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That’s naughty (2/2)

2019.08.09.Fri.
<前話>

「腰をあげて。俺に全部、見えるように」

 言うことがいちいちいやらしい。わざと俺の羞恥心を煽っているんだろう。変態野郎め。

 腰をあげた。古賀さんの膝が俺の足を広げる。もうケツの穴どころか玉も竿も丸見えだ。屈辱に目が熱くなる。泣いてたまるか。シーツに顔を擦りつけた。

 肛門をぬるりと熱いものが触れた。温かい風も感じる。

「うそっ」

 古賀さんが俺の肛門を舐めている。ペチャペチャと犬みたいに躊躇いもなく、むしろアイスでも舐めるみたいに広げた舌で周囲を舐め、舐めこぼしがないよう、先を細めて襞ひとつまで舐め回す。

「使ってないのは本当みたいだ。きれいな色をしているよ」
「そんなこと言わないでください」
「恥ずかしいの? 耳まで赤くなってる。かわいいね」

 舌が穴のなかまで入ってきた。

「う、ああっ、いや、そんなとこ、舐めないで……!」

 奥まで入ってきた舌が、中の肉壁を舐めているのがわかる。さっき指でいじられた感覚がまだ抜けきっていない体は、それより強い快感を期待している。

「おやおや、腰が揺れているよ、奏斗くん。舌じゃ物足りないのかい?」
「ちがっ」
「なにで、どこを、どうして欲しいのか言ってごらん」

 エロ漫画のエロおやじみたいなことを言いやがる。古賀さんが俺に言わせたいことはわかる。でも、それを言ったら俺のなかで何かが終わる気がする。

「言えないの? ここ、気持ちよかったんだろう?」

 指を中にいれて、さっき俺が声をあげた場所を押してきた。ちんこの根本を直接刺激されたような感覚。

「ほら、言ってごらんよ。言わなきゃいつまでも終わらないよ。迎えに来た磯貝くんに奏斗くんのエッチな姿を見てもらおうか。そっちのほうが面白そうだね」

 楽しそうな口調。磯貝さんは、俺がこうなることがわかっててこの部屋に送りこんだんだ。なにを見たって助けてくれるわけがない。俺が自分で終わらせるしかないんだ。

「い、れて、ください」
「よく聞こえない」
「入れてください」
「何を?」
「こ、古賀さんの……ちんこ、入れてください」
「どこに入れて欲しいんだい?」
「俺の、お、お尻の、なか」
「うーん、50点。初めてだしね、仕方ない。正解を教えてあげる。古賀さんのおちんぽ、奏斗のおまんこに入れてください、だよ。ほら、言ってごらん」

 嫌だ。嫌に決まってんだろ。こいつ、調子に乗りやがって。奥歯を噛んでシーツを強く握りしめる。

「言えないのかい? 冠番組、君たちの後輩にあげちゃうよ?」
「言います!」

 自棄になって叫んだ。

「古賀さんのおちんぽ、奏斗のおまんこに入れてくださいっ!」
「色気がないけど、恥じらう姿は満点だよ。かわいいね、奏斗くんは」

 ふふ、と笑って古賀さんはまたローションボトルを取り出して穴を充分潤わせた。浴室でやったみたいに指を出し入れされ、前立腺を刺激される。

「あっ、やっ、あぁっ、そこ、そんなに、こすらないでっ、いや、あぁっ」
「いい声で鳴くね、奏斗は」
「あぁんっ、あ、あんっ、強くしちゃやだっ、あ、あっ、変になるっ、あっ、古賀さん、やだ、やめてっ」
「もう指だけじゃ物足りないんじゃないかい? さっき教えた台詞、もう一度言ってごらん。今度は上手に言えると思うよ」
「あ、こ、古賀さんのおちんぽっ、俺、俺の、奏斗のおまんこに入れてっ、ひっ、入れてくださいっ」
「うん、上手に言えたね。ご褒美に、奏斗の処女まんこに僕のおちんぽ、入れてあげようね」

 指が出たと思ったら、今度はその何倍も太いものが押し込まれた。

「ヒ、ィ──ッ、アァァ……!! いや、あぁああぁ──ッ!!」

「わかるかい? 僕と奏斗はひとつになれたんだよ。奏斗のかわいいおまんこと、僕のちんぽがしっかり結合してる。奏斗のおまんこも喜んでるみたいだ。僕を締め付けて、更に奥へ飲みこもうとビクビク動いているよ」

