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お金じゃない(2/2)

2019.05.18.Sat.
<前話>

 レイくんみたいに、宮野が俺の穴を解してくれている。けどぜんぜん嫌悪感はない。ちょっとの恥ずかしさと、これから起こる行為についての期待に、今度こそ胸が張り裂けそうだ。

 心臓もバクバク鳴って顔もじわじわと熱い。

「宮野、あんまりやられると、出ちゃうから」
「もうすっかりここでイケるようになったもんな、お前」
「そんだけ宮野に金借りてたってことだよな」
「まったく」

 指が抜け、かわりに宮野のちんこが入ってきた。微妙に形とか違うだけでレイくんのちんこも同じ肉の棒だったのに、どうして宮野のちんこだと、キタキタ!って嬉しくなっちまうんだろう。気を抜いたらもう射精しそうなくらいだ。

「お前、もうイキそうだろ」
「わかる?」
「中、すごくきつい」

 全部入れたあと、宮野はしばらく動かなかった。その間、俺は宮野の形とか熱さをじっくり感じていた。最初に突っ込まれたときはめちゃくちゃ痛くて泣きそうだった。でも宮野が動くたびにだんだん痛みが和らいで、なんとなく気持ちよくなってきた。いまじゃ中毒になるくらい。

「宮野、チューしていい?」

 返事のかわりに宮野は俺にキスした。俺も頭をあげて必死に吸い付く。なぜか急に日置さんのことを思い出した。俺が高校時代、ほんの短い期間付き合った女の子。一緒に帰ろうって誘われて、向こうからキスしてきた。その時舌を入れられて、「この子無理」って思って別れた。

 日置さんは宮野の元カノだ。俺が横取りした。宮野はいまだにこのことを怒っているようだけど、彼氏がいるのに簡単に別の男に乗り換えるような子、正直どこがいいのかわからない。

 口をはなすと宮野は腰を動かした。出し入れされるだけで気持ちがいい。なんか前立腺?とかってのに、当たってるんだと思う。ケツの穴のなかに性感帯があるって不思議な話だ。人間を作りたもうた神様は男同士でセックスすることを見越してたんだろう。

「俺、もうイクかも」
「一回出しとけ」

 宮野が俺のちんこを扱いてくれる。穴責められながらちんこ扱かれたらもうもたない。歯を食い縛りながら射精した。どろっと自分の腹に生温い精液がかかる。宮野はそれを手で腹に広げた。

「やめろよ、体中イカ臭くなんじゃん」
「どうせあとで風呂入るだろ」

 ぬるぬるの手で乳首をつまむ。宮野は気まぐれで俺の乳首を触ったり触らなかったりする。最近はよく触ってくる。母乳が出るわけでもないのに乳首があるのは、これもひとつの性感帯になるからだろう。神様ありがとう。

「あんま乳首すんなよ」
「なんで」
「最近、たまにだけど、シャツで擦れて感じるときあるから」

 宮野が吹きだす。俺も釣られて笑う。笑ってる宮野を見るのが好きだ。俺はよく、怒られてるから。

「宮野、キス」
「また?」

 眉を寄せながら宮野は俺にキスしてくれる。たっぷり舌を絡ませた濃厚なやつで腰にくる。そうするとまた、中に入ってる宮野のちんこがじんわり気持ち良くなってくる。宮野は俺がそうなる瞬間を見極めるのがうまい。

「動いて欲しい?」

 いたずらっこの目で笑いながら俺に訊く。俺は素直に頷いて、宮野の脇の下から背中に腕をまわし、しがみついた。しっとり汗で湿った肌。よく見ると額に汗の玉。こんなになるまで宮野が頑張る姿はかっこいいし、かわいいとも思うし、愛しくもなる。それを自覚したらまた口寂しくなった。

 宮野の胸を押しながら体を起こす。

「座る?」
「うん」

 俺の体を支えながら宮野が布団に胡坐をかく。宮野の首に抱きついてキスしながら、今度は俺が腰を上下に揺すった。自分の体重分、深く宮野が入ってくる。これやると翌日決まって筋肉痛になるんだけど構やしない。

