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更新履歴・お知らせ

2017/11/20
雨の日の再会1、更新

2017/11/19
ピンクの唇、完結

2017/11/2
赤い爪、完結

2017/10/28
スカートめくり、完結

2017/10/23
続続続・ひとでなし2、完結

2017/10/22
続続続・ひとでなし1、更新

2017/10/21
続続・ひとでなし2、完結

2017/10/20
続続・ひとでなし1、更新

2017/10/19
続・ひとでなし2、完結

2017/10/18
続・ひとでなし1、更新

2017/09/08
ひとでなし2、完結

2017/09/07
ひとでなし1、更新

2017/09/02
ほんとにあったら怖い話2完結

2017/09/01
ほんとにあったら怖い話1更新

2017/07/28
コンビ愛更新、完結

2017/07/06
第二ボタン2更新、完結

2017/07/05
第二ボタン1更新

2017/05/25
ちょろくない2更新、完結

2017/05/24
ちょろくない1更新

2017/05/16
やっぱちょろい2更新、完結

2017/05/15
やっぱちょろい1更新

2017/02/11
メリクリあけおめ2更新、完結

2017/02/10
メリクリあけおめ1更新

2016/11/14
義父の訪問更新、完結

2016/10/27
覗き2更新、完結

2016/10/26
覗き1更新

2016/10/22
終わらない夜2更新、完結

2016/10/21
終わらない夜1更新

2016/10/16
凹の懊悩2更新、完結

2016/10/15
凹の懊悩1更新

2016/09/28
可愛さも憎さも百倍2更新、完結

2016/09/27
可愛さも憎さも百倍1更新

2016/09/22
利害の一致2更新、完結

2016/09/21
利害の一致1更新

2016/09/16
楽しい記憶喪失!3更新、完結

2016/09/15
楽しい記憶喪失!2更新

2016/09/14
楽しい記憶喪失!1更新

2016/09/13
楽しい同棲!2更新、完結

2016/09/12
楽しい同棲!1更新

2016/09/11
Phantom15更新、完結

2016/09/10
Phantom14更新

2016/09/09
Phantom13更新

2016/09/08
Phantom12更新

2016/09/07
Phantom11更新

2016/09/06
Phantom10更新

2016/09/05
Phantom9更新

2016/09/04
Phantom8更新

2016/09/03
Phantom7更新

2016/09/02
Phantom6更新

2016/09/01
Phantom5更新

2016/08/31
Phantom4更新
リンク一件追加

2016/08/30
Phantom3更新

2016/08/29
Phantom2更新

2016/08/28
Phantom1更新

2016/08/04
嘘7更新、完結

2016/08/03
嘘6更新

2016/08/02
嘘5更新

2016/08/01
嘘4更新

2016/07/31
嘘3更新

2016/07/30
嘘2更新

2016/07/29
嘘1更新

2016/07/18
Love Scars3更新、完結

2016/07/17
Love Scars2更新

2016/07/16
Love Scars1更新

2016/07/13
行きつく先は5更新、完結

2016/07/12
行きつく先は4更新

2016/07/11
行きつく先は3更新

2016/07/10
行きつく先は2更新

2016/07/09
行きつく先は1更新

2016/07/04
電話が鳴る7更新、完結

2016/07/03
電話が鳴る6更新

2016/07/02
電話が鳴る5更新

2016/07/01
電話が鳴る4更新

2016/06/30
電話が鳴る3更新

2016/06/29
電話が鳴る2更新

2016/06/28
電話が鳴る1更新

2016/06/16
今日の相手も2更新、完結

2016/06/15
今日の相手も1更新

2016/06/08
今日の相手は2更新、完結

2016/06/07
今日の相手は1更新

2016/05/25
いおや2更新、完結

2016/05/24
いおや1更新

2016/05/14
奇跡2更新、完結

2016/05/13
奇跡1更新

2016/04/28
ターゲット2更新、完結

2016/04/27
ターゲット1更新

2016/03/02
視線の先2更新、完結

2016/03/01
視線の先1更新

2016/02/23
性癖の道連れ2更新、完結

2016/02/22
性癖の道連れ1更新

2016/02/15
DL販売お知らせ

2016/01/20
尾行2更新、完結

2016/01/19
尾行1更新

2015/12/07
遺作2更新、完結

2015/12/06
遺作1更新

2015/12/02
昼夜2更新、完結

2015/12/01
昼夜1更新

2015/11/26
大小2更新、完結

2015/11/25
大小1更新

2015/11/15
彼はセールスマン2更新、完結

2015/11/14
彼はセールスマン1更新

2015/10/22
2度あることは2更新、完結

2015/10/21
2度あることは1更新

2015/09/18
死神さんいらっしゃい2更新、完結

2015/09/17
死神さんいらっしゃい1更新

2015/09/08
Congratulations2更新、完結

2015/09/07
Congratulations1更新

2015/09/01
待田くんに春の気配3更新、完結

2015/08/31
待田くんに春の気配2更新

2015/08/30
待田くんに春の気配1更新

2015/08/11
亀の恩返し2更新、完結

2015/08/11
亀の恩返し1更新

2015/08/07
Aからのメール2更新、完結

2015/08/06
Aからのメール1更新

2015/07/06
5年後2更新、完結

2015/07/05
5年後1更新

2015/07/04
待っててね2更新、完結

2015/07/03
待っててね1更新

2015/05/11
その後3更新、完結

2015/05/10
その後2更新

2015/05/09
リクエスト小説
その後1更新

2015/05/05
待田くんに春はこない2更新、完結

2015/05/04
待田くんに春はこない1更新

2015/04/30
楽しいシーソーゲーム!2
更新、完結

2015/04/29
楽しいシーソーゲーム!1更新

2015/04/21
楽しい親子喧嘩!1
楽しい親子喧嘩!2更新、完結

2015/04/16
楽しい放課後!2更新、完結

2015/04/15
楽しい放課後!1更新

2015/04/06
楽しい合コン!2更新、完結

2015/04/05
楽しい合コン!1更新

2015/04/01
楽しいお見舞い!2更新、完結

2015/03/30
楽しいお見舞い!1更新

2015/03/24
楽しい旧校舎!2更新、完結

2015/03/23
楽しい旧校舎!1更新

2015/03/16
楽しい入院生活!2更新、完結

2015/03/15
楽しい入院生活!1更新

2015/03/05
楽しい遊園地!2更新、完結

2015/03/04
楽しい遊園地!1更新

2015/02/27
楽しいロッカールーム!2更新、完結

2015/02/26
楽しいロッカールーム!1更新

2015/02/16
楽しいOB会!2更新、完結

2015/02/15
楽しいOB会!1更新

2015/02/14
一周年!!
いつもありがとうございます!
君は日向の匂い更新、完結
シンデレラアイドルのSSです

2015/02/13
保健室の先生2更新、完結

2015/02/12
保健室の先生1更新

2015/02/11
teeth2更新、完結

2015/02/10
teeth1更新

2015/02/09
楽しい初カノ!2更新、完結

2015/02/08
楽しい初カノ!1更新

2015/01/31
楽しい勉強会!2更新、完結

2015/01/30
楽しい勉強会!1更新

2015/01/23
楽しいお泊り!2更新、完結

2015/01/22
リクエスト小説
楽しいお泊り!1更新

2015/01/08
明けましておめでとうございます!
本年も宜しくお願い致します!
リクエスト小説
両想い1、2更新、完結

2014/12/12
楽しい合宿!2更新、完結

2014/12/11
楽しい合宿!1更新

2014/12/01
アガルタ2更新、完結

2014/11/30
リクエスト小説
アガルタ1更新

2014/11/23
朝のお楽しみ2更新、完結

2014/11/22
リクエスト小説
朝のお楽しみ1更新

2014/11/14
即位式2更新、完結

2014/11/13
即位式1更新

2014/11/04
裏ドSくん3更新、完結

2014/11/03
裏ドSくん2更新

2014/11/02
裏ドSくん1更新

2014/11/01
ひみつのドSくん2更新、完結

2014/10/31
ひみつのドSくん1更新

2014/10/30
伴侶1、2更新、完結

2014/10/27
支配人3更新、完結

2014/10/26
支配人2更新

2014/10/25
支配人1更新

2014/10/24
隣人3更新、完結

2014/10/23
隣人2更新

2014/10/22
隣人1更新

2014/10/15
元上司2更新、完結

2014/10/14
リクエスト小説