 嬉しそうに言って古賀さんは俺の背中や腰を撫でまわした。ゾワゾワと鳥肌が立つ。

「う、はあぁぁっ……いや、ああっ、まだ動かないで……古賀さん、おっきいの、や、だぁあ」
「そうだね。しばらくこうしていよう。こっち向いて。奏斗、僕にキスして」

 瞬間的に嫌だ、と頭は拒否した。でもすぐ、ここまできてキスくらいなんだ、と自暴自棄になった。こうなったらとことん、古賀さんの機嫌を損ねないよう、好きにさせてやる。

 べッドに手をついて頭をもちあげる。後ろを向くと、こっちに体を伸ばした古賀さんの顔がすぐ近くにあった。古賀さんは舌を突きだしていた。げ、と思ったが、その舌を食んだ。

 クチュクチュと音を立てながら古賀さんの舌に舌を絡めた。

「ん、はぁっ、んん、んふぅっ」
「かわいいよ、奏斗。顔を見ながらしたいから、仰向けになろうか」

 俺の左足をもちあげ、繋がった場所を軸にしてぐいっと体を開かれる。俺のなかでちんこがゴリッと動いて思わず呻いた。

「ああ、奏斗も勃起してるね。こんなに涎を垂らして。シーツがビチョビチョじゃないか」

 さっきから嫌なことばかりされているのに、俺の勃起は収まらなかった。射精には至らないものの、ずっと我慢汁が止まらない。

「イキたいだろう? だったら僕におねだりしてみようか。もう、なにを言うべきか、頭のいい奏斗ならわかるよね?」

 俺のなかで古賀さんのちんこがビンビン、と存在を主張している。これでどうして欲しいんだ? 言ってみろ、と。

 もう捨てるものは何もない。

「古賀さんのおちんぽで、俺のなか、擦ってください」
「よく言えました。ほんとにかわいいね、奏斗は。僕のほうが止まらなくなっちゃいそうだな」

 ご機嫌に言うと俺の足を掬い上げ、突き上げてきた。ずぼっと一番奥まで押し込まれて息がつまる。指やら舌やらで充分解され敏感になったそこは、古賀さんの一突きごとにキュンと締まって快感を得る。

「ひぅっ! そんな、強いの、だめ! 古賀さん、やだっ、んっ、あ、ああんっ」
「奏斗のおまんこ、気持ちいいよ。僕を咥えこんで放さない。なんて貪欲でいやらしいんだろう。奏斗と同じだね」
「俺っ、ちがっ、あんっ、あ、あんっ、俺、いやらしくなんて、なっ、あぁっ!」
「自覚ないの? 悪い子だ。君は子供の頃からそうだったよね。大人を見下して、軽蔑しきった目で僕たちを見てた。わざと体をくっつけて挑発するような真似をして。大人をからかうのは楽しかったかい?」
「俺そんなこと、してなっ」
「いまだって、本当は嫌々僕とセックスしてるんだろう? 番組のために、仕方なく」
「ほんとに、ちがっ、あ、あんっ、違う、古賀さん、や、ああぁっ」

 パンパン腰を打ち付けられて言葉が出ない。確かにこの仕事をし始めた頃はただのバイト感覚で舐めた態度を取っていた時期もあった。でも古賀さんが言うように、大人をからかったことはない。軽蔑の目で見たりもしてない。

「生意気な奏斗を、いつかこうして僕の下で喘がせたいと思ってたんだよ」
「いやっ、あっあっあんっ、だめ、強いのしちゃ、や、あぁっ、ん、あぁんっ!」

 仕返しか、と思う強さで奥を突きあげられる。

 思い当たることと言えば。今は初対面の人とも平気で会話できるが、もとは人見知りで慣れるまでは相手につっけんどんな態度だった。視力が落ちてきた時期で、凝視する癖もあった。磯貝さんに「睨んでるように見えるから」と指摘されて、コンタクトに変えるまで、無愛想なガキが睨んでいるように見えていたかもしれない。

