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楽しい同棲!(2/2)

2016.09.13.Tue.
<前話はこちら>


「こいつが祐太のなかに入りたいってさ」

 それを握ると、西山はぎゅっぎゅとしごいた。恐ろしいほど胴回りのある竿部分には、のたうつ蛇のような血管が浮き上がり、定規をあてたら1センチはあるんじゃないかと思うほどカリ高で、亀頭もでっぷりとして肉厚。どっかの奇祭に参加すればありがたがられて崇め奉られるんじゃないだろうか。それほどの迫力。畏怖の念すら感じる。

 あれが俺の体を貫くのだ。あんな凶悪なもので中を掻きまわされ、ベッドの上を引きずりまわされるのだ。それも、毎日! 最低2回は!!

 きっと俺はこのあと西山にヤラれる。間違いなく。そしてクタクタな状態で風呂に入り、寝てしまいたいのを我慢してなんとか夕飯を食べたあとにまたヤラれる。そうに決まっている。これがいつものパターンだ。ひどいと、一緒に風呂に入ったときにも突っ込まれる。

「い、いやだ……っ」

 俺は首を振った。

「今日はもう嫌だっ」
「一日一回はさせてくれる約束じゃなかったっけ?」

 西山は俺の足を掴んでひょいと自分の肩に載せた。そしてしっかり解した穴へ、先端を押し当てた。粘液を馴染ませるように動かして周辺をこねくりまわす。

 ぞわぞわっと毛が逆立った。毎回、ぶっ壊される恐怖に怯えながらも、それに与えられる快感は強烈で、正直、これ以上の快楽はこの先味わえないんじゃないかとさえ思えるほどだ。

 だから怖いのに、期待してしまう。指より太いものを。出入り口だけじゃ物足りない。もっと奥を擦って欲しい、と。

 西山とのセックスはある意味ギャンブルだ。限界近い負担を強いられるが、そのかわり得るものはでかい。一歩間違えば病院行き。なのにやめられない。完全に中毒だ。

 自分のもののでかさを理解している西山は慎重にゆっくりと入れて来る。まずは幼/児の拳ほどある亀頭が。そして慰め程度のくびれを経て、最難関の竿部分。メリメリと括約筋が悲鳴をあげる。

 そこを入れられる時、腕を伸ばし切って指の第一関節だけで辛うじて隣と繋がっている擬人化された括約筋の姿が数人頭に浮かぶ。みんな歯を食いしばり、汗水垂らして耐えている。この指が離れた時こそ、俺の肛門が決壊するときだ。頑張ってくれ、みんな!

 そんな現実逃避をしながら、西山を受け入れる。俺、細見の男とならフィストファックできる気がする。やりたくないけど。

「ああっ、あっあ……っ……はああああぁ……!!」
「全部……、入った」

 西山のほうもこの作業は気力と体力を使うらしく、頬を上気させて額に汗している。口元には満足げな笑み。乾いた唇を舐める動作が野獣じみててエロい。

「や……だ……、や……、動くな……まだ、や……」
「大丈夫、ゆっくりするから」

 手を伸ばして俺の頭を撫でる。

「ひぅっ」

 俺は目を白黒させる。体を動かしたせいで、中でごりりっと西山のちんこも動いたのだ。俺の悲鳴を喘ぎと勘違いしたのか、西山の目が喜色に輝く。

「ほんとに、俺と祐太の体の相性って抜群だよね」
「う、るせ……、おま……動くなよっ……!」
「すごく気持ちよさそう。梨香なんか痛がってばっかで、先っぽも入れられなかったのに」

 こんな時に元カノの名前持ちだしてんじゃねえぞ、この無神経野郎がっ!! 俺だって最初は先っぽどころか1ミリたりとも入れさせたくなんかなかったんだよ! 部活の合宿で俺をむりやり犯したくせしやがって!