元上司 1更新

2014/10/10
ニコニコドッグⅡ 2更新、完結

2014/10/09
リクエスト小説
ニコニコドッグⅡ 1更新

2014/10/04
茶番2更新、完結

2014/10/03
リクエスト小説
茶番1更新

2014/09/12
「ちょろい 2」更新、完結

2014/09/11
「ちょろい 1」更新

2014/09/08
「新雪の君」更新、完結

2014/09/06
コメントお返事させて頂きました

2014/09/05
「すばらしい日々3」更新、完結

2014/09/04
「すばらしい日々2」更新
コメントお返事させて頂きました

2014/09/03
リクエスト小説
「すばらしい日々1」更新
コメントお返事させて頂きました

2014/09/01
「好きと言って4」更新、完結

2014/08/31
「好きと言って3」更新

2014/08/30
「好きと言って2」更新

2014/08/29
リクエスト小説
「好きと言って1」更新

2014/08/24
「純粋に近付いた何か2」更新、完結

2014/08/23
リクエスト小説
「純粋に近付いた何か 1」更新

2014/08/15
コメントお返事させて頂きました

2014/08/14
再会2更新、完結
コメレスさせて頂きました

2014/08/13
リクエスト小説「再会1」更新
「ノビ」の続編です

2014/07/26
コメントお返事させて頂きました

2014/07/25
息子さんを僕にください2更新完結

2014/07/24
リクエスト小説「息子さんを僕にください1」更新
娘さんを僕に下さいとは無関係ですw

2014/07/22
コメントお返事させて頂きました

2014/07/20
久しく為さば須らく2更新、完結
コメントお返事させて頂きました

2014/07/19
リクエスト小説「久しく為さば須らく1」更新
コメントお返事させて頂きました

2014/07/18
コメントお返事させて頂きました

2014/07/16
コメントお返事させて頂きました

2014/07/15
コメントお返事させて頂きました

2014/07/14
コメントお返事させて頂きました

2014/07/13
リクエスト小説「嫉妬せいでか2」更新、完結
コメお返事させて頂きました

リクエスト小説「嫉妬せいでか1」更新

2014/07/11
拍手お返事させて頂きました
お知らせ一件

2014/07/10
コメント、拍手お返事させて頂きました

2014/07/09
拍手お返事させて頂きました

2014/07/08
コメント、拍手お返事させて頂きました
耽溺 2更新、完結

2014/07/07
拍手お返事させて頂きました
リクエスト小説「耽溺 1」更新

2014/07/06
拍手お返事させて頂きました

2014/07/05
拍手お返事させて頂きました

2014/07/04
コメント、拍手、お返事させて頂きました

2014/07/03
コメント、拍手、お返事させて頂きました
吉原と拓海その後 2更新、完結

2014/07/02
コメント、拍手、お返事させて頂きました
吉原と拓海その後1更新しました

2014/07/01
コメントお返事させて頂きました
シンデレラアイドル2更新、完結

2014/06/30
拍手お返事させて頂きました
シンデレラアイドル1更新しました

2014/06/29
リクエスト募集してます

2014/06/27
拍手お返事させて頂きました

2014/06/24
目は口ほどに 更新、完結

2014/06/17
茶々丸更新、完結
獣姦っぽい

2014/06/11
連鎖 2更新、完結

2014/06/10
連鎖 1更新

2014/06/07
拍手お返事させて頂きました

2014/06/06
拍手お返事させて頂きました

2014/06/05
拍手お返事させて頂きました

2014/06/04
元旦那さん 2更新、完結

2014/06/03
元旦那さん 1更新
旦那さんの続きです

2014/05/29
昨日の記事の続きで拍手お返事させてもらっています

2014/05/28
旦那さん 2更新、完結

2014/05/27
旦那さん 1更新

2014/05/22
夢の時間2更新、完結

2014/05/21
アンケート1位小説「親子」
夢の時間1更新

2014/05/16
この物語はフィクションです更新、完結

2014/05/14
アンケート1位小説「教師と生徒」で先生受け。
信じて下さい更新。完結

2014/05/11
純粋とは程遠いなにか2更新。完結
ダウンロード販売のお知らせ

2014/05/09
純粋とは程遠い何か1更新

2014/05/01
長男としての責務2更新。完結

2014/04/30
長男としての責務1更新

2014/04/27
セフレ更新。完結

2014/04/21
嘘が真になる2更新。完結

2014/04/20
嘘が真になる1更新。
アンケート終了しました
投票してくださった皆さんありがとうございました!

2014/04/15
親切が仇になる2更新。完結

2014/04/14
親切が仇になる1更新

2014/04/11
家庭教師更新。完結

2014/04/09
惚れ薬2更新。完結

2014/04/08
惚れ薬1更新

2014/04/05
ニコニコドッグ更新。完結

2014/04/03
健やかなるときも病めるときも更新。完結
アンケート設置1ヶ月記念更新
回答ありがとうございます!

2014/04/02
お隣さん2更新。完結

2014/04/01
お隣さん1更新

2014/03/28
B3-17 はるか更新。完結

2014/03/27
会話の語尾は常にハートマーク更新。完結

2014/03/24
僕の居場所更新。完結

2014/03/21
兄弟愛(3/3)更新。完結

ストックを全て出し切ってしまいましたので毎日更新は今日で終わりになります。
これからは書き終わり次第更新していきますので、引き続きよろしくお願い致します。

2014/03/20
兄弟愛(2/3)更新。

2014/03/19
兄弟愛(1/3)更新。

2014/03/18
7歳の高校生更新。完結

2014/03/17
7歳の高校生更新

2014/03/16
裏の顔更新。完結
アンケート2位「教師と生徒」
少し違う感じになりました。

2014/03/15
残業も悪くない更新。完結
アンケート結果を反映させてみました。
アンケートに答えてくださった皆さんありがとうございます。引き続きお願い致します

2014/03/14
片思い更新。完結

2014/03/13
クラスの地味男更新。完結

2014/03/12
吉原と拓海更新。完結

2014/03/11
罠更新。完結

2014/03/10
同級生更新。完結

2014/03/09
目覚め更新。完結
FC2小説にて、
閃光戦士フラシュレッド!公開。完結。

2014/03/08
やってられない更新。完結

2014/03/07
地下の城ピュラタ更新。完結

2014/03/06
地下の城ピュラタ更新。

2014/03/05
部室にて更新。完結

2014/03/04
すべからく長生きせよ更新。完結

2014/03/03
秘め事更新。完結
アンケート設置。ご協力お願いします

2014/03/02
映画館にて更新。完結

2014/03/01
大迷惑@一角獣更新。完結

2014/02/28
大迷惑@一角獣更新。

2014/02/27
僕はセールスマン更新。完結

2014/02/26
俺のセールスマン更新。完結

2014/02/25
夏の夜更新。完結

2014/02/24
妄想更新。完結

2014/02/23
先生 その2更新。完結

2014/02/22
洞窟更新。完結

2014/02/21
洞窟更新。

2014/02/20
先生 その1(1-2)更新。
先生 その1(2-2)更新。完結

2014/02/19
娘さんを僕にください更新。完結

2014/02/18
ノビ更新。完結

2014/02/17
ノビ更新。

2014/02/16
1万3千円更新。完結

2014/02/15
1万3千円更新。

2014/02/14
ファンレター更新。完結

2014/02/14
ブログ始動。
「ファンレター」公開。

よろしくお願いします。

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DiGiket.comさん

薔薇色の日々
  (「裏の顔」改訂版)

不埒な短編集
 短編3つ

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雨の日の再会(1/2)

(「スカートめくり」→「赤い爪」→「ピンクの唇」)

 夕方になって店内のBGMが変わった。どうやら外は雨が降って来たらしい。

 朝に見た天気予報では降水確率は60パーセント。出かける前の空は明るかったから大丈夫だと思って傘をもってこなかった。駅直結の百貨店だから店から駅まで濡れる心配はないが、最寄り駅から家までの道のりを考えると帰りが憂鬱だ。

 しかもあと二時間ほどであがりの時間。止んでいる可能性は低い。

 今日の晩飯は何にしよう。実家を出て早3年。一人暮らしスキルはぜんぜん向上していない。汚部屋だし、洗濯は洗濯機任せ、皺のついたシャツでも平気で着てるし、炊飯器はあるけど米を炊いたのは一人暮らしを始めた頃の数回だけだ。

 見かねた母ちゃんが頃合いを見て掃除をしに来てくれる。そのたびに「早く彼女作りなさいよ」と急かされるのが鬱陶しい。

 大学の頃に一度彼女はできた。おとなしめでかわいい子だった。何度か家に来て掃除や料理もしてくれた。彼女っていいもんだなと実感してたのは俺だけだったようで、突然「村上くんとは合わないと思う」と言われて振られた。