 激しくしすぎて口が離れそうになる。キスに空気が混じる感じは悪くない。

「ちょ、また…ッ」
「シャツで感じるなら、絆創膏貼ればいい」

 宮野が俺の乳首を弄る。しかも両方。腰が変に跳ねあがる。

「んっ、あ、イキそ」
「待て。僕も……一緒に」

 根元をぎゅっと掴まれた。布団に片手をついて、宮野が下から突き上げてくる。振り落とされないよう、首にしがみつく。

「宮野、もうむり、イク、イクっ」

 パッと根本の手が離れた。直後に射精した。宮野も射精しているらしい。この時の切なげで苦しげな宮野の顔が好きだ。普段なら絶対見せない顔。なんか胸が苦しくなっちまう。

 宮野の前髪をかきあげて額にキスした。瞼や頬やこめかみにも、たくさんキスした。

「お前はほんとにキスが好きだな」

 呆れたように宮野が笑う。

 その顔を見て、あー、そういうことか、とわかってしまった。

 ~~~

 風呂から出ても、宮野はまだ俺の家にいてくれた。買ってきてくれた弁当を二人で食べる。明日はGW最終日。このまま泊まっていけばいいのに。

「宮野」

 呼びかけると「ん?」と箸を止め俺を見た。

「今更なんだけど、日置さんを盗ってごめん」
「藪から棒になんだ」
「俺が日置さんを盗ったのは、日置さんが俺から宮野を盗ったからだよ」
「は?」
「あの頃、ちゃんと友達って言えるの宮野だけだったじゃん。でも日置さんと付き合い出してから、休み時間も放課後も俺とは一緒にいてくれなくなっただろ。俺、日置さんに嫉妬したんだ。俺の宮野を盗られたって」

 二人が一緒にいる姿を見るのは面白くなかった。それどころか、腸煮えくり返るくらい、むかついた。

「俺、宮野が好きなんだ。もしかしたら、高校生んときから」

 俺の告白を宮野は言葉を失くして聞いていた。驚いた眼、困惑の眉、戸惑いの唇。ハッピーエンドにふさわしくない表情。答えは明白。それでも言いだしたからには最後まで伝えようと心に決めた。

「俺がいま、本当にはまってんのは、宮野、お前だよ」
「……だけど、でも、どうせ今だけなんだろ? お前のことだ、どうせすぐ飽きて他のものに夢中になるんだろ?」

 宮野の言葉は、俺を振るための前口上に聞こえる。飽きっぽいから、振られたってすぐ別のことに夢中になれるだろって、そう言いたいわけ? 身から出た錆とは言え、そりゃあんまりだ。

「じゃあそれまで金出すから俺と寝てくれる?」
「どうしてそんなこと言うんだ」

 イラついたように宮野は頭を掻きむしった。キッと俺を睨みつけたかと思うと、頼りなさげに眉をさげた。

「本当に僕が好きなのか?」
「うん、お前のことかっこいいし、かわいいし、愛しくってしょうがない」
「そんなに好きか」
「もう二度と会わないって言われたら泣ける」

 宮野の大きな溜息。

「大の男に泣かれたら面倒臭い」
「ほんとに泣きはしないけど」
「どっちだ」
「嘘、泣く。めっちゃ泣く。だってこんなこと言ったらもう友達としてもいられないだろ。泣くしかないじゃん」
「勝手に決めるな」

 宮野の手が伸びてきた。俺の頬にぺたっと当てる。

「お前、僕をどうしたい。どうなりたいんだ?」
「ど、どうって、キスして抱き合ってエッチなことしたい」
「じゃなくて、それをするっていうのは、つまり」
「あ、付き合いたい! 宮野と付き合いたい!」
「よし。承知した」

 今度は宮野の顔が近づいてきて俺にキスをした。柔らかい唇を味わいながら、顔を真っ赤にして宮野が言った言葉がおかしくて、思わず吹き出してしまった。

「なんで笑うんだ」

 まだ赤い顔で宮野が口を尖らせる。

「だってさ、承知したって、言葉のチョイスが」
「僕も好きだって言ったほうが良かったか?」
「え、ほんとに?」
「お前をかわいいと思う奴なんて、僕くらいだぞ」

 宮野に飛びついた。その勢いのまま畳に倒れ込んでキスする。いつから俺のこと好きなの? どこが好き? いろいろ訊きたいことはあるけどあとにしよう。宮野の手が俺の服のなかに。俺の手は宮野の股間に。

 さっき出たばっかだけど、また風呂に入ることになりそうだ。





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お金じゃない(1/2)

2019.05.17.Fri.
<前作「おいくら?」>

 最近俺、変なんだよ。

 今日も仕事が終わって飯食って、まっすぐアパートに帰ってきてしまった。誘惑のネオンは途中たくさんあったのに、それ全部無視して。

 最近、パチンコをやっても楽しくなくなってきた。競馬や競輪競艇も試してみたが同じ。どうやらそろそろギャンブルの熱が冷めてきたらしい。

 いつもそうだ。

 小さいはカードゲームにはまった。お小遣いはもちろん、もらったばかりのお年玉も全額つぎ込んだ。ゲーム自体、楽しかったけど、どっちかというと集めることに熱心だった気がする。

