「あっ、くっ……やっ、柳瀬、さんっ……出そう、なんです、けどッ」
「いいよ」

 そう言って舌なめずりしたあと、柳瀬さんはまたフェラを続ける。バキュームフェラやばいです。すごい音です。恥ずかしいっ!

「ふぁ……あっ、クッ……んんっ……まじ出そ……うっ、アッ……ふぇ……出る……ッ!」

 我慢しきれず柳瀬さんの口の中へ精液を吐き出した。柳瀬さんはそれを最後の一滴まですすり上げて飲み込む。手慣れた感じでゴクッと一気だ。この人飲んじゃったよ俺の精子!

「すい、すいませんっ、俺、口に出しちゃって」
「いいんだよ。俺が飲みたかったんだから。今更だけど、名前は?」
「あっ、俺、奏太っていいます」
「奏太か。溜まってたのか? すごい味が濃かったぞ」
「あっ、すいません」

 言われて俺、顔真っ赤。精子の味の感想なんか聞きたくないよ。

 俯いている俺の胸に、柳瀬さんは手を置いた。

「これで終わりじゃないよ」
「えっ」
「女になる快感、知りたくて来たんだろ?」
「あっ……」



嫌いな先輩 改訂版

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