 言われた瞬間は腹が立った。その理由もなんだ、と納得できなかったが、問い詰めて話し合うことを考えたら面倒臭くなって腹立ちは収まった。

 その後も、好きになれそうないい子はいたけど、付き合えたあとを想像したら急に面倒になって、1人のまま25歳になってしまった。
 別に不便も不満もない。洗濯はなんとかなってるし、掃除はたまに母ちゃんがやってくれるし、食事は外食やコンビニで充分。下の処理は雑誌やDVDで間に合ってる。

 不便も不満もないけど、たまに漠然とこのままでいいのかなーってのはある。今日みたいに雨が降ってなんとなく憂鬱な気分の時に、女連れでやってくる客を見たときなんか。

「啓ちゃん、これ似合いそう」

 売り場であがる女の声。新作のニットカーディガンを恋人らしき男に合わせている。若くて可愛い子だ。そんな子に服を選んでもらっている男の顔は後ろ姿で見えない。タッパはある。これで顔も良くて収入も高かったら世の中不公平だよな

「あ、こっちもいいかもー」

 女の子が男の腕を引いて移動した。すかさず男の身なりをチェックする。スーツも時計も靴も安くはないけど高くもないものばかりだ。ファッションにあまり興味がないタイプなのかもしれない。

「啓ちゃんも選んでよ」
「なんでもいいよ」
「誕生日プレゼントなんだよ。啓ちゃんが気に入ったものあげたいの」

 ダサくはないけど垢ぬけてもいない彼氏のために、彼女が服を選ぶなんてのはよく見る光景だ。俺の生活のなかにはないけど。

 困ったように頭を掻く男の横顔が見えた。平均ど真ん中のフツメンで安心する。あれならまだ俺のほうがちょっとイケてるはずだ。なのにどうして俺には若くて可愛い彼女がいないんだろう。

 他に欠点はないか男をまじまじ観察する。彼女は冬物小物を見ているのに、男のほうは興味なさそうにコートを眺めている。結婚したら彼女の尻に敷かれるタイプだろうな。

 あんまりジロジロ見過ぎていたので男と目が合ってしまった。営業用スマイルで軽く会釈する。たいてい目礼を返されて目を逸らされるのに、男は俺を凝視していた。

「……村上?」

 男の口から出て来たのは俺の名前だった。驚いて男の顔を見つめ返した。過去の知り合いファイルをひっくり返して目の前の顔と照合する。ヒットしたのは高校時代のあいつ。

「生田?」

 さっきまでつまんなそうだった男の顔に笑みが広がった。細い目がさらに細くなる。見覚えのある笑い顔。生田で間違いない。

「久し振りだな。最初わからなかった」

 ツカツカ近づいてきて生田が懐かしそうに言う。俺は名前を呼ばれるまで気づきもしなかった。きっとこいつとの記憶を封じ込めたせいだろう。

「ここで働いてるの?」
「うん、まあ」
「俺もこの近くで働いてるんだ。まさかこんな近くで村上が働いてたなんて思いもしなかった。偶然だよな」

 よりによって生田と仕事場が近いなんて最悪な偶然だ。

「あれって彼女?」

 手袋を手に取って見ている彼女に視線をやる。生田も彼女を見て頷いた。

「可愛いじゃん。生田が好きだったゆみりんにちょっと似てる」
「ゆみりんね。懐かしい」

 ゆみりんは語学留学したいと言ってアイドルグループを脱退後イギリスへ渡り、その二年後には現地の青年実業家と結婚したと報道があった。アイドルに興味なんかないのに、生田が好きだったという理由だけでゆみりんの動向には詳しくなってしまった。だが今の口ぶりだと生田はもうゆみりんのファンをやめてしまっているのかもしれない。

 あんなにゆみりんゆみりんと言っていたくせに。

 なんだか腹が立つ。腹を立てたら色々なことを一気に思い出した。スカートを穿いて生田に素股されたこととか、俺にマニキュアを塗ったあと「しごいて」と生田がちんこ出してきたこととか、ピンク色の口紅を塗った生田にフェラされたこととか、69したこととか。

 そしてそのあと俺たちはキスしたんだ。口紅を俺に塗るだけならわざわざキスなんかしなくたっていいのに。

 あの時の唇の柔らかさとか思い出したら、まともに生田の顔を見られなくなった。

「あのあと、どうしてたんだよ」
「あのあと?」
「引っ越したあと!」
「黙って行ったから怒ってる?」
「別に!」
「口調が怒ってる」
「俺には一言くらいあってもいいじゃん」
「村上にだけは言えなかったんだよ」
「なんで」

 なんでだろう、と生田は俺をじっと見た。懐かしむようでもあり、寂しげでもある、物憂げな眼差しだ。そんな目で見つめられたらのどがきゅっと狭まるじゃないか。

 気付くと手袋を見ていた彼女がこちらを見ていた。

「彼女のとこに戻ってやれよ。誕生日プレゼント買ってもらうんだろ」
「村上が見繕ってよ」
「やだよ。よその店で買え」
「そんなこと言って。店員失格だろ」
「うるせえ。仕事の邪魔。いちゃつくならよそでやれ」

 生田を彼女の方へ押しやった。やれやれって肩をすくめる生田が不意に振り返り、俺の耳元に顔を寄せて囁いた。

「そういえば、ローションは買ったくれた?」
「は……? え──あ……っ!」

 何のことか思い出した俺を見届けると、生田はにやりと笑みを残して彼女の元へ戻って行った。2、3言葉を交わすと二人は別の店舗へ移動した。

 それを見送る俺の頭の中ではさっきの生田の言葉が何度も何度も繰り返されている。

 生田も高校時代のあの出来事と最後のやりとりを完全に覚えているということだ。俺だってしっかり覚えている。簡単に忘れられるわけがない。生田も同じということだ。

 もし生田の引っ越しがなくて、あの続きがあったなら。俺たちはセックスしたんだろうか。




見せかけ俺さまくん



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2017-11-20(Mon) 21:16| 雨の日の再会| トラックバック(-)| コメント 0

ピンクの唇(1/1)

(「スカートめくり」→「赤い爪」)

「週末の連休さー、どっか行かない?」

 休み時間、勇気ふり絞って生田を誘ってみたのに、

「連休は無理かなー」

 ってあっさり断られてやんの俺。なんだよ。泊まりで遊びに行こうと思ってたのに。やらしいこといっぱいして、なんだったら勢いで……とか思ってたのにさ。ケッ。

「そんなことより」

 俺の勇気をそんなこと呼ばわりかよ。

「今度は口紅買ってみた」

 机の上に身を乗り出した生田は声を潜めて言った。

「口紅……」

 唇をピンク色にした自分の姿が頭に浮かんだ。その口でなにすんの。なにする気だよ、生田。

「また俺が塗るのかよ」
「嫌だったら今度は俺が塗るよ」

 口紅を塗った生田を想像する。でかい図体に似合わなすぎる。でも俺ばっかスカート穿いたりマニキュア塗ったり不公平だ。

「じゃあ今日、俺んち来る?」
「行く」

 というわけで放課後、生田が俺んちにやってきた。母ちゃんのパートが終わるのが17時。買い物やらしてくるから帰宅は18時前。あんまり時間に余裕はない。

「どんな口紅?」

 だから今日のアイテムお披露目を急かす。生田はポケットからそれを出した。そんなもの入れて授業受けてたのか。時間があったらそこいじって笑ってやるんだけど今日は割愛する。

 銀色のケースの口紅を手に取った。母ちゃんも使ってそうな奴だ。蓋を取ったら思っていたより薄いピンク色の口紅だった。

「これ、今日はお前が塗んの?」
「村上が嫌なら俺が塗るよ」

 嫌じゃないけど進んで塗るのもおかしいと思われるしな。

「じゃ今日は生田で」
「おっけー」

 返事をすると生田は迷いなく口紅を塗った。リップ塗るみたいに割と豪快だ。だからちょっとはみ出してるし。

「どう?」
「うん。ピンク」

 生田の唇はしっかりピンク色で、男の顔には不自然な色合いだった。やっぱり見た目のごつい男には似合わないんだな。

「それで? 今日はそれ塗ってどうすんの?」

 恐る恐る尋ねる。

「うーん。やっぱ、フェラ?」
「フェッ!!」

 素っ頓狂な声が出た。頭の片隅でちょこっと想像はしたよ? 素股と手コキしたらもうフェラかセックスしか残ってねえもん。でもさすがにそれはって否定するじゃん。生田がやるとは思えなかったし、自分にやらせるとも思わなかったし。

 でも生田は確かにフェラと言った。自分が口紅を塗っているのにも関わらず!