 と咽喉元まで出かかった言葉を飲みこんだ。あの時の自分の痴態は忘れたくても忘れられない記憶となって脳に刻まれている。

 西山に突っ込まれた俺は喘ぎまくって射精した。アナルセックスはもちろん、男女のセックスもしたことなかったのに。いきなりの、西山の極太勃起ちんこで俺はイッた。そのあとトイレでもまた西山に犯されてイッた。しかもトコロテンだ。申し開きできない。

 西山の言う通り、相性は悪くはない。相性が良いことが問題なんだ。

「そろそろ動くよ」
「うっ、まだっ、あっ、ああっ」

 ずぶぶと西山は腰を引いた。ぴったりと密着している上にカリ高なので粘膜が裏返るんじゃないかと不安になる。脱肛して病院に行くなんて嫌だ。

 そしてまたゆっくりと押し戻される。馬鹿でかい亀頭が前立腺を擦る。通過すると文字通り腕ほどもある陰茎がそこを擦る。

 ローションを継ぎ足しながら、ゆっくりと、出したり入れたりを繰り返す。伸びきった括約筋の苦痛も和らぎ、西山の大きさに不本意ながらも慣れていく。

 グチュッグポッといやらしい音を立てながら、西山は腰の動きを速めていった。

 一番感じるところをゴリゴリやられてちんこの根本がジンジンと熱くなってくる。射精したばかりなのに俺のちんこは芯を持ってゆらりと立ちあがった。西山の動きに合わせて頭を揺らす。鈴口からは透明な汁がトロリと垂れ落ちた。

「はあぁんっ、ああっ、あ、待っ……! 西山……!!」
「ねえ、やっぱり一日二回にしない?」
「やっ……だめっ! 絶対……や、だっ……!! やっ……あっ、あああっ」
「こんなにやらしい体してるくせに」

 と、俺のちんこの裏筋をツンと指でなぞる。玉がきゅっと持ちあがる。

「俺の全部、祐太に注ぎ込みたいよ」

 うっとりした顔で恐ろしいことを口にしたあと、西山は片膝を立てた前傾姿勢になった。俺の足を押さえつけながら腰を叩きこんでくる。尻から内臓のほうまで響くような重い一撃一打。

「ううぅ……んあぁっ! それ……や……ああっ、あんっ! 奥……まで、キテるからぁああっ!!」

 脳内アドレナリンが出まくりだ。痛みは快感。苦しみは快楽。めちゃくちゃにしてくれ! そんな心境。

「俺も感じるよ、祐太の一番奥」

 力を込めたのか、ぐわっと中で西山が膨らんだ。

「はぁああっ、あっ、全部っ……気持ちい……!! ああ……! またイキたくなるっ……」
「イッちゃえ」
「あっ、あんっ! ほんとに……出るっ……!! また……ああっ……すご……気持ち、いいっ……ぃ……はっ、あ、ああああぁっ……!!」

 二回目の射精をした。中ではまだ西山が動き続ける。

「ひぃっ……ひっ……ま……あっ……んんっ……なに、これ……? また……なんかくる……! やだ、これ……!! 西山ぁ……っ」

 絶頂が続いている感じがずっとする。イク感じが大波なら、今は小さい波がひっきりなしに押し寄せて来る感じ。休む間もなく、軽くイカされ続けてる。

「ああっ、あっ、や、だ……! 止め……西山、動く、なっ……ああぁんっ……だめ……て、ば……! あっ、ひ……いやっ、あっ、また……あ……イク……嫌だ、イク、怖いっ……!」
「大丈夫だよ、祐太」

 俺の必死の訴えを一蹴し、西山はガンガン突きあげる。もうすぐそこだ。目の前には何もない。空虚だ。そこを越えたら強制的にまた達してしまう。落ちてしまう。

「あぁぁっ、あっ、いっ……ぁっ……ッ………………ッ!!」

 真っ白な世界で声にならない叫びを上げながら俺は頂からダイブした。



「可愛い寝顔をして」

 と笑いを含んだ声が聞こえた。男の声。西山だ。声のしたほうへ腕を伸ばす。手を握ってくれた。大きくて温かい手。

「目覚めのキスをご所望かな」

 キザったらしい言い方にふっと頬が緩む。口が塞がれた。唇の間から舌が入り込んでくる。歯列をなぞられ、口を開いた。すぐ奥まで入ってきて、寝ぼけてる俺の舌を絡めとる。

「ん……ん……にしやま……」
「にいさんと呼んでもいいんだよ」
「ッ?!」

 カッと目を開いた。ベッドに腰かけ、顔を覗きこんでいるのは西山じゃなく、西山の父親だった。

「ちょっ! えっ……?! あれっ?!」

 舌を絡めた感触超リアルだった。口元拭ったらなんか濡れてる。やっぱりキスした?!

