ピンクの唇(1/1)
2017.11.19.Sun.
(「スカートめくり」→「赤い爪」)
「週末の連休さー、どっか行かない?」
休み時間、勇気ふり絞って生田を誘ってみたのに、
「連休は無理かなー」
ってあっさり断られてやんの俺。なんだよ。泊まりで遊びに行こうと思ってたのに。やらしいこといっぱいして、なんだったら勢いで……とか思ってたのにさ。ケッ。
「そんなことより」
俺の勇気をそんなこと呼ばわりかよ。
「今度は口紅買ってみた」
机の上に身を乗り出した生田は声を潜めて言った。
「口紅……」
唇をピンク色にした自分の姿が頭に浮かんだ。その口でなにすんの。なにする気だよ、生田。
「また俺が塗るのかよ」
「嫌だったら今度は俺が塗るよ」
口紅を塗った生田を想像する。でかい図体に似合わなすぎる。でも俺ばっかスカート穿いたりマニキュア塗ったり不公平だ。
「じゃあ今日、俺んち来る?」
「行く」
というわけで放課後、生田が俺んちにやってきた。母ちゃんのパートが終わるのが17時。買い物やらしてくるから帰宅は18時前。あんまり時間に余裕はない。
「どんな口紅?」
だから今日のアイテムお披露目を急かす。生田はポケットからそれを出した。そんなもの入れて授業受けてたのか。時間があったらそこいじって笑ってやるんだけど今日は割愛する。
銀色のケースの口紅を手に取った。母ちゃんも使ってそうな奴だ。蓋を取ったら思っていたより薄いピンク色の口紅だった。
「これ、今日はお前が塗んの?」
「村上が嫌なら俺が塗るよ」
嫌じゃないけど進んで塗るのもおかしいと思われるしな。
「じゃ今日は生田で」
「おっけー」
返事をすると生田は迷いなく口紅を塗った。リップ塗るみたいに割と豪快だ。だからちょっとはみ出してるし。
「どう?」
「うん。ピンク」
生田の唇はしっかりピンク色で、男の顔には不自然な色合いだった。やっぱり見た目のごつい男には似合わないんだな。
「それで? 今日はそれ塗ってどうすんの?」
恐る恐る尋ねる。
「うーん。やっぱ、フェラ?」
「フェッ!!」
素っ頓狂な声が出た。頭の片隅でちょこっと想像はしたよ? 素股と手コキしたらもうフェラかセックスしか残ってねえもん。でもさすがにそれはって否定するじゃん。生田がやるとは思えなかったし、自分にやらせるとも思わなかったし。
でも生田は確かにフェラと言った。自分が口紅を塗っているのにも関わらず!
「い、生田がしてくれんの?」
「舐めるだけな。する振りだけ」
「振りね、焦ったわー」
でも舐めてはくれんのかよ!!!!!
生田が普通だから俺のほうも心臓バクバクなの気取られないよう平静を装うけど顔の熱さとじわっと滲み出た汗はどうしようもない。
「ほら、出せ」
パンパンと軽く股間を叩かれた。焦ってベルトを外すのにちょっと手間取る。生田に見られると余計に緊張してしまう。
やっと前が開いた。ボロンとちんこを外に出す。抑えてるからまだフニャッてるけど、いつでもガッチガチに勃たせられる。
俺のちんこをじっと見てた生田が「フフッ」と笑った。
「なに笑ってんだよ」
「や。まじでこれ舐めんのかーって」
人にちんこ出させたあとで我に返ってんじゃねえよ。俺が恥ずかしいだろ。
「やめとく?」
「やる」
どっちだよ。ちんこを隠す俺の手を剥がして、生田は顔を近づけて来た。俺のちんこのすぐ近くに生田の顔がある。フゥッと息を吹きかけられて背中がゾワゾワした。
ピンクの唇の間から赤い舌が出て来て亀頭をペロリと舐めた。まじで。まじで舐めやがった。
もう精神力で抑えることは不可能で、俺のちんこが空気を入れた風船みたいに膨らんで立ちあがっていく。眩しそうに目を細めて生田がそれを見ている。