 勘違いだ。でもそう勘違いさせたのは俺だ。

「どうだい、蔑んできた大人にけつおまんこをグチャグチャに犯される気分は」
「ちが、古賀さん、俺、ほんとに、ちがうんですっ」
「成長して、いまはだいぶ素直になったもんね。僕は生意気だった奏斗も、小賢しくなったいまの奏斗も、どっちも好きだよ」

 ちんこをシュッシュと扱かれた。

「やめ、おちんぽ、しちゃやだっ、出ちゃうっ!」
「出していいよ。精子吐きだすところを僕に見せてごらん」
「あっ、や、イクッ、ほんとに出ちゃうっ、古賀さん、やだっ、あっあぁんっ」
「奏斗はほんとにかわいい声で鳴くね」
「い、あ、ひぐうぅ──ッッ!!」

 四肢を突っ張らせながら俺は射精した。目の奥がチカチカ光る。頭は真っ白だ。

「素晴らしい。イキ顔もかわいいよ。今度は僕の番だ。奏斗のなかに出していいかい?」
「なか……? 俺の、中に……古賀さんの、出すの……?」

 気持ち良すぎて脳みそが働いてない。古賀さんはにっこり笑いながら頷いた。

「そうだよ。僕の子種を奏斗のおまんこに注いであげる。こんなことしてあげるのは、奏斗にだけだよ。嬉しいだろう?」

 俺だけ? 俺だけが特別?

「うれしいです……古賀さんの子種、俺のおまんこにいっぱい、出してください」

 もう俺は正気じゃなかったんだと思う。古賀さんに向けて両手を広げ、自分からキスをねだった。舌を絡め、注がれる唾液を喜んで飲みこんだ。古賀さんを締め付け、動くことを促した。

「いくよ、奏斗」

 俺のケツが壊れそうなくらい激しいピストン運動。肉と肉がぶつかる音が部屋に響き渡る。

「ああっ、はっ、あはぁんっ、あ、すごいっ、古賀さんのちんぽすごいですっ、あっあんっ、気持ちよくて、声とまんないっ、あぁんっ、もっと! もっとしてっ!俺のおまんこ、グチャグチャに掻きまわしてっ!!」
「淫乱でド助平な奏斗もたまらないね。めちゃくちゃにしてやりたくなるよ」
「ひっ、いっ、いいっ、あぁんっ、きもちいいっ、イッて! 古賀さん、早く! 俺のなかでイッてよおっ!」

 泣きながら叫んでいた。気持ち良すぎて怖いくらいだった。

 古賀さんは俺を強く抱きしめると腰の動きを止めた。ビュービューッと奥に熱い液体が注ぎこまれる。古賀さんの精子。処女を奪われ、生で挿入され、中出しまでされた。

 もう元には、戻れない。

 ◇ ◇ ◇

 古賀さんがビールを飲む姿を、ベッドに寝そべりながら見ていた。疲れ切った俺を抱え、シャワーを浴びせて体を洗ってくれた。古賀さんも疲れているはずなのに、おくびにも出さない。どこにそんな体力が。やっぱジムか。俺もジム行こうかな。せめて腹筋欲しい。

「そんなに見つめられると、またしたくなっちゃうよ」

 前を向いたまま古賀さんがふっと笑う。

「絶対、約束守ってくださいよ」
「君ねえ。余韻もなにもないのかい。ムードぶち壊しだよ」
「俺まだ腰だるいんですよ。のども痛いし。明日、っていうかもう今日だけど、新曲のレコーディングあるし、ダンスレッスンだってあるのに」
「休んじゃえば?」
「そんな簡単に言わないでくださいよ」
「僕から磯貝くんに言ってあげるよ。ちょっと無理させた責任もあるしね。僕が言えば今日はオフになる。もう一泊する?」

 もう一泊? ここに? ってことはまたセックスするってことじゃないか。

「嫌ならいいよ。磯貝くんが迎えに来るまでまだ4時間はあるし、寝て体力回復させるといい。どうする? 奏斗はどうしたいんだい?」

 顔を近づけて目を覗きこまれる。風呂入って石鹸の匂いがする。それに混じって確かに古賀さんの匂いもする。その匂いを嗅いだら、なんか、変な気分になる。

「俺ほんとにクタクタなんですよ」
「うんうん」
「だから寝たいです。できれば昼ぐらいまで。昼ご飯はこのホテルのランチがいいな」

 古賀さんは笑みを濃くした。

「やっぱり君は昔のままだね。大人の使い方を心得ている。グループ名を付けた人はさすがよくわかってるよ。その名の通り、いけない子だ」

 俺に覆いかぶさり、キスしてくる。俺は古賀さんのために体を開いた。首に抱きつき、必死にキスに応える。この人に気に入られている間は、安泰なのだ。






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That’s naughty (1/2)