 西山父は目が合うとにこりと笑いかけて来る。

 寝込みを襲ってキスしやがったなこのクソ親父!! 俺はあんたの豊川秋広じゃねえっての!!

「おいっ、にしや――――ッ!!」

 隣の西山を起こそうとして、自分が全裸だということに気付いた。そして当然隣の西山も。

 慌てて布団を引きあげる。西山父を窺えばすべてお見通しって顔で、驚くなんて無駄と言わんばかりだ。

 こういう時、どういう顔すればいいんだ?! 男の恋人の父親にゆうべの情事を全部悟られた朝のベッドの上で、しかも寝込み襲われてキスされたとか、なんかもう色々おかしくて処理できない。

 そういえば前にも一度、西山としてる時の声を聞かれたことがあった。思い出したくない過去まで思い出して顔が熱い。

 そういえば、どうしてこの人、ここにいるんだ? 鍵は?!

「うぅ……ん、もう起きたの……祐太……」

 隣の西山ものんびりとご起床。俺の肩にちゅっとキスする。やめろ馬鹿!!

 体をずらして、西山父の姿を見せる。俺の向こうに父親がいたのに、西山は特に驚きもせず、眠たそうな目で自分の父親を数秒見たあと、「おはよう、父さん」と朝の挨拶をした。そうそう、挨拶は大事……って今そんな悠長にしてる場合かよ!

「早いね」

 寝癖のついた頭を掻きながら、西山が言う。まるで最初から来るのがわかってたみたいな口調。

「仕事に行く前に欲しかったからね。朝食を作っておいたからあとで食べるといい」
「あ、ほんと。ありがとう」
「じゃあもう僕は行くよ。君たちも学校に遅れないように」
「はい。いってらっしゃい」

 手を振って西山父は寝室を出て行った。しばらくして玄関のほうから扉の開閉音と、施錠する音が聞こえて来た。ということは西山父は鍵を持ってるってことだ。確かにここはあの人の家だけども! 合鍵使って入りたい放題かよ! 俺たちのプライバシーは?! 俺の身の安全は?!

「どういうことだよ、おい、西山!」
「なにが?」

 問い詰めるも、西山はきょとん顔だ。

「あの人が来るって知ってたのかよ」
「知ってるよ。母さんが欲しがってる資料を取りに行くって昨日連絡があったから」
「俺にも教えておけよ! こんなの見られたら、昨日俺たちが何してたかバレバレだろ!」
「別に構わないだろ」
「構うよ! 俺は常識人だからな! しかもあの人が合鍵持ってることも教えなかっただろ!」
「あ、そうだっけ。忘れてた。でも来る前は必ず連絡してくれるって」
「それをお前が忘れてたら意味ねえだろうが!! この馬鹿山!!」
「朝から元気だなぁ」

 って西山が苦笑する。誰のせいで朝からこんなに怒り狂ってると思ってんだ!

 えっ……朝……?

 俺はここで重大な事実に気が付いた。もう朝? いつ寝た? 風呂に入った覚えも、晩飯食った覚えもないぞ。

 記憶を遡る。夕飯前、イヤホンを探しに来た。そして西山とセックスすることになって……。2回イッたあとの記憶がない。もしかして、

「俺、昨日、気絶した?!」
「覚えてないの? 空イキして、飛んじゃったんだよ、祐太」
「空ッ……」
「ドライでイケたね」

 おめでとう、みたいに言うんじゃねええええぇぇっ!!

 そうだ、思い出いたぞ。ずっと軽くイキ続ける感じが続いて、怖くなって俺、西山に止めてくれって頼んだんだ。なのにこいつときたら、止めるどころかガンガンに突きまくってきやがった。

 挙句のドライオーガズムだよ! 男なのにケツ掘られてメスイキしちゃったよ! しかも失神だよ! もう色々と泣きてえよ!

