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新雪の君

2014.09.08.Mon.
 仕事終わり、電車に揺られながら少し眠ってしまった。目を覚まし、ヒヤッとしながら窓からの景色を見て乗り過ごしていないことがわかるとホッとした。

 前には五十代くらいのサラリーマンが座っていたはずだが、いつの間にか高校生にかわっていた。

 読んでいた本に栞を挟んでそいつが顔をあげた。どきっとした。

 そいつは『あいつ』に似ていた。高校で同じクラスだった須賀公作。姿勢が良くて清潔感があって、一点の曇りもない感じが。

※ ※ ※

 昔から綺麗なものや整っているものを見ると壊したくなる性格だった。真新しいものを汚したい。整頓されているものを散らかしたい。綺麗だと言われるものを踏みにじりたい。

 品行方正な須賀を見ていると、同じ衝動に駆られた。

 勉強を教えてほしいと頼むと須賀は「いいよ」と快諾した。

 何も疑わない須賀を自宅へ呼んだ。茶の間に座らせると須賀は鞄からノートと教科書を出した。綺麗な字で見やすいノートは須賀らしかった。ビリビリに破ってやりたい。

「俺もノートを取ってくる」

 と須賀の背後へまわって後ろから羽交い絞めにした。俺がふざけているだけだと疑わない須賀は「遊ぶなら俺は帰るよ」と抵抗もわずか。

 その隙に須賀を押し倒した。まだ遊びの範疇だと思っていた須賀だったが、俺がベルトに手をかけるとさすがに抵抗した。

 体全部を使って須賀の抵抗を封じ込めた。もがき暴れる須賀は背丈はあっても肉付きは薄く、体格差のある俺をはねのける力もない。

 ずらしたズボンの中に手を突っ込んで股間を揉んだ。

「い、や…っ! なんで…やめろ、やめろ!」

 手を動かしながら須賀の口を自分の口で塞いだ。首を振り、口を堅く結んで須賀が逃げる。諦めて首筋に吸い付いた。ビクンと須賀が震える。

「やめ…こんなこと…おかしいよ、やめろ! やめてくれ! 嫌だ!」
「少し黙っていような」

 ポケットから小瓶を取り出し、テーブルに置いていた布巾に中身をぶちまけた。それで須賀の口を塞ぐ。息を吸い込んだ須賀が目を白黒させた。

「これっ…なに…?! なんだ? 変…頭がクラクラする…!」
「大丈夫、少し頭が痛くなる程度だから」

 須賀の白い顔が赤く染まっていった。呼吸も荒い。

 ラッシュの効果に怯えているすきにシャツをたくしあげて胸に噛みついた。乳首を噛むと痛いと悲鳴をあげた。胸や腹や脇腹に、あちこち赤いマークをつけていく。須賀は歯を食いしばって身を捩った。

 またラッシュを嗅がせた。一瞬、須賀の瞳孔が開く。力が抜ける。

 手の中で須賀の性器が大きくなった。指を絡めて扱くと、須賀は呻いた。

「こんなこと、許されないぞ…! 絶対に…! 俺はお前を許さないからな…!」
「須賀のそういう顔が見たかった」

 綺麗な顔を歪めて須賀は俺を睨み付けた。

 静かな水面に石を投じる。咲き誇る花を手折る。俺の欲求が満たされる。

 自分のズボンとパンツをずりおろした。弾かれたちんぽが腹を叩く。それを須賀のちんぽと一緒に握ってしこった。

「はっ、あ…やめろ…やめっ…いやだ…いや!」
「お前も勃起してる」
「言うな! 俺は、違うっ…んっ…うぅ…」
「ビクビク震えながら涎垂らしてる」
「ちがっ…あっ…あ、もう、手を放せ、放してくれ…!」
「イキそう?」
「あっ…はぁ…っ…やめっ、やっ……あぁっ…! も…いや…っ!!」

 手の中で須賀のちんぽが脈打ち、先から体液が吐き出された。

 また須賀にラッシュを嗅がせた。眉を顰めながら顔を背ける。鼻に押し付けながら指を奥へと潜り込ませた。

「あっ! そんなところ……触るなっ!」
「これ嗅いで。痛みもぶっ飛ぶはずだから」

 きゅっとすぼまる場所へ指を突き立てた。

「嫌だぁぁっ!! やめろ! やめて! はっ、あ…っ…あ、いやっ、いやだ、抜いて!」

 指を根本まで入れた。中で動かすと須賀は気が狂ったように暴れ出した。

 畳の上をずりあがって逃れようとする。肩を抱きこんで密着した。悲鳴をあげる口をラッシュが染みこんだ布で塞いだ。くぐもる悲鳴が次第に小さくなり、すすり泣きにかわった。