2019.08.08.Thu.
※騙されて枕営業

「奏斗、ちょっと打ち合わせあるから残ってて」

 歌番組の収録のあと、マネージャーの磯貝さんに言われて俺だけ居残り決定。他の二人は帰り支度をすませると、「じゃーねー、お疲れー」と帰っていった。

 番組スタッフへの挨拶を済ませた磯貝さんが楽屋に戻って来る。

「お待たせ、行こうか」

 駐車場にとめてある磯貝さんの車に乗り込んだ。デビュー1年目から俺たちのマネージャーになってこれまでずっと俺たち三人が売れる方法を模索し、奔走し、親身になってくれた。磯貝さんのことは、親と同じくらいに信用していた。

 だからまさか、あんな目に遭わされるなんて、思わなかったのだ。

 ◇ ◇ ◇

 車は某ホテルに入っていった。こんなところで打ち合わせ? まあ稀にラウンジを使うこともあるけど、さっきいたテレビ局からこのホテルはけっこう距離がある。

 これなんか仕込んでんな、と閃いた。ドッキリとか、そういうのっぽい。

 すでに部屋を取ってあるのか、フロントを素通りしてエレベーターへ。密室に2人。

「磯貝さん、打ち合わせってほんと?」
「うん。君たちNAUGHTYの今後がかかった大事な打ち合わせだ。これをものにして、成功させれば、この先10年は安泰と言っても過言じゃない」
「そんな大事な打ち合わせなら、他のメンバーもいたほうが良かったんじゃない?」
「いや、君はNAUGHTYのリーダーだし、なにより先方は君をご所望なんだ」

 ははーん。他のメンバーは仕掛け人だな。ホテルの部屋にきっと変な奴が待ってて俺が困る様子を見るつもりなんだろう。そのあとドッキリ!って看板持った二人が登場するんだ。ベタだなー。

 後輩グループに人気も数字も抜かれて、いまいちパッとしない俺たちにはベタなドッキリでもありがたい仕事だ。しっかりドッキリにかからなくては。

 エレベーターが止まり、扉が開いた。

「突き当りの部屋だ。奏斗には申し訳ないが、芸能界で君たちが生き残るためだ。全部、言う通りに。そして粗相のないように」
「磯貝さんは一緒じゃないの?」
「私は明日の朝、迎えに来るよ」

 背中を軽く押された。なんか違和感を感じつつ。俺は扉のチャイムを鳴らした。

 開いた扉から顔を出したのは、俺も知ってる大物プロデューサーの古賀さん。まさかこんな人まで仕掛け人だなんて! 事務所は本気で俺たちを売りだす気なのかもしれない。

「やあ、いらっしゃい、奏斗くん」

 日サロで定期的に焼いているという浅黒い肌に白い歯が浮き上がる。とても厳しい人で有名だ。ドッキリとわかっていても緊張する。

「おじゃまします」

 部屋に通された。背後でカチリと鍵のかかる音。

「磯貝くんから話は聞いてる?」
「あ、はい。僕たちの今後の打ち合わせだって」
「そう、その通り。今度ゴールデンでバラエティを増やそうと思っているんだけどね。奏斗くんたちのNAUGHTYに頼もうかと思っているんだよ」
「僕たちにですか?!」
「うん。君たち、まだ冠番組は持ってないだろう?」
「はい、まだです!」

 深夜だが冠番組を持っている後輩グループもいる。先輩として、やはり後輩には負けていたくない。

「本当に僕たちにやらせてくれるんですか?!」
「僕はそう考えているんだけど、視聴率が取れないんじゃないかって反対している者もいる。まだどうなるかわからない」

 俺の出方を見るような沈黙。ここでハッと我に返った。古賀さんの登場でこれがドッキリだって忘れていた。本気で喜びかけたじゃないか。

 ここはグループのために一生懸命なリーダーを演じたほうが好感度あがりそうだぞ。

「絶対視聴率取りますって断言はできないですけど、僕たちの出せる100パーセント以上の力で頑張ります! NGなしで、体も張りますし、ロケでもなんでもやります! やる気だけは誰にも負けないです!!」
「なんでも? 本当に?」