「い、生田がしてくれんの?」
「舐めるだけな。する振りだけ」
「振りね、焦ったわー」

 でも舐めてはくれんのかよ!!!!!

 生田が普通だから俺のほうも心臓バクバクなの気取られないよう平静を装うけど顔の熱さとじわっと滲み出た汗はどうしようもない。

「ほら、出せ」

 パンパンと軽く股間を叩かれた。焦ってベルトを外すのにちょっと手間取る。生田に見られると余計に緊張してしまう。

 やっと前が開いた。ボロンとちんこを外に出す。抑えてるからまだフニャッてるけど、いつでもガッチガチに勃たせられる。

 俺のちんこをじっと見てた生田が「フフッ」と笑った。

「なに笑ってんだよ」
「や。まじでこれ舐めんのかーって」

 人にちんこ出させたあとで我に返ってんじゃねえよ。俺が恥ずかしいだろ。

「やめとく?」
「やる」

 どっちだよ。ちんこを隠す俺の手を剥がして、生田は顔を近づけて来た。俺のちんこのすぐ近くに生田の顔がある。フゥッと息を吹きかけられて背中がゾワゾワした。

 ピンクの唇の間から赤い舌が出て来て亀頭をペロリと舐めた。まじで。まじで舐めやがった。

 もう精神力で抑えることは不可能で、俺のちんこが空気を入れた風船みたいに膨らんで立ちあがっていく。眩しそうに目を細めて生田がそれを見ている。

 また先端に舌が触れた。さっきよりリアルに舌の温かさと濡れた感じが伝わってきてやばい。

「女にされてるみたい?」
「えっ」

 急に声をかけられて咄嗟に返事ができなかった。

「口だけ見てたら女みたい?」
「あっ、うん」

 正直、生田のピンク色の唇なんて見てなかった。視界には入ってたけど、俺のちんこをペロペロと舐める生田の姿に集中していた。俺の友達。俺と同じ男。俺より図体のでかい生田が、跪いてちんこを舐めているのだ。信じられない光景だ。

 躊躇がなくなったのか、最初より口を大きく開けて、舌も目いっぱい伸ばして生田は俺のちんこを下から上へとベロベロ舐めた。

 こいつ、なにやってんだろう。俺のちんこなんか舐めて。ホモでもないのに。こいつ、ほんとに何考えてんだよ。

 頭の片隅で冷静にそんなことを思う。だけどそれを上回る興奮があった。舐められるだけじゃ、物足りなかった。

「しゃぶれる?」

 ダメ元で訊いてみる。生田の目が笑った。

 頭の位置を高くして、生田は上からパクッと俺のちんこを咥えた。本当にしてくれた。驚きで一瞬息が止まるほどだった。胸が苦しい。心臓が破裂しそうなほどバクバクいっている。

 温かい口腔内に亀頭が包まれている。見えない内部では濡れた舌がぬるりと周囲を舐めるように動く。腰が抜けそうだった。

「座っていい?」

 咥えたまま生田が頷く。ゆっくり後ろへ下がってベッドに腰をおろした。その間ずっと俺のちんこを咥えこんだままだ。すっぽんかよって思ったけど飲みこんだ。

 抱きつくように生田の腕が腰に巻きついてきた。そしてゆっくり生田の頭が下がっていった。ピンクの唇が根本近くまで下りてくる。ジュルッと一回唾液を啜りあげたあと、今度は上へと戻って行った。

 これもう完全にフェラじゃん。舐める振りとかじゃないじゃん。そんでめちゃくちゃ気持ちいいじゃん。エロ動画見て予想はしてたけど、想像以上の気持ちよさじゃん。

 速度の遅さがだんだん物足りなくなって、俺は生田の頭に手を当て、下がる時にそっと力を入れてみた。驚きと非難の混じった目が俺を見上げる。

「ごめん、めっちゃ気持ちいい」

 素直な言い訳をしたら生田が笑ったように見えた。許してくれたと思いたい。

 生田のフェラによって俺のちんこは完全勃起状態だ。いつだって戦いに行ける臨戦態勢。挑むべき敵地が見当たらないのが残念だが、このヌルヌルとして熱い生田の口の中は居心地がいいのでここから出たくないのも本音だ。

 ジュプジュッジュルッ、と音を立てて生田の頭が上下する。速度も増してますます気持ちいい。

 ふと思いついてスマホでそんな生田を撮影した。撮られたことに気付いた生田は俺とスマホを交互に見たが何も言わなかった。いつも俺のこと撮ってんだからそりゃ文句なんかないだろう。

 俺のちんこを咥える生田の口元を接写する。ほんとにこいつ、俺のちんこ咥えてんだなって実感する。でも一番興奮するのは生田の顔も体も写った画像だ。一生懸命俺のちんこしゃぶってくれる姿を残しておきたくてムービーでも撮影した。

 生田が写真撮ってた気持ちがなんとなく理解できた。プライドとか、羞恥とか、そういうの全部我慢して自分に奉仕してくれてる姿ってなんか健気だし、愛おしい。

 チュポンッと音を立てて生田の口から抜け出た。

「はあー、顎疲れる」

 と生田は顎をさすった。

「俺のでかい?」
「でかくはねえけど、咥えるのは疲れる」
「そゆもんかー。じゃあ、お前の咥えたらもっと疲れんだろな」
「そっか。一緒にやればいいんだ」
「一緒にってどうやって?」
「69」

 リアルに「ハッ」とした。噂のアレか! 頭の位置逆にしてお互いしゃぶりあうアレ!! 69!!!

「やっ……やる? の?」

 恐々訊ねてみるが、ほとんど覚悟はついていた。しゃぶられながら次は俺の番かーと思っていたし。

「やじゃない?」
「俺もやるつもりだったし」
「じゃ、やるか」

 決まるやいなや、生田はズボンとパンツを脱ぎすててベッドに乗った。注目すべきは股間の一物だ。いつの間にか勃ってる。やっぱでかい。あれを口の中に……? 思わず咽喉が鳴った。

 頭を逆にして俺と生田はベッドに寝転がった。目の前に生田の股間。生田の目の前には俺の股間があるんだろう。

 そびえ立つ立派なものを目の前に躊躇してたら、こうやるんだぞと言わんばかりに生田は俺のものを咥えた。乾いていたちんこがまた濡れた空間に包まれる。もう躊躇いなんか感じない舌使いだ。上下左右縦横無尽に生田の頭が動いてベロンベロンと舐めてくれる。

「ちょ、やめっ」

 そんなにされたらすぐ出そうだ。なのに生田はやめないで激しさを増す。

「まじっ、あっ、出るって!」

 焦って生田の腰を叩いた。やっと動きが止まる。落ち着くために長く息を吐きだした。

「村上も早く」
「お前が邪魔してんだろ!」

 催促の声に言い返したあと、意を決して生田のちんこを舐めた。うわっ、思ってたより無味無臭。実感ないほど亀頭って柔らかいんだー。

 チュッと鈴口にキスする。チュウーッと吸うとカウパーが滲んできた。舌の先で味わうと少ししょっぱい感じがした。そして恐ろしいことにそれを汚いだとか気持ち悪いだとか思わない俺がいた。

 生田がしてくれたように俺も先端を咥えこんだ。舌と内頬の粘膜全体を使って生田を舐めてしゃぶる。時々カサがぴくぴくと動いた。握る陰茎がドクドク脈打ちながらまた体積を増す。普段握る自分のものより明らかに大きくて男らしいなぁと感心する。

 しばらく休憩していた生田もまた俺のものをしゃぶりだした。俺もしゃぶってるからか、さっきより大胆に、大きな音を立ててしゃぶってくれる。俺を気持ちよくしようと頑張ってるのが伝わってくるから、俺もお返しのつもりで舌を使った。

 目を瞑れば、ちんこと口の中の感覚だけになる。下半身だけじゃなく、頭までトロトロに蕩けてしまいそうな快感に全身包まれた。

「ハアァ……は……ァアッ……待っ……生田、出るから……くち、はなして……っ」

 もう我慢できなくて生田へ声をかけた。なのに生田は俺の尻をしっかり抱え込むとジュボジュボッと顔を前後に揺すった。

「あっ、や、まじで無理! 出るって! 出るから、口! あ、あっ……!」

 腰を引こうとしたががっちりホールドされて、逃げられないまま生田の口の中へ射精してしまった。二弾、三弾と続けて放出される精液を生田は口で受け止めている。全部出し切ったのを見計らって口をはなし、手を伸ばして取ったティッシュに吐き出した。