また先端に舌が触れた。さっきよりリアルに舌の温かさと濡れた感じが伝わってきてやばい。
「女にされてるみたい?」
「えっ」
急に声をかけられて咄嗟に返事ができなかった。
「口だけ見てたら女みたい?」
「あっ、うん」
正直、生田のピンク色の唇なんて見てなかった。視界には入ってたけど、俺のちんこをペロペロと舐める生田の姿に集中していた。俺の友達。俺と同じ男。俺より図体のでかい生田が、跪いてちんこを舐めているのだ。信じられない光景だ。
躊躇がなくなったのか、最初より口を大きく開けて、舌も目いっぱい伸ばして生田は俺のちんこを下から上へとベロベロ舐めた。
こいつ、なにやってんだろう。俺のちんこなんか舐めて。ホモでもないのに。こいつ、ほんとに何考えてんだよ。
頭の片隅で冷静にそんなことを思う。だけどそれを上回る興奮があった。舐められるだけじゃ、物足りなかった。
「しゃぶれる?」
ダメ元で訊いてみる。生田の目が笑った。
頭の位置を高くして、生田は上からパクッと俺のちんこを咥えた。本当にしてくれた。驚きで一瞬息が止まるほどだった。胸が苦しい。心臓が破裂しそうなほどバクバクいっている。
温かい口腔内に亀頭が包まれている。見えない内部では濡れた舌がぬるりと周囲を舐めるように動く。腰が抜けそうだった。
「座っていい?」
咥えたまま生田が頷く。ゆっくり後ろへ下がってベッドに腰をおろした。その間ずっと俺のちんこを咥えこんだままだ。すっぽんかよって思ったけど飲みこんだ。
抱きつくように生田の腕が腰に巻きついてきた。そしてゆっくり生田の頭が下がっていった。ピンクの唇が根本近くまで下りてくる。ジュルッと一回唾液を啜りあげたあと、今度は上へと戻って行った。
これもう完全にフェラじゃん。舐める振りとかじゃないじゃん。そんでめちゃくちゃ気持ちいいじゃん。エロ動画見て予想はしてたけど、想像以上の気持ちよさじゃん。
速度の遅さがだんだん物足りなくなって、俺は生田の頭に手を当て、下がる時にそっと力を入れてみた。驚きと非難の混じった目が俺を見上げる。
「ごめん、めっちゃ気持ちいい」
素直な言い訳をしたら生田が笑ったように見えた。許してくれたと思いたい。
生田のフェラによって俺のちんこは完全勃起状態だ。いつだって戦いに行ける臨戦態勢。挑むべき敵地が見当たらないのが残念だが、このヌルヌルとして熱い生田の口の中は居心地がいいのでここから出たくないのも本音だ。
ジュプジュッジュルッ、と音を立てて生田の頭が上下する。速度も増してますます気持ちいい。
ふと思いついてスマホでそんな生田を撮影した。撮られたことに気付いた生田は俺とスマホを交互に見たが何も言わなかった。いつも俺のこと撮ってんだからそりゃ文句なんかないだろう。
俺のちんこを咥える生田の口元を接写する。ほんとにこいつ、俺のちんこ咥えてんだなって実感する。でも一番興奮するのは生田の顔も体も写った画像だ。一生懸命俺のちんこしゃぶってくれる姿を残しておきたくてムービーでも撮影した。
生田が写真撮ってた気持ちがなんとなく理解できた。プライドとか、羞恥とか、そういうの全部我慢して自分に奉仕してくれてる姿ってなんか健気だし、愛おしい。
チュポンッと音を立てて生田の口から抜け出た。
「はあー、顎疲れる」
と生田は顎をさすった。
「俺のでかい?」
「でかくはねえけど、咥えるのは疲れる」
「そゆもんかー。じゃあ、お前の咥えたらもっと疲れんだろな」
「そっか。一緒にやればいいんだ」
「一緒にってどうやって?」
「69」
リアルに「ハッ」とした。噂のアレか! 頭の位置逆にしてお互いしゃぶりあうアレ!! 69!!!