 古賀さんが目を細める。

「はい! なんでもします!!」
「じゃあ、まずは僕と一緒に風呂入ろうか」
「えっ?!」

 どうせここで一発ギャグとかモノマネとかさせられるんだろうと思っていたから、予想外な展開に驚いた。

「なんでもするんだろ?」
「はい、します! お背中流させてください!」
「そういう体育会系のノリ、嫌いじゃないよ」

 古賀さんは躊躇いなく服を脱ぎ捨てていく。俺もパッパと服を脱いで、先に浴室へ向かった古賀さんを追いかけた。

 古賀さんはシャワーを浴びていた。四十半ばのはずだが、ジムで鍛えているという体は筋肉がついて若々しい。尻も腰も全部引き締まっている。

 俺はといえば。雑誌でヌードになるような仕事もこないから、脂肪こそないが筋肉もない。

「さあ、おいで。洗ってあげよう」

 手招きされて近づく。古賀さんは俺の肩を抱いてシャワーを浴びせてきた。他人の、大人の男に体を洗われる。これどんなドッキリだよ。

 なるほど、そっちか。古賀さんはホモ設定で俺に迫ってくるんだな。だったら軽くあしらいつつ、ほどよく言うなりになってやろうじゃないか。あとでグループのためを思って我慢しなきゃって必死でした、とかなんとかコメントすりゃ俺の好感度爆上りだ。

「細いね。もっと食べて筋肉つけなきゃ駄目だよ」
「古賀さんは筋肉すごいですね」

 古賀さんが俺の体を触る。俺も触り返した。胸筋がピクッと動いた。

「奏斗くんは彼女いるんだっけ?」
「いないですよ」
「ほんとかな」
「ほんとですよ」
「じゃあこれ、最近使ってないんだね?」

 いきなりちんこを掴まれた。どっきりでもここまでする?! 思わず腰が引ける。お茶の間は大爆笑? これほんとに笑える?

「ちょ、古賀さん、シャレんなってないですよ」
「磯貝くんから聞いてるんでしょ。僕に逆らっちゃいけないって」

 そんなこと言われたっけ?磯貝さんには『全部言う通りに。粗相のないように』って言われたんだ。つまり、逆らっちゃいけないってことだ。事前にそんなアドバイスをして寄越すということは、古賀さんの言う通りにしていたらなにかドッキリの仕掛けが待っているということだろう。仕掛けを台無しにすることはあっちゃいけない。

「すいませんでした」
「聞き分けの良い子は好きだよ」

 風呂場の壁に追いやられてちんこを扱かれる。これ絶対なんか変。こんなの放送できないし、ボカしたとしても即炎上だ。

「立ってきたね」

 俺の耳に口を寄せて古賀さんが囁く。唇が耳に触れた。絶対変。これなんかおかしい。

「後ろ向きに立って、壁に手をついてごらん」

 嫌な予感がしつつも、その通りにする。尻の割れ目に古賀さんの指がするりと入ってきた。これもうドッキリとかおふざけじゃねえぞ?!

「古賀さん?! 何する気ですか?!」
「わかってて部屋に来たんでしょ。ゴールデンの冠番組、欲しくないの?」
「欲しいですけど……! でもこんなの……!」
「君たちの先輩も後輩も、みんな君と同じことをして売れて行ったんだよ」

 嘘だ。俺の尊敬するあの先輩も? 俺たちより先に売れていった後輩のあいつらも? これが芸能界の枕営業ってやつ? まじで存在したのかよ。

 ショックで血の気が引いた。ちんこも萎えた。つまり俺は番組一本のためにいまからこのオッサンに抱かれなきゃいけないんだ。拒絶して逃げることはできる。でもゴールデンの冠番組はでかい。一言で番組一本と言っても今後俺たちの芸能活動に多大な影響を及ぼすことは確か。

 コケたら終わり。成功したら十年安泰。賭けでもある。任せてもらえたら本気で頑張るし、成功させる自信だってある。キャリア十年越えの自信だ。

 ああ、俺なに抱かれる方向で考えてるんだ! 男が男に抱かれるって! ありえないって!