「なんで……やめろって言ったのに」

 申し訳なさと、信じられないくらいの気持ちよさに声が震えた。

「なんか、勢い?」

 生田は笑っている。口に射精されて平気なのか。どうしてそこまでできるんだよ。

「俺はできねえよ」
「俺も二度は無理。村上はしゃぶってくれるだけでいいから」

 頭の向きを揃えて生田の股間に顔を近づける。生田のちんこが目の前でグングンと揺れた。それを掴まえてまた咥える。さっきより大量の我慢汁で濡れている。それを俺の唾液でさらに濡らしながら顔を動かした。生田の言う通り、顎がつかれる作業だ。

 生田は上体を起こして俺を見ていた。やってるところが見やすいようにか、俺の前髪をかきあげる。

「上手い」

 褒められると単純に嬉しい。それに恥ずかしい。

 生田はまた、フェラする俺の写真を撮った。途中で動画に切り替えた。口はいいから手でしてくれと頼まれたのでしごいてやるとすぐ射精した。口でしてやれなかったせめてもの詫びとして俺が後処理をしてやった。その間、ずっと生田は動画を撮り続けていた。

 後片付けが終わり、手を洗っている時、鏡を見て重大な事実に気が付いた。

「俺、口紅塗ってないじゃん!」
「あ、ほんとだ」

 生田も気付いていなかったらしい。

「なんのためにフェラしたんだよー!」
「まぁいいよ。エロいの撮れたし」
「……ゆみりんだって思いこめんの?」
「村上でも充分気持ちよかったし興奮した。生田は?」
「う。俺も気持ちよかったけど」
「ならいいじゃん。でも口紅塗ったのが俺だけってのは不公平だよな」

 何か思いついた悪い顔で笑うと、生田は俺の顎を掴んで唇を合わせてきた。ぴったり密着して唇を擦り合わせるように動かす。

「お前のほうが似合うよ」

 やっと離れた生田の目が鏡へ向かう。釣られて俺もそっちを見たら、ほんのり唇がピンク色になっていた。つーかこれ、キスなんじゃね? 俺たちさっきキスしたんじゃね?!

「口紅の次は何にする?」

 動揺しまくる俺に生田が言う。なんの話だよ。口紅の次? まだ何かやるつもりかよ。この次って言ったらもう、アレしかないじゃん。素股、手コキ、フェラの次って言ったら本番しかないっしょ! こいつわかってて言ってんのか?

「スカートとマニキュアと口紅、全部使ってみる?」

 いいこと思いついた、みたいな顔をして生田が言った。

「使って……今度、なにすんの?」

 わかっているが恐る恐る訊ねる。俺をじっと見つめながらにんまり笑う顔に確信する。生田も俺と同じことを考えてる。

「それはその時の勢いで。じゃ、約束な」

 とかってはぐらかしたけど、絶対そう! 次はセックスするつもりだ!

 このまま突っ切ってしまっていいんだろうか。気持ちいこと大好きだけど、さすがにこのへんで止めなきゃやばくない?

 わかっちゃいるけど止められない。だって俺たちは馬鹿で愚かで向上心溢れる男子高校生だから。

「ロ、ローション、買っとく?」

 俺の提案に生田が爆笑した。

 ※ ※ ※

 週明け、期待に胸と股間を膨らませて登校したらなんと。生田が引っ越しのために転校したことを担任から告げられた。引っ越したのは連休中。急な引っ越しでもなく、前からわかっていたが本人の希望により今日まで黙っていたらしい。

 もちろん俺も初耳だった。






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2017-11-19(Sun) 21:31| ピンクの唇| トラックバック(-)| コメント 0

赤い爪(1/1)

(前話「スカートめくり」)

「今日母ちゃん送別会とかで帰り遅いんだってー」

 って生田に言ったら「遊びにいっていい?」ときかれたのでOKした。

 帰る途中、生田が買い物があるというのでドラッグストアへ寄った。俺がヘアワックスやらを見ている間に生田は買い物を終えていた。

 家の前で近所のおばさんに呼び止められた。たくさんもらったからと梨をくれる。それに礼を言ってから中に入った。

「翔ちゃんって呼ばれてんの?」

 生田がからかうように言う。

「小さい頃はそう呼ばれてたんだよ」
「翔ちゃん」
「うるせえ。それよか、なんか飲む?」
「お茶ほしい」

 リビングのソファに鞄を投げ捨て、冷蔵庫のお茶をコップに注ぐ。対面キッチンなのでソファを背もたれにして床に座った生田が見える。

 俺の部屋でスカート穿いて素股したのはつい十日ほど前。今日もいやらしいことをする気なのかなとちょっと期待してしまう。

 お茶の入ったコップをテーブルに置いて、俺も生田の隣に座った。

「この前のスカートで思ったんだけど」

 座るのを待っていたように生田が口を開いた。しかも、いきなりスカートでした素股の話題。以心伝心かよ。生田もやらしいこと期待してたのかよ。

「お、おお。なに?」

 またしようって? ドキドキしつつ、先を促す。

「スカート穿いたらお前相手でも興奮できたじゃん。俺思ったんだけど、他にも道具使えば村上でも女だと思いこめるんじゃないかなって」
「ほおほお? 例えば?」

 期待通りの展開で俺は思わず前のめりだ。

 生田はドラッグストアの袋をガサガサやると、中から赤いマニキュアを取り出した。

「これを爪に塗れば女の手に見えなくないか?」

 そんなもの買ってたのかよ! という突っ込みは心に仕舞って「見える見える!」と俺は大きく頷いた。

「じゃ、手、出して」

 差し出された生田の手に手を重ねる。生田は小さな刷毛を使って俺の爪一枚ずつ赤く塗っていった。大きな図体をして細かい作業が得意らしく器用に爪を赤くしていく。

「うわー、女の爪って感じ」

 別人のようになっていく自分の手に感心する。

「この手で引っぱたかれたい」
「引っぱたいてやろうか?」
「ゆみりんがいい」
「あの子のビンタめちゃ強そう」
「中学まで空手やってたんだって」
「詳しすぎキモ」

 とか言ってたら全部塗り終わってた。まだ乾いていない爪にフーフー息を吹きかける。

「で、これ塗ってどうすんの? まじでビンタ?」

 生田は膝で立つとズボンのチャックを下げた。

「俺のちんこ扱いて」
「ちょっ、お前……! なんでもう勃起してんだよ!!」

 社会の窓から出されたちんこは立派に育って天を睨んでいた。

「塗りながら想像してた」
「童貞の想像力怖え」
「お前だって半立ちのくせに」

 むぎゅっと押された股間は生田のご指摘通りの状態。今からエロいことするぞって時に他人に指とか手を触られるのってそういう気分が倍増になる。それだけで気持ちよくなっちまう。

「ほら、しごいて」

 生田は俺の手を自分の股間に押し当てた。熱くて、硬くて、よく見ると脈動までわかりそうなくらいビキビキになった勃起ちんこ。やっぱこいつの俺よりでかいわ。

「次は生田がやれよ」
「わかってるって」

 頷いたのを見届けてから生田のちんこを握ってみた。赤い爪の手。そこだけ見たら本当に女が生田のちんこを握っているように見える。

「しごいて」

 生田は床に腰を戻すと足を広げた。空いた場所へ膝を進めて生田と向かい合った。自分の手元に集中して上下に動かしてみる。男同士だからどうされたら気持ちいいかわかっている。生田から喘ぎみたいな息遣いが聞こえて来た。

「どう?」
「やばい」

 細い目をさらに細くして、生田は自分の股間を凝視している。俺の顔を視界に入れないようにしているんだろう。女の手だと思いこむことに集中している様子だ。

 俺の手の中でムクムクと生田が大きくなる。鈴口からじわりとカウパーが滲み出した。

「イキそ?」
「もうちょい」

 シュッシュと扱く作業に集中してたら、カシャツとカメラのシャッター音がした。後ろに手をついて上体を逸らした生田がまたスマホで撮影してた。

「自分のちんこ撮ってどうすんだよ」
「ゆみりんがしてくれてるって想像しながら家帰ってやる」

 なにをやるんだよ。わかってるから聞かないけど。生田は何枚か写真を撮った。

「これ、見て」

 スマホを俺に見せる。生田のちんこを夢中でしごいている俺の姿が写っている。ちんこ大好きみたいじゃん。

「消せやまじで」
「この前のもまだ残ってる」
「消せっつーの」
「たまに見返してる」
「意味わかんね」
「また素股してえな」
「俺ばっかやらされてんじゃん。今日はちゃんと交代だかんな」
「イキそ」