「赤飯炊く?」
「ってボケエェッ!! もうやだ! もう無理!!! もう二度とお前とはヤんねえ!!」
「なに怒ってるんだよ、祐太。一日一回……」
「させるか馬鹿野郎があぁぁああっ!! お前なんか豆腐の角にちんこぶつけて死ねばいいんだよ!!」
「斬新だなあ」

 西山はプッと吹きだした。俺、ブチ切れ。枕で西山をタコ殴りにしたあと、ベッドを出てシャワーを浴びた。さすがになんか不味いぞと気付いた西山が、俺の周りをうろちょろしながら「ごめん」「ご飯食べよ?」「父さんのご飯おいしいよ?」ってご機嫌とろうとしてたけど全部無視して、支度をするととっとと家を出た。

 テーブルに並んでた朝食。湯気の立つ味噌汁。うまそうだった。こんな喧嘩しなけりゃ食べられたのに。

 昨夜もご飯を食べ損ねてる。電車の中で、お腹が鳴った。




俺と上司のかくしごと

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楽しい同棲!(1/2)

2016.09.12.Mon.
<シリーズ第一話はこちら>

 最後の段ボールが今日やっと片付いた。空になった段ボールを潰しながら、大学生が住むには贅沢な2LDKのマンションの寝室を見渡した。

 ここは西山の両親が十数年ほど前に購入したマンションだ。まだ国内で仕事をしていた西山母のために、利便性の高いこの家を買ったらしい。

 西山が小さい頃は新婚気分に戻るために、夫婦でここにこもることもあったという。西山母が海外での仕事を始めてからは、西山父が一人になりたい時、妻を思い出したい時に、たまに使用する程度で、それじゃ勿体ないからと高校を卒業した俺たちに貸してくれることになった。

 ありがたい話すぎて恐縮してしまう。家具類はすべて揃っているので新たに買い足したものは自分たちの生活用品くらい。家賃も、ローンは払い終わっているので、光熱費だけでいいという。

 西山家からの申し出でなければ、恵まれすぎた条件で怖くて借りられないほどだ。

 ただ1つ、困ったことがあるとすれば、二つある部屋のうち、1つは西山母の書斎になっていて、今も荷物がいっぱいで使えないということ。

 そのかわり、広い主寝室とLDKがあるので不便はない。不便はないが……

 俺はため息つきつつ、キングサイズのベッドを見た。サイドボードにローションとコンドームが出しっぱなしだ。

 部屋が一つしかないため必然的に俺と西山は同じ部屋で寝起きすることになる。西山夫妻が使っていたベッドは夫妻のお気に入りだから処分も出来ないし、他に置いておく場所もないからこれを使わなきゃいけない。

 あの性欲大魔神の西山と。一つ屋根の下って考えただけでも下半身が怠くなってくるのに。四年も同じ部屋、同じベッドで寝起きしなきゃならないなんて。大学を卒業する前に俺の精気全部吸い取られて死んじゃうんじゃないだろうか。

 かと言って、一人暮らしをするにはお金がかかりすぎるし、ここがあるのに西山がよそに部屋を借りる利点はないし、同居を誘える友達が西山以外他に思い当たらないし、俺だって、西山のことは嫌いじゃないし。いやまぁ、むしろ好きだし……。好きだからセックスもしてるんだし……。

 鉄筋コンクリートで気密性が高い分譲マンションでなければ、俺のあの声は隣近所に筒抜けだろう。そう思ったら顔が熱くなった。
 ここへ越してきてから毎日だ。それはもう、昼夜を問わず、西山がその気になればその時がベッドタイムだ。

 西山は馬鹿で体力があり余ってるから、セックスした次の日、朝一から講義でも目覚ましが鳴れば起きあがって朝飯食って学校に行く。すっきり晴れ晴れとした顔つきで。

 俺のほうは眠いわ腰は怠いわで、学業に支障をきたすほど疲労困憊してるっていうのに。

 さすがにそろそろ控えなきゃな。新生活の興奮も収まった。もうはしゃいでる場合じゃない。

「祐太、どうしたの?」

 いつまでも戻らない俺を訝しんで西山が寝室にやってきた。

「ちょっと荷物片してた」
「イヤホンは見つかった?」
「うん、あった」

 通学の電車の中が暇だから音楽でも聴こうと思ってイヤホンを探していたのだ。緊急性のない最後の段ボールから出て来た。ほかに漫画数冊と、体がなまらないようにと持ってきたグローブとボールなんかもあった。

