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残業も悪くない(1/1)

2014.03.15.Sat.
※アンケート1位小説「同僚」

 フロアには誰もいない。明かりも俺のデスクの真上のピンポイントにしか点いていない。
 営業成績連続最下位。朝の会議、みんなのまえで叱られ、成績をあげる努力をしろ、目に見える成果を出せと言われた俺は、外回りのあと、自主的に残って資料作りをしている。
 この仕事辞めたい。だけど食べていくためには我慢するしかない。正社員で雇ってもらえただけでもありがたいこのご時世なんだから、文句言わずに働くしかないのだ。
 顔をあげると窓から正面のビルが見える。ほとんどのフロアは電気が消えて真っ暗。ところどころ小さく光っている場所は、俺みたいな落ちこぼれ社員が残業しているんだろうか。人がいるのはわかるけど、離れすぎて表情までは見えない。

「お疲れ」

 突然の声に振り返ると、同期の嶋津が立っていた。

「ほらよ」

 とコンビニの袋をくれる。中を見るとサンドイッチとおにぎり、シュークリームに缶コーヒーが入っていた。食後のデザートまで…!さすが部署内で一番成績よくて一番モテるだけのことはある。この気遣いなんだな。男なのに惚れそうだ。

「ありがとう」

 人のやさしさが今日は身に染みる。不覚にも泣きそうになってしまった。
俺が食べ終わるまで嶋津は隣のデスクに腰掛けて待っていてくれた。ときたま、なんてことない会話で俺の笑いを引き出してくれる。嶋津の心遣いがありがたくてたまらなかった。

「もし…お前が来てくれてなかったら仕事辞めてたかもしれない」
「そんなこと言うなよ。同期のお前が辞めたら寂しいだろ。佐野がいるから俺も頑張れるんだぜ」

 誰に対しても物腰が柔らかで、やることなすこと全部スマート。爽やかな笑顔と巧みな話術で取引先を獲得しまくっている嶋津は、俺が辞めたくらいじゃ成績に一ミリの影響も出ない。優しい嘘だ。ほんとに嶋津はいい奴だ…
 目頭が熱くなって俯いた。瞬きをして涙を散らそうとしても、一度緩んだ涙腺からはとめどなく涙が溢れてくる。

「佐野…」
「ごめん…今日は特別堪えたから…優しくされるとクルわ…」

 泣きべそかいたみっともない顔で笑って見せると、嶋津がガタッと立ち上がり、俺を抱きしめていた。

「いつでも優しくしてやるから。だから、俺には無理して笑うな」

 少し怒った口調が、本気で俺のことを思ってくれているとわかって、嬉しかった。

「うん、ありがとう、ありがとう…」

 嶋津の腕のなか、俺は何度も頷いた。不意に顎を掴まれ、上を向かされた。不思議に思う間もなく、嶋津の唇が合わさる。角度をかえ何度も唇が触れ合い…やっとキスしてるんだと気付いた。

「嶋津?!」
「ごめん。おまえの弱った姿見てたら…我慢できなかった」
「…へっ…?」
「好きなんだ、お前のこと、ずっと前から」

 しっ、嶋津が俺を?!万年最下位の駄目社員だとみんなのまえで烙印押されたこの俺を?!羨望の眼差しでずっと見てきた嶋津がこの俺なんかを好きだというのか?!

「うそ…」
「いきなりキスしてごめん。嫌だっただろ。好きって言ったのも忘れてくれていいから」

 言動を後悔しているのか、嶋津は前髪をかき上げながら苦々しげに舌を鳴らした。帰るつもりなのか、デスクに置いてあった鞄とコートに手を伸ばす。

「帰るのか?」
「だって俺なんかと一緒にいたくないだろ」
「そんなことないよ」
「ほんとに?」
「っていうか、もう一回してみたいっていうか」
「えっ」

 立ち上がり、嶋津の腕をつかんで顔を寄せる。びっくりして目を見開いている嶋津の目を見つめながら、俺のほうからキスした。柔らかで温かい唇。俺いま、あの嶋津とキスをしている。走馬灯みたいに、入社当時からの嶋津との思い出が頭を駆け巡る。腕をつかむ手に力がこもる。着やせするのか意外にがっしりと逞しい。
 唇をはなしたら、嶋津は驚いて固まったまま。

「佐野…おまえ…」
「どきどきしてる」
「俺だって」
「嫌じゃなかった。ぜんぜん。むしろ逆に…」

 最後まで言うまえに嶋津に強く抱かれてキスされていた。二人とも口を開いてぶつかった場所で舌を絡ませあう。さっき食べたシュークリームの味がする。
 抱えられるようにデスクに座らされた。もどかしそうに、シャツを引きちぎる勢いで嶋津の手が俺のワイシャツのボタンを外していく。アンダーシャツをたくしあげて地肌に触れてくる。乳首を見つけるとしばらく指の腹で弄ったあと、顔を落としてそこへ吸い付いた。

「あ…っ」

 嶋津の口のなかで俺の小さな乳首が蹂躙される。思わず声が漏れた。乳首を舌で転がしながら、嶋津は俺のズボンと下着をずりおろした。すでに立っているペニスを握ってゆるゆると扱いてくる。濡れた感触で、カウパーが滲んでいるのがわかった。

