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2034.02.14.Tue.
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開設2014年2月14日


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ピーキー(4/18)

2020.07.12.Sun.


 体育館からの帰り、木村は口を尖らせずっと文句を言っていた。俺はそれをずっと無視した。うるさい奴だ。

 誰もいない生徒会室に戻り、先日の生徒総会の書類を片付け、鞄を持って生徒会室を出た。その間ずっと木村は文句を言い続けた。

「楽しそうだったじゃないか」
「誰が」

 不本意だと顔を顰める。

「俺ほんとに明日行かねえからな、もうバスケはやんねえの」
「見に行くだけだ。ベンチだと言っていただろう」
「くっそ、なんか嫌な予感がする」

 木村という男は本当に得体が知れないと改めて思う。

 いきなり俺に挑戦してきて学年一位の学力を見せつけたと思ったら、中学卒業以来していないというバスケで、現役バスケ部の三年生から素晴らしい動きでゴールを奪った。

 このちゃらついた外見からは想像も出来ない。何をやらせても何でもこなしてしまうのではないか、そんな馬鹿な考えが浮かぶ。

「本当はバスケが好きなんじゃないのか」

 俺の言葉が気に入らないと言いたげに木村の顔が歪む。

「好きでやってたんじゃねえよ。ただの暇つぶしだ」
「そのわりに綺麗なフォームをしてたじゃないか」
「俺に惚れた?」

 せっかく褒めてやったのにすぐに茶化す。

「明日の練習試合の頑張り次第だな」
「それって、明日の試合にもし俺が出て活躍したら?」
「付き合うかどうか、考えてやってもいい」

 木村に笑ってみせた。そう、考えてやるだけだ。そう言っておけば単純なこいつはやる気を出すはずだ。案の定、

「ОK、いまの言葉忘れんなよ」

 突然やる気を出した木村が不敵に笑うのを見てひやりと寒気のような震えを感じた。木村が本気を出せば何でも思い通りになるのではないか、男でもぞくりとする艶やかな微笑は、俺にそんなことを思わせた。

※ ※ ※

 土曜日でひと気のない学校の門の前で俺は木村を待っていた。昨日約束したからきっと来るはずだと思うが、相手があの木村だと思うとやはり不安になる。

 十分後、寝ぼけた顔で欠伸をしながら木村が姿をあらわした。Tシャツにジーンズ姿。手近にあったものをとりあえず着ただけに見えるが、木村だとそれだけでも人の目を引く。

「一ノ瀬に会えるのは嬉しいけど休みの日にまで学校来るのはだりぃな」

 最近は木村の恥ずかしい台詞にも免疫ができた。だいたい本気で言っているかどうかも疑わしい。真面目に取り合っていたら疲れるだけだから聞き流すのが一番なのだ。

「おまえ、休みなのにきっちり制服?」
「当たり前だ」
「ほんと馬鹿がつくほど真面目だな。そういうとこが気に入ってんだけどね。だから朝のチューしよっか」
「馬鹿なこと言うな」
「照れるなよ、かわいいな。はやく俺のものになってよ」
「誰がおまえのものになるか」

 抱きついてくる木村を振り払って体育館へ急いだ。

 ウォームアップしている先輩に挨拶し、木村を更衣室に押し込む。もう誰もいない。

「早く着替えろ、これがユニフォームだ」

 先輩から預かったユニフォームを木村に渡す。

「昨日の言葉、覚ええるよね?」
「?」
「俺の活躍如何では、付き合ってもいいって言葉」
「付き合うかどうかを考えてやると言ったんだ、付き合うとは言ってない」
「そうやって逃げる気だろ」

 一瞬言葉に詰まった。

 木村がゆっくり迫ってきたので後ずさりした。ドン、と背中に壁があたり、木村を見上げた。口元に笑みらしいものが浮かんでいるが目は笑っていない。俺より上背があり、おそらく力も木村の方が上。もし木村が本気で俺をどうこうしようとしたら……。

「なんてな」

 木村がぱっと笑顔になった。

「俺が試合に出るわけないだろ、ずっとベンチだよ」

 俺から離れ木村は着替えだした。俺は何も言えずに胸を押さえて更衣室を出た。チャラついていつもヘラヘラと笑いながら本気だか冗談だかわらかないことを言う木村に、一瞬だが恐怖を抱いた。心臓がどきどきしている。

 掴みどころがない。あいつが何を考えているのか、俺にはさっぱりわからない。



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