 カードゲームに飽きたら今度はギターにはまった。近所の男子高校生がギター背負ってる姿がかっこよかったから。チューニングもなんとかやったし、Fコードもおさえられるようになって、簡単な曲も弾けるようになった。これからって時に別クラスの奴から「バンド組もうぜ!」と誘われた途端、飽きた。

 次は服とか小物にはまった。バイトで稼いだ金のほとんどはこれに消えた。新作を誰より早く手にいれて、それを着て街を歩くのが好きだった。といっても、毎日バイト三昧だったけど。

 それからも俺は夢中になるものをころころ変えた。実家の親から部屋のガラクタをどうにかしろと、帰省のたびに怒られる。あんなにはまったのに、いま見ると俺がみてもガラクタだなと思う。なんの愛着もない。売ればいくらかになりそうな物もあるが、リサイクルショップに持っていくことがすでに面倒臭い。

 こんな性格のせいで金なんか一円もたまらなかった。それどころか一時は借金すらあった。ツレの宮野には総額いくら借りたっけ。あいつには頭があがらない。

 宮野は高校の時からのツレだ。飽きっぽくて、言動が薄っぺらくて、万年金欠で、バイトばっかしてた俺を見捨てなかった唯一のダチだ。

 おとなしめで、堅実で、ギャンブルはもちろん信号無視だってしないような男。俺とは正反対。どうして仲良くなったのか不思議なくらい。

 きっかけは確かあいつが俺のことを褒めてくれたからだ。「かっこいいね」って。お洒落に命をかけてた頃だったから、その褒め言葉が一番嬉しかった。もう誰も、俺の話を聞いてくれなくなった時期でもあったから、雑誌や行きつけの店の店員から見聞きした知識を、一方的に宮野にまくしたてた。

 今思うと相当迷惑だったと思うのに、宮野は最後まで付き合ってくれた。俺は密かに「親友」だと思うくらい感謝してた。あいつに、彼女が出来るまでは。

 冷蔵庫をあけて缶チューハイを一本出した。酒は嗜む程度。いまのとこ、これにはまる気配はない。煙草も吸うけど、止めようと思えばやめられる気がする。

 ぼーっとテレビを見てたら携帯が鳴った。最近、ギャンブルに金を使わないから、毎月携帯料金も公共料金もきちんと払えている。前はよく宮野に「連絡がつくように携帯料金だけはちゃんと払え」と怒られたもんだ。

 電話の相手はその宮野からだった。

「どったの?」
『いま電話大丈夫か?』
「大丈夫、もう家で飲んでるし」
『GWは実家に戻るから。一応、知らせておく。お前はいつも急に来るから』

 世間で話題の大型連休。俺にはなんの予定もない。宮野んちでダラダラしようと思っていたのに当てが外れた。

「そっか。オッケーオッケー。わざわざあんがと」
『無駄遣いするなよ』
「しないって。俺最近、真面目だし」
『この前、金貸してって来たこと忘れたのか』

 呆れたような声。ぶっちゃけ忘れてた。だってあれ、嘘だし。

『まあいい。お前がだらしないのは今に始まったことじゃないしな。GWだからって浮かれるなよ。じゃあな』

 声が聞こえなくなった携帯をいつまでも耳に当てている。実家に帰るからって、わざわざ知らせてくれるなんて、宮野は優しい。っていうか、お人よしだと思う。だから俺みたいなだらしない奴に付け込まれるんだ。

 宮野と俺の関係は、俺のこのだらしなさのせいで、特殊なものになってしまった。

 そんなに金がないならウリでもやったらどうだって宮野に言われて、それを本気にしたら馬鹿かって怒られた。それなら僕が最初の客になってやる、と宮野は俺を抱いた。

 それ以来、金に困ったら、俺は宮野に買われに行った。一回五千円。フェラも下手糞なテク無しのド素人に五千円は高いって宮野は言う。俺もそう思う。だって俺のほうが気持ちよくなってる気がするから。

 だから最近は金に困ってなくても、宮野に抱かれたくなってしまう。この前なんか、また携帯止められそうだって嘘をついて宮野とセックスした。回を重ねるごとに気持ちよさが増してる。宮野も俺の体を熟知して、どこをどうすればいいのかわかってる。

 この前は、立て続けに2回、イカされた。頭馬鹿になりそうだった。

 思い出したらムラムラしてきた。GWに遊ぶ金貸してって、宮野んちに行ってやろうかな。でも今月は同期の奴が結婚するから金欠だって言ってたし。金のやりとりなしで宮野とセックスするのは、さすがにおかしいよなあ。

 チューハイの缶を置いてちんこを握った。宮野とのエッチを思い出しながら必死に擦る。イケそうだけど、なんか物足りない。ケツの穴に刺激がほしい。

 1人でする時は弄ったことがない。宮野んちに行く前にエチケットとして綺麗にするだけ。宮野にそうしとけと言われたから。

 ちんこ扱きながらケツの穴に指を突っ込んでみた。宮野のちんこを思いながら指を動かしてみる。興奮はするけど気持ち良くはない。

 そんなに経験あるほうじゃないけど、やっぱりエッチなことをするときは相手が欲しい。自分以外の肌の感触と温もりが欲しい。声が聞きたい。触られたい。見つめ合って、キスしたい。

「ふ、あ、あ、宮野…っ」

 射精の瞬間、ここ最近のモヤモヤが晴れた気がした。

 俺が次にはまったもの。

 それは、セックスだ。