「ふぅ…んっ…んっ…あぁ…」
「濡れ濡れになってる。自分でもわかるか?」
「う…んっ…わか…るぅ…っ」
「おまえとこんなこと出来る日が来るなんて夢みたいだ」

 うっとり嶋津が囁く。腰を折って俺のペニスを口にくわえた。

「あっ!やっ…嶋津っ…そんなこと…っやだっ…」

 俺の言葉を無視して嶋津はフェラを続ける。それが恐ろしく的確で、俺のペニスはこれ以上ないほど大きくなっていた。

「あっ…出る…嶋津、出ちゃうから…くち、はなして…っ」
「いいよ、出せよ」

 ニヤッと一瞬笑って嶋津はまたフェラを再開する。明確な意思を持ってグボグボと音がするほど咥えこんでしゃぶりあげる。

「やっ…あっ、アァッ…あぁんっ、だめっ…ほんとにイク…はなして、嶋津ぅ…出ちゃうから…ヤァッん…っ…ンッ…くっ…アッ、ァァアッ…アッ…出るぅ…ッ!」

 嶋津の口の中へ精を放った。嶋津はそれを一滴残さず飲み干した。

「嘘…飲んじゃったのかよ…」
「毎晩佐野のこと思ってオナッてたんだぜ。俺にはご褒美だよ」
「…ばか!…あっ!」

 アナルに指が触れる。様子をみるようにクルクル円を描きながら、少しずつ中心に向かって力が入ってくる。

「ここ、入れてもいい?」

 ここ…俺のケツの穴に、嶋津のチンコが…
 思わず唾を飲み込んだ。

「いいよ。俺も、入れて欲しい…」

 今度は嶋津が咽喉を鳴らした。
 指で充分なかを解されている間に、俺のペニスは再び勃起していた。嶋津の指の動きに合わせてピクピク感じながら、鈴口から涎を垂らしていた。俺ってホモセックスの素質があったみたいだ。最後はじれったくなって、嶋津に「入れて!」と頼んでいた。

「じゃあ、いくぞ」
「来て…嶋津…!」

 待ち焦がれた嶋津の勃起ペニス。俺は自ら足を広げて腰を浮かせた。熟んだ場所へ嶋津のペニスがゆっくり入ってくる。

「うっ…ううっ……」
「…っ…きつい…大丈夫か、佐野…」
「はっ…ンっ…すごい…嶋津のチンポ…入ってる…俺のなかに…ぜんぶ入ってるよ…!」
「あぁ、入ってるぜ。俺とお前、完全に1つになったんだ。お前のなか、熱くてきつくて、最高に気持ちいいよ。想像以上だ」

 嶋津はいつから俺とこうなることを想像してたんだろう。何度俺とのセックスを思いながら一人で処理してきたんだろう。なにも知らずに、女子社員にモテる嶋津をからかっていた俺はなんて残酷だったんだろう。

「嶋津、ごめんな、俺…おまえの気持ち、知らなくて、ずっと…」
「泣くなよ。俺いま、すごく幸せなんだから」

 チュッとキスしてくれる。

「泣いてる佐野って本当に可愛い」

俺のなかで嶋津がさらに大きくなったことに気付いた。

「…あ…っ」
「動くぞ」

 尻を抱え寄せられた。グプッと余すところなく嶋津のペニスがギチギチにおさまる。俺は足と手で体を支え、腰を浮かした。嶋津の腰使いに合わせて自分から腰を振る。ギィギィと机の軋む音と俺の喘ぎ声がフロア中に響き渡る。

「ふぅ…んぁっ…アァ、アッ……アッ…奥、ま、で…嶋津のチンポ、あたってるっ…深い…ぃ…ッ…ンッ…アッ、アンッ、アッ、アンッ、アァンッ!」
「佐野、お前のなか、ドロドロに蕩けてるぞ…、すけべだな…!」
「やっ…そんなこと…言う…なっ…恥ず…かしぃ…アッ…あぁんっ…!」

 嶋津の長大なペニスが俺のなかを出たり入ったりする。反り返ったエラで内部が擦られめくられる。手足がガクガク震えてくる。気持ちよすぎて意識が飛んじゃいそうになって視線をあげた先に窓。正面のビルにはまだ明かりのついた部屋がいくつかある。じっくり目を凝らせば、俺が大股開いて、嶋津の勃起チンポ咥えこんでいることがわかってしまうだろう。たまらないスリルが脳天を直撃する。さらに足を広げ、嶋津を締め付けた。

「ハァァ…ぁんっ…いいっ…気持ちいいよぉ…嶋津っ…!」
「あぁ…イクぞ、佐野…イクぞ…!」
「おれも…俺も、イクっ…また…イクゥ…!」

 佐野の熱い精液を感じながら、俺もまた噴き出していた。



「もう仕事辞めるなんて言うなよ」

 身繕いを済ませて嶋津が言う。

「うん…もう少し頑張れそうな気がする。お前がいるし」

 言うと嶋津は顔を赤くした。そんな嶋津が愛しくて、俺はまたドキドキしていた。

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