「決心はついたかい?」

 尻の奥まった場所を指で擦られた。キュッと窄まる。

「ほ、ほんとに、みんな、やってることなんですか?」
「そうだよ。どうしてあいつらが番組持てるんだって思ったことない? 番組を作っている我々だって人間だからね。便宜を図るなら、自分が気に入った子にするよ」
「約束してもらえます? 絶対ゴールデンの冠番組、やらせてくれるって!」
「もちろん。僕もプロデューサーとして名の知れた男だからね。約束は必ず守るよ」

 吐きそうなほどの葛藤。もうほとんど心は決まってる。あとはプライドを捨てるだけ。

「わかり、ました。古賀さんの言う通りにします」
「グループ思いの奏斗くんなら、きっとそう言うと思っていたよ」

 古賀さんはボトルを一本取って、中身を出した。バラエティでよく見る、透明の粘ついたアレ。そんなもの普通のホテルが常備しているはずがない。古賀さんの持ちこみだろう。それを俺の尻になじませる。尻たぶを揉みながら、指先で尻の穴を突いてくる。

「ここを使うのは初めてかい?」
「初めてです」
「バージンを頂けるなんて光栄だな」

 オヤジ臭いことを言いながら徐々に指を奥へと進ませる。ローションを注ぎ足し、穴の周辺を丹念に撫で解していく。

「触りたかったら、前を触っていていいよ」

 言われて初めて気が付いた。触られてなかったのに、俺のちんこがまた勃起している。

「い、いいです」
「俺に触って欲しい?」
「いや、そんな! 自分でします!」

 フフ、と背後から古賀さんの笑い声。またローションを手に出すと、ついに指を中に入れてきた。やっぱそこ使うんだ。ドッキリ!って誰も入ってきてくれない。俺は今から犯されるんだ!

 泣きそうになった。ここで泣いたら古賀さんになんて言われるかわかったもんじゃない。必死に堪え、気を紛らわせるためにちんこをしごいた。

「やる気になってくれた? 嬉しいな」

 勝手に言ってろ。返事をしないでちんこに集中する。そうすれば、尻を出たり入ったりする古賀さんの指もそんなに気にならなくなる。気にならなく……なるわけない! めちゃくちゃ気持ち悪い。

 ローションのおかげで痛みはない。スムーズに出し入れされている。それが余計、気持ち悪さを倍増している気がする。ヌコヌコと指が動くせいで、疑似セックスを体感しているからだ。

 指が抜けたら、今度は古賀さんのちんこが同じようにヌコヌコ動いて中を擦るんだ。想像するだけで吐きそう。逃げたい。

 もう何も考えないほうがいい。ちんこをシコることに集中する。熱中だ。

「あっ?!」

 いきなりピクンと体が反応し、変な声が出た。

「わかる? 前立腺だよ」

 と同じ場所を何度も擦る。

「あ、それ、やめて…くださ…っ」
「気持ちいい? 素質あるね。ほら、もっと強くするよ」
「いやっあ、あぁっ、あぁんっ、やだ、古賀さん、やめてくださいっ」
「じわじわ熱くなるだろう? どう?」
「いや、ゆび、そんなっ」
「気持ちいいかい? 素直に答えて。ほら」
「あっ、はい、あっあ、気持ち、いいです、あぁっ」

 俺の喘ぎ声が浴室に響く。こんな声を出したのは初めてだ。死にたい。

「もっと気持ち良くして欲しいだろ?」
「えっ、あっあんっ、はいっ、あぁっ、もっと気持ち良くしてほしいですっ」
「身も心も、だいぶ解れてきたようだね。良い子だ。場所をかえよう」

 古賀さんは俺を抱きあげると浴室を出た。姫抱っこの羞恥より、この先なにが行われるか、そっちの恐怖のほうがでかい。

「うつぶせになって」

 ベッドに下ろされて、そう命じられる。逃げるなら今しかない。俺の貞操。男としての矜持。捨てる価値がこの芸能界にあるのか?

 メンバーの顔がちらついた。俺が拒めば、仕事を干される可能性だってある。あの二人に迷惑をかけるわけにはいかない。

 覚悟を決めてうつ伏せになった。