「やっ……やる? の?」
恐々訊ねてみるが、ほとんど覚悟はついていた。しゃぶられながら次は俺の番かーと思っていたし。
「やじゃない?」
「俺もやるつもりだったし」
「じゃ、やるか」
決まるやいなや、生田はズボンとパンツを脱ぎすててベッドに乗った。注目すべきは股間の一物だ。いつの間にか勃ってる。やっぱでかい。あれを口の中に……? 思わず咽喉が鳴った。
頭を逆にして俺と生田はベッドに寝転がった。目の前に生田の股間。生田の目の前には俺の股間があるんだろう。
そびえ立つ立派なものを目の前に躊躇してたら、こうやるんだぞと言わんばかりに生田は俺のものを咥えた。乾いていたちんこがまた濡れた空間に包まれる。もう躊躇いなんか感じない舌使いだ。上下左右縦横無尽に生田の頭が動いてベロンベロンと舐めてくれる。
「ちょ、やめっ」
そんなにされたらすぐ出そうだ。なのに生田はやめないで激しさを増す。
「まじっ、あっ、出るって!」
焦って生田の腰を叩いた。やっと動きが止まる。落ち着くために長く息を吐きだした。
「村上も早く」
「お前が邪魔してんだろ!」
催促の声に言い返したあと、意を決して生田のちんこを舐めた。うわっ、思ってたより無味無臭。実感ないほど亀頭って柔らかいんだー。
チュッと鈴口にキスする。チュウーッと吸うとカウパーが滲んできた。舌の先で味わうと少ししょっぱい感じがした。そして恐ろしいことにそれを汚いだとか気持ち悪いだとか思わない俺がいた。
生田がしてくれたように俺も先端を咥えこんだ。舌と内頬の粘膜全体を使って生田を舐めてしゃぶる。時々カサがぴくぴくと動いた。握る陰茎がドクドク脈打ちながらまた体積を増す。普段握る自分のものより明らかに大きくて男らしいなぁと感心する。
しばらく休憩していた生田もまた俺のものをしゃぶりだした。俺もしゃぶってるからか、さっきより大胆に、大きな音を立ててしゃぶってくれる。俺を気持ちよくしようと頑張ってるのが伝わってくるから、俺もお返しのつもりで舌を使った。
目を瞑れば、ちんこと口の中の感覚だけになる。下半身だけじゃなく、頭までトロトロに蕩けてしまいそうな快感に全身包まれた。
「ハアァ……は……ァアッ……待っ……生田、出るから……くち、はなして……っ」
もう我慢できなくて生田へ声をかけた。なのに生田は俺の尻をしっかり抱え込むとジュボジュボッと顔を前後に揺すった。
「あっ、や、まじで無理! 出るって! 出るから、口! あ、あっ……!」
腰を引こうとしたががっちりホールドされて、逃げられないまま生田の口の中へ射精してしまった。二弾、三弾と続けて放出される精液を生田は口で受け止めている。全部出し切ったのを見計らって口をはなし、手を伸ばして取ったティッシュに吐き出した。
「なんで……やめろって言ったのに」
申し訳なさと、信じられないくらいの気持ちよさに声が震えた。
「なんか、勢い?」
生田は笑っている。口に射精されて平気なのか。どうしてそこまでできるんだよ。
「俺はできねえよ」
「俺も二度は無理。村上はしゃぶってくれるだけでいいから」
頭の向きを揃えて生田の股間に顔を近づける。生田のちんこが目の前でグングンと揺れた。それを掴まえてまた咥える。さっきより大量の我慢汁で濡れている。それを俺の唾液でさらに濡らしながら顔を動かした。生田の言う通り、顎がつかれる作業だ。
生田は上体を起こして俺を見ていた。やってるところが見やすいようにか、俺の前髪をかきあげる。
「上手い」
褒められると単純に嬉しい。それに恥ずかしい。
生田はまた、フェラする俺の写真を撮った。途中で動画に切り替えた。口はいいから手でしてくれと頼まれたのでしごいてやるとすぐ射精した。口でしてやれなかったせめてもの詫びとして俺が後処理をしてやった。その間、ずっと生田は動画を撮り続けていた。
後片付けが終わり、手を洗っている時、鏡を見て重大な事実に気が付いた。
「俺、口紅塗ってないじゃん!」
「あ、ほんとだ」
生田も気付いていなかったらしい。
「なんのためにフェラしたんだよー!」
「まぁいいよ。エロいの撮れたし」
「……ゆみりんだって思いこめんの?」
「村上でも充分気持ちよかったし興奮した。生田は?」
「う。俺も気持ちよかったけど」
「ならいいじゃん。でも口紅塗ったのが俺だけってのは不公平だよな」
何か思いついた悪い顔で笑うと、生田は俺の顎を掴んで唇を合わせてきた。ぴったり密着して唇を擦り合わせるように動かす。
「お前のほうが似合うよ」
やっと離れた生田の目が鏡へ向かう。釣られて俺もそっちを見たら、ほんのり唇がピンク色になっていた。つーかこれ、キスなんじゃね? 俺たちさっきキスしたんじゃね?!