 生田は目を伏せると吐息を漏らした。太ももがピクピクと痙攣している。ちんこは鋼鉄かってくらい硬い。

 話すのをやめて手を動かした。生田の腹が呼吸に合わせて上下している。たまに苦しそうに顔をしかめる。唾を飲む動作を見せる咽喉仏につられて俺も生唾を飲みこんだ。俺もちんこ触りてえ。

 生田は「ウッ」と呻ると射精した。俺の目の前まで白い液体が噴きあがる。ドクッドクッと飛び出してくる精液に目が釘付けだ。他人の射精の瞬間を初めて見た。しかも俺の手でイカせた。

 一瞬、冷静な部分が戻ってきた。生田のちんこ握りしめて俺なにやってんだろって。生田相手にエロい気分になるとかヤバイって。爪に塗られた強烈な赤が、俺の罪悪感みたいなものをものすごく刺激してきたんだけど、

「次、お前の番な」

 って生田の一言でそんなのすぐに消えてしまった。現金なものだが俺だって気持ちよくなりたい。年頃の男子高校生の頭の中は九割そのことで占められているのだ。

 身なりを整えた生田にマニキュアを塗ろうと構えたら「俺はいい」と断られた。

「約束が違え!」
「いやいや、もっといいこと思いついたんだって」

 ニヤリと笑うと生田は自分の前の床をパンパンと叩いた。

「後ろ向きに座って」
「えっ……ちょ……何する気だよ……」

 なんとなく察した俺は唇を尖らせながらも素直にその通りにした。座ると生田が後ろから覆いかぶさってくる。両手で俺の膝を広げ、ズボンのチャックを下ろした。隙間から膨らんだ股間が押しだされる。パンツにはもう染みが出来てる。生田の手が俺のちんこを外へ解放してくれた。

「自分でしごいて」
「ずりいぞ」
「女にしてもらってるって思いこめば大丈夫だって」

 生田に手を掴まれ、股間へと導かれた。視覚だけは騙せても、触覚までは騙せない。自分で自分のちんこ触ってるだけだし。こんなの普段のオナニーと変わんない。

「いつもやるようにさ」

 耳元で生田がしゃべるからくすぐったい。肩から生田がじっと俺の手元というか股間を覗きこんでいる。こいつに見られながらオナニーやれって?

「生田ばっかずるい」
「村上のオナニー見せて」

 コソリと生田の髪が耳に当たった瞬間、ゾクゾクッと変な震えが走った。くすぐったいのと、気持ちいいの、半分半分みたいな感じのやつだ。

 俺は生田に見られながらちんこを握って上下にしごいた。人にじっくり見られながらオナるのも初めての経験だ。妙な解放感にいつもより早くイキそうな気配。

「ン、はあっ……はあ……ッ……」
「いつもそうやってんの?」

 だから耳元で喋んなって。イキそうになるだろ。

「黙って見てろよ……、集中、できね……だろ……」

 喋りながら生田の頬に顔を寄せてみた。どういうつもりか、生田も頬を擦りつけてくる。猫みたいにスリスリと。ちょこっと唇が頬に当たってんだけど。

「はああっ、あ……イクかも」
「早くね?」
「だって……生田、見てるから……ぁあっ……」
「見られてると早くなんの?」

 顔の横で生田がクスクス笑う。ああ畜生。キスしたい気分。誰ともしたことねえけど。

「サービスな」

 そう言って生田は俺の手に手を重ねて、力強く扱いた。

「あっ、あっ、生田っ、ダメッ、やめろって!」

 俺の制止を無視して生田の手が動き続ける。もうほとんど生田に扱かれてるようなもん。めちゃくちゃ気持ちよくて、俺はすっかり生田にもたれかかって、それどころか生田の耳に口を押し当てていた。

「イクッ、あ、ああぁ、イクッ!」

 大股を開きながら豪快に射精してやった。



 手を洗い、興奮も冷めるとやっぱり多少気まずくなる。生田は無言でスマホをいじってる。終わった途端誰かとLINEでもやってんのかよ。最低なヤリチン男かお前は。

「写真送ったから」

 スマホから顔をあげて生田が言ったのと同時に俺のスマホが音を立てた。なにかは想像がつく。開いてみると生田のちんこを扱く俺の画像があらわれた。

「こんなのいらねえよ。つか消せって」
「消す消す」

 って言いながらポケットにスマホを仕舞いこむ。こんなの送られて俺どうすりゃいいんだよ。そんな画像残して生田に何の得があるんだよ。

「結論としてあれだな。マニキュアもありだったな」

 生田が俺の手を取った。自分で塗った赤い爪を満足げに見つめている。

「俺はただマスかいただけなんだけど」
「また次なんか考える」
「まだやんの」
「いや?」
「やじゃないけど」

 何も考えず即答してしまった。

「村上もちゃんと気持ちよくなること考える」
「それな」

 なんだか当たり前のように次もある話になっている。俺は気持ちいこと大好きだからいいけど、生田は男同士とかそういうの、気にしないんだろうか。これ以上はやっぱおかしいなーとか。我に返ったりしないのだろうか。

「スカート、マニキュア、次はなにがいいかなぁ」

 独り言みたいな生田の呟き。生田も気持ちいいことが大好きみたいだ。だからもうしばらく、なんにも気付いていないふりをしていよう。








2017-11-02(Thu) 20:58| 赤い爪| トラックバック(-)| コメント 2

スカートめくり(1/1)

※挿入無し。素股。

 クラスの女子がスカートの下に履いてる黒いやつズルイよなって話から、スカートめくりをしたことないって話になって、一度はやってみたいよな男の浪漫だもんってことでいま俺は母ちゃんのスカートを穿いている。

 あのババア太ってるように見えて実は俺より腰細いんだとかどうでもいい再発見は置いておいて、鏡で見る自分の姿が超絶キモくて笑いが止まらない。

「このまま外出たらシャレになんねえ。不審者じゃん。変態じゃん。母ちゃん帰ってきて俺のこんな格好見たら泣くわ」

 な? って同級生の生田を見たら、生田は俺の生足をガン見してた。瞬きしないで。細い目を目いっぱい見開いて。

「ちょ、生田?」
「……ああ、村上の足だって一瞬忘れてた。スカートの魔力はすごいな」
「そんな凄い? めくってみたい?」
「みたい。めくっていいんだよな?」
「そのためにスカート穿いたんだし、好きなだけめくれや。あとで交代な」
「よし。めくるぞ」

 俺の後ろに立った生田の鼻息がすごい。もうちょっと近づいたら首筋に鼻息がかかりそうな勢いだ。

「なんか今から痴/漢されるみたい」
「満員電車の設定でいこう」
「よっしゃ」

 エアのつり革を掴んで立つ。生田は息を潜めたのか鼻息が小さくなった。しばらく電車に揺られていたら、太もものあたりがスースーすることに気付いた。

「あっ、ちょ……やめてくださいっ」

 小さな裏声で抗議しながらいつのまにかめくられていたスカートを手で戻す。まったく気づかなかった。女はこんな無防備なものをよく穿いていられるもんだ。そりゃスカートの下にスパッツ的なものはくわな。

 またしばらく電車に揺られていると、今度はパシャッとシャッター音が聞こえた。振り返ると生田がスカートの下にスマホを差し込み写真を撮っているではないか。犯罪臭すごい。

「村上でもエロイ」

 撮った写真を俺に見せてくれる。ローアングルからちょっと手ぶれのある画像。薄暗いスカートの中にある俺のボクサーパンツに包まれたプリケツと、そこから伸びる太もも。毛も薄いから頑張れば女に見えなくもない。

「ほんとだ。やべえ。まじ盗撮」

 生田に肩を押されてまた前を向いた。どうやら痴/漢ごっこをまだ続けるらしい。俺も楽しいから見えないつり革を掴む。

 今度は尻に手を当てて来た。テレビで見たことがあるぞ。手の平だと言い逃れできないから、痴/漢どもは手の甲で女の子のお尻を触るらしい。それを知っているのかたまたまか、生田もゴツゴツした手の甲で俺の尻を触っている。

 俺が黙っていると、今度はさわさわとソフトタッチに変えてきた。触っているかどうか微妙な、布と手の間にギリギリ空気の層が存在する程度の接触だ。

 こいつはプロか。プロなのか。やり慣れてないか? まさかほんとにこいつやってんじゃないだろうな。

 当たっているようで当たっていない。でも温められた空気を尻で感じる。くすぐったい。むずむずする。これならいっそひと思いに触ってくれ!