 ~~~

 宮野に会えないGW初日、ソープに行った。女の子とセックスするのは何年ぶりだったか。ベッドに女の子が寝転がった姿を見たとき、自分が突っ込むほうだったと思い出したくらいだ。

 結果としては良かった。かわいかったし、会話も楽しかったし、サービスも良かった。少し緩い気がしたけど、女の子が一生懸命尽くしてくれたから気持ち良く射精できた。

 満足感は翌日まで続いた。今度は別の店を利用してみようかなとか、同じ子を指名して仲良くなろうかなとか、ソープ攻略の手順を色々考えていたんだけれど、三日目の朝にはもういいやって飽きてしまった。

 セックスにはまってるのは間違いないのに。

 今度はゲイ向けのデリヘルを頼んでみた。ホテルに現れたのは俺より若い今風の男の子。レイくん。緊張する俺を見て「初めてですか?」って親しげに話しかけて来るのはソープ嬢と同じ。

 世間話しながら一緒にシャワー浴びて、ベッドに移るとレイくんは俺にフェラしようとした。

「ちょちょ、ちょっと待って」
「はい? あ、なにか希望のプレイあります?」
「いや、じゃなくて。なんか、笑っちゃうっていうか」

 俺なにしてんの?って。頭のどっかがすごく冷静だった。見ず知らずの男が、俺のちんこ吸おうとしてんだよ? 股間に顔、近づけてくんだよ?