 運動はしてないけど、体力使うことだけは毎日している自負はある。

「同じ電車だったら良かったのにね」

 床に転がるボールを見つけて、西山はそれを拾い上げた。そして上目遣いに俺を見て、意味深にニヤリと笑う。

「なに考えてんだよ、変態」
「俺の考えてることがわかるの?」
「どうせろくでもないことだろ」
「満員電車で痴/漢ごっこしてみたい」

 ほんとろくでもねえ奴。

「電車の方向が逆で良かった」
「悪いおじさんにいやらしいことされてない?」

 足を一歩踏み出して西山が俺の前に立つ。西山の声の色がかわった。少し低くなって、ねっとりした感じ。俺を見下ろす目も仄暗い。こいつ、スイッチ入れやがったな。

「晩飯はできたのか? 腹減った、食おうぜ!」

 西山が本気になる前に部屋を出よう。と、したのだが、逞しい腕に掴まれて、強風に煽られる落ち葉の如く俺はベッドの上に投げ出されていた。すぐさま上に西山がのしかかる。

「答えて、祐太。痴/漢、されてない?」
「されるわけねえだろ」
「ほんとに一度も?」
「お前、頭おかしいんじゃねえか。俺をよく見ろよ、男だぞ、痴/漢なんかされるわけないだろ」
「それはわかってるんだけどね。なかには物好きがいるかもしれないでしょ。俺みたいな奴には、祐太って可愛くて無防備な小鳥も同然だから」

 って舌なめずりする。俺が鳥なら西山はネコ科の動物だろう。もちろん、猫なんてかわいいもんじゃなく、ライオンとか百獣の王的なやつだ。

 それを納得してしまう体格だし、風格も備わってる。悔しいが、俺が西山に勝てるところは何もない。体の大きさも、力の強さも、身体能力の高さも、全部西山のほうが上。勝っていたのは野球のセンスくらいで、それも高校卒業して野球をやめたから、何もなくなってしまった。

「重いから退けよ」

 体を押し返した。当然びくともしない。

「誰かに喰われないように気を付けなきゃ駄目だよ。俺はもう、そばで守ってやれないんだから」

 西山の手が服の中に入って来た。乳首を探し当て、親指で弾く。

「お前に守られるほど落ちぶれてねえわ! って、どこ触ってんだよ! 馬鹿! 飯!」
「ご飯はあとでいいよ」

 子供をあやすような口調で言って俺の口を塞ぐ。ぬるっと舌が入ってくる。窒息しそうなほど奥まで突っ込んできて口中舐め回しやがる。

「んっ、んんっ! やっ……ぁ……んっ……」

 その間も乳首を摘まんだりひっぱたりして弄り続ける。太ももで股間をゴリゴリと押してくる。勝手にそこに血液が集まって、硬くなってしまう。

「んぁ……あっ、や、だっ……やだって……!」

 ぷはっと口を離して西山を睨みつけた。やる気満々の獣の目をしている。普段はくっきり二重のくりっとした目が、こんな時は切れ長で妖艶なものにかわる。色気ありすぎ。部室で馬鹿騒ぎしてた奴と同一人物だと思えない。こいつ、どんどん大人っぽくなる。

「嫌だって言っても、イキまくるの、祐太でしょ」

 口の端を持ち上げて笑う。ぞくっとする表情に俺は絶句してしまう。

 服をたくしあげ、西山は俺の胸に吸い付いた。すでに勃っている乳首を口に含み、舌で愛撫しながら手は俺の股間を包みこむ。ジーンズの上から玉と竿を揉みしだかれて、半立ちだったものが完全に勃起した。

「ほら。もうこんなにして。本当に嫌だったら、こんな風にはならないでしょ」

 西山の手がベルトを外し、チャックを下ろす。熱い空気のこもったジーンズのなかに手を入れて、俺の勃起ちんこを外へ解放した。

「嫌だっ……だって、だって……」
「だって、なに?」
「だってお前、寝る前にまたヤルつもりだろ?! 今やって、寝る前にもやって……、そんなの俺がきつい! 死ぬ!」
「大丈夫、死なないよ」

 にっこり笑ってんじゃねえ! やられる本人が死ぬって言ってんだよ!

「なあ、まじで、一日に何回もすんのは無理だって……! 一回で充分だろ? 毎日なんだぞ? お前は体力馬鹿だから平気かもしんないけど、俺は体力も性欲も普通だからきついんだよ。せめて一日一回! 週5で頼む!」

 割と本気で懇願した。最後はエッチさせてと頼みこむ男みたいになったけど、意味合いがまるで逆なのが恐ろしい。ほとんど毎日、最低2回。多いと3回。休みの日は服を着させてもらえなかったこともある。

 こんなのを繰り返していたら、本当に俺は死んでしまう……!!