 俺の思考を読んだかのように生田はそっと尻の形に手を添えてきた。さんざん焦らされたので最初触られたかどうかわからなかったくらいだ。

 生田の手が俺の尻をゆっくり撫でる。撫であげならスカートがめくられるのが感触でわかる。俺のパンツが見えているかもしれない。ここは満員電車。知らない人が大勢いる空間で俺は生田に痴/漢されている。尻を撫でられパンツを露出させられているのだ。

 俺の息遣いまで荒くなってきてしまった。

 俺の尻をぞんぶんに堪能したあと、生田は手を前に回してきた。ちんこに触られた時はリアルで「あっ」と声が出た。恥ずかしくて口を手で塞いだ。

 それをからかうでもなく、生田は俺の下腹部や腰、太ももを何度も撫でた。たまにちんこやタマもパンツの上から揉むように撫でた。

 このシチュエーションで触られて、俺のちんこは勃起しかけていた。正直もっとちゃんと触って欲しかった。

「興奮する?」

 顔の横から声がした。俺を痴/漢している男だと思って見ると、もっさい生田なのにエロく見えるのが不思議だ。

「興奮する」
「勃ってる」
「生田は?」

 ぐい、と無言で腰を当てて来た。臀部に硬いものが当たる。生田の勃起ちんこ。ゾクゾクッと体に震えが走った。

「壁に手をついて」

 言われた通り、目の前の壁に両手をついた。横を見ればスカートの中に手を突っ込まれている俺が映る。俺もそうとうエロい表情をしている。

 生田は両手で俺の尻を撫で始めた。ふたつの手で俺の竿を擦りタマを揉み、太ももを撫でながら尻の割れ目に指を這わした。

 完全に勃起した。もうカチカチ。我慢汁がパンツに染みてるくらい。指で鈴口をグリグリするから生田もそのことには気付いているはずだ。

「……はぁ……ぁ……ッ……」
「エッロい声」
「出してえ」
「イッとく?」
「イキたい!」

 馬鹿な男子高校生のノリで生田は俺のパンツをずり下げると、直に俺のちんこを握った。

「スカート、自分でまくって」

 耳元で指示された通りに自分でスカートをめくりあげた。我慢汁をダラダラ流すちんこと、それを握る生田の手が見える。視覚がやばい。

 生田の手が動いた。上下にシュッシュと俺のちんこを擦る。

「気持ちい……っ」
「自分ばっかずるいだろ」

 後ろでゴソゴソ聞こえたあと、尻の割れ目に何かが当たった。硬くて、熱くて、ふっとい奴。

「ちょ、おま、入れんなよ?!」
「入れるわけないだろ。素股だよ」

 ブリュンと弾力のある亀頭が尻の割れ目に押し当てられ、行ったり来たりを始めた。確実に肛門に当たっているわけで。さっきからなんかヌルヌルするのは生田の先走りだろう。

「ほんとに入れんなよ?」

 弱々しく頼めば「了解」と短い答えが返ってくる。ほんとにわかってんだろうな。不安でたまらないが、不安9割、期待1割という自分で認めなくない胸中複雑な思いだ。性欲真っ盛りの男の好奇心とは恐ろしいものだ。

 生田のちんこが上じゃなく、下のほうへもやってきた。股の間、蟻の門渡りと呼ばれるところを何度も何度も行き来する。亀頭がタマにも当たる。意外に気持ちよくて俺のちんこからも我慢汁が溢れて止まらない。

「ほんとにセックスしてるみたいだ」

 ハアハアしながら後ろで生田が感動したように呟いた。

「俺も……ほんとにお前にヤラれてるみてえな感じするっ」
「もっと動いていいか?」
「うんっ、動いて」
「スカート、しっかり持っとけよ」
「あっ、うんっ」

 左手でスカートを持ち上げ、右手で自分のちんこを扱いた。あっ、もう出ちゃう。

 そう思った時に、またパシャッとシャッター音。生田のスマホが下から俺のちんこを撮影している。角度をかえて何度も。パシャパシャパシャ。

「うわっ、俺、犯されてる感凄い」
「わかる。俺も村上を犯してるみたいな気分」
「生田、お前ちんこでけえな。俺のちんこの下から見える」

 生田が腰を打ち付ける度、俺のちんことタマの下から生田の先っぽが見えた。動きを止めた生田はまた写真を撮った。それを俺に見せてくれる。俺の尻の間に肉の棒がぶっ刺さっている画像だ。

「ほんとに入ってるみたいに見える」
「ローションあったらもっと気持ちいいんだろうけど」
「ねえわ。今度買っとく?」
「買っとこう。いざという時に使える」

 今度とかいざという時とかいつ来るんだよ。またやる気かよ俺たち。二人ともそのへんを追及はしないのは、生田もどっかで期待してんのかもしれない。だってこれ、ほんとに超気持ちいい。

 撮影が終わると生田はまた腰を振りだした。パンパンとリズミカルな音が俺の家に響き渡る。それに俺の喘ぎ声も混じる。ちんこ扱く手がもう止まんない。

「生田、もう出るっ」
「俺もイクかも」
「気持ちいいっ、あ、あっ、イクッ!!」

 って言いながら俺は射精した。壁に向かって精液を飛ばす。俺の股からちんこを抜いた生田も最後は手で扱いたあと、俺の尻にぶっかけた。ずっと外気に晒されてちょっとひんやりと冷えてた素肌に生温かいものがべっとり付着する。しかもそれが割れ目を伝って落ちて来るんだ。気持ち悪いやら気持ちいいやら。

「スカートの威力ってすごいな。村上相手にこんなことが気持ちいいなんて」

 ティッシュでちんこを拭いながら生田が感心したように言った。俺もそれを実感している。スカート穿いて痴/漢ごっこしただけでちょっと興奮したし、素股とは言えちんこを出し入れされた時はメスにされてえとか思ってしまった。一瞬だけどな。

「はやく彼女欲しいなぁ」

 そんな内心をごまかすようにいつもの台詞を口にする。生田もいつものように「俺はゆみりんみたいな子がいい」と好きなアイドルを挙げた。ゆみりんとは付き合えることはおろか、出会うことすらねえよ。

 生田がスマホを俺に見せてきた。いつの間に撮っていたのか、白い精液をぶっかけられた俺の生尻だ。

「消せよ」

 生田はニヤイヤと笑うだけだ。

「いや、まじで」

 スマホを奪おうと手を伸ばしたらかわされた。生田は声をあげて笑った。珍しく楽しそうに笑うのでなんとなく別にいっかと思えた。

 こうやって馬鹿で愚かな若者は身を亡ぼすんだろうな。わかっていても、自分は大丈夫って思っちゃうんだよな。消させたほうがいいとわかっているのに、まだ胸にくすぶるものがそれを許してしまった。









2017-10-28(Sat) 21:15| スカートめくり| トラックバック(-)| コメント 1

続続続・ひとでなし(2/2)

(前話はこちら)

 マンション前に車を止めた。一人で大丈夫だと言ったそばから伊能がふらついたので肩をかついで部屋まで連れて行ってやった。

「鍵は?」
「ポケットん中」

 ポケットに手を突っ込んで鍵を開けた。必要以上にポケットのなかで指を動かした自覚があった。玄関に放りだして帰ればいいのに、靴を脱いで中まで入った。ベッドに伊能を投げ捨て「何かして欲しいことあるか?」と言いながらワイシャツのボタンを外してやっている。

「水飲みたい」
「待ってろ」

 コップに水を入れて戻る。体を起こした伊能が俺の手に手を重ね、コップの水を飲んだ。口の端から水が零れる。

「なにやってんだよ、酔っ払い」

 ティッシュを取って拭いてやる。どうしてこんなこと俺がしなきゃいけないんだと思いつつ、世話を焼く手が止まらない。

「斉藤、お前、風呂入った?」

 伊能がスンスンと鼻を動かす。

「島さんから呼び出される前にな。飯も食って風呂も入った」
「そっか。大事な夫婦の時間なのに邪魔して悪かったな」
「別に。嫁はもう寝てるし」
「早いな」
「子供が寝る時間だし。それに、妊娠してるんだ」
「えっ、2人目か?」
「まだ三ヶ月らしいけど」