「えー、どういう意味ですか?」
「恥ずかしいって言う意味で! も、いいんで、あの、挿れてもらえる、かな?」
「了解」

 すけべな解釈をしたのか、レイくんはにやっと笑ってローションボトルを手にとった。コンドームを指にかぶせて、優しく丁寧に、一本二本と指を増やしながら、安全にセックスできるようになるまでそこを解してくれた。

 オナッててもいまいち物足りなかったところへ、あっついぶっといちんこがいよいよ挿入されるって期待に胸が張り裂けそう…になるかと思ってたんだ。でも実際は違った。肛門解されてる間、レイくんの肌の感触も温もりも、声すら気持ち悪く感じてしまった。

 レイくん個人への嫌悪というより、宮野以外の男とする行為そのものへの嫌悪だ。

「たんま! やっぱやめ!! 今日はむり!!」

 レイくんをおしのけ、ベッドの端へ逃げだす。レイくんは驚いた顔だ。

「俺、ほんと経験ないの。なんか怖くなっちゃった。ごめんね」
「あ、いや僕はいいですけど。お金は返せませんけど…」
「いい、いい! 俺が悪いから。今日はほんとごめんね、ありがと」

 とレイくんには帰ってもらった。シャワー浴びて、俺もホテルを出た。

 ソープ嬢とはできた。それは女の子とのセックスが経験済みだから。俺のなかの常識から外れることのない行為だから。

 レイくんとはできなかった。男としたのは宮野だけ。宮野は友達だ。見ず知らずの男じゃない。常識から外れる行為でも、金のためだからできた。

 金の絡まない状況で、俺は宮野とセックスできるだろうか。やりたいと思っていてもレイくんとしたときみたいに土壇場で怖気づいてしまうんだろうか。

 確かめたい。

 俺が本当はなににはまっているのか。

 ~~~

 GWもあと二日。そろそろ宮野も帰ってくる頃だなと思いながら家でテレビを見ていたら玄関のチャイムが鳴った。

 もしかしたらって予感がした。案の定、立っていたのは宮野。うちに来るなんて珍しい。

「おかえり」
「無駄遣いしてないか?」
「してないしてない。GW中ほとんど外に出なかった」
「ほんとか? とりあえずほら、みやげ」

 袋を手渡された。中には酒とつまみと、弁当がふたつ。あ、ここで食ってく気なんだって思ったら嬉しくなった。

「電話くれたら迎えに行ったのに」
「電話して繋がらなかったら嫌だろ」
「もう料金滞納しないって」

 財布から一万出して宮野に渡した。

「この前借りた一万」
「あれは…お前を買った金だろ」
「じゃあ、俺が払うから、エッチしない?」

 宮野の目が大きく見開かれる。

「なんで」
「俺、最近ギャンブルに飽きたっぽいんだよね。宮野は知ってると思うんだけど、俺が飽きる時って別の物にはまる時じゃん。俺、宮野とするエッチにはまってるっぽい」
「ばかな、ことを」

 俺の言葉を笑い飛ばそうとした。だんだん表情が真剣になって「本気か」と俺に訊いてくる。

「うん。ためしにホモのデリヘル頼んでみたんだけど」

 宮野はぎょっと目を吊り上げた。

「駄目だった。入れられるのも、触られんのも、宮野じゃないってだけで、ぜんぜんだめだった」
「僕とは平気なのか。ぜんぜん、嫌な気持ちにはならないのか?」
「ならない。逆にすげー気持ちいいからはまってんだし」
「……意外だな。気持ちいいなら、誰とでもできそうなお前が」
「俺もそう思ったんだけど、宮野じゃないとだめみたい」

 しばらく俺をじっと見つめたあと、宮野は横を向いてため息をついた。

「金はいらない。僕にもメリットはあるし」
「じゃあセックスしてくれる?」
「ああ。先にシャワー浴びてこい」

 宮野の気が変わらないうちに、と風呂場へ走った。





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