「泣くには早いぞ」

 指を抜き、須賀の足を左右に割った。その中心へ男根を突き立てる。

「ひっ!」

 須賀は自分の口を手で覆った。俺がつきあげるたび、のどを晒して苦痛のうめき声を漏らした。

 陰茎に血がついていた。

 俺は須賀を汚した。清潔で正しくてまっすぐで染み一つない真っ新な須賀を俺が穢してやった。

 俺もラッシュを吸い込んだ。頭がクラッとする。動悸が激しくなって顔が熱くなる。

 腰を打ち付けた。須賀の奥まで犯してやる。

「ひっ、いいっ…もう、やめて……痛い、痛いんだ…っ」
「須賀のここ、すごくきつい。すごく気持ちいい」
「いやっ…やだっ…ああぁっ…やっ…もう、いやだっ…抜いて…!」
「中に出したらな。俺の精子を体の一番奥に注ぎ込んでやる。体の中からお前を汚してやる」
「なっ…どうして…こんなこと…? 俺が君になにをしたっていうんだよ……!」
「何も」

 須賀は何もしていない。ただクラスの女子に告白されていただけ。俺がそれを見てしまっただけ。須賀を汚すのは俺だ。他人に先を越されてたまるものか。踏み荒らされた新雪に価値はない。

「いや…っ! あっ…あぁぁ…んっ…もう、いやだ…!」

 ポロポロと涙を零しながら俺に揺さぶられている。須賀のちんぽもそれに合わせて揺れている。

「また起ってきてる」
「あっ、や…はなせ…はなして!」

 まだ半立ちのちんぽを扱くとすくすく育っていく。

「はぁぁっ…あっ…や…ああぁっ…んっ!」
「須賀も気持ちよさそう」
「ちがっ…もう、や…んっ、早く、おわって……早くっ!」

 泣きそうな顔で必死に俺に懇願する。壮絶な色気。逆効果だと気付かないのだろうか。 

 須賀にラッシュを嗅がせながら腰を振った。痛みを和らげると気付いたのか、須賀は自分からラッシュを吸い込む。

「ふぁっ…あっ、んっ…ああぁぁんっ…早く…お願い・・・・っ、早くイッて…終わって!!」

 一回出せば終わると思い込んでいる須賀が哀れで可愛かった。まだ終わらないと知ったときの須賀の顔が早く見たくてピストンを激しくする。

「はぁ、あんっ、あっ、ああぁっ…やっ、やだっ…おれ…あっ…あぁぁ…っ!!」

 二回目の射精をしながら須賀は子供のように泣いた。

※ ※ ※

 須賀に似ている高校生は本を仕舞うと腕時計を見た。もうすぐ降りる駅なのかもしれない。

 本当に須賀に似ていた。顔も背丈も肉付きの薄さも。背筋を伸ばし、膝に置いた鞄に手を乗せて行儀よく電車に揺られている様も。黒くてサラサラな髪の毛も。肌の白さも。

 あのあと須賀は、疲れ切った表情で静かに俺を罵りながら、金輪際俺に近づくなと言って家を出て行った。

 翌日、なんともない顔で登校してきた須賀はさすがだった。俺にさんざん蹂躙されたのに、須賀のまわりの空気は澄んでいた。水分が結晶化したようにキラキラ輝くものが見えた。須賀は何があっても高潔だった。

 俺とは一切目を合わさなくなった。俺を避けた。もともと親しくなかったから誰にも気付かれなかった。

 移動教室の間に須賀のノートをビリビリに破ってやった。俺の仕業だと気付いているくせに、須賀は何も言わずに購買に新しいノートを買いに行った。

 須賀は告白してきた女とは付き合わなかった。高校を卒業するまで、誰とも付き合わなかった。

 電車が駅につくと高校生は立ち上がり、電車をおりた。俺もあとをついておりた。

 改札へ向かって歩いていく。あの頃の須賀にそっくりな高校生に俺は声をかけた。



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