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2034.02.14.Tue.
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開設2014年2月14日


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君が笑った、明日は晴れ(5/89)

2020.04.07.Tue.
1話前話

 河中の家についた。家の中には誰もいない。二人きりだと知って俺は妙に居心地が悪くなった。河中相手に妙な気を起こすなんてことはないと思うが、河中の奴、さっきからやたら俺に触ってくるのだ。

「ねぇ、先輩」

 とまた俺の腕を触った。

「飲み物、お茶とジュース、どっちがいいですか」
「お茶でいい」
「わかりました。持ってくるのでくつろいで待っててください」

 河中が部屋から出て行き、俺はほうっと長く溜息をついた。なんだか肩がこった。

 一人になって河中の部屋を見渡した。勉強机とベッド、本棚、テレビ、タンス。俺の部屋はとっちらかってどこに何があるのかわからないのに、河中の部屋は綺麗に片付いている。なんか負けたような気持ちになった。俺も今日帰ったら片付けしようかな。

 河中が戻ってきた。手にお茶の入ったコップが2つ。

「じゃあ、見ましょうか」

 言ってDVDをデッキに入れて再生ボタンを押す。間もなくテレビに映像が流れる。

 ベッドに背を預け、二人並んでテレビを見た。やっぱり集中できない。

 河中は三角座りで画面をじっと見ている。長い睫毛がゆっくり上下した。

 頭では河中が男だとよくわかっているのに、河中が座る右半身が妙に熱を持ってあつい。そわそわして尻が落ち着かない。俺はお茶を飲み干した。それでも咽喉がかわく。

 座り直した河中が床に手をついた。肩が俺の腕に触れる。

「あ、ごめんなさい」

 俺を見て河中が謝る。

「いや、別に」

 ぎこちなくそれに答えながら、俺は河中から目が離せなくなった。透き通るような白い肌、濡れた瞳、ふっくらした唇、そこから赤い舌がちらりと見える。

「先輩」

 河中の唇がゆっくり動く。

「僕、先輩のこと、ずっと好きでした」
「か、河中……」
「キスしても、いいですか」

 床についた手に体重を乗せ、河中が顔を近づけて来る。俺は何の反応も出来ないでそれを見ていた。河中が目を閉じた。長い睫毛が震えている。

「やめろ」

 我に返り、河中を突き飛ばした。河中はよろけて後ろに倒れ、驚いた顔で俺を見る。

「へんな冗談、やめようぜ。男同士でこんなのないって、おかしいよ、な」
「男同士だからって、関係ありません……」

 顔を伏せて、弱々しい声で河中が言う。

「中学の時からずっと先輩の事が好きだったんです」
「それは、あれだ、ほら、憧れ? っていうか、なんだ、俺もよくわかんねえけど、とにかく勘違いだよ」
「勘違いで3年も片思いなんかしません」
「うっ」

 伏せられた河中の顔からポタポタ涙が床に零れるのが見えて言葉につまった。

 3年。短いとは言えない年月だ。その間、河中はずっと俺のことを好きだったと告白した。

 そうだ、こいつは屋上で会った時からずっと俺のことを好きだと言い続けてきた。 俺はそれをまともにとりあわず、はぐらかしたり無視したりしてきた。

 今更だが、こいつにはずいぶん悪いことをした。一度きちんとはっきり振ってやらねばならない。それが河中のためだ。

「河中、あのな」

 河中の細い肩に手をおいた。

「いいんです、なにも言わないでください。泣いたりしてすみません。DVD見ましょう、今日は楽しく過ごしたいんです」

 顔をあげ、河中は笑った。泣き笑いの悲しい笑顔。目許はまだ赤い。

「ごめんな」
「謝らないで下さい。僕も吹っ切れましたから」

 リモコンを手に取って巻き戻す。見逃したところで再生し、河中はまた三角座りでテレビ画面に集中した。

 俺、まだここにいていいのかな。もう帰ったほうがいいんじゃないのかな。河中の奴、俺と一緒にいて辛くないのかな。

 二人とも黙ったまま、一言も口をきかない。部屋に映画の音声だけがやたら響いた。




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