 ティッシュを捨てた。ゴミ箱にある丸められたティッシュはどう見ても自慰のあとにしか見えない。女でも男でも、誰か連れこんだ時にこれを見られたくないだろうな。

「そろそろ帰る。あとは一人で大丈夫だな?」
「待てよ」

 伊能が俺の腕を掴んだ。

「なに」
「……まだ、さっきの質問に答えてなかった」

 さっきの車の中でのやりとりのことか。そう言えば全部はぐらかされた気がする。

「じゃあ、聞いたら帰る」
「お前のことが好きなのかって」
「ああ、訊いたな。で?」
「好きだ。ずっと好きだった。他の誰よりも。ずっとお前と寝たいと思ってた」

 伊能は真顔で俺を見つめたまま言った。いつもの冗談めかした口調でもない。絶句しつつ伊能の目を見つめ返した。

「一度寝たら諦めるつもりだった。お前には守るべき家族がいるから。でも諦められなかった。前より酷くなって、一日中お前のことしか考えられなくなった。好きなんだ。お前に奥さんや子供がいても、俺のこと好きになってもらえなくても、俺にはお前しかいない。俺のことなんか嫌いだろうし、気持ち悪いと思ってるんだろうけど、たまにでいいからお前に触らせて欲しい。寝てくれなんて言わないから。お前の嫌がることはしない、望むことだけをするから。お前の家族や幸せを壊すつもりは全くない。二番目でいい。だから、俺をそばに置いてて欲しい」

 余裕のない切羽詰まった言い方だった。プライドも何もかもかなぐり捨てた切実な懇願。一回も瞬きしない赤く充血した目から目を逸らせなかった。なんでも俺より器用にこなす伊能がそんなふうに思っていたなんて意外だし驚きだ。

「……島さんより、か?」
「えっ?」
「島さんより俺の事が好きか?」

 自分でもなにを聞いているんだろうと思う。でも確かめずいにいられなかった。

「人として先輩として尊敬はするけど島さんのことはもう好きじゃない。でも、島さんを好きだった頃と比べても、斉藤のほうが好きだ。島さんのことは諦められた。でもお前のことは諦められなかった」
「……そこまで言うなら、二番目で考えてやる」

 俺の言葉を聞いて伊能は目を見開いた。そして泣き笑いの表情で安心したように溜息を漏らした。これがいつも俺が引け目を感じていた男と同一人物だろうか。とても信じられない。

 ベッドに手をついて身を乗り出す。顔を近づけて行ったら直前になって伊能はぎゅっと目を瞑った。三十になる男のキス待ちの顔が可愛いと思う日がくるなんて想像もしなかった。

 待たせるのも可哀そうなのでキスしてやった。

 フェラはした。セックスもした。でもキスはしなかった。付き合ってもない、好きでもなかったのだから当然だ。

 じゃあ今は? 付き合ってるというのか? 俺は伊能が好きなのか?

 好きじゃない。でも何か特別な感情が芽生えてしまっているのは確かだ。付き合ってるわけじゃないが、こいつをそばに置いててやろうとは思う。嫁と子供が最優先。伊能自身、二番でいいと言ってるんだし。

 口元からクチュクチュと音が聞こえる。嫁より積極的な舌の動き。次を促す手が俺のベルをを外しにかかっている。そこまで俺は許可してないぞ。

「ストップ。何する気だよ」
「奥さん妊娠してるなら、最近やってないだろ?」
「だからって今日さっそくお前とヤんねえよ」
「やらなくていい。手と口でしてやる」

 知ってる快感に想像が手伝って一気に股間が熱くなった。伊能の手がそれに添えられ、育つように動いた。

「やめろよ。染みになる」

 心得たと言わんばかりに伊能がパンツをずらす。ぶるんと半立ちのものが外へ飛び出した。そこへ伊能は顔を近づけ上から咥えこんだ。舌と唇を使って吸い上げながら顔を上下に動かす。あっという間に完全に勃起した。

 ジュルジュル音を立てながら伊能の頭が動く。気を抜いたら出てしまいそうなほど気持ちがいい。

「待って、伊能」

 咥えたまま伊能が目をあげる。夢で見ていたような情欲にまみれた表情だった。この顔も声も体も、全部俺のものだ。

「お前の中に入れたい」

※ ※ ※

 病院についた、と伊能からのメールをもらい、外へ迎えに行った。

「出産、おめでとう」

 休日のラフな格好の伊能が俺の背中を叩く。

「男の子だって」
「キャッチボールできるじゃん」
「俺、野球経験ないんだけど」

 なんて雑談をしながら嫁が待つ病室へ戻った。

「奥さん、出産おめでとうございます」

 仕事の時に見せる人たらしな笑顔で伊能が嫁に微笑む。

「ありがとうございます。いつも主人がお世話になっております。お名前だけいつも主人から聞いていたんで、こうしてお会いしても初めてって気がしなくて」
「僕もです。斉藤からいつも奥さん自慢聞かされてたから。幸せそうな家庭で羨ましいです」
「そんな。伊能さん、ご結婚はまだなんですか? おモテになりそうなのに」
「まだ結婚したいと思えなくて。斉藤の奥さんと赤ちゃんを見たら少しはそんな気になるかなと思って今日はお邪魔させてもらいました」

 と、伊能は嫁の横で寝ている生まれたばかりの赤ん坊を覗きこんで「かわいいですね」なんて言う。

「僕も早く自分の子供が欲しくなってきたな」
「まずはお相手を見つけないと。恋人はいらっしゃるんですか?」
「一応は。奥さんほどかわいい人ではないですけどね」

 まあ、と嫁が顔を赤くする。伊能は俺に目配せしてニヤりと笑う。こいつ、調子に乗りやがって。

「そろそろいいだろ」

 肘で伊能をつついた。

「そうだな。出産したばかりの大変なときにお伺いしてすみませんでした。このあと斉藤お借りします」
「ええ、どうぞ。せっかくのお休みですから、二人で楽しく食事に行ってきてください。今度落ち着いたらまた家のほうにも来て下さいね。今日は何もお構いできなくて」

 嫁に見送られながら病院をあとにした。嫁にはこのあと伊能と飲みに行くと言ってある。だが向かった先は自宅だ。伊能が嫁が入院中に家を見てみたいと言いだしたからだ。

 玄関に入るなり、伊能が俺に抱きついて来た。

「キスしたい」

 とかぶりつくようにキスしてくる。もうしてんじゃねえか。

 急いた動作で俺の服を脱がせていく。

「お前、最初からこれが目的だろ」
「わかってて俺を家に入れたくせに」
「ベッドは使わせねえぞ」
「奥さん、子供部屋で寝てんだろ?」

 膝をついて俺の股間に顔を埋める。約半年前「たまにでいいからお前に触らせて欲しい。寝てくれなんて言わないから。お前の嫌がることはしない、望むことだけをするから」なんて健気なことを言ってた奴がこのがっつきよう。

「お前、子供欲しいのか?」
「いらない。俺の全部、お前のもんだから。子供にかける時間がもったいない」
「よそで作ってそうだけどな」
「できてる可能性はあるかもな。妬ける?」
「うん。お前の一番はずっと俺でないと駄目だろ」
「ずっとお前が一番だよ」

 なんて嬉しそうに言うのだ。ほだされないほうがおかしい。

「一緒に風呂入る?」
「俺が洗ってやるよ」
「俺もお前の穴、解してやるな」

 シャワーでイチャイチャしながら体を洗い合い、その場で一度繋がったあと、寝室へ移動してそこでもセックスした。

 嫁と子供が大事だ。生まれて来た赤ん坊のためにも一生懸命働こうと思う。家庭を壊す気なんてぜんぜんない。でも伊能との関係を切ることも出来ない。セックスの最中、たまに一瞬、嫁のことより伊能のことを愛おしく感じる時がある。でも終わってしまえば嫁の次。二番目の位置に戻る。

 伊能も二番より上になりたいなんて言わない。今のままでも充分満足だと言う。だから伊能から別れを切りだされない限り、俺はこの状態を続けるだろう。

 嫁と子供を裏切りながら。二番目の男とセックスをする。俺もたいがいクズな男だ。







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2017-10-23(Mon) 21:13| 続続続・ひとでなし| トラックバック(-)| コメント 2

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お越しくださりありがとうございます。 初めに「当ブログについて」をご一読くださいますようお願い致します。
管理人が以前、某掲示板で書いていたものをここで再利用しています。決してパクリでは御座いません。そしてお願い。GKさんの小説を保存しておられる方いましたらぜひご連絡頂けないでしょうか。いまとても読みたいのです…

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