 西山は少し考えたあと、

「わかった。一日一回、週5だね。いいよ、それで」

 と意外にあっさりと承諾した。

「高校の時を思えばそれでも贅沢な条件だよ。祐太と同棲できて、少し浮かれすぎてたみたいだ。祐太の負担も考えないで、独りよがりだった。ごめん、祐太」

 感動するほど物わかりがいい。これほんとに西山か? 俺はまた言葉を失ってまじまじ西山の顔を見た。

「これからは一回の質をあげていくからね」
「えっ」
「がっつきすぎて、質より量になってたよね」
「えっ、ちょっ」
「今日から時間をかけて、じっくり丁寧に祐太のこと、愛してあげるからね」

 あいかわらずむかつく上から目線で言うと、西山は俺のパンツとズボンを引き抜いて股間を晒した。天を向くちんこを一気に咽喉の奥までぱくりと咥えて、粘膜全部でしごく。

「あぁっ、うそ……! はっ、あ、ちがっ……そうじゃ、な……っ!!」

 質はこのままでいい。充分だ。これ以上ねちっこくやられたら気がおかしくなる。口でグポグポと扱かれてあっという間に達しそうだ。西山の髪に指を入れて掻きまわした。

「あっ、あぁん、だめ、やだあぁぁ……! 違うっ、西山……はっ、はあぁっ……」
「わあってうよ」

 先を口に含んだまま喋んな! 舌の先で尿道こじ開けられる。ゾクゾク背中が震える。

「……あっ、あ、あっ」

 陰嚢を揉んでいた手の先が奥をつんつんと突く。そこがキュッと収縮するのがわかる。からかうように何度かつつかれたあと、今度は無機質なものがそこに当たった。西山お気に入りのアイテム、蛇腹式のローションだ。

 ゆっくり冷たい液体が体の中に入って来た。

「んん……あ、ああ……!」

 全部出し切るとそれが抜け、かわりに西山の指が入ってきて中をグチャグチャと掻きまわした。全体に馴染ませるような出し入れが終わると、次に指を中でまわしたり、関節を曲げたりして拡げていく。

 指の腹や関節で前立腺を刺激することも忘れない。解すのと同時進行で俺を喘がせるツボを押し続ける。

「いあ……っ……あっ、あっ、や、だ……そこっ……西山、だめっ……はぁんっ……あっ、ああんっ」
「祐太かわいい。うねって俺の指に絡みついて来るよ」

 と前立腺を擦りあげる。

「はあぁんっ! やっ……あっ、ああ……ゆびっ……そんなにしたら…ぁっ……やだっ……」
「イッちゃいそう?」

 低音で囁くように言われて、俺はこくこくと何度も頷いた。

「ひ……ッ……うんっ……ぁああっ……もお……無理……っ! イッちゃうっ……ああぁっ、俺……西山ぁ……指、だけ、で……イッちゃ……っ、あ、やっ、ああぁあっ……!!」

 ぎゅっと腰に力が入る。イク気配を察したように、西山はまた俺のちんこを咥えた。ほとんど同時に、熱い塊が管を走り抜け、西山の口の中へ飛びこんでいった。慣れたもので、西山はそれをごくりと飲むと、最後の一滴まで搾り取るように先端を啜る。

「も……いいっ、い……ってば! ひっ、強いからっ……イッたばっかで……や、やめっ」

 ハァハァ荒く呼吸して一息つこうとしてるのに、西山はまだ指を動かし続ける。強すぎる刺激に足がガクガク震える。

「指じゃやだ? もっと太くておっきいの入れてあげようか?」

 なんて言う。変態エロ親父かお前は!! それにお前の「太くておっきい」は過小評価過ぎるだろうが! お前のちんこは「極太の化け物」サイズのくせに!

 ギリッと睨みつけた先、足の間に、その化け物はいた。俺のちんこがはるか遠くにあるような錯覚を抱かせるほど、遠近感の狂った規格外にでかい凶器がゆらりと頭をもたげ、俺を見据えている。ヒクッと俺の咽喉が鳴る。

「こいつが祐太のなかに入りたいってさ」