「口紅の次は何にする?」
動揺しまくる俺に生田が言う。なんの話だよ。口紅の次? まだ何かやるつもりかよ。この次って言ったらもう、アレしかないじゃん。素股、手コキ、フェラの次って言ったら本番しかないっしょ! こいつわかってて言ってんのか?
「スカートとマニキュアと口紅、全部使ってみる?」
いいこと思いついた、みたいな顔をして生田が言った。
「使って……今度、なにすんの?」
わかっているが恐る恐る訊ねる。俺をじっと見つめながらにんまり笑う顔に確信する。生田も俺と同じことを考えてる。
「それはその時の勢いで。じゃ、約束な」
とかってはぐらかしたけど、絶対そう! 次はセックスするつもりだ!
このまま突っ切ってしまっていいんだろうか。気持ちいこと大好きだけど、さすがにこのへんで止めなきゃやばくない?
わかっちゃいるけど止められない。だって俺たちは馬鹿で愚かで向上心溢れる男子高校生だから。
「ロ、ローション、買っとく?」
俺の提案に生田が爆笑した。
※ ※ ※
週明け、期待に胸と股間を膨らませて登校したらなんと。生田が引っ越しのために転校したことを担任から告げられた。引っ越したのは連休中。急な引っ越しでもなく、前からわかっていたが本人の希望により今日まで黙っていたらしい。
もちろん俺も初耳だった。
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「週末の連休さー、どっか行かない?」
休み時間、勇気ふり絞って生田を誘ってみたのに、
「連休は無理かなー」
ってあっさり断られてやんの俺。なんだよ。泊まりで遊びに行こうと思ってたのに。やらしいこといっぱいして、なんだったら勢いで……とか思ってたのにさ。ケッ。
「そんなことより」
俺の勇気をそんなこと呼ばわりかよ。
「今度は口紅買ってみた」
机の上に身を乗り出した生田は声を潜めて言った。
「口紅……」
唇をピンク色にした自分の姿が頭に浮かんだ。その口でなにすんの。なにする気だよ、生田。
「また俺が塗るのかよ」
「嫌だったら今度は俺が塗るよ」
口紅を塗った生田を想像する。でかい図体に似合わなすぎる。でも俺ばっかスカート穿いたりマニキュア塗ったり不公平だ。
「じゃあ今日、俺んち来る?」
「行く」
というわけで放課後、生田が俺んちにやってきた。母ちゃんのパートが終わるのが17時。買い物やらしてくるから帰宅は18時前。あんまり時間に余裕はない。
「どんな口紅?」
だから今日のアイテムお披露目を急かす。生田はポケットからそれを出した。そんなもの入れて授業受けてたのか。時間があったらそこいじって笑ってやるんだけど今日は割愛する。
銀色のケースの口紅を手に取った。母ちゃんも使ってそうな奴だ。蓋を取ったら思っていたより薄いピンク色の口紅だった。
「これ、今日はお前が塗んの?」
「村上が嫌なら俺が塗るよ」
嫌じゃないけど進んで塗るのもおかしいと思われるしな。
「じゃ今日は生田で」
「おっけー」
返事をすると生田は迷いなく口紅を塗った。リップ塗るみたいに割と豪快だ。だからちょっとはみ出してるし。
「どう?」
「うん。ピンク」
生田の唇はしっかりピンク色で、男の顔には不自然な色合いだった。やっぱり見た目のごつい男には似合わないんだな。
「それで? 今日はそれ塗ってどうすんの?」
恐る恐る尋ねる。
「うーん。やっぱ、フェラ?」
「フェッ!!」
素っ頓狂な声が出た。頭の片隅でちょこっと想像はしたよ? 素股と手コキしたらもうフェラかセックスしか残ってねえもん。でもさすがにそれはって否定するじゃん。生田がやるとは思えなかったし、自分にやらせるとも思わなかったし。
でも生田は確かにフェラと言った。自分が口紅を塗っているのにも関わらず!
「い、生田がしてくれんの?」
「舐めるだけな。する振りだけ」
「振りね、焦ったわー」
でも舐めてはくれんのかよ!!!!!
生田が普通だから俺のほうも心臓バクバクなの気取られないよう平静を装うけど顔の熱さとじわっと滲み出た汗はどうしようもない。
「ほら、出せ」
パンパンと軽く股間を叩かれた。焦ってベルトを外すのにちょっと手間取る。生田に見られると余計に緊張してしまう。
やっと前が開いた。ボロンとちんこを外に出す。抑えてるからまだフニャッてるけど、いつでもガッチガチに勃たせられる。
俺のちんこをじっと見てた生田が「フフッ」と笑った。
「なに笑ってんだよ」
「や。まじでこれ舐めんのかーって」
人にちんこ出させたあとで我に返ってんじゃねえよ。俺が恥ずかしいだろ。
「やめとく?」
「やる」
どっちだよ。ちんこを隠す俺の手を剥がして、生田は顔を近づけて来た。俺のちんこのすぐ近くに生田の顔がある。フゥッと息を吹きかけられて背中がゾワゾワした。
ピンクの唇の間から赤い舌が出て来て亀頭をペロリと舐めた。まじで。まじで舐めやがった。
もう精神力で抑えることは不可能で、俺のちんこが空気を入れた風船みたいに膨らんで立ちあがっていく。眩しそうに目を細めて生田がそれを見ている。
また先端に舌が触れた。さっきよりリアルに舌の温かさと濡れた感じが伝わってきてやばい。
「女にされてるみたい?」
「えっ」
急に声をかけられて咄嗟に返事ができなかった。
「口だけ見てたら女みたい?」
「あっ、うん」
正直、生田のピンク色の唇なんて見てなかった。視界には入ってたけど、俺のちんこをペロペロと舐める生田の姿に集中していた。俺の友達。俺と同じ男。俺より図体のでかい生田が、跪いてちんこを舐めているのだ。信じられない光景だ。
躊躇がなくなったのか、最初より口を大きく開けて、舌も目いっぱい伸ばして生田は俺のちんこを下から上へとベロベロ舐めた。
こいつ、なにやってんだろう。俺のちんこなんか舐めて。ホモでもないのに。こいつ、ほんとに何考えてんだよ。
頭の片隅で冷静にそんなことを思う。だけどそれを上回る興奮があった。舐められるだけじゃ、物足りなかった。
「しゃぶれる?」
ダメ元で訊いてみる。生田の目が笑った。
頭の位置を高くして、生田は上からパクッと俺のちんこを咥えた。本当にしてくれた。驚きで一瞬息が止まるほどだった。胸が苦しい。心臓が破裂しそうなほどバクバクいっている。
温かい口腔内に亀頭が包まれている。見えない内部では濡れた舌がぬるりと周囲を舐めるように動く。腰が抜けそうだった。
「座っていい?」
咥えたまま生田が頷く。ゆっくり後ろへ下がってベッドに腰をおろした。その間ずっと俺のちんこを咥えこんだままだ。すっぽんかよって思ったけど飲みこんだ。
抱きつくように生田の腕が腰に巻きついてきた。そしてゆっくり生田の頭が下がっていった。ピンクの唇が根本近くまで下りてくる。ジュルッと一回唾液を啜りあげたあと、今度は上へと戻って行った。
これもう完全にフェラじゃん。舐める振りとかじゃないじゃん。そんでめちゃくちゃ気持ちいいじゃん。エロ動画見て予想はしてたけど、想像以上の気持ちよさじゃん。
速度の遅さがだんだん物足りなくなって、俺は生田の頭に手を当て、下がる時にそっと力を入れてみた。驚きと非難の混じった目が俺を見上げる。
「ごめん、めっちゃ気持ちいい」
素直な言い訳をしたら生田が笑ったように見えた。許してくれたと思いたい。
生田のフェラによって俺のちんこは完全勃起状態だ。いつだって戦いに行ける臨戦態勢。挑むべき敵地が見当たらないのが残念だが、このヌルヌルとして熱い生田の口の中は居心地がいいのでここから出たくないのも本音だ。
ジュプジュッジュルッ、と音を立てて生田の頭が上下する。速度も増してますます気持ちいい。
ふと思いついてスマホでそんな生田を撮影した。撮られたことに気付いた生田は俺とスマホを交互に見たが何も言わなかった。いつも俺のこと撮ってんだからそりゃ文句なんかないだろう。
俺のちんこを咥える生田の口元を接写する。ほんとにこいつ、俺のちんこ咥えてんだなって実感する。でも一番興奮するのは生田の顔も体も写った画像だ。一生懸命俺のちんこしゃぶってくれる姿を残しておきたくてムービーでも撮影した。
生田が写真撮ってた気持ちがなんとなく理解できた。プライドとか、羞恥とか、そういうの全部我慢して自分に奉仕してくれてる姿ってなんか健気だし、愛おしい。
チュポンッと音を立てて生田の口から抜け出た。
「はあー、顎疲れる」
と生田は顎をさすった。
「俺のでかい?」
「でかくはねえけど、咥えるのは疲れる」
「そゆもんかー。じゃあ、お前の咥えたらもっと疲れんだろな」
「そっか。一緒にやればいいんだ」
「一緒にってどうやって?」
「69」
リアルに「ハッ」とした。噂のアレか! 頭の位置逆にしてお互いしゃぶりあうアレ!! 69!!!
「やっ……やる? の?」
恐々訊ねてみるが、ほとんど覚悟はついていた。しゃぶられながら次は俺の番かーと思っていたし。
「やじゃない?」
「俺もやるつもりだったし」
「じゃ、やるか」
決まるやいなや、生田はズボンとパンツを脱ぎすててベッドに乗った。注目すべきは股間の一物だ。いつの間にか勃ってる。やっぱでかい。あれを口の中に……? 思わず咽喉が鳴った。
頭を逆にして俺と生田はベッドに寝転がった。目の前に生田の股間。生田の目の前には俺の股間があるんだろう。
そびえ立つ立派なものを目の前に躊躇してたら、こうやるんだぞと言わんばかりに生田は俺のものを咥えた。乾いていたちんこがまた濡れた空間に包まれる。もう躊躇いなんか感じない舌使いだ。上下左右縦横無尽に生田の頭が動いてベロンベロンと舐めてくれる。
「ちょ、やめっ」
そんなにされたらすぐ出そうだ。なのに生田はやめないで激しさを増す。
「まじっ、あっ、出るって!」
焦って生田の腰を叩いた。やっと動きが止まる。落ち着くために長く息を吐きだした。
「村上も早く」
「お前が邪魔してんだろ!」
催促の声に言い返したあと、意を決して生田のちんこを舐めた。うわっ、思ってたより無味無臭。実感ないほど亀頭って柔らかいんだー。
チュッと鈴口にキスする。チュウーッと吸うとカウパーが滲んできた。舌の先で味わうと少ししょっぱい感じがした。そして恐ろしいことにそれを汚いだとか気持ち悪いだとか思わない俺がいた。
生田がしてくれたように俺も先端を咥えこんだ。舌と内頬の粘膜全体を使って生田を舐めてしゃぶる。時々カサがぴくぴくと動いた。握る陰茎がドクドク脈打ちながらまた体積を増す。普段握る自分のものより明らかに大きくて男らしいなぁと感心する。
しばらく休憩していた生田もまた俺のものをしゃぶりだした。俺もしゃぶってるからか、さっきより大胆に、大きな音を立ててしゃぶってくれる。俺を気持ちよくしようと頑張ってるのが伝わってくるから、俺もお返しのつもりで舌を使った。
目を瞑れば、ちんこと口の中の感覚だけになる。下半身だけじゃなく、頭までトロトロに蕩けてしまいそうな快感に全身包まれた。
「ハアァ……は……ァアッ……待っ……生田、出るから……くち、はなして……っ」
もう我慢できなくて生田へ声をかけた。なのに生田は俺の尻をしっかり抱え込むとジュボジュボッと顔を前後に揺すった。
「あっ、や、まじで無理! 出るって! 出るから、口! あ、あっ……!」
腰を引こうとしたががっちりホールドされて、逃げられないまま生田の口の中へ射精してしまった。二弾、三弾と続けて放出される精液を生田は口で受け止めている。全部出し切ったのを見計らって口をはなし、手を伸ばして取ったティッシュに吐き出した。
「なんで……やめろって言ったのに」
申し訳なさと、信じられないくらいの気持ちよさに声が震えた。
「なんか、勢い?」
生田は笑っている。口に射精されて平気なのか。どうしてそこまでできるんだよ。
「俺はできねえよ」
「俺も二度は無理。村上はしゃぶってくれるだけでいいから」
頭の向きを揃えて生田の股間に顔を近づける。生田のちんこが目の前でグングンと揺れた。それを掴まえてまた咥える。さっきより大量の我慢汁で濡れている。それを俺の唾液でさらに濡らしながら顔を動かした。生田の言う通り、顎がつかれる作業だ。
生田は上体を起こして俺を見ていた。やってるところが見やすいようにか、俺の前髪をかきあげる。
「上手い」
褒められると単純に嬉しい。それに恥ずかしい。
生田はまた、フェラする俺の写真を撮った。途中で動画に切り替えた。口はいいから手でしてくれと頼まれたのでしごいてやるとすぐ射精した。口でしてやれなかったせめてもの詫びとして俺が後処理をしてやった。その間、ずっと生田は動画を撮り続けていた。
後片付けが終わり、手を洗っている時、鏡を見て重大な事実に気が付いた。
「俺、口紅塗ってないじゃん!」
「あ、ほんとだ」
生田も気付いていなかったらしい。
「なんのためにフェラしたんだよー!」
「まぁいいよ。エロいの撮れたし」
「……ゆみりんだって思いこめんの?」
「村上でも充分気持ちよかったし興奮した。生田は?」
「う。俺も気持ちよかったけど」
「ならいいじゃん。でも口紅塗ったのが俺だけってのは不公平だよな」
何か思いついた悪い顔で笑うと、生田は俺の顎を掴んで唇を合わせてきた。ぴったり密着して唇を擦り合わせるように動かす。
「お前のほうが似合うよ」
やっと離れた生田の目が鏡へ向かう。釣られて俺もそっちを見たら、ほんのり唇がピンク色になっていた。つーかこれ、キスなんじゃね? 俺たちさっきキスしたんじゃね?!
「口紅の次は何にする?」
動揺しまくる俺に生田が言う。なんの話だよ。口紅の次? まだ何かやるつもりかよ。この次って言ったらもう、アレしかないじゃん。素股、手コキ、フェラの次って言ったら本番しかないっしょ! こいつわかってて言ってんのか?
「スカートとマニキュアと口紅、全部使ってみる?」
いいこと思いついた、みたいな顔をして生田が言った。
「使って……今度、なにすんの?」
わかっているが恐る恐る訊ねる。俺をじっと見つめながらにんまり笑う顔に確信する。生田も俺と同じことを考えてる。
「それはその時の勢いで。じゃ、約束な」
とかってはぐらかしたけど、絶対そう! 次はセックスするつもりだ!
このまま突っ切ってしまっていいんだろうか。気持ちいこと大好きだけど、さすがにこのへんで止めなきゃやばくない?
わかっちゃいるけど止められない。だって俺たちは馬鹿で愚かで向上心溢れる男子高校生だから。
「ロ、ローション、買っとく?」
俺の提案に生田が爆笑した。
※ ※ ※
週明け、期待に胸と股間を膨らませて登校したらなんと。生田が引っ越しのために転校したことを担任から告げられた。引っ越したのは連休中。急な引っ越しでもなく、前からわかっていたが本人の希望により今日まで黙っていたらしい。
もちろん俺も